FSBは大手銀行の経営危機処理提言/メイレーレス総裁を常任理事に選出

G20などの中央銀行、金融監督当局で構成される金融安定理事会(FSB)はスイス・バーゼルの国際決済銀行(BIS)本部で会 合を開き、今後の金融サミットで連鎖破綻を招く恐れがある大手金融機関の経営危機処理など に関する政策提言を行う方針を確認した。

今回の金融危機では米欧の大手金融機関が相次いで破綻の瀬戸際に追い込まれ、金融システムや実体経済への影響を懸念した各国政府による公的救済を余儀なくされた。

中銀のエンリケ・メイレーレス総裁は昨年9月から政策提言が議論されてきて、昨日、国際通貨基金(IMF)や経済協力開発機構(OECD)の代表や各国の中銀総裁によって承認されたが、今年の年末までにブラジルでも全ての規則を適用するとコメントしている。

中銀のメイレーレス総裁は国際決済銀行(BIS)のラテンアメリカ代表としてブラジルから初めて常任理事に選出され、発展途上国では中国の中央銀行の周小川(Zhou Xiaochuan)総裁が常任理事に選出されていたにすぎない。

BIS銀行の常任理事会は先進7カ国(G-7)を含む13選出国の中銀総裁から構成され、BIS銀行のもっとも重要な決定事項を審議するが、メイレーレス総裁の常任理事選出でブラジルの発言が注目される。

中銀の関係者によるとメイレーレス総裁の常任理事選出は金融危機後のブラジル経済の早期経済回復や通貨や金融政策などで顕著な力を発揮したために選出されたとコメントしている。

国際決済銀行(BIS)は中央銀行間の通貨売買や預金の受け入れなどを業務としている組織で本部はスイスのバーゼルにあり、常任理事会は2カ月おきに開催される。(2010年1月12日付けエスタード紙)


 

水上運輸プロジェクトに本腰

フェルナンド・コロール政権時から20年間も放置されていた水上運輸プロジェクト向けに5億200万レアルが国会で承認されて、水上運輸への投資が再開される。

ブラジルには大型運搬船が航行可能な大河が全国に数多くあり、道路建設の難しい地域の開発には欠かせない輸送手段となり、今後はマット・グロッソ州、アマゾン、パラ-やロンドニア州での農産物生産などが期待できるうえに、大量輸送、劇的な燃料の削減による二酸化炭素の排出削減などが期待できる

また今年の水上輸送向け投資には経済成長加速プログラム(PAC)の一環として3億4,420万レアルが追加される可能性があり、国家水上輸送庁(Antaq)では現在のブラジルの水上輸送は1万5,000キロメートル、新規投資で4万キロメートルまでの延長が可能であると見込んでいる。

2015年までに水上輸送プロジェクトに157億8,000万レアルを投資すれば農産物生産の60%が輸出可能となり、二酸化炭素の排出量はトラック輸送に比べて1/5、輸送コストは30%それぞれ減少する。

チエテ河/パラナ河の水上運送整備プロジェクトでは現在の航行距離800キロメートルから4,000キロメートルに延長、現在の農産物などの運送量400万トンが1億2,000万トンと飛躍的に増加する。

トカンチンス河の水上輸送整備プロジェクトではヴァーレ社が60億レアルを投資してマラバ市で建設している鉄鋼会社の製品輸出が可能となる。(2010年1月12日付けヴァロール紙)


 

ガソリンへのエタノール混合比率を20%に下げる

連邦政府は長期にわたる降雨でサトウキビの収穫が遅れたために、今年初めの2週間でエタノール価格が5.93%上昇して2006年3月以来では最も高値を記録、エタノール不足から燃料価格の値上がりを防止するためにガソリン燃料へのエタノール混合比率を25%から20%に下げる。

今回の混合比率25%から20%の減少は2月1日から実施されて90日間有効であるが、ガソリン価格が2.0%から2.5%上昇するために通称、燃料税と呼ばれる経済支配介入納付金(Cide)の税率を下げて現在の価格を維持する。

エタノール混合比率の5.0%低下は月間1億リットルのエタノールが余分に市場に出回るために、価格安定に結びついて投機の対象となることを防ぐ効果も期待できる。(2010年1月12日付けエスタード紙)

 

