7月の海外投資家の株投資は66億ドル

 中銀の発表によると7月の海外投資家のサンパウロ証券取引所(Bovespa)への投資は66億9,000万ドルに達して、2007年12月以来の大型投資となっている。

 Visanet社が新規株式公開(IPO)したために海外投資家は同社株購入に24億ドルを投資したが、今年上半期のBovespaへの投資総額は30億ドルで7月だけで倍以上の海外投資金が流入している。

 また今年7ヶ月間のBovespaへの投資は株価の大幅な値上がり、政策誘導金利(Selic)金利の低下やドル為替の下落などで97億8,000万ドルと前年同期比604%増加している。

 海外投資家は内需型のサービス業の小売、電力やロジスティック関連株に注目、またSelic金利の低下に伴って確定金利付きファンドからリスクはあるが、株式に投資金が流れ込んでいる。

 7月の同ファンドには前年同月比78%減少の9億2,100万ドル、今年7ヶ月間では前年同期比86%減少の20億ドルしか投資されていない。

 今月25日までのBovespaへの投資は28億4,000万ドルが流入しているが、同ファンドには僅かに5億8,400万ドルが投資されている。{2009年8月26日付けエスタード紙}

 

 

コンサルタント部会主催の「大企業でのコスト削減」セミナーに45人が参加して開催

コンサルタント部会(都築慎一部会長)主催の「大企業でのコスト削減」セミナーが2009年8月25日午後4時30分から6時まで45人が参加して開催された。

 デロイト社戦略・オペレーション部のファビオ・ペレス部長が講師を務め、収益アップのためのコスト削減、人員削減、サラリーやベネフィット削減による影響、企業カルチャー、将来を見据えたコスト削減戦略について説明した。

 また金融危機後に米国では数多くの銀行の倒産やGM問題、ブラジル国内では郵便局、サジア社やエンブラエール社を例に上げて説明、コスト削減で成功した企業ではゴール航空の着陸前のゴミ収集、DELLのコンピュータ販売戦略、ナイキの委託生産、ウオールマートの大量購入によるコスト削減などを説明した。

45人が参加したセミナーの様子

左から講師のデロイト社戦略・オペレーション部のファビオ・ペレス部長/都築慎一コンサルタント部会長/アンドレ・ジョフリー部長

 

 

イタウー-ウニバンコ銀行とポルト・セグーロが提携

 民間最大手銀行のイタウー-ウニバンコ銀行と自動車保険ではトップのポルト・セグーロ社が提携、同銀行は自動車保険に強いブラデスコ銀行を大幅に引離す強力な販売網を築く。

 ブラデスコ銀行はポルト・セグーロと交渉していたが、同銀行は経営権を主張して交渉が決裂、イタウー-ウニバンコ銀行は30%の経営参加でポルト・セグーロと合意した。

 イタウー-ウニバンコ銀行はポルト・セグーロに30%に相当する17億レアルを投資して資本参加、今年上半期の同銀行の保険部門の純益は全体の13.5%であったが、ブラデスコ銀行の保険部門の純益は35%を占めていた。

 政策誘導金利(Selic)の低下に伴ってブラジルの大手銀行はポートフォーリオ拡大を余儀なくされて今後も保険、年金やクレジットカード部門での銀行による吸収・合併が予想されている。

 昨年、ブラジル銀行はノッサ・カイシャ銀行を買収、ヴォトランチン銀行には76億レアルを投資して資本参加、ブラデスコ銀行はIBI銀行を14億レアルで買収している。

 ブラジル銀行はUBS・パクツアル銀行と契約して年金保険分野に強いプリンシパル社並びに自動車保険や生命保険分野のMapfre社との提携について調査している。

 ブラジルの保険業界ランキングではブラデスコ生命がトップ、イタウー生命、イタウー保険と続いてポルト・セグーロが4位、ブラデスコ自動車保険が6位となっているが、自動車保険ではポルト・セグーロが2位のブラデスコ自動車保険を上回っている。(2009年8月25日付けエスタード紙)

 

 

8月初め3週間の貿易黒字は189億4,000万ドル

 8月初めの3週間の輸出は前年同期比31.9%減少の96億ドル、輸入は39.3%減少の75億7,000万ドル、今年の貿易収支黒字は189億4,000万ドル、1日当たりの黒字は11%増加の1億1,840万ドルであった。

 また1日当たりの輸出は24.8%減少して今年の輸出は937億ドル、1日当たりの輸入も30.5%減少して747億ドル、8月同期の貿易黒字は23.9%減少の20億3,000万ドルであった。

