最終四半期は全部門で増産体制

ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の1,065企業対象の最終四半期の生産調査では僅かに4.3%の企業が生産減少を予想、しかし95.7%の企業は増産体制を計画している。

金融危機後の国内経済や輸出減少で在庫調整を余儀なくされたが、すでに在庫整理が一掃、また来年のGDPが5.0%前後の増加が予想されているために各企業では増産体制や設備投資を予定している。

特に建材用非鉄金属部門、鉄鋼、機械・装置、電気材料、輸送機械、繊維並びに食品部門が増産体制を準備、57.4%の建材部門関係者は最終四半期の需要を過去最高と見込んでいる。

ブラステンピ並びにコンスルのブランド家電のWhirlpool社では白物家電の工業製品税(IPI)の延長で最終四半期の売上げは前年同期比13%から15%増加を見込んでいる。

ドル高の為替、中国からの輸入繊維・衣料に国内市場を席巻されていた繊維関係者の31.5%は最終四半期の増産を予定、Stenville繊維ではすでにフル操業している。

10月のバスやトラックを含む自動車生産はIPI減税率の縮小開始にも関わらず月間記録を更新した9月を4.6%下回る29万4,500台で前年同月比23.1%増加、今年10ヶ月間では前年同期比6%増加の259万6,000台となっている。(2009年11月4日付けエスタード紙)

 

国土交通省主催のサンパウロ都市交通・都市整備セミナー開催

国土交通省並びに(社)日本モノレール協会主催の「サンパウロ都市交通・都市整備セミナー~わが国官民が有する軌道系交通や都市整備における技術・経験を紹介~」が2009年11月3日午前9時から午後1時までルネッサンス・ホテルに130人が参加して開催された。

初めに東京大学の家田仁教授「都市構造、交通、持続可能性 ~世界最大の公共交通都市東京~」と題して世界の大都市圏(メガロポリス)リストで世界最大の人口の東京都市圏は3,360万人、7位のサンパウロは2,060万人、巨大都市のメリットとして集積経済、デメリットとして渋滞や環境の脆弱性、メガロポリスの輸送システムでは東京の鉄道比率が高く、二酸化炭素の排出量はソウルなどと共に低いが、広大な国土を擁している車社会の米国、オーストラリアやカナダの大都市の一人当たりの車のエネルギー消費が高いと指摘した。

東京都23区の鉄道利用率は都市交通全体の73%と圧倒的に高く、自動車は9%、バスは2%にとどまり、発達した鉄道ネットワーク、品質の高いサービスを提供、東京の鉄道の総延長距離は2,300キロ、民間鉄道会社25社、1日あたりの鉄道利用者は3,560万人に達している。
東京の輸送効率は世界でも飛びぬけてトップ、地下鉄は80年前から開通して総延長距離は300キロメートル、1960年代から路面電車区間を地下鉄に替えだした。

輸送システムの速度比較では郊外電車が最も速く、地下鉄、モノレールと続き、バスが最も遅く、東京並びにコペンハーゲンの交通網は放射線状に延びる「手のひらと指」と呼ばれるが、車社会のロスアンゼルスは道路と駐車場が大きな比重を占めている。

日本の大都市は郊外電車の延長と共に沿線の都市開発やニュータウン造成、テーマパーク、駅構内のステーション・ルネッサンス開発などで大都市のネガティブ面の解決を図ってきたが、日本の都市整備の経験をサンパウロ市の都市再開発の参考に役立ててほしいと強調した。

国土交通省都市・地域整備局整備室の有安敬室長は「日本における軌道系交通システム整備とまちづくり」と題して、1950年代から70年代の日本は現在のブラジル同様に高度経済成長を達成、都市の区画整理、路面電車の廃止、1964年の東京オリンピックに伴う新幹線や東京モノレールの開通、多摩ニュータウンの造成など急速に発展した。

しかし1970年から90年代は1973年のオイルショックや国鉄の民営化など急速に都市交通の環境変化を余儀なくされ、インフラコストの安い多摩モノレールやゆりかもめの開通、2000年以降は人口減少、ワールドカップ開催、二酸化炭素排出が最小限の環境にやさしい軽量軌道輸送(LRT)や次世代型路面電車(BRT)の導入、 沖縄や福岡の都市モノレール、大阪や神戸のガイドウエイ輸送システムの導入など各地のモノレールについて説明した。

国土交通省鉄道局総務課国際業務室の平石正嗣課長補佐は「世界各国に貢献する日本の軌道系交通技術」と題して、初めにモノレールが導入されたのは1901年のドイツ、日本は1957年からと大幅に出遅れたが、今では世界全体の50ヵ所の20%に相当する10ヵ所で導入、急勾配や半径の小さなカーブなど不利な条件化でも建設可能であり、環境にやさしくて建設コストやメインテナンスコストが安いと有利な点を述べた。