大衆住宅建設プログラムは大幅に遅れている

連邦政府は今年の大統領選挙の与党候補であるジウマ・ローセフ官房長官の大型プロジェクトである10最低サラリーまでの所得層を対象とした100万軒の大衆住宅建設”私の家、私の暮らし”プロジェクトが大幅に遅れている。

昨年12月24日までの連邦貯蓄金庫(Caixa)の同プロジェクトの個人向けクレジットは2万4,707件、そのうち3から10最低サラリーの所得層のクレジット件数は1万7,330件、3最低サラリーまでは7,377件でクレジット総額は57億レアルとなっている。

Caixa金庫には同大衆住宅向けのプロジェクト3,066件で61万9,036軒が申請されていたが、承認プロジェクトは988件で19万1,957軒にしか過ぎない。(2010年1月12日付けエスタード紙)

 

今年初めての環境委員会開催

今年初めての環境委員会(杉山俊美委員長)が2010年1月11日午後5時から6時30分まで6人が参加して開催、昨年の環境委員会の開催、セミナーやヴィデオ観賞会などについて実施内容や改善点などについて意見交換した。

また今年の活動としてセミナーや見学会、環境関連スペシャリストによる講演会、環境問題の啓蒙など幅広い活動などについて大いに意見交換を行った。

参加者は杉山俊美委員長(新日鉄)、内田肇副委員長(三井住友銀行)、岡村昌一副委員長(メタルワン)、出見宏之副委員長(新日鉄)、加藤秀雄領事(サンパウロ総領事館)、平田藤義事務局長

 

2009年度 環境委員会活動実績


Ⅰ.環境委員会メンバー
委員長   杉山 俊美(南米新日鉄)
副委員長  南  信行(南米新日鉄)
副委員長  内田 肇(三井住友銀行)
副委員長  赤木 浩(メタルワン)

Ⅱ.活動方針
・地球温暖化対策や循環型経済社会の構築を念頭に、日本・ブラジル双方における持続可能な発展への貢献を企図。
・企業の存続と活動に必要十分要件となりつつある環境問題への主体的な取組みを涵養・勧奨することで商工会議所メンバー企業各々の企業価値の向上に貢献。
・商工会議所の機能・ネットワークを最大活用しつつ、地球環境問題をテーマに日伯の一層の関係強化を図るとともに、CSR(企業の社会的責任)の見地から外部に対する効果的な情報発信を図る。

Ⅲ.活動実績
上記活動方針のもとで、2009年度は以下の活動を実施
・ 1/20 第1回環境委員会
・2009年度活動予算の策定、具体的な活動案を議論
・ 2/4  第2回環境委員会 
・具体的な活動案を議論
・ 4/28 第3回環境委員会
・具体的な活動案を議論
・ 5/29 第4回環境委員会
・6月の環境セミナー開催に向けた進め方を議論
・ 6/9  第5回環境セミナー
・NHK特集「グリーン・ニューディール」の視聴と意見交換
・ 6/16 第6回環境セミナー
・カーボンオフセットの仕組み紹介
・ 9/25 第7回環境セミナー
・FIESP主催の環境セミナーを活用し、企業の温暖化対策の紹介

今年初めての環境委員会で今年の委員会活動で意見交換

左から内田肇副委員長/杉山俊美委員長

 

 

 

昨年の鉱工業部門の平均設備稼働率は83.8%

昨年の鉱工業部門の平均設備稼働率は耐久消費財生産セクターの自動車や電機・電子セクターなどを中心に金融危機前の2008年7月に記録した86.2%から83.8% に減少、しかし48%の企業が設備投資を予定して金融危機前の41%を大幅に上回っている。

金融危機後の設備稼働率が金融危機前を上回ったのは医薬品セクターの71.7%から72.9%、プラスティック85.8%86.3%、衣類・履物セクターの86.9%から87.1%に上昇した。

金融危機後に設備稼働率が減少したのは紙・パルプセクターが93.2%から90.4%、輸送関連92.5%から88.5%、非鉄金属89.3%から86.6%、機械87.8%から83.7%、食品セクターが84.6%から81.6%とそれぞれ減少している。

設備投資を予定している輸送関連セクターは71%と平均の48%を大幅に上回っており、電気材料セクターは59%、紙・パルプ58%、プラスティック52%、医薬品セクターが51%とそれぞれ平均を上回っている。

昨年末の耐久消費財生産セクターの設備稼働率は91%まで達してフル操業しているために、同セクターの58%の企業が設備投資を予定している。(2010年1月10日付けエスタード紙)

