岩塩下原油開発で新石油法適用

1953年にペトロブラス石油公社が設立されて石油開発を独占していたが、フェルナンド・カルドーゾ大統領政権で石油法(9,478号/97)を廃止、民間企業に石油開発を開放した。

岩塩下原油の埋蔵海域はエスピリット・サント州からサンタ・カタリーナ州に亘る800キロメートルで岩塩下2,000メートルまで原油埋蔵の可能性があり、海面下5,000メートルから7,000メートルの深海原油開発である。

しかし岩塩下原油開発では同海域の全ての原油は連邦政府に帰属、良質で埋蔵量が豊富な鉱区開発はペトロブラスが入札しないで開発できる。

しかし連邦政府が承認すれば民間企業も同海域での原油開発に参加できるが、ペトロブラスは最低でも30%の資本参加が可能となる。

また連邦政府は新しい石油公社であるペトロ-サウ公社を設立して、連邦政府が石油開発で契約する民間企業の生産コストなどの管理を行なう。

また社会ファンド(FS)を設立して同海域からの石油収入を貧困撲滅、教育、最先端技術開発や環境部門などに投資、公立銀行が資金を運営する。

ロイヤリティー分配比率は連邦政府に28%、州政府に30%、市町村に34%、特別ファンドに8%、民間企業が参加する収益性の高い鉱区では特別分配金支払いが義務付けられ、連邦政府に50%、州政府に40%、市町村に10%がそれぞれ分配される。

民間企業の原油開発の入札はブラジル石油監督庁(ANP)が行い、落札企業はボーナスの先払いが必要となり、また優良鉱区開発の民間企業は配当として開発した原油を受取る。(2009年9月1日付けエスタード紙)

 

 

7月の鉱工業部門の伸び率は2.2%

7月の鉱工業部門の伸び率は前月比2.2%増加、市場関係者の予想0.3%から2.0%を上回り、27セクターのうち23セクターで増加している。

鉱工業部門の予想を上回る伸び率はクレジット拡大並びに実質賃金の増加と失業率の低下で消費が増加してきているが、前年9月比ではマイナス10.6%と大幅に落込んでいる。

しかし7月の鉱工業部門の化学セクター、情報機器、医薬品セクターなど7セクターで昨年9月の生産を上回り、6月は飲料部門と香水部門が上回っていたに過ぎない。

7月の鉱工業部門は前年同月比ではマイナス9.9%、今年7ヶ月間ではマイナス12.8%、過去12ヶ月間ではマイナス8.0%とそれぞれ減少している。

今年7ヶ月間の資本財は-23.1%、過去12ヶ月間では-10.1%、中間財は-15.1%、-10.4%、消費財は-6.7%、-4.5%、耐久消費財は-17.3%、-13.5%、非耐久消費財は-3.1%、-1.6%とそれぞれマイナスを記録している。

7月の機械・装置セクターは前月比8.9%、金属4.5%、食品1.9%、ゴム・プラスティック5.6%、非鉄金属3.6%、電気材料・通信機器は4.5%とそれぞれ増加している。

しかし7月の鉱工業部門は前年同月比-9.9%、自動車-21.5%、機械・装置-20.2%、金属-19.2%、電気材料・通信機器-28.1%、鉱業部門は-0.1%とそれぞれ大幅なマイナスを記録している。(2009年9月1日付けエスタード紙)

 

 

自動車部門は貿易赤字計上か

全国自動車工業会(Anfavea)では今年のブラジル自動車工業は自動車輸出を最大40万台と予想、しかし輸入車はすでに39万台に達しているために、統計を取り始めた1990年以来では初めて貿易収支赤字を計上すると予想している。

2005年の輸出台数は輸入台数を80万9,000台上回っていたが、2007年には51万2,200台、昨年は35万9,400台と輸入が拡大、7月までの自動車輸出は前年同期比46.6%減少の23万7,500台まで減少している。

世界金融危機の影響で主な輸出先であったアルゼンチンとメキシコの需要が大幅に減少、しかし今年7ヶ月間の輸入車は国内販売173万台の14.6%まで比率を上げている。

自動車メーカーがメキシコやアルゼンチンから付加価値の高い輸入車を増加させており、フォードはFusion車、ワーゲンはSpaceFox車、GMはAgile車を輸入している。