日本のモノレールはシンガポール、中国、韓国やアラブ首長連合国でも導入されており、重慶市は交通緩和や大気汚染改善のために導入、2号線はJICAが融資して2005年から開業、3号線は都心と空港を結んでいる。

シンガポールのモノレールはカーブの半径が35メートル、最高勾配が57.9%の悪条件下で建設されて2007年に開業、ピーク時には4,000人が利用、高温多湿のドバイのモノレールは海岸沿いを走るために塩害防止が施されており、2009年4月から開業している。

東京都都市整備局の座間充部長は「多摩都市モノレール整備と沿線まちづくり」と題して、1950年代から開発に着手された東京都の多摩ニュータウンの核都市を結ぶモノレールの概要と重要性、利用者の内訳、核都市のモノレール駅周辺の土地利用状況、飛躍的に伸びる駅周辺の商業活動などについて説明した。

東京モノレール株式会社 技術・企画部の田村隆文部長は「東京モノレール45年間の運営と概要」と題して、浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレールは開通45年間で無事故、時刻表通りの発着、運河や鉄道上に建設可能で駅のスペースは最小限、モノレール内からの良い眺めと安全性、低い環境汚染や振動性、来年10月からの国際線ターミナルへの乗り入れで24時間営業や利便性などについて説明した。

午後2時30分からJICA、サンパウロ市交通局並びにサンパウロ交通機関公社(SPTrans)共催のサンパウロ市都市交通整備事業準備調査の公聴会が開催、初めに芳賀克彦JICAブラジル所長はサンパウロ市内を流れるチエテ川の洪水対策事業「チエテ川流域環境改善計画」への円借款、ポルト・アレグレ市において日本製車両を運行しているポルト・アレグレ都市内鉄道会社はJICAの集団研修に多数の研修員派遣などを説明、サンパウロ市へのモノレール導入に積極的な姿勢を示して、償還期間が長くて金利の低い円借款などこのワークショップで明らかになると開催挨拶を行った。

サンパウロ市のジルベルト・カサビ市長代理のルイス・マシャード技師はサンパウロの地下鉄は1974年に開通、旧CMTCのSPTransはサンパウロ市交通局の管轄下におかれているバス運行管理会社は70年以上バスを運行、2年前には地下鉄のない市内南部の貧困地域ボイ・ミリン地区にバス回廊を検討、しかし日本移民100周年をきっかけにJICAの支援でモノレール建設のための議論を展開していると説明している。

ラウリンド・ジュンケイラSPTrans交通計画監査役は「サンパウロ都市交通」について、サンパウロ市はGDPの28%の経済規模を擁してブラジル経済を牽引、またサンパウロ市並びにゴイアス市以外の大都市は海岸部に位置、サンパウロ州、メトロポリタン並びにサンパウロ市の交通管理局、ブラジルの中西部は食料基地であるが、輸出するための道路や港湾のインフラ整備の必要性、進展しない太平洋と大西洋を結ぶハイウエーや鉄道プロジェクト、サンパウロ市内は混雑する地下鉄や道路、汚染、トラック規制、人口増加、高齢化、犯罪多発など多くの問題を抱えているが、工事の進んでいるサンパウロ都市圏環状線、2014年には111キロメートルまで延長される地下鉄、市内のバス回廊などが計画、チラデンテス・エクスプレス、セルソ・ガルシア・エクスプレスやボイ・ミリン地区へのモノレール導入などサンパウロ市内も東京同様に地下鉄、モノレール導入や鉄道ネットワーク構築のためにJICAや日本の協力が不可欠であると強調した。

JICAの江口雅之ブラジル事務所次長は「JICAからの支援」について政府開発援助(ODA)として技術協力(技術協力プロジェクト、個別専門家派遣、研修員受入など)、有償資金協力(円借款)及び無償資金協力(贈与)などについて説明、ブラジルは50年前に農業支援分野で開始、昨年は150カ国向けに90億ドルを融資、日本への技術研修は260人で合計9,000人、エキスパートは40人で合計2,300人、国際協力銀行(JBIC)の円借款担当部門と統合した新JICAのシナジー効果、輸送部門の支援としてキャパシティ・ビルディング、各国にあった交通システム、都市部の生活レベルアップのための持続的な開発、ベトナムのホーチミン市の都市鉄道、バンコクの大量輸送システムプロジェクト、ニューデリーの大量高速輸送システムなどの円借款を説明、日本でモノレールの視察を行ったカサビ市長はモノレール導入を優先しており、円借款の可能性を受ける可能性を述べた。

