7月の業況判断指数が上昇

 全国工業連合(CNI)が6月30日から7月17日にかけて1,513企業対象に行った企業の景況感を示す業況判断指数(Icei)は4月の49.4ポイントから58.2ポイントと大幅に上昇して、昨年7月の58.1ポイントレベルに回復しているが、2007年初めから昨年4月までの指数は60ポイントをオーバーしていた。

 業況判断指数の上昇は金利の低下、クレジットの回復、景気刺激策としての減税措置などが牽引しているが、企業経営者は国内経済の悪化に歯止めがかかったが、企業活動レベルは金融危機前のレベル回復は時間がかかると見込んでいる。

 鉱工業部門の27セクターのうち25セクターで指数が上昇しているが、特に輸送機械、医療機器、衛生用品・香水セクターで上昇、しかし皮革、木材や紙・パルプセクターの指数が最も低い。

 また中小企業経営者の景況判断指数は低いが、大企業では指数が高くなっており、今後6ヵ月後の景気見通しでは4月の57.6%から63.6%に上昇している。(2009年7月21日付けエスタード紙)


 

レアル通貨は金融危機前のレベルに回復

 昨日のレアル通貨は1.3%上昇して昨年9月30日以来では初めてとなるR$1.90のレベルまで回復したが、昨年9月12日にはR$1.78まで上昇していた。

 昨日のレアル通貨が1.3%と大幅に上昇したのは全世界的なドル安傾向、主要債権保有者による米国金融サービスグループCITへの30億ドルの融資、今月第3週までの貿易黒字はコモディティ価格の上昇で9億ドルに達して、今年はすでに161億ドルの黒字を計上していることなどが要因となっている。

 今年のコモディティ商品の先物価格に基づいて算出される指数CRBはすでに8.3%上昇しているが、昨年の農産物の貿易収支黒字は500億ドルと全体の貿易黒字240億ドルを大幅に上回っていた。

 昨年7月31日のレアル通貨はR$1.56まで上昇していたが、金融危機後の12月8日にはR$2.50まで下落、また17日の外貨準備残高は2,093億9,000万ドルと上昇の一途を辿っており、世界金融危機のボラティリティに充分対応できる金額となっている。

 サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の昨年9月から現在までの世界の通貨のボラティリティ調査によるとレアル通貨はロシア、南アフリカに次いでボラティリティが大きく、ニュージーランド、トルコ、オーストラリアが続いており、最も低いのは中国の通貨となっている。{2009年7月21日付けエスタード紙}

 

 

ノートブック販売が好調

 ITData社の調査では世界金融危機後のノートブック販売は大幅に落込んでいたが、今年第2四半期の販売が約100万台と第1四半期の販売台数65万台を50%上回り、今年は10%販売増加を見込んでいるが、コンピューター全体の販売はマイナス8.0%が見込まれている。

 金融危機後の第1半期は部品メーカーが大幅に減産したために、ノートブックのメーカーでは部品不足に陥っていたが、LG社では4月になって部品不足が解消した。

 安価で簡易的なノートブックのネットブックの販売が好調に推移しており、Itautec社では昨年末の販売開始を計画していたが、金融危機の影響で今年4月にずれ込んだが2ヶ月間で2,000台を販売、台湾のAsus社は今年初めからブラジルでネットブックを生産している。(2009年7月21日付けエスタード紙)

 

 

(2009年7月21日)帰国する武田幸子副領事と後任高橋祐亮副領事が表敬訪問

 外務省人事異動で8月6日に帰国するサンパウロ総領事館広報・文化班の武田幸子副領事と後任の高橋祐亮副領事が2009年7月21日に商工会議所を表敬訪問した。

 昨年のブラジル日本移民100周年記念事業はじめ文化事業を通じ、ブラジルやコロニア社会との交流で大活躍した武田副領事は充実した赴任期間を振り返り、人生の中で色々な経験をさせて頂いたと満足を表明。

 応対した田中信会頭、平田藤義事務局長に帰国挨拶、又ポルトアレグレでも語学研修を積みリオ総領事館から転任した高橋副領事が着任挨拶を行なった。

 武田副領事は来る9月中旬にFIESP講堂で計画中のグリーン技術・セミナー開催にあたって会議所の後援を要請、挨拶の場で高橋副領事に申し送った。

 平田事務局長は経済交流に加え潤滑油の役割を果たす文化交流の大切さを説き、8月31日(月)アメリカ会議所と共催計画中の文化交流に重点をおいた第2回ハッピー・マンデーに高橋副領事の参加を促した。

 

             

            後任の高橋祐亮副領事/帰国する武田幸子副領事/田中信会頭/平田藤義事務局長

税務戦争で製造業がサンパウロから他州に移転

 サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の調査では各州は製造業誘致のために優遇税制を敷いて税務戦争に突入して誘致合戦を展開、1988年のサンパウロ州の鉱工業部門は全国の49%を占めて牽引していたが、昨年は41%と大幅に比率を落としている。

