運輸サービス部会執行部が訪問

運輸サービス部会の細谷 浩司部会長(ブラジル日本通運)並びに矢澤 吉史俊明副部会長(NTTブラジル)、吉澤副部会長( NTT DOCOMOブラジル)が2017年9月1日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長並びに日下野成次総務担当と10月19日開催予定のICT (Information and Communication Technology) TOP Seminarについて意見交換を行った。

Fuhiyoshi Hirata, Seidi Kusakano, Toshiaki Yoshizawa, Koji Hosoya e Yoshimoto Yazawa

Foto: Rubens Ito / CCIJB

回章 CIR-090/17    9月定例懇親昼食会開催のご案内

                                         CIR-090/17
                                         2017年9月1日
会員各位
                                         ブラジル日本商工会議所
                                         会頭         松永 愛一郎
 
                 9月定例懇親昼食会開催のご案内
 
拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申上げます。
 
当所ではこの度9月定例懇親昼食会を下記の通り開催致します。
 
この度の昼食会にはパラー州経済開発公社のオラヴォ・ダス・ネヴェス総裁をお招きし、「パラー州においてのビジネスチャンス」と題してご講演頂きます。

この懇親昼食会にも日ポ、ポ日の同時通訳が付きますので、対会議所代表者以外の社員の方々も奮ってご参加下さいますようお願い申上げます。
                                                          敬具
                            ‐ 記 ‐

日時:2017年9月15日(金)12時~14 時(カクテルは11時30分から)

会場:マクスードプラザ(R. São Carlos do Pinhal, 424 – Bela Vista, São Paulo – SP   Tel.: (11) 3145-8000)

講演テーマ:「パラー州においてのビジネスチャンス」

講師:オラヴォ・ダス・ネヴェス パラー州経済開発公社総裁

講師略歴:タパジョー総合大学経営学部卒、ジェツリオ・ヴァルガス大学企業経営修士課程修了、2003年からタパジョー総合大学教授、2013年からパラー州企業・商業組合連合会長。2015年7月からパラー州経済開発公社総裁。

参加費: お一人 R$230
 
申込み:下記申込書に参加費を添えて、9月13日(水)までに事務局宛お申込下さい(Av. Paulista 475、13階、担当:テイコ Tel: 3178-6233)。
 
なお、9月13日(水)以降に申込みを取消される場合、参加費は返金できませんのでご了承願います。
 
銀行振り込みの場合、E-mail: secretaria@camaradojapao.org.br 又はファックス: (11) 3284-0932にて振り込み証明書をお送り願います。
 
新設ブラデスコ銀行の口座にお振込み願います。
(お願い)ブラジル銀行の口座番号へのお振込みは行わないよう何卒よろしくお願いたします。

口座番号
Banco Bradesco
Agência: 0895
C.c: 7966-9
CNPJ : 61.009.031/0001-06
Câmara de Comércio e Indústria Japonesa do Brasil
 
定例行事:定例行事の際に代表交替(会社代表、対会議所代表)の挨拶をご希望の方は予め事務局まで御連絡下さい。(担当: カリーナ Tel:3178-6238)
お願い:会場の駐車場は有料につき、料金は使用者負担となります。
                                                        以上
 
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9月定例懇親昼食会参加申込書
 
氏名:………………………………………………………………………………
 
会社名:……………………………………………………………………………

 

 

 

労働WG日伯労働法ブックレット監修チーム第2回会合

2017年9月1日、商工会議所図書室にて、政策対話委員会労働ワーキンググループ 日伯労働法ブックレット監修チーム第2回会合が開催された。

第1回会合の中で、ブラジル労働法改正の勉強会を6回に亘り当ワーキンググループへ行ってきたジルセウ佐藤弁護士及びダグラス・マイヤ弁護士へ、ブックレット監修プロジェクトに携わって頂くよう依頼することが決定され、第2回会合にはジルセウ氏にも参加を要請した。

第2回会合の中でブックレットの監修目的や構想についてジルセウ氏へ説明を行い、具体的な原稿内容について活発な意見交換が行われた。

出席者は、上床憲治チームリーダー(伊藤忠ブラジル)、加藤周平メンバー(新日鉄住金)、森雄太メンバー(丸紅ブラジル)、前田太輔メンバー(東レブラジル)、辻元希世メンバー(ジェトロサンパウロ)、ジルセウ佐藤弁護士(Fator Assessoria)、平田会議所事務局長、吉田政策対話委員会調査員、近藤政策対話委員会アシスタント。

