BNDES銀行は10億ドルの外債発行

昨日、社会経済開発銀行(BNDES)は昨年6月に発行した外債同様に償還期間10年で10億ドルの資金を調達、年利は昨年の外債の6.546%よりも約1%低い5.634%で資金調達が可能となった。

今回の外債発行の主幹事はHSBCホールディングス並びにバークレイズ銀行であったが、目標調達資金の3倍に当たる30億ドルの需要があり、そのうち80%は米国の投資家であった。

BNDES銀行は調達した10億ドルを輸出向けクレジット、ブラジル企業の海外投資向けクレジットなどに適用、昨年はブラジル企業が金融危機を乗越えるために1,373億レアルのクレジットを供与したが、今年は1,250億レアルが見込まれている。(2010年1月6日付けエスタード紙)

 

 

昨年の貿易収支黒字は過去7年間で最低

2008年の金融危機で世界貿易が縮小した影響を受けて昨年のブラジルの輸出は前年比22.2%減少、貿易収支黒字は246億1,000万ドルにとどまって過去7年間では最低となった。

昨年の輸出総額は連邦政府の予想である1,600億ドルを下回る1,522億5,000万ドルと1952年のマイナス19.8%を上回る最大の落ち込みを記録した。

また昨年の輸入総額は国内経済の沈滞で前年比25.3%減少の1,276億3,000万ドルに留まったために、貿易収支黒字は前年比マイナス1.4%と僅かな落込みとなったが、2006年に記録した黒字464億5,000万ドルと比較して47%と大幅な減少となっている。

昨年の中国向けの大豆や鉄鉱石輸出が増加、しかし米国向け完成品輸出が大幅に減少した影響を受けて輸出に占める完成品の比率は43.7%に減少、しかし第一次産品輸出は36.9%から40.7%に上昇した。

雇用創出や付加価値の高い完成品の輸出は前年比マイナス27.3%と第一次産品のマイナス14.1%、半製品のマイナス23.4%をそれぞれ上回った。

設備投資用機械・装置などの資本財の輸入は前年比マイナス16.4%を記録したにも関わらず、輸入に占める資本財の比率は前年の20.8%から23.3%に上昇、中間財はマイナス46.1%と大幅に減少、しかし消費財はマイナス3.4%と僅かな落込みに留まり、自動車輸出は3.5%増加している。

昨年の米国向け輸出は前年比マイナス42.4%の157億ドル、中国向け輸出は23.2%増加の199億ドルに達したために、中国が輸出比率の13.1%を占めて米国の10.3%を追越してトップ、アルゼンチン向け輸出は前年の176億ドルから120億ドルと大幅に減少して前年の2位から3位にランクを下げている。

米国からの輸入は202億ドルで貿易総額では359億ドルと中国との貿易総額358億ドルを僅かに上回って貿易相手国1位を辛うじて確保している。(2010年1月5日付けエスタード紙)

                               


 

サンパウロ平均株価が7万ポイントを突破

今年初日のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は2.12%上昇して7万45ポイントと昨年の5月20日の7万3,516ポイントの最高値には今後5.0%上昇すれば記録を更新する。

昨年のIbovespaは83%上昇して世界でも最高の株価上昇率を記録、WestLB銀行のストラテジストのロベルト・パドヴァーニ氏は「短期的にはリスクは高いが、年間では楽観的」と見込んでいる。

またInvestPort社のダニー・ラパポルト取締役は「今後3ヶ月間は楽観的に見込んでいるが、下半期は先進諸国が金利引上げを開始するために株価の動向に注意する必要がある」と指摘している。

今年は国内経済が好調に推移すると見込まれているために銀行株に注目が集まっており、昨日のイタウー-ウニバンコ銀行の株価は4.39%、ブラデスコ銀行は3.90%とそれぞれ大幅に上昇、昨年はIbovespa以上に値上がりしたブラジル銀行は0.84%の上昇に留まった。

ブルーチップのヴァーレ社の普通株は主要輸出相手国である中国国内の鉄鉱石消費拡大予想で4.02%上昇、しかしペトロブラスは岩塩層下原油開発の規制法が未だに国会を通過しておらず、今後の見通しも不透明なために1.72%の上昇に留まった。(2010年1月5日付けエスタード紙)


 

昨年の外貨準備高は452億ドル増加

昨年のブラジルの外貨準備高の増加率は23.4%とBRICs諸国の中で最も高く、昨年末には2,390億ドルに達して12月2に記録した2,394億ドルに再び接近してきている。

昨年の外貨準備高は452億ドル増加して2390億ドルと9年連続して増加、中国の最終統計である昨年9月の過去1年間の増加率は19.3%の3,669億ドル増加して2兆2,700億ドルとブラジルの10倍近い外貨準備高を擁している。

インドの最終統計である昨年10月の過去1年間の増加率は12.5%で2,843億ドル、ロシアは世界金融危機の影響を受けてBRICs諸国で唯一減少してマイナス10.4%の4,344億ドルとなった。

ブラジルの外貨準備高の増加の要因として昨年5月から外貨の大幅な流入によるレアル通貨の大幅な上昇をコントロールするために、269億ドルのドル介入を余儀なくされていた。(2010年1月5日付けエスタード紙)


 

フォーカスレポートでは今年のGDPを5.2%

昨日発表された中銀のフォーカスレポートでは今年の国内総生産(GDP)は前回の5.08%から5.20%と2週連続で上方修正されているが、2週間前の中銀のインフレレポートでのGDPの5.80%を大幅に下回っている。

