昨年のポウパンサ預金は71%増加

昨年のポウパンサ預金には政策誘導金利(Selic)が下げ続けて8.75%と過去最低の金利を記録したために、所得税や管理費のかかる投資ファンドなどから前年比71.2%増加の304億レアルが流入した。

中銀は昨年末のポウパンサ預金残高は前年比17.9%増加の3,191億レアルと発表、またすべての金融投資残高は前年比9.7%減少の1兆430億レアルとなっている。

昨年の投資ファンド全体には876億レアルが流入、特にマルチファンドへの買越しは売越しを356億レアル上回った。

昨年の確定金利付きファンドの収益率は8.12%並びに銀行間預金(DI)ファンドの7.90%とポウパンサ預金の収益率7.74%を上回ったにも関わらず、所得税並びに管理費を考慮すると収益率に差はない。

しかし今年の国内総生産(GDP)は5.0%以上の伸び率、インフレ懸念や金融引き締めなどでSelic金利の上昇が見込まれているために、DIファンドや確定金利付きファンドに投資金が流入すると見込まれている。(2010年1月8日付けエスタード紙)

 

今期の穀物は1億4,134万トンを予想

エル・ニーニョ現象の影響で南大河州では大雨のために米作で大きな被害を受けているが、国家配給公社(Conab)の今年1月の予想では今期(2009/2010)の穀物収穫は昨年12月の予想を75万トン上回る1億4,134万トンに上方修正している。

また今期の穀物の栽培面積は前期比0.4%増加の4,788万ヘクタールと僅かに増加、しかし大豆の栽培面積以外は全て前期よりも栽培面積が減少する。

今期の大豆の収穫予想では南マット・グロッソ州では前期比14%の増加、RCコンサルタント社では今期の穀物生産は前期比4.8%増加の880億レアル、コーヒー、サトウキビやオレンジなどを含めると7.4%増加の1,767億レアルが予想されている。(2010年1月8日付けヴァロール紙)

           

 

昨年の国内のセメント消費は前年並みの5,126万トン

全国セメント組合(Snic)では昨年の国内セメント消費は金融危機の影響を受けたにも関わらず、下半期から堅調に増加して前年比0.1%減少の5,126万トンとなった。

昨年12月のセメント消費は前年同月比4.4%増加の420万トン、特に中西部地域が15.5%並びに北部地域が7.6%とそれぞれ大幅に増加して消費を牽引した。

また昨年1年間では北東地域の消費は4.1%、中西部地域3.6%、全国のセメントの50%を消費する南東部地域は2.0%の増加に留まった。

昨年のセメント消費が世界金融危機の影響にも関わらず、昨年並みに増加したのは連邦政府による国内経済活性化の建材への工業製品税(IPI)減税、大衆住宅建設の”私の家、私の暮らし”の大型プロジェクトや公立銀行からのクレジット拡大が消費を支えた。(2010年1月8日付けヴァロール紙)


 

昨年11月の鉱工業部門はマイナス0.2%

昨年11月の鉱工業部門の伸び率は前月比マイナス0.2%と前月まで10カ月連続の増加から一転してマイナスに転じたのは前月の伸び率が非常に高かったためであり、前年同月比では5.1%増加している。

昨年11月の鉱工業部門全体の7.0%の比重を占める自動車製造セクターは前月比マイナス2.2%、鉱業セクターはマイナス0.7%を記録、しかし製造業部門は1.4%増加している。

また昨年11月の資本財部門の生産は6.1%増加、3ケ月間では16.9%と大幅に増加、しかし耐久消費財部門は設備投資不足による設備稼働率の低下でマイナス4.8%となった。

ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、金融危機後の昨年5月の設備稼働率は73.1%と金融危機前の2008年8月の88.4%から15.0%も大幅に落ち込んでいるために、今後は設備投資用機械・装置への大幅投資が余儀なくされる。

イタウー-ウニバンコ銀行のエコノミストのアウレリオ・ビカーリョ氏は昨年11月の建材部門は前月比3.2%増加して過去22ヶ月間で最も売上が伸びて、国内の経済成長には今後も建設部門の牽引役として重要であるとコメントしている。