しかし今年7ヶ月間の輸出額は前年同期比49%と大幅減少の41億4,000万ドル、昨年の貿易収支は15億ドルの黒字を計上したが今年は赤字に転落する可能性があり、全国自動車部品工業組合(Sindipeças)では今年の自動車部品部門は27億ドルの貿易赤字計上を見込んでいる。(2009年9月1日付けエスタード紙)

 

 

8月の投資はサンパウロ平均株価が3.15%でトップ

8月の投資はサンパウロ平均株価(Ibovespa)が3.15%の収益でトップ、今年8ヶ月間では50.44%と大きな収益を記録、ドル為替が1.29%で続いており、今年は19.1%の収益を上げている。

サンパウロ平均株価が上昇すればドル為替は下げるが、8月のドル為替は世界的に上昇したために株価の上昇にも関わらずドルは上昇した。

8月のインフレ指数である総合市場物価指数(IGP-M)はマイナス0.36%とデフレを記録して全ての投資はIGP-Mを上回り、確定金利付きファンドは0.59%、ポウパンサ預金も0.52%の収益となった。

銀行間預金ファンド(DI)は0.54%、銀行定期預金証(CDB)は0.53%の収益、CDBよりも収益性の高い社債への投資も増加してきているが、リスクが伴うので注意を要する。

今年8ヶ月間のマルチファンドへの投資は200億レアルが流入しているが、特に7月27日から8月26日までの投資金は170億レアルと急上昇している。(2009年9月1日付けエスタード紙)

 

レアル通貨の上昇は鉱工業部門の経済活動に支障

レアル通貨の上昇は世界金融危機後の経済活動回復に支障をききたしており、特に鉄鋼や紙・パルプ輸出部門では海外市場の低迷と価格競争力の悪化で30%以上減少している。

また輸出減少で国内の設備投資も低迷しており、全国工業連合(CNI)では下半期の鉱工業部門の生産上昇を見込んでいるが、上半期の減少分をカバーするためには11.8%増加しなければならない。

昨年12月から今年6月までの製造業部門の売り上げは2.5%増加しているが、6月の鉱工業部門の売り上げは金融危機前の昨年9月比では6.6%、生産は14.2%それぞれ減少している。(2009年8月31日付けエスタード紙)

 

ルーラ大統領は岩塩下原油ロイヤリティー分配方法を修正

ルーラ大統領は岩塩下原油ロイヤリィーを全国の州政府に均一分配を予定していたが、原油埋蔵テリトリーを擁するエスピリット・サント州、リオ、サンパウロ州知事の圧力に屈して、分配方法の修正を余儀なくされた。

すでに落札されている岩塩下原油の鉱区からのロイヤリティー分配では埋蔵テリトリーを擁する州政府への分配比率は他州よりも高い比率で分配される。

今日、岩塩下原油に関する新石油法は国会に提出されるが、下院と上院ではそれぞれ45日間に亘って審議されて最終決定される。

連邦政府は岩塩下原油に関する新石油法として新たに石油公社の設立、石油開発中のコンセッションに対して新たな契約、ロイヤリティーを教育や保健分野に分配するために新たなファンドの設立が検討されている。

現在の岩塩下原油開発はジュバルテ鉱区の日産1万5,000バレル、ツピー鉱区の試験的採掘鉱区は日産3万バレルであったが、現在はテクニカル問題で中止となっている。

2020年までに岩塩下原油開発に1,114億ドルの投資が見込まれ、日産181万5,000バレルの原油採掘が予定されているが、ローヤリティ分配は連邦政府が50%、州政府40%、市町村が10%と見込まれている。(2009年8月31日付けエスタード紙)


 

オデブレヒトが港湾ターミナルに資本参加

オデブレヒト港湾投資会社(OII)とアラブ首長連合国ドバイに本社のあるDPワールド社はサントス港湾に隣接するCoimexグループ傘下のエンブラポルト社に5億ドルを投資して資本参加する。

OII社とDPワールド社はエンブラポルト社の51.1%の株を買収したが、社会経済開発銀行(FI-BNDES)と連邦貯蓄金庫は33.3%、Coimexグループは15.2%の株を擁している。

港湾ターミナル建設は下半期に開始されて2012年の操業を予定しているが、BNDES銀行は3億5,000万ドルを融資、OII社にとっては港湾ターミナル部門の投資は初めてとなる。