 付加価値の高い製造業を中心にサンパウロ州から税制面で最も有利な優遇税の敷かれた他州への移動が相次ぎ、サンパウロ州にはマーケティングやデザインなどの部門が残った。

 サンパウロ州内の製造業の人件費は53%も他州よりもコスト高になっているが、1998年は67%も高い上に税制面でも他州よりも高いことが他州への移転に拍車をかけた。 

 1998年から2008年までのサンパウロ州の鉱工業部門の年間平均伸び率は2.05%であったが、リオ州は4.72%、アマゾナス6.88%、パラナ5.37%、ゴイアス6.02%、マット・グロッソ6.95%とそれぞれ大幅に増加したが、バイア州は8.84%と他州を大幅に上回る伸び率を記録している。(2009年7月20日付けエスタード紙)

 

 

今年上半期の砂糖輸出は記録更新

 農産物の国際コモディティ価格が全般的に下落しているが、今年上半期の砂糖輸出はインドなどの生産減少で好調に推移して、貿易黒字総額139億ドルの22%を占める31億8,000万ドルを記録、前年同期比では53%の増加を記録している。

 また砂糖とエタノール輸出は貿易黒字の27%を占めているが、エタノール輸出量は前年上半期の19億7,000万リットルから14億5,000万リットルに減少している。

 砂糖の輸出先はロシアが16%に相当する170万トン、インド160万トン、バングラデッシュ60万トン、アラブ首長国連邦並びにナイジェリアがそれぞれ50万トンとなっている。

 昨年上半期のインドは国内消費2,250万トンを上回る2,700万トンを生産したが、今年上半期は大幅減少の1,450万トンと輸出国から輸入国に転じている。

 砂糖・エタノール生産トップのコザン社は来年の砂糖生産比率を55%、エタノール45%を予定しているが、今年は前年を1,200万トン上回る5,600万トンの砂糖キビを加工する。(2009年7月20日付けエスタード紙)
 

 

 

自動車輸出が大幅に減少

 10年前の自動車輸出はブラジルの輸出企業のトップテンの中にフォード4位、ワーゲン8位並びにGMは10位を占めていたが、現在ではワーゲンが8位でその他の自動車メーカーはランク外に転落している。

 今年上半期の自動車輸出は世界金融危機や為替の影響を受けて、価格競争力を失くして前年同期比48%と大幅に減少、2005年の自動車メーカーの輸出比率は35%であったが、昨年は22.8%、今年上半期は13.6%まで比率を落としている。

 2004年のフィアット社の輸出比率は50%であったが、昨年は10.82%、今年上半期は4.31%まで比率が低下、輸出企業ランキングは32位、GM31位、フォードは29位とそれぞれ大幅にランクを下げている。

 2006年並びに2007年のGMの輸出比率は30%、昨年は10万台を輸出したが、今年はレアル高の為替で価格競争力を削がれているために、僅かに3万台から3万5,000台を見込んでいる。{2009年7月20日付けヴァロール紙}

 

 

今年5ヶ月間の機械・装置の貿易赤字が32.3%増加

 ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)の発表によると5月の機械・装置の貿易赤字は前年同月比1.6%増加の8億8,840万ドル、今年5ヶ月間の貿易赤字は前年同期比32.3%と大幅に増加している。

 今年5ヶ月間の機械・装置輸出は前年同期比29.7%減少したが、輸入は僅かに1.8%の減少に留まったために、貿易赤字幅が大幅に増加している。

 世界金融危機にも関わらず、インフラ整備部門向けの付加価値の高い機械・装置の輸入は継続、特に5月からは経済成長加速プログラム(PAC)向けの機械・装置輸入が牽引している。

 全国工業連合(CNI)ではブラジルの機械メーカーの中間財の部品輸入が14.7%減少したが、インフラやロジスティック向け機械輸入は8.5%増加している。{2009年7月20日付けヴァロール紙}

 

 

7月の懇親昼食会ではバウルー市のアゴスチーニョ市長が企業誘致講演

   7月の懇親昼食会は2009年7月17日正午からマクソウド・プラザホテルに101人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、講演はバウルー市のロドリゴ・アゴスチーニョ市長が「バウルー市への企業誘致」と題して、40万人都市のバウルー市はサンパウロ州の中心部に位置し、交通の要所としてサンパウロ州の心臓と呼ばれ、鉄道や道路が交差するサンパウロ州の交通網の要であり、2ヵ所の空港やチエテ河の水路など交通インフラが最も整ったサンパウロ州随一の都市で、また10大学や多くの職業訓練校など優秀で豊富な人材採用は容易であり、数多くのショピングセンターや農業や観光業も盛んで、これほど企業進出に最適な都市は州内でもバウルー市が抜きんでていると強調した。

