米国稲畑産業の八束朗副社長からお電話でアポイントがあり、2009年7月23日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの政治や経済について意見の交換を行った。

左から平田藤義事務局長/米国稲畑産業の八束朗副社長
米国稲畑産業の八束朗副社長からお電話でアポイントがあり、2009年7月23日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの政治や経済について意見の交換を行った。

左から平田藤義事務局長/米国稲畑産業の八束朗副社長
ブラジル鉄鋼部門は金融危機で世界的に鉄鋼需要が大幅に縮小したために、製鉄所建設計画変更を余儀なくされており、社会経済開発銀行(BNDES)のファイナンス申請の総額530億レアルに相当するプロジェクトが中断している。
ヴァーレ社と上海宝鋼集団(Baosteel)の共同事業であるエスピリット・サント州に100億レアルを投資して年産500万トンのヴィトリア製鉄所の建設は、今年1月に世界鉄鋼需要の減少と環境ライセンス取得困難で中止を決定した。
ウジミナスはミナス州サンターナ・ド・パライーゾ市に120億レアルを投資して製鉄所を建設する予定であったが、鉄鋼需要の回復が充分に確認されるまで先送りする。
ナショナル製鉄所(CSN)もカーザ・ダ・ペドラ鉄鉱山に近いミナス州コンゴニャス市並びにリオ州イタグァイ市にそれぞれ120億レアルを投資して年産それぞれ500万トンの製鉄所建設を予定していたが、プロジェクトは鉄鋼需要が回復するまで先送りされる。
BNDES銀行は2008年から2011年までの鉄鋼関連プロジェクト向けファイナンス総額550億レアルで1,400万トンの増産計画が申請されていたが、2009年から2012年は320億レアルで1,000万トンの増産計画に縮小すると見込んでいる。
市場関係者は金融危機の影響で業界再編のための買収・合併の可能性が大きくなっているために、製鉄所建設プロジェクトの投資の先送り傾向が継続すると見込んでいる。(2009年7月24日付けヴァロール紙)
貿易研究センター(Funcex)の発表によると、第2四半期の輸入製品の平均価格は世界金融危機後に海外の輸入相手企業との値下げ交渉の結果、前四半期比4.05%減少している。
特に鉱工業部門は国内需要の大幅な落込みで在庫が大幅に増加していたために有利に交渉が進み、特に輸入中間財価格は5.58%、資本財価格は2.87%とそれぞれ減少、平均輸入価格は前年第2四半期比では13.98%も減少している。
輸入化学製品の価格は9.36%減少したが、輸入量は16.82%増加、繊維製品価格は6.0%減少したが、輸入量は3.21%増加、資本財も同様の傾向を示してオートメーション機器、医療機器や精密機械の輸入価格は4.45%減少したが、輸入量は8.5%増加している。
しかし非耐久消費財は第1四半期に鉱工業部門のように在庫調整のための輸入にブレーキがかからずに金融危機後も輸入が継続したために、輸入価格は0.71%増加している。(2009年7月24日付けヴァロール紙)
ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると六大都市圏の6月の失業率は前月の8.8%から8.1%と大幅に改善して今年では最も低い失業率を記録、国内経済の回復傾向の兆候がでてきている。
しかし6月の労働者の平均収入は前月比0.3%減少したが、前年同月比ではインフレ以下の3.0%の増加に留まっている。
6月の六大都市圏の失業者総数は187万人で前月比では8.3%に相当する16万4,000人が就職、今年上半期の平均失業率は8.6%と前年同期の8.3%から増加しているが、2007年の9.9%からでは大幅に減少している。
レシーフェ市の失業率は10.2%、サルバドール11.2%、ベロ・オリゾンテ6.9%、リオ6.3%、ポルト・アレグレ5.6%、平均収入は1,312レアルであった。
サンパウロ市の失業率は前月の10.2%から9.0%と大幅に改善して12万7,000人が就職、失業者総数は100万人から88万7,000人に減少している。{2009年7月24日付けエスタード紙}
ブラジルとパラグアイはイタイプー水力発電所の料金支払い交渉で歩み寄り、ブラジルはパラグアイに3倍に相当する3億6,000万ドルを支払うことで合意に達したが、両国大統領の署名待ちとなっている。
パラグアイは余剰電力をブラジルの自由エネルギー市場での販売が可能となり、ブラジルは大気汚染を排出する火力発電所建設をする必要がなくなるメリットもある。
また両国で共同ファンドを設立後に4億5,000万ドルを投資して、イタイプー発電所からパラグアイの首都アスンシオン市まで送電線工事を行なうことも合意した。
パラグアイはブラジルにイタイプー発電所の発電能力の2%に相当する300メガワットの余剰電力で販売開始をするが、販売量は徐々に引き上げられる。(2009年7月24日付けエスタード紙}
企業経営委員会(松田雅信委員長)の労働問題研究会が2009年7月23日午後4時から6時過ぎまで20人が参加して開催、司会は破入マルコス副委員長が務め、初めにCruzeiro/Newmarc Patentes e marcas社のニュートン・シルヴェイラ弁護士とエンジニアのクロヴィス・シルヴェイラ氏が「従業員や契約社員の特許」と題して、特許の権利の帰属や有効期間、申請方法や費用、特許権侵害や間接侵害、意匠権、商標権、特許権の効力が及ばない範囲などについて説明した。
ブラガ・マラフォン弁護士事務所のジャナイナ・ダ・シルヴァ弁護士は「年金計画」と題して、年金の基本的計算と目的、企業の従業員や契約社員への年金積立への注意点、ベネフィットの種類、リスクの回避などについて説明した。