7月の失業率は12.8%に低下して景気の底を打ったか

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、今年5月~7月の四半期の月間平均失業率は12.8%に低下、今年2月~4月の前四半期の月間平均失業率13.6%から大幅に減少した。

今年5月~7月の四半期の実質賃金は、前四半期比1.3%増加して2014年10月オライでは初めて増加に転じており、景気の底を打って消費回復につながるとテンデンシアス社アナリストのチアゴ・シャヴィエール氏は説明している。

今年5月~7月の四半期の雇用創出は143万9,000人、そのうち鉱工業部門の雇用は42万5,000人、その他の商業並びにサービス部門などの雇用は59万2,000人を記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)では、今年5月~7月の四半期の労働手帳に記載されない非正規雇用は46万8,000人を記録、自営業者は35万1,000人増加している。

今年5月~7月の四半期の失業者は、1,330万人に対して労働者人口は9,070万人、労働者のインフレ指数を差引いた実質賃金総額は1,861億レアルを記録している。(2017年9月1日付けエスタード紙)

 

【WTOが210億レアルの助成を見込む産業振興策を協定違反と認定】

WTOは、ブラジル政府が推進している7件の産業振興策について、国際貿易協定に違反しているとするパネル報告書をまとめた。そのひとつのイノヴァル・アウトについてWTOは、2010年以来、250億レアルのインセンティブが与えられたと分析した。自動車とIT、情報通信といった産業を対象にした7件の産業振興策について、国際貿易協定に違反していると認定。これらの産業振興策では、2019年までに少なくとも210億レアル規模で税控除等の租税支出が行われる。

ブラジルは8月30日、世界貿易機関(WTO)において重大な敗北を喫した。自動車産業やIT産業、情報通信産業などを対象にした国内の産業振興策に対してWTOは、国際貿易協定に違反しているとするパネル報告を採択したためだ。予算指針法の見通しに盛り込まれたデータに基づくと、これらのプログラムに伴って2019年までに少なくとも210億のレアルの租税支出が行われる。2017年だけに限定しても、その額は680億レアルになる。

このように協定違反とされ、WTOがこれらの計画の変更を求めているにもかかわらず、ブラジルがその影響を即座に受けるわけではない。公式には、違反が認定された国がこれらの助成を撤廃するプロセスに、パネルの報告書が採択されてから90日の期限が与えられる。実際のところ、ブラジル政府に12月までにこれらの政策を修正しなければならないことを意味する。だが、外務省は上級審に申し立てする方針を固めており、この場合、WTOの判断が確定するのは2018年、場合によっては2019年になる。

自動車業界向けの技術開発投資振興計画イノヴァル・アウトとテクノロジー分野を対象にしたIT法などを含めた振興策に対する提訴は、2013年、欧州連合(EU)と日本が行った。この過程でブラジルの国内法が、国際的な貿易協定の規定に「違反している」こと、ブラジルが署名済みの協定の観点からは違法、つまるところ「禁止された助成」である免税だということが確認された。

その問題の柱は、低い税率を設定することで国内企業に恩恵を与えるためにブラジル政府が求めた規制である。例えばそのひとつは、自動車メーカーに国内生産を促すことだった。この規定に関してWTOのパネリストは、ある種の偽装された助成であると位置づけた。

弁護する側のブラジルは、これを社会的、環境的、厚生的な側面を持つ支援策とし、「公共道徳」を守るという点からも導入されたと主張した。WTOの判断は、2010年以降、7件の産業支援策によって民間部門が、総額250億レアル規模の恩恵を受けたと考えられると判断した。

今回の判断がWTOにおけるブラジルの過去に例のない大敗北ではないかという質問を受けた外務省のカルロス・コゼンディ経済金融問題担当事務次官は、ブラジルは小さな問題で標的となり、わずかばかりの敗北を喫したのだと指摘。「すなわち、過去には一層複雑な問題に対処したことがあり、また今回の問題はまだ終わったわけでもない」とコメントした。ブラジルは今回、国際貿易協定への違反とされたものの、財政赤字の削減に取り組む政府経済スタッフにとっては、この判断が追い風になるという見方もある。専門部会は既に、企業に対する減税と国益との比較を含め、特別税制の見直しに取り組んでいる。(2017年8月31日付けエスタード紙)