 8月同期の半製品輸出は前月同期比15.8%、完成品は6.3%それぞれ増加したが、第1次産品は1.2%減少、前年同期比では半製品は34.2%、完成品32.7%、第1次産品は29.4%とそれぞれ大幅に減少している。

 8月同期の鉄鋼製品輸入は前月同期比13.5%、自動車・パーツ13.4%、肥料・農薬12.4%、電気製品10.1%、精密機械・光学機器8.0%、化学製品は5.5%とそれぞれ増加している。

 しかし8月同期の輸入は前年同期比では燃料・潤滑油64.5%、肥料・農薬52.8%、鉄鋼製品40.4%、電気製品27.4%、精密機械・光学機器は26.9%とそれぞれ大幅に減少している。(2009年8月25日付けヴァロール紙)


 

第2四半期の国内総生産伸び率は1.7%

 ギド・マンテガ財務相は第2四半期のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は前四半期比1.6%から1.7%を予想、今後のGDPは更に増加していくと見込んでいる。

 中国の第2四半期のGDPは前四半期比14.9%と大幅な増加が見込まれているが、リッセッションから抜け出していない米国はマイナス1.0%が見込まれている。

 マンテガ財務相はブラジル経済の好調はサンパウロ平均株価(Ibovespa)や昨年を上回る自動車販売に表れており、また7月の雇用創出は13万8,000人で年末までには60万人に達すると指摘している。

 マンテガ財務相は世界金融危機でブラジル経済の健全なファンダメンタルズと連邦政府の健全な経済政策を証明したが、以前のように海外投資家の資金逃避や政策誘導金利(Selic)の引き上げなどは発生していないと強調している。{2009年8月25日付けエスタード紙}
 


 

企業の不渡りが増加

 銀行業務集中サービス会社(Serasa)の調査によると今年7ヶ月間の企業の不渡りは世界金融危機前に増産や設備投資などをするために銀行からの借入金が大幅に増加、金融危機後は売上が大幅に減少したために前年同期比29.7%増加している。

 7月の不渡りは前年同月比26.3%増加したが、6月の26.6%の不渡りからでは僅かに減少に転じているが、7月の小切手による不渡りは全体の38.7%を占めている。

 企業の小切手による不渡りは増加傾向にあり、3月の企業の不渡りは33%に達し、その後は減少傾向となっていたが、6月には30.3%まで再び上昇に転じている。{2009年8月25日付けエスタード紙}

 

 

日本通運、創立30周年

1979年の設立から30周年を迎えたブラジル日本通運(和田亮社長)は本社の川合正矩社長を迎え2009年8月24日午後7時からインテルコンチネンタルで創立30周年記念パーティを盛大に開催した。 大勢の顧客をはじめ会員企業の関係者で会場を埋め尽くし約300名位が駆けつけた。会議所からは田中会頭と平田事務局長が参加した。

最初に川合社長が同社設立の経緯を説明、当初従業員4人でスタートしたブラジル日通が幾多の危機や困難を克服、今ではブラジル全土に4箇所の支店を開設、50人体制で臨み、いつでも何処でも顧客ニーズに迅速に対応が出来るグローバルネットワークを構築、新たな飛躍に向けた組織体制の強化をしたと述べた。

在サンパウロ総領事館の大部一秋総領事のお祝いの言葉に続き田中会頭が挨拶、日通のブラジル進出当事を振り返り、ブラジル経済の変遷、両国で失われた20年を回顧、近年にはBRICsの一員として世界の注目を集め、直接投資の流入も増加、インフレは先進国並みに改善され外貨準備高が2千億ドルを突破、債権国に変貌を遂げた事を説明、リーマンショック後から、いち早く底を打ち回復軌道に乗った数少ない国であると強調した。

また田中会頭は日本勢による乗用車生産開始により、そのグループだけに限らず裾野産業の本格的進出を促している他、最近は日本を代表する鉄鋼メーカーが高炉一貫生産を発表する等、日本の近代工業史の概念では想像も出来なかった事と進出形態の変化を述懐した。

ブラジル産小型ジェット機の日本向け輸出、エタノール取引、温暖化ガス排出権取引、デジタルTVの日本方式採用などが具体化、更に経済波及効果が大きいブラジルの高速鉄道の導入に日本の新幹線システム技術の検討が本格化していることにも期待を表明。

