5月の小売部門は4.0%増加

 ブラジル地理統計院(IBGE)の調査では5月の小売部門は前月比0.8%、前年同月比では4.0%とそれぞれ増加したが、4月中旬に開始された白物家電向け工業製品税(IPI)の減税の効果は殆ど表れていない。

 20銀行のアナリストの5月の小売販売予想は前月比0.2%、前年同月比2.6%増加であったが、それぞれ予想を大幅に上回った。

 4月の小売部門は8セクターで前月比を下回ったが、5月は情報機器向け装置・材料セクターがマイナス11.6%を記録、今年5ヶ月間の小売は4.4%、過去12ヶ月間では6.5%それぞれ増加している。

 今年5ヶ月間の実質賃金は前年同期比5.3%増加した影響で5月のスーパーセクターは前年同月比6.7%、医薬品セクターは10%とそれぞれ大幅に増加している。

 3月と4月はマイナスであった家具・家電セクターは5月には0.1%増加に転じたが、前年同月比では6.3%と大幅に減少、このセクターはクレジット販売が大きいので、IPI減税による価格低下だけでは販売効果が薄い。(2009年7月15日付けエスタード紙)
 

 

 

(2009年7月14日)積水化学工業の専務執行役員で高機能プラスチックスカンパニーの松永隆善社長は表敬訪問

 積水化学工業の専務執行役員で高機能プラスチックスカンパニーの松永隆善社長、同カンパニー国際部フロンティア開発グループの岡本良彦部長、ブラジル丸紅化学品部の有賀豊取締役並びに大田泰裕部長が2009年7月14日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジル経済の今後の展望などについて意見交換をおこなった。

               

左からブラジル丸紅化学品部の有賀豊取締役/高機能プラスチックスカンパニー国際部フロンティア開発グループの岡本良彦部長/積水化学工業の専務執行役員で高機能プラスチックスカンパニーの松永隆善社長/ブラジル丸紅化学品部の大田泰裕部長/平田藤義事務局長

ブラジル企業の外貨負債が減少

 政策誘導金利(Selic)金利の低下に伴って、ブラジル企業の海外での資金調達率が減少傾向となっており、2000年の外貨建負債はGDP比40.2%を占めていたが、昨年はGDP比11.0%まで低下している。

 2000年の国内金融機関からの資金調達はGDP比29.6%であったが、昨年はGDP比40.3%まで上昇、社債や約束手形などの債務証書による資金調達は10.2%から24.3%まで増加してきている。

 2000年の平均Selic金利の年利は16.19%であったが、2002年には23.03%まで上昇、昨年は13.66%まで低下、現在は9.25%と過去最低の金利となっている。

 1999年の為替の変動相場制移行後はドル為替が大幅に上昇したために、ブラジル企業の倒産が大幅に上昇、また昨年の世界金融危機後のドル為替の上昇でアラクルス社やサジア社など為替デリバティブで大損害を被った企業を多い。

 ブラジル企業の昨年の金融負債残高は2000年のGDP比34.9%から昨年はGDP比40.9%の1兆2,000億レアルに増加、他国との比較ではGDP比に占める比率は低いが、今後は増加する傾向が予想されている。

 Selic金利が9.25%と過去最低を記録したために、投資家や企業家はSelic金利連動国債から社債購入などに投資先を転換してきている。{2009年7月14日付けエスタード紙}
 

 

 

耐久消費財が小売販売を牽引

 公立銀行のクレジット枠の拡大やクレジット期間の長期化、金利の低下や工業製品税(IPI)の減税や免税による製品価格の低下などで消費者の耐久消費財購入意欲を押上げている。

 Serasa Experianの6月のクレジットによる購入意欲指数調査によると金融危機後の昨年10月の指数を始めて上回り、特に第2四半期の新車や冷蔵庫の耐久消費財の購入希望消費者は前年同期比20%増加している。

 上半期のクレジット販売は前年同期比8.0%減少したが、6月のクレジットによる販売は前月比4.0%増加して4ヶ月連続の増加を記録、下半期の小売販売の回復が予想されている。

 ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると昨年12月から今年5月までの自動車や白物家電などの耐久消費財生産は大幅増加、またRC Consultores社の調査では非耐久消費財は1.2%、中間財は18%それぞれ増加したが、資本財はマイナス1.4%となっている。{2009年7月14日付けエスタード紙}

 

 

今年5ヶ月間の航空貨物取扱量が31%減

 世界金融危機で世界貿易が縮小した影響を受けて、今年5ヶ月間のブラジルの航空貨物の取扱量は前年同期比31%と大幅に減少しているが、6月から航空貨物の需要増加で経済の回復傾向が表れてきている。

 現在の航空貨物部門は2001年のWTCビルのテロ事件とブラジル国内の電力エネルギー危機の影響を受けて以来の最悪な状態から、僅かに回復の兆しが見えてきている。

 ブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)では今年5ヶ月間の輸入航空貨物は昨年同期の17万4,000トンから36%減少の11万4,000トン、輸出貨物は12万3,000トンから30%減少の8万6,000トン、国内貨物は9万9,000トンから26%減少の7万2,000トンとそれぞれ大幅に減少している。