昨年のGDPは鉱工業部門がマイナス7.58%と大幅な落込み幅の影響でマイナス0.24%と予想、今年は鉱工業部門のGDPが8.0%前後の伸び率で牽引すると見込まれ、2008年のGDP伸び率5.14%や2007年の6.09%のレベルに達する可能性がある。

来年の政策誘導金利(Selic)は4月に現在の8.75%から9.25%の引上げを予想、その後は6月から連続で引上げられて年末には10.75%を予想、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は4.50%を予想している。(2010年付けエスタード紙)


 

ブラジルの企業家の71%は今年の経済を楽観視

Grant Thorntonコンサルタント社の世界36カ国の企業家に対する今年の国内経済予想調査ではブラジル企業家の71%は楽観視しており、昨年の50%から大幅に増加している。

今年の国内経済を最も楽観視しているのはチリで85%に達しているが、昨年は悲観視が楽観視を24%と上回っていた。

チリに続いてインドが2位の84%、国際コモディティ関連の天然資源輸出国のオーストラリアは昨年の11%から79%、ベトナムが31%から72%とそれぞれ大幅に上昇している。

ブラジルは世界金融危機の影響が少なく、昨年の第3四半期から国内経済が回復、多くの企業経営者は企業の合併・買収、新規株式上場による資金調達、ワールドカップ関連部門の事業拡大などを予想している。

今年の国内経済を最も悲観しているのは日本の企業家で悲観視が楽観視を72%、フランスもそれぞれ13%上回って悲観視しているが、中国では楽観視が昨年の30%から60%、南アフリカも35%から60%に上昇している。(2010年1月4日付けエスタード紙)

                                         

 

再生可能なプラスティック樹脂生産プロジェクトが再開

世界金融危機並びに国際石油コモディティ価格の下落でサトウキビから生産される再生可能なプラスティック樹脂生産プロジェクトが軒並み中断していたが,石油のコモディティ価格が昨年初めにはバレルあたり40ドルまで下落、しかし採算性が見込める70ドルに上昇してきたために先送りされていた多くのプロジェクトが再開される。

今後3年間のアルコールからの再生可能なプラスティック樹脂生産には20億ドルから30億ドルの投資が見込まれて石油派製品のナフサに替わるアルコールから化学・プラスティック派製品の生産拡大が見込まれている。

2リットルのアルコールから1リットルの再生可能なプラスティック樹脂が可能であり、ブラスケン社は5億レアルを投資して南大河州Triunfo市でエタノールからポリエチレンを生産する工場を建設する。

ダウ・ケミカル社もSantelisa Vale社と共同で10億ドルを投資してミナス州サンタ・ヴィトリア市に工場建設を予定していたが、金融危機の影響でSantelisa Vale社はフランス資本のLouis Dreyfus社に買収されて計画が中断、Louis Dreyfus社がこのプロジェクトに参加しなければ新しいパートナーを探す。

昨年末に米国資本のAmyris社はサン・マルチーニョ社と同社のゴイアス州ボア・ヴィスタ市の工場でアルコール関連製品の生産の共同事業の発表を行っている。(2010年1月4日付けヴァロール紙)


 

大型スーパーがEコマースに相次いで参入

カーザス・バイアを買収した大手スーパー網パン・デ・アスーカル社やカレフール社はEコマース部門の売上げを強化して先行しているSubmarino 社やAmericanas社のシェアを奪うと予想されている。

E-Bitコンサルタント社では自動車や航空券の販売を除く昨年の電子商取引は1700万人が利用、売上げが105億レアルに達して前年比20%増加を予想している。

小売大手のウオールマートは電子商取引に2008年10月に参入、カーザス・バイアは3,700万レアルを投資して昨年2月に参入、初年度の売上げは全体の2.0%を見込んでいる。

ウオールマートはポルト・アレグレ市、クリチーバ並びにジョインヴィーレ市で電子商取引による食料品販売を開始して市場の動向を調査・分析、結果が良好であれば他の都市でも販売開始を予定している。

昨年11月15日から12月24日までのクリスマス商戦での電子商取引は前年同期比28%増加の16億レアルに達して、小売店売上げの6.8%増加を大幅に上回っている。(2010年1月4日付けエスタード紙)

 

ブラジルの国内消費拡大で多国籍企業が注目

世界金融危機の影響を受けて先進国は軒並み国内経済が縮小しているのに対して、ブラジルの国内消費は堅調に伸びているために、多国籍企業のブラジル支店の販売ランクが上昇してきている。

ブラジルに進出して56年のメルセデス・ベンツ社の昨年のブラジル国内トラック販売は本国のドイツを追越して、ブラジルの販売台数が世界トップとなった。

1958年からブラジルに進出している米国の化粧品メーカー・エイヴォン社の昨年第3四半期のブラジル国内販売は本国を追抜いて世界トップとなっている。

昨年の食品関連企業のスイス資本ネスレ社のブラジルでの販売はフランスを追越して世界ランク3位に上昇、昨年の第3四半期のコカコーラ社のブラジル国内販売は中国についで世界4位となっている。

経済先進国では経済成長率に伴って消費が拡大を続ける発展途上国に投資のチャンスをうかがっており、中銀では今年の海外からのブラジルの製造部門向け投資を昨年比80%増加の450億ドルと見込んでいる。(2010年1月4日付けエスタード紙)