 

 

米国向け完成品輸出が大幅に減少

ブラジル貿易協会(AEB)の調査では世界金融危機後の米国向け完成品輸出はドル安の為替並びに中国からの輸出拡大で大幅に減少、しかし石油などのコモディティ商品の輸出は増加している。

2002年から2009年にかけてブラジルの輸出は153%増加、しかし米国向けは僅かに2.3%の増加に留まっており、2002年の完成品輸出の35%は米国向けであったが、昨年1月から11月は僅かに14%に留まっている。

金融危機後のエンブラエル社の米国向け航空機の輸出比率は30%と過去10年間の平均55%から大幅に減少、昨年の米国向け輸出は45%減少して45億ドルの貿易赤字に結び付いている。

2002年の米国向け輸出のトップは航空機で輸出全体の12%、セルラー8.0%、履物6.6%、自動車4.1%などの完成品であったが、2009年は石油が16%と航空機の5.0%を大きく引き離してトップ、コーヒー4.6%、エンジン3.9%、パルプ3.4%とコモディティ商品が増加している。(2010年1月11日付けエスタード紙)

                                               


 

金融危機後の生産性は4.1%減少

金融危機後12ヶ月間の鉱工業部門の生産性は生産現場の従業員を4.1%削減して生産がマイナス8.0%となり、生産性はマイナス4.1%に減少、今年の国内総生産(GDP)が5.0%から6.0%見込まれているために、大半の企業では雇用増加で生産性を拡大する。

サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の762企業対象の調査では今年の売り上げ増加を見込んでいる企業が69%、雇用増加は40%が予定している。

金融危機後の電気セクターの雇用削減は5.0%、生産は20.2%、生産性は16.0%とそれぞれ大幅に減少、衣料は0.1%、13.8%、13.9%と電気セクターに次いで生産性が大幅に減少した。


しかし香水セクターは雇用が0.5%、生産は11.4%、生産性は10.8%とそれぞれ増加、輸送機械セクターは雇用が9.5%、生産が3.8%それぞれ減少したが、生産性は6.3%増加している。(2010年1月11日付けエスタード紙)


 

有効利用されている鉄道網は僅かに3,000キロメートル

ブラジル鉄道管理局(ANTT)の調査によると10年前の国内鉄道網の民営化後の鉄道利用調査によると民営化された鉄道網の総延長距離は2万8,800キロメートル、そのうち有効利用されている鉄道網は僅かに3,000キロメートルにしかならない。

また鉄道の利用度が低い鉄道網は6,000キロメートルで残りの1万8,000キロメートルは全く利用されていないために、連邦政府はコンセッションに対して落札した鉄道網の返却を求める可能性がある。

民営化が進んだ10年前のコンセッションの投資計画は総額230億レアルが予定されていたにも関わらず、大半は投資が行われていないが、連邦政府は投資を実施して有効活用しているコンセッションに対して更に30年間の民営化の延長を許可する。(2010年1月10日付けエスタード紙)

 

昨年の輸入車台数は輸出車台数を上回った

全国自動車工業会(Anfavea)では昨年のブラジルの輸入車は前年比30%増加の48万8,900台、輸出車は前年比35%減少の47万5,300台と輸入車台数が14年ぶりに上回った。

昨年の輸入車は国内販売台数314万台の15.6%まで上昇、Anfavea では今年は輸入車並びに輸出車台数は共に53万台を見込んでいる。

昨年の輸出車台数は海外需要の大幅な低下並びにレアル高の為替の影響で2002年以降では最低を記録、輸出総額も前年比40.5%減少の82億ドルまで落ち込んだ。

アルゼンチンからの輸入車比率は全体の58.1%、韓国が19.6%と急上昇したために、伝統的に2位を維持してきたメキシコは11.2%と3位にランクを下げた。

各自動車メーカーは今後も拡大を続ける国内需要に対処するために過去数ヶ月間に総額140億ドルに達する投資を発表、増産体制、新規モデルや技術革新に投資する。

昨年の自動車販売は工業製品税(IPI)の減税、金利の低下やクレジット拡大で前年比11.4%増加、しかし自動車生産はレアル高の為替などによる輸入車の増加で前年比1.0%減少の318万2,000台に留まった。(2010年1月8日付け絵スタード紙)