ブラガ・マラフォン弁護士事務所のジャナイナ・ダ・シルヴァ弁護士/Cruzeiro/Newmarc Patentes e marcas社のエンジニアのクロヴィス・シルヴェイラ氏/同社のニュートン・シルヴェイラ弁護士/NHKファスナーのマサノ・ヤマウチ氏/Lautenschleger, Romeiro e Iwamizu弁護士事務所のファビオ・トガシ氏
20人が参加して開催された講演の様子
昨日、中銀の通貨政策委員会(Copom)は満場一致で政策誘導金利(Selic)を0.5%切下げ8.75%に決定して過去最低の金利となり、1月から5回連続の切下げで世界3位の高金利から5位にランクを下げた。
今回の0.5%の切下げの要因として、安定したインフレで経済活動が回復してきて今年1月からでは5.0%の大幅切下げとなるが、今までは切下げ効果が表れるのは平均6ヵ月後であったが、クレジット期間の長期化で来年にずれ込むと見込まれている。
国内経済がすでに回復傾向となっているために、更なるSelic金利の切下げは来年のインフレを誘発する可能性が強くなるために、金融市場関係者は今後の切り下げの確率は非常に低いと見ている。
Selic金利が8.75%まで低下すると銀行間預金ファンド(DI)の収益率がポウパンサ預金よりも低くなる可能性があるために、DIファンドへの6ヶ月以内の投資には所得税(IR)が22.5%かかるために管理費を最大1.0%、2年以上の投資にかかるIRは15%では2.0%までそれぞれ引下げなければポウパンサ預金に対抗できなくなる。
5月のDIファンドの平均管理費は1.49%、確定金利付きファンドでは1.13%であったが、ポウパンサ預金への投資金流出を防ぐためにはファンドは管理費の低下、連邦政府は所得税の低下をしなければならないが、今月17日までにはポウパンサ預金に55億レアルの投資金が流れ込んでいる。
ブラデスコ銀行はSelic金利の切下げに伴って、今月27日から特別小切手と呼ばれる口座借越残の月利を8.24%、個人向けクレジット月利5.64%、自動車リース月利2.25%、運転資金向け月利4.82%とそれぞれ切下げる。(2009年7月23日付けエスタード紙)
国連貿易開発会議(UNCTAD)は世界各国の多国籍企業の今後2年間の海外直接投資の計画をまとめた調査結果では、企業が魅力を感じている投資先は中国がトップ、続いて米国、インド、ブラジル、ロシアとなっている。
今年の投資は金融危機の影響を受けて昨年の50%まで落込むと見込まれているが、来年から回復傾向となって2011年には昨年のレベルに回復すると予想されている。
調査した240社の多国籍企業の50%は2011年には昨年以上の投資を予定、アジアの企業では57%、米国企業では71%に達している。
魅力的な投資先のトップは中国で56%、ドル為替の下落で企業価値が大幅に減少している米国はヨーロッパや日本よりも経済回復が早いと見込まれているために48%、インド34%、ブラジル25%、ロシアが21%となっている。
ブラジルへの投資では大きな国内市場規模に対して20%、安定した経済成長に対して19%となっているが、製造業、鉱業並びに農業分野への投資が期待できる。
今年5ヶ月間の海外からの直接投資は112億ドルで過去10年間では2番目の投資額となって今年は250億ドルが見込まれているが、昨年は450億ドルが投資された。
Unctadは第1四半期の世界の投資は54%減少、買収・合併は77%減少したが、アジアでは50%の減少に留まっている。(2009年7月23日付けエスタード紙)
今年7月21日のレアル通貨に対するドル通貨は18.52%下落のR$1.9043まで低下して過去最高の下落率を記録、2003年同時期の下落率は18.23%であったが、世界金融危機で投資金の海外への逃避が続いて昨年は31.94%上昇した。
今年同時期のラテンアメリカのドル通貨の下落率はブラジルに次いでチリが16.88%、コロンビア10.55%、メキシコ3.94%、ペルー3.12%とそれぞれ下落しているが、アルゼンチンは逆に10.09%上昇している。
今年7月21日までのドル通貨への投資の収益率は18.52%であったが、サンパウロ平均株価(Ibovespa)は41.77%、銀行間預金証(CDI)5.88%、ポウパンサ預金は3.71%とプラスとなっているが、金はマイナス9.71%、ユーロはマイナス16.73%であった。(2009年7月23日付けエスタード紙)
連邦会計検査院(TCU)は原子力発電所のアングラ3号の工事再開を許可したが、工事を請け負うアンドラーデ・グッチエレス社は建設工事費を1億2,000万レアル削減しなければならない。
アングラ3号の建設費と工事用機械など総額70億レアルが見込まれ、電力エネルギーはブラジリア市の2倍の消費量に相当する1,300メガワットで2013年の操業開始が予定されている。
建設工事費1億2,000万レアルの削減は建設を請け負ったアンドラージ社が足場用鉄鋼価格を市場価格よりも大幅に高く申請していたために、TCUから削減を命じられた。(2009年7月23日付けエスタード紙)