 グアルーリョス空港の貨物取扱比率はブラジル全体の33.69%でトップ、カンピーナス23.18%、マナウス14.54%、リオのガレオン空港8.98%、ポルト・アレグレ3.85%、レシーフェ3.83%となっている。

 航空貨物の運賃は需要低下に伴って25%から30%減少、また欧米向けは大幅に落込んでいるが、コロンビア向けの海運貨物の減少で航空貨物が増加、ヴェネズエラはブラジルからの食料品輸入増加に伴って4.0%増加しているが、市場関係者は金融危機前のレベルの回復には2年間を要すると見込んでいる。{2009年7月14日付けヴァロール紙}


 

フォーカス・レポートではGDPをマイナス0.34%に上方修正

 中銀の最終フォーカス・レポートでは今年のGDPを前回のマイナス0.50%からマイナス0.34%に上方修正したが、来年のGDPは3.50%に据置かれている。

 インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IGPA)は4.42%から4.50%と上方修正されたために、今後の政策誘導金利(Selic)の調整に影響を及ぼすと見込まれているが、年内には更に0.5%の切下げが予想されているが、来年のIGPAは4.33%から4.40%に修正されている。

 6月のIPCAは予想の0.30%を上回る0.36%を記録、また今後は現在の国際石油価格の継続やブラジル国内経済の回復シナリオでインフレの先行きが不透明となっている。{2009年7月14日付けエスタード紙}

 

 

平田藤義事務局長が中銀のエンリケ・メイレーレス総裁の講演に参加

 平田藤義事務局長は2009年7月13日正午から午後2時30分までブラジルドイツ商工会議所主催のトランスアトランチック・クラブで開催された中銀のエンリケ・メイレーレス総裁の講演会「中銀のブラジルの競争力を高める貢献」に参加した。

今年5ヶ月間の海外からの直接投資は112億ドル

 今年5ヶ月間のブラジルへの海外からの直接投資総額は112億ドルに達して過去10年間では2番目の投資流入を記録、1999年の民営化による直接投資額と同じ投資額に達している。

 今年の海外からの直接投資は250億ドルが見込まれているが、昨年の450億ドルには及ばないが、1947年から統計と取り始めてからでは6番目の流入額を記録している。

 今年1月の直接投資額は前年同月比では60%減少していたが、今年5ヶ月間では前年同時期比では20%の減少に留まっており、LG社は昨年6月からタウバテ工場で月産3,000台のノートブックを生産開始、昨年12月には1万5,000台に増産、今年は20万台の生産を見込んでいる。

 タイヤメーカーのイタリア資本ピレーリ社は2011年までに2億ドルを投資して増産、メキシコ資本マベ社は3,500万ドルを投資してブラジル資本のBSHコンチネンタル社を買収して、ブラジル国内の増産のために3,000万ドル、工場に3,500万ドルを投資する。

 今年の海外からの直接投資は自動車部門と金属部門向けの投資比率は全体の35.3%に達しているが、昨年は鉱業向け投資が35.4%を占めていた。

 今年5ヶ月間の米国からの直接投資比率は15.9%に減少したが、オランダが24.7%でトップ、ドイツが18.7%と続いているが、日本は4.0%、ルクセンブルグは2.1%となっている。{2009年7月13日付けエスタード紙}


 

ブラジルはラテンアメリカ地域でのGDP比率増加

 2000年から2008年にかけてブラジルのラテンアメリカ地域での国内総生産(GDP)比率は30.9%から35.3%と4.4%上昇したが、JPモーガンは今年のGDP比率は0.6%から0.7%の上昇を見込んでいるが、2010年は0.1%から0.3%と増加幅が減少する。

 世銀と国際通貨基金は下半期からの世界経済の回復を見込んでいるが、今年の世界のGDPはマイナス2.9%、来年は2.0%の増加を見込んでいる。

 世銀では今年のブラジルのGDPをマイナス2.2%、来年は2.5%増加を見込んでいるが、チリの今年のGDPはマイナス2.0%でラテンアメリカ地域のGDP比率4.17%が予想されている。

 今年のアルゼンチンのGDPはマイナス3.1%でGDP比率は8.12%から8.09%、メキシコはマイナス6.7%の大幅な落込みが見込まれており、26.6%から25.8%の低下が予想されている。{2009年7月13日付けヴァロール紙}

 

 

アルコアは15億ドルを投資してボーキサイト鉱山開発

 米国資本アルコアはパラー州ベレンから848キロ離れたアマゾナス州境のジュルチで15億ドルを投資してボーキサイト鉱山開発を9月から開始するが、鉄道やロジスチック整備にも大型投資を行なう。

 同鉱山のボーキサイトの埋蔵量は7億トンと見込まれているが、アルコアではすでに1億8,000万トンの埋蔵量を確認しているが、70年間のボーキサイト開発できる世界最大の埋蔵量となっている。

 ボーキサイト鉱はマラニャン州のサン・ルイス市で精錬されるが、アルコア社が2000年に米国のReynolds・Metalから買収して、2006年6月から開発に着手している。{2009年7月12日付けエスタード紙}