最後にサンパウロ年交通政治事業準備調査についてジャイカの奥津明男調査団長は調査団18人、トンネルエキスパート1人の19人で11月は2回目の調査、来年5月に調査結果の取りまとめをして建設費の積算、また2号線のモノレール建設ルートのイメージビデオを見せながら代替ルートチェック、システムの選定、モノレールの適正乗客数、救援列車との連結に適切な先頭車両の形状、自由自在な座席配置、事故の発生が殆どない日本の優れたモノレール技術のアドバンテージを強調、今後もSPTransや市交通局と協力して日本のモノレール導入を進展させていくと強調した。

         

 開催挨拶の芳賀克彦JICAブラジル所長

        

 左は国土交通省の松谷春敏同省大臣官房技術審議官/テーブルの左から3人目は飯星ワルテル下議/大部一秋総領事/デウスビッチ・デ・ソウザ都市交通部長

               

サンパウロ年交通政治事業準備調査に講演するジャイカの奥津明男調査団長

 

 

 


 

ルーラ大統領は新借家法の一部を拒否する可能性

下院並びに上院を難なく通過して承認された新借家法はルーラ大統領が一部を拒否する可能性があり、大統領官房と法務省では早急に問題点を分析している。

新借家法では所有者にとっては有利な点が多くて借家人や小規模店舗を借りている事業主にとっては不利な修正がされ、改正前は借家明け渡しに平均14ヶ月を要したが、改正後は30日以内に明け渡さなければならない。

新借家法では保証人をつける必要性はなくなる一方で契約期限前の契約破棄には120日以内に保証人をつける必要があり、契約前の明け渡しには借家人は契約に沿って罰金を支払う必要があったが、改正後は残りの期間分のみを支払を行う。

所有者は契約延長時には家賃調整指数以上に家賃が上げられなかったが、改正後は借家人が新しいテナント希望者と同額が支払えなければ契約の延長の必要性はなくなる。(2009年10月30日付けエスタード紙)

 

 

白物家電のIPI減税政策は消費電力に比例して3ヶ月延長

白物家電の工業製品税(IPI)減税政策は今月末で終了、しかし白物家電メーカーや小売業界はクリスマスや年末商戦での販売減少を憂慮して来年1月までの延長を連邦政府に要請していた。

ギド・マンテガ財務相は消費電力に比例したIPI減税政策の導入を発表、消費電力別に3段階に分けた減税政策の3ヶ月の延長を決定した。

冷蔵庫のIPIは15%から5%に減税されていたが、消費電力の最も低いAシールは継続して5%、消費電力が中程度のBシールは10%、消費電力が高いCシールからEシールは15%に戻される。

洗濯機はAシールが10%の減税を維持、Bシールは15%、Cシール以下は20%、オーブンは4%から0%と免税されていたが、Aシールは2%、Bシール3%、Cシール以下は4%に戻される。

冷蔵庫の76%はAならびにBシール、洗濯機は50%、オーブンは60%と予想、家電全体では消費電力別にAからEと5段階にクラス別けされている。

IPI減税政策の延長は来年の大統領選挙に絡んだ要素を含んでおり、緑の党(PV アクレ州)のマリーナ・シルバ元環境相が大統領選出馬を表明したことも連邦政府の積極的な環境問題取組みを強調するために、今回のクリーンIPI減税延長に影響していると見込まれている。(2009年10月30日付けエスタード紙)

                       

 

 

9月のプライマリー収支は76億レアルの赤字

9月のプライマリー収支は社会保障院(INSS)が年金・恩給受給者向け13ヶ月目サラリーの第1回目の先払いが影響して92億レアルの赤字を計上したために76億レアルの赤字となった。

連邦政府の経済班は投資パイロットプロジェクト(PPI)並びに経済成長加速プログラム(PAC)向けのGDP比0.75%に相当する280億レアルの支出をプライマリー収支目標の達成のために減少する必要性を認めている。

今年8月までのプライマリー収支黒字は238億5,000万レアルであったが、9月の大幅赤字で9ヶ月間では163億7,000万レアルに減少して連邦政府目標の427億レアルの黒字には程遠い。

今年のプライマリー収支黒字の大幅減少は金融危機による企業の収益悪化や減税政策導入による税収減並びに公務員サラリー調整などの公共支出の増加が要因となっている。

今年9ヶ月間の連邦政府の収入は1.9%減の4,254億レアル、支出は16.5%増加の4,090億レアル、補助金などの一般経費が20.4%、公共投資は12.7%それぞれ増加している。(2009年10月30日付けエスタード紙) 