   またサンパウロ州奥地から多くの小売業者や一般客が訪れる大型卸売り網やショピングセンターが集中して商業も盛んで、鉱工業部門ではブラジルの50%の生産を占めるバッテリー部門、食品、グリフィック部門や輸出産業の育成、数多くの零細・小企業設立のためのブロクラシー削減政策を採用、日系ブラジル人が多く住んでいる同市への日本企業の進出は諸手を挙げて歓迎しますと結んで講演を終了、参加者から大きな拍手が送られた。

   懇親昼食会は初めに特別ゲストの聖州バウルー市のロドリゴ・アゴスチーニョ市長、アントニオ・モンデリ・ジュニオール同市経済開発局長、丸橋次郎首席領事がそれぞれ紹介された。

   3分間スピーチではブラジル川崎重工の澁谷吉雄社長は老築化が進んでいた旧神戸移住センターから「神戸市立海外移住と文化の交流センター」の改修工事に対する募金協力に御礼を述べ、1年前から始めた募金活動では68団体と1705名からの協力で30万7,000レアルの浄財がされ、後藤隆顧問からは大型寄付やパナソニックは45名連名での寄付が寄せられたこと、6月3日のオープニング式には国内外から150名が参加して開催、25万人の海外移住者が巣立った移住センターは改修して移住者が船上生活に慣れるために室内が設計されて当時の建物の記憶・人々の記憶を蘇るように工夫された展示となっており、また移住先で使用した農具や渡航の際に日本から持参した道具の展示、南米航路と洋上での生活なども紹介されて当時の様子や移住者の気持ちが理解できる展示となっており、また募金した人の名前が刻まれていると説明して交流センターの改修工事、資料収集や同センターの案内をビデオで紹介した。

   JALの小西弘恭南米統括支店長は「JALのサービス案内」として、JALはサンパウロ-NY経由成田は週3便運行、ファーストクラスは11席、ビジネスクラスは91席、エコノミークラスは201席であるが、ビジネスクラスはJAL運行便の中でも最も多く、ファーストクラスはリクライニングシートが180度傾き、臨席との間隔は185センチ、食事は事前予約、ビジネスクラスは季節をコンセプトして食事は日本の四季を基本コンセプトに提供、シートは170度、エコノミークラスは全席に個人用テレビを備え、サンパウロ-NYの搭乗員は14名でブラジル人が7名、NY-成田はブラジル人搭乗員が2名それぞれ乗務して他航空会社との違いを強調、またマイレージでは日本から米国管轄への切替は非常に便利になるために薦め、最後にJAL航空の利用をお願いした。

   ポルトガルの日本大使館に転勤する在サンパウロ総領事館の丸橋次郎首席領事はサンパウロ勤務が約5年であっという間に過ぎたが、非常に充実した勤務になったと述べ、昨年の日本移民100周年記念行事に関われたことが印象に残っており、ブラジルに住んでいると日本が身近な国でありことを改めて実感したことと、小泉首相の訪伯、ルーラ大統領の訪日と続き、両国の貿易高も大幅に上昇して日伯関係が右肩上がりで上昇していること、今後の日伯関係は無限の将来が約束されていると述べ、充実した勤務できたことに対して丁寧に御礼を述べた。

   ブラジルNTTの足立幸雄新社長が着任挨拶を行ない、新入会員紹介として鹿島建設グループのケミカル・グラウトカンパニー(CGC)の米田国章社長、ブラジル新日本石油の谷川二朗社長、ミヤハラ・モレット&カワタ弁護士事務所のネルソン・ミヤハラ社長、パナラ州ロンドリーナ市に本社を置くA.YOSHIIエンジェニャリア社の吉井篤社長、MBKディストリビューター社(MBK)の谷本隆彦副社長はそれぞれ田中会頭より会員証を受取った。

                 

左から講演者のバウルー市のロドリゴ・アゴスチーニョ市長/田中信会頭/丸橋次郎首席領事

                 

                7月の懇親昼食会の様子

                

               壇上はバウルー市への投資誘致について講演するロドリゴ・アゴスチーニョ市長

 

 

 

 

ブラジルGMは20億レアルを投資して小型車生産

 ブラジルGMは20億レアルを投資して南大河州グラバタイ工場で新モデルの小型車を生産して、現在の生産台数23万台を2012年には38万台まで増産させるが、金融危機後の自動車業界の投資としては最も大きい。

 ブラジルGMは投資総額の50%を自社資金で投資するが、残りの50%はBanrisul銀行並びにBRDE銀行が融資を申出ている。

 今回の小型車開発はOnixプロジェクトと呼ばれてセルタ車よりも価格設定が少し上回り、2012年にはブラジルGM並びにGMのメルコスール域内では最も大きな生産台数を誇る工場となる。

 今回の20億レアルの投資は1,000人の直接雇用と7,000人の間接雇用創出につながり、ブラジル国内はもとよりメルコスールや南アフリカ向けに輸出が計画されている。

 ブラジルGMではブラジル国内の自動車生産は今後数年間、年率5.0%の伸び率を見込んでおり、今年のGMのブラジル国内販売は前年比3.45%増加の60万台を見込んでいる。{2009年7月16日付けエスタード紙}