一方、ブラジル企業の多国籍化も進展、その具体例の一つにペトロブラス(ブラジル石油公社)による日本の南西石油の買収を挙げ、アジア進出の拠点として日本企業を戦略的パートナーに選んだのは、100年間の相互信頼関係の積み重ねの結果とし、国民総出で日本移民100年祭を祝福した事が証拠として如実に表れていると語った。

第二次大戦の兵站軽視が戦いの重要な敗因の一つであった事を思い浮かべ、そのロジスティックの重要性を再認識する一方、全ての国鉄の駅前にあった丸通時代に地下足袋を履き、荷物を運ぶ時代を感慨深く振り返り、現在では企業のコスト競争力を左右する業種として、また個人の家庭にまで入り込み、的確に顧客のニーズを充足、世界のあらゆる場所が仕事場であり又ビジネスになる業種に大変貌、売上高約2兆円、従業員約4万人、世界37か国、211都市に382拠点を擁し、最先端の情報システム産業に成長した日本通運グループに称賛を贈り挨拶の結びとした。

鏡開きが執り行われ松田雅信パナソニックブラジル社長(会議所副会頭)が乾杯の音頭をとった後、食事歓談に入った。


最後に和田亮社長が同社の付加価値をより一層創造しビジネスのさらなる拡大とサービスの向上に努める力強いメッセージと丁寧なお礼をもって閉会を宣言、記念式典を終了した。


 

ブラスケンはQuattor社を買収か

ラテンアメリカ最大のプラスチック樹脂製造のブスラスケン社はペトロブラス社並びにウニパールグループとQuattor社の買収交渉を行なっているが、買収が成立するとヴァーレ社に匹敵する年商280億レアルの石油化学会社が誕生する。

ペトロブラス社はQuattor社が年商の60%に相当する60億レアルの負債を抱えているためにブラスケン社に買収を持ちかけているが、サンパウロ証券取引所(Bovespa)での新規株式公開(IPO)での資金調達の可能性もある。

Quattor社はペトロブラスとウニパールグループのスザノ石油化学買収で昨年8月に設立、ペトロブラスは同社の株式を40%所有しているが、ブラスケンへの譲渡が成立しなければ、海外の石油化学企業への買収の可能性も残されている。{2009年8月24日付けエスタード紙}

 

 

今年の公共支出はルーラ政権で最大

 今年7ヶ月間の連邦政府の公共支出はルーラ政権では最大に膨れ上がり、前年同期のGDP比15.89%から2.44%増加のGDP比18.34%まで上昇している。

 ルーラ政権の1年目の公共支出はGDP比13.84%であったが、7年間でGDP比4.5%と大幅増加、昨年7ヶ月間の公共支出は2,753億レアル、今年7ヶ月間では395億レアル増加の3,148億レアルまで増加している。

 ルーラ政権1年目の2003年の1月から7月までの公共支出は1,802億レアル、2008年までに41%増加の2,753億レアルの増加に留まっていたが、今年に入って急上昇している。

 教育、保健や貧困家庭向け補助金(ボウサ・ファミリアー)などの支出はGDP比0.13%に相当する22億レアルからGDP比0.31%の50億レアルに上昇したが、公共投資はGDP比0.79%から0.92%の増加に留まっている。

 また最低賃金のインフレ分を大幅に上回る上方修正で社会保障院(INSS)の年金・恩給受給者向け支出は前年比50%以上増加、今後の公務員の給与調整で今年の支出は更に110億レアル増加すると見込まれている。{2009年8月24日付けエスタード紙}

 

 

全ての大銀行で貸倒引当金増加

 不渡りの増加に伴って今年上半期の5大銀行の貸倒引当金は前年同期比78.9%増加の275億レアルと大幅増加で純益は13%減少しているが、下半期の純益は改善すると見込まれている。

 ブラデスコ銀行の貸倒引当金は1,092億レアルでトップ、ブラジル銀行948億レアル、連邦貯蓄金庫793億レアル、イタウー-ウニバンコ銀行580億レアル、サンタンデール銀行は579億レアルを計上している。

 また今年上半期のサンタンデール銀行の純益は67億レアル、ブラジル銀行は6億レアルを計上したが、連邦貯蓄金庫は544億レアル、イタウー-ウニバンコ銀行178億レアル、ブラデスコ銀行は21億レアルとそれぞれ赤字を計上している。

 5大銀行のクレジット部門は来年末までに平均10%から15%の増加を見込んでいるが、今年の第2四半期は全ての5大銀行では金融危機の影響で不渡り率が増加していた。(2009年8月24日付けエスタード紙)