 

10月の過去12ヶ月間のIGP-Mはマイナス1.31%

ゼツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると10月の過去12ヶ月間の総合市場物価指数(IGP-M)はマイナス1.31%となり、1989年から統計を取り始めて以来では最大のデフレを記録している。

今までの最大のデフレは2006年4月の過去12ヶ月間のマイナス0.92%、今年7月はマイナス0.67%、8月マイナス0.71%、9月はマイナス0.40%、10月はマイナス0.05%とデフレが継続している。

IGP-Mの60%の比重を占める卸売物価指数(IPA)の過去12ヶ月ではマイナス4.13%と最大のデフレを記録、今年のIGP-Mは初めてデフレを記録する可能性がある。(2009年10月30日付けエスタード紙)

 

 

(2009年10月29日)BOXONの桟(かけはし)潔社長がアフターケアや性能確認で訪問

BOXON社の桟(かけはし) 潔社長は2009年10月29日午後に商工会議所を訪問、納入した製品のアフターケア、性能チェックやオリエンテーションなど細かい点までチェックやオペレーションなど幅広くチェック、また担当者にソフトやハードのサジェスチョンなどてきぱきと指導して平田藤義事務局長は桟社長の責任感に感銘していた。

 

  

左から親切丁寧に説明するBOXON社の桟 潔社長/日下野成次総務担当/平田藤義事務局長/清水エステバン・情報システム担当

 

「日本移民百周年評価シンポジウム」に島内憲大使はじめ多数参加して開催

日伯社会文化統合協会とブラジル日本移民百周年記念協会共催の「日本移民百周年評価シンポジウム」が2009年10月26日に国際交流基金日本文化センターホールで開幕、26日と27日の二日間に亘って開催される。

各部会では

テーマ:以下の9つ

1)   100周年とミディア

2)   日本人移民の団結精神と日系社会組織とその将来

3)   スポーツや文化活動の分野に於ける日本移民とその子孫の貢献

4)   知識分野に於ける日本移民とその子孫の貢献

5)   農業及びその他経済部門に於ける日本移民とその子孫の貢献

6)   出稼ぎと日伯関係、その光と影

7)   食事と料理に於ける日本移民の貢献

8)   ブラジルに於ける日本文化の将来

9)   シンポジュームの総括


島内憲大使、大部一秋総領事、渡部和夫同シンポ実行委員長、上原幸啓百周年記念協会長、中矢レナット日伯社会文化統合協会会長、飯星ワルテル下議、ウイリアム・ウー下議など100人以上が参加、同シンポジウム後援のブラジル日本商工会議所からは平田藤義事務局長が参加した。

 

(2009年10月29日)FMWコンサルタント社のミナト・トヤ氏は表敬訪問

FMWコンサルタント社のミナト・トヤ氏が2009年10月29日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に工業製品税(IPI)プライムクレジットについて話し合った。

         

         左からFMWコンサルタント社のミナト・トヤ氏/平田藤義事務局長

サンパウロ平均株価の下落率は3月以来では最高

昨日のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は米国の新築住宅販売件数などが予想を大幅に下回り、また連邦政府が海外投資家のブラジル国内への金融投資に対して金融取引税(IOF)2.0%の徴収を開始したことなどで海外投資家が利益確保で株を放出したために大幅に下げた。

昨日のIbovespaは3月以来では最高の下落率となる4.75%下げて6万162ポイント、今週はマイナス7.52%、今月はマイナス2.20%、今年は60.2%と大幅に上昇、ドル為替は0.92%上昇してR$1.755 となった。

Ibovespa下落は9月の米国の新規住宅販売件数が予想の2.6%増加から一転して3.6%減少、耐久財受注は予想の1.5%増加から1.0%増加にとどまり、またゴールドマン・サックスは第3四半期の国内総生産(GDP)の伸び率を下方修正したことが要因となっている。

IOF徴収開始の今月27日から海外投資家は20億レアルをサンパウロ証券取引所(Bovespa)から引き揚げ、株投資家は連邦政府が為替安定のために更に厳しい規制をかけるのではないかと疑問視している。

ヨーロッパで最も早くリセッションから脱出した産油国で今年のGDPが4.0%増加が見込まれているノルウエーの中銀は政策金利を0.25%引き上げて1.50%に決定、イスラエル、オーストラリアに続く金利引き上げとなったが、発展途上国では景気回復に伴って今後も政策金利を引き上げる国がでてくると予想されている。(2009年10月29日付けエスタード紙)