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査では昨年11ヶ月間の鉱工業部門の前年同期比の伸び率は27セクターのうち23セクターでマイナスを記録、自動車セクターは-17.1%、機械・装置-22.0%、製鉄・金属-20.3%、電気材料・通信機器-28.3%とそれぞれ大幅なマイナスを記録している。

しかし医薬品セクターは7.2%、飲料セクターは6.9%とそれぞれ大幅に増加、連邦政府が世界金融危機で景気刺激策として工業製品税(IPI)の免税・減税を適用したセクターへの税優遇策が年内に撤廃されるために、今年の自動車販売は昨年を超えるのは厳しいと指摘するエコノミストもいる。(2010年1月7日付けヴァロール紙)

                                           

 

クアトールを吸収合併したブラスケンは世界11位

昨年12月にクアトール(Quattor)を吸収合併したブラスケン社はポリエチレン原料生産では年産370万トンで世界ランク11位に上昇、しかしすでに発表された増産計画では短期間に500万トンに達するために、世界5指に上昇すると見込まれている。

昨年11月にブラスケン社はメキシコ資本Idesa社と共同で25億ドルを投資してメキシコ国内で石油化学コンビナートを建設、2015年からの操業を予定している。

また同社はヴェネズエラでもポリエチレン生産コンビナート建設に26億ドル、ポリプロピレン生産コンビナート建設に8億8,000万ドルを投資して、2012年までに操業開始を予定している。

しかしエチレン生産の原料となるナフサは天然ガスであり、ブラジルでの天然ガスの100万BTU当たりの価格は5ドルから6ドル、中近東では1ドルから2ドルと非常に大きな価格差となっている。

今後の世界経済の回復に伴ってコモディティ価格の上昇が見込まれているために、年産850万トンで世界生産2位のサウジアラビアのSABIC社はさらに有利になり、一方で原料を輸入に依存するメーカーは価格競争では更に厳しくなる。(2010年1月7日付け絵スタード紙)

                                     


 

フィリップスはテレビ用液晶パネルを製造

フィリップス社はテレビ用液晶パネルをポーランドのみで生産、しかし世界戦略の見直し計画に沿って、国内や世界各国から部品を調達してマナウスフリーゾーンで液晶パネルを生産する。

同社では初年度に2億ドルを投資して100万台の液晶パネルを生産、テレビ部門の売上を9億レアル、今後3年間に総額7億2,000万レアルを投資して2012年には売上を23億7,000万レアルまで引き上げる。

今回のフィリップスの決定でブラジルでは初めての液晶パネルメーカーとなり、ブラジルの12部品メーカーとの部品供給は5,000人の間接雇用に結び付く。

今年は南アフリカでサッカーのワールドカップが開催されるために液晶テレビの大幅な売上げ増加が見込まれており、同社では今年の売り上げ増加を15%から20%と見込んでいる。

フィリップスがブラジル国内で液晶パネルを生産することで競合メーカーも国内生産の検討を余儀なくされ、液晶パネルの部品は中国、韓国、日本並びに台湾から輸入、国内生産へ切替たコストダウンは僅かに5.0%前後と見込んでいる。

今年のブラジルの液晶テレビ販売は昨年の400万台から700万台、ノートブックは500万台から700万台とそれぞれ大幅な売上増加が見込まれている。(2010年1月7日付けヴァロール紙)


 

GEはブラジルを航空関連機器の輸出基地に

来伯中のGE社のジェフ・イメルト会長は今後、力強い持続的経済成長が見込まれるブラジルに注目、ブラジルを航空関連機器の輸出基地化や技術開発センターにするために大型投資を行うと発表した。

昨年の南米地域のGE社の売上げは78億ドル、そのうちブラジルGEは30億ドル、今年のブラジル国内への投資総額は1億2,000万ドル、そのうち3,500万ドルは売上が10億ドルを突破したリオ州ペトロポリス市にあるタービンを中心とした航空関連機器製造のGE Celma社へ投資される。

GE Celma社への大型投資は航空関連機器の輸出基地化であり、また今後の成長が見込めるインフラ部門、医療機器、エネルギー、石油・天然ガス、航空機産業や輸送部門を中心に投資を予定している。