同港湾ターミナルは150万TEUの能力を擁して20億リットルのエタノール貯蔵が可能で、オデブレヒトグループ傘下のETHバイオエネルギー社のエタノール輸出を取扱う。

ETH社はゴイアス州に300万トンの砂糖キビ処理能力工場を建設、9月までにはサンパウロ州と南マット・グロッソ州の工場の操業開始が予定されている。(2009年8月31日付けエスタード紙)


 

小売業界はIPI減税終了前に家電在庫増加

家電小売業界では10月末で冷蔵庫や洗濯機などの白物家電向け工業製品税(IPI)の減税措置が終了する前に、在庫拡大のために家電メーカーに発注増加をしている。

また今年末で終了する新車販売向けIPI減税措置に対してディーラー各社は今後IPI減税が徐々に減らされるが、販売価格を維持するために収益幅の減少で補うと見込まれている。

家電小売業界ではIPI減税措置撤廃後の家電販売やクリスマス商戦が不透明にも関わらず、家電販売チェーンのコロンボではIPI減税措置終了を前に25%から30%余分に発注している。

家電メーカーのWhirlpoolでは家電小売チェーンから25%から30%増加の注文を受けているが、家電販売チェーンでは来年の販売見通し予測が出来ない。(2009年8月31日付けエスタード紙)

 

(2009年8月28日)アイセック・ジャパン東京大学委員会メンバー5人が表敬訪問

アイセック・ジャパン東京大学委員会の高橋俊さん(東京大学2年)、小谷駿太朗さん(東京大学1年)、山鹿翠さん(お茶の水女子大学2年)、小田あずささん(東京女子大学3年)、堀尾有稀さん(東京女子大学3年)が2009年8月28日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長に研修生受け入れブラジル企業などについて協力を依頼した。

昨年のブラジルは176人の研修生を受け入れたが、日本からはたった1人、東京大学アイセックではブラジル企業と独自に提携を結び、多くの研修生を送り出そうと新たなプロジェクトを開始、同プロジェクトで2回目の来伯の高橋さんは「日系人がブラジル社会で認められて誇りを持って働いているのが分かった、日系人や移民の人との交流を深めながら学ばせていただきたい」と熱い思いを語り、日本人学生にブラジルで学ぶ機会を提供したいので、日系企業に協力を呼びかけている。

研修期間は2ヶ月から1年半を希望、5人は9月10日まで滞在、
連絡先は高橋さん 11-8847-3518 
メール shun.takahashi.14@gmail.com

左からアイセック・ジャパン東京大学委員会の高橋俊さん(東京大学2年)、小谷駿太朗さん(東京大学1年)、山鹿翠さん(お茶の水時視大学2年)、小田あずささん(東京女子大学3年)、堀尾有稀さん(東京女子大学3年)/平田藤義事務局長

7月の財政プライマリー収支黒字は2001年以来で最低

 7月の公共部門(連邦政府、州政府、市町村並びに公営企業)の財政プライマリー収支黒字は31億8,000万レアルと前年同月比では1/3まで縮小、2001年以来では最も黒字幅が少ない。

 今年7ヶ月間のプライマリー収支黒字は前年同期比58%減少の384億レアル、過去12ヶ月間ではGDP比1.76%と今年の目標値のGDP比2.5%を大きく下回っている。

 プライマリー収支黒字の減少は国内経済活動の収縮による税収減、経済刺激政策による減税や連邦政府の公共支出の増加が主な要因となっている。

 7月の州政府のプライマリー収支黒字は12億7,000万レアルで前年同月の28億6,000万レアルを大幅に下回り、市町村のプライマリー収支は4億7,200万レアルの赤字を計上している。

 連邦政府は経済成長加速プログラム(PAC)での支出は公務員の人件費や最低サラリーのインフレ分を大幅に上回る調整で社会保障院(INSS)の年金・恩給支出の大幅な増加による支出比率よりも下回っている。

 連邦政府の過去12ヶ月の公共負債の金利支払いは政策誘導金利(Selic)金利の低下に伴って1,509億レアルまで縮小してGDP比5.11%に低下したが、公的債務残高は1兆2,834億レアルでGDP比44.1%に上昇している。(2009年8月28日付けエスタード紙)