ブラジルのGEグループは過去5年間に年平均12%と大幅に売上を伸ばしており、技術開発センターとしてすでに世界ではインド、米国、中国、ドイツに設置されているが、ブラジルをラテンアメリカ地域の統括拠点にする予定である。(2010年1月7日付けヴァロール紙)

 

民間銀行はSelic金利の切上げ開始を3月もしくは4月を予想

中銀が昨年12月22日に発表したインフレレポートで一般家庭の消費拡大、製造部門の設備稼働率の上昇や史上最低の年利8.75%に留まっている政策誘導金利(SELIC)などの要因でブラジル国内経済が過熱してきているために、民間銀行ではSelic金利の切上げ開始を今年の下半期から3月もしくは4月からの予想に変更している。

ブラデスコ銀行のオクタヴィオ・デ・バーロス取締役は「Selic金利の切上げを早く始めるほど金融引締めの金利切上げ幅が少なくてすむ」として、中銀は4月からSelic金利の切上げを開始、年末の金利を11.75%と予想している。

また同氏は今年の一般家庭消費並びに公共投資の伸び率を10%、鉱工業部門の設備稼働率向け設備投資を20%それぞれ増加すると予想、輸入拡大によるインフレ圧力のコントロールは不十分であると見込んでいる。

イタウー-ウニバンコ銀行のチーフエコノミストであるIlan・Goldfajn氏はSelicの切上げ開始を3月、年末までにトータルで2.75%切上げされて11.50%を予想している。

JPモーガンのチーフエコノミストであるファビオ・アキラ氏は鉱工業部門の設備稼働率レベルがいくつかのセクターで平均を上回り、需要の力強い伸び率、非常に低い金利水準などの要因でSelic金利切上げ開始を3月と予想している。(2010年1月6日付けエスタード紙)

 

エタノール価格がガソリン価格の70%を超えて不利に

砂糖の世界生産2位のインドの大幅な減産やサトウキビ収穫の端境期に突入したためにエタノール価格が大幅に上昇、ガソリン価格の70%までなら有利とされるエタノール価格が20州で70%を超えた。

エタノール価格がまだ有利とされるのは一大生産地で最大の消費地のサンパウロ州、バイア、ゴイアス、南マット・グロッソ、パラナ、ペルナンブーコ並びにトカンチンス州だけとなっている。

エタノール生産地から非常に遠いロウライマ州のエタノール価格は2.158レアルでガソリン価格2.695レアルの80%に相当するために、フレックス車にはガソリン燃料が有利となっている。

インドの砂糖生産の大幅な減少で砂糖のコモディティ価格は昨年7月から30%上昇し、ブラジル国内の製造工場はエタノール生産から輸出向け砂糖生産に切り換えているために、ブラジル国内のエタノール価格は大幅に上昇してきている。

しかしサンパウロ州サトウキビ加工業者連合(UNICA)の代表者はエタノール消費拡大が価格を押し上げ、更に多雨の影響でブラジル国内のエタノール消費の1ヶ月間に相当する14億リットルを上回る18億リットルの生産減少に繋がったと説明している。(2010年1月6日付けエスタード紙)


 

サンパウロ州政府はICMS免税政策を6月末まで延長

サンパウロ州政府のジョゼ・セーラ知事は鉱工業部門の119セクター向けの国産類似品のない設備投資用輸入機械・装置に対する商品流通サービス税(ICMS)の免税措置を6月末まで延長すると発表した。

またサンパウロ州内で製造された機械・装置購入に対するICMSクレジット返済方法などについても、設備投資の拡大や設備の近代化を促すために6月末まで延長する。

119セクター向け設備投資用の輸入機械・装置の購入や24セクター向けサンパウロ州内で製造された機械・装置に対するICMS税の優遇税はトータル143セクターで適用され、関連企業がこの優遇税を活用すればサンパウロ州政府にとっては4億4,100万レアルの税収減となる。

また繊維セクター、皮革、ワイン、香水、玩具や衛生用品セクター向けのICMS税18%から12%の減税は2011年3月まで延長、世界金融危機の影響を緩和するために昨年2月に始まったこの減税政策はセーラ知事の経済成長加速プログラム(PAC)として知られている。(2010年1月6日付けエスタード紙)