【2017年10月にイノヴァル・アウトを代替する自動車産業振興策を発表へ】

現行の自動車産業振興策を置き換え輸入割当制を終了させる新たな政策が財務省に提出される見込み。車両の品質向上にインセンティブを与えるものになる模様だ。

自動車業界向けの技術開発投資振興計画イノヴァル・アウトとして知られる自動車振興策が世界貿易機関(WTO)から国際貿易協定に違反しているとされた問題で、これを置き換える新たな政策案が「数日内に」エンリッケ・メイレーレス財務大臣に提出される見通し。商工サービス省(MDIC)のイゴル・ノゲイラ・カルベッチッチ開発及び工業競争力担当局長が8月30日、明らかにした。

工業製品税(IPI)に関して30ポイントの追徴課税を賦課されることなく輸入可能な上限を4,800台に制限するという、2012年10月からイノヴァル・アウトを通じて導入された輸入割当制の終了、同様に、WTOで違反とされた国内生産の義務付けの撤回が、この新政策案の協議の俎上に上げられている。これらの規制を撤廃するに当たって輸入業者と国内メーカー間の租税の平等性を保証し、これにより、国内の自動車業界に対する政策を国際貿易協定に適合させる方針。

他方、ブラジル国内で販売される車両の質も改善させる狙いがあり、連邦政府は、国内で製造しているか輸入だけかによらず10パーセントポイントの追徴課税を継続し、エネルギー効率と安全性、研究開発(R&D)に対する投資といった項目で新たな目標を達成した場合にこれを免除する方向で検討している。この外、車両の燃費水準に対応した認証試験を行う度量衡院(Inmetro)の認定制度への参加、サプライチェーンの開発への投資へのコミットメントといった対策も想定している。

輸入車のメーカーで構成するブラジル自動車輸入製造業者協会(Abeifa)を代表しこの協議に参加しているジョゼー・ルイス・ガンディーニ会長によると、自動車業界の振興策で設定された目標の達成に対してそれぞれ2パーセントポイントずつ、IPIの追徴課税の免除が付与されることになりそうだ、という。これについてカルベッチ局長は、追徴課税がなくなるべく企業が包括的に目標を全て達成することを期待しているのだという。

新制度の施行には「90日の移行期間」が必要なため、新しい課税規定を10月3日に公示する見通しである。

延長問題

違法と認められはしたものの、現行のイノヴァル・アウトの効力は、連邦政府がWTOの決定に対して上級審に申し立てをする方針を固めているということもあり、当初から有効期限としていた2017年12月まで引き延ばす。

理論上、現在の30パーセントポイントのIPIの追徴は、輸入メーカーだけでなく国内自動車メーカーに対しても有効である。しかし実際には、国内自動車業界は、国内で自動車部品や設備を調達していることで得られた租税クレジットを利用することで、追徴課税を相殺できている。WTOは報告書で、この追徴課税は輸入車にのみ影響するために国際貿易協定に違反すると位置付けた。(2017年8月31日付けエスタード紙)
 
【終了した産業振興策に対しても国際貿易協定違反を認定】

世界貿易機関(WTO)が国際貿易協定に違反していると認定した産業振興策には、1991年から施行されてきた振興策、IT法が1件含まれている。この振興策は、IT及びオートメーションに関連する財とサービスを開発あるいは生産する企業に対する減税策で、2017年には振興策の中でも最大の59億7,500万レアルに達する租税支出を見込む政策である。

外務省のカルロス・コゼンディ経済金融問題担当事務次官によると、WTOは、この業界振興策が製品に対して直接的に減税していることを国際貿易協定違反と見做した。この減税策で国産品は、輸入品と比較してアドバンテージを得ていると認定したのだ。

同様に、半導体及びディスプレイの技術開発向けの支援策に対しても、問題があるとされた。この振興策は、対象となる財の生産を目的として当該企業がこの産業振興策の枠組みで製品を販売する場合に、調達する機械・設備のIPIの税率をゼロに引き下げるというものである。

また2つの産業振興策に対してWTOは、輸出業者の業績に対する税制優遇措置と位置づけて違反を認定した。これらは、PECと呼ばれる、主たる事業が輸出である企業向けの特別税制と、輸出企業向け資本財調達特別制度(Recap)である。PECの場合、「主たる事業が輸出事業」である企業の投入財の調達に対して、IPI及び社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の課徴を停止する。前年の総収入の少なくとも50%が輸出により発生した企業が対象となる。Recapでは、上記の企業向けに機械・設備に対するPIS/Cofinsの課徴を停止するというものである。

違反を認定された産業振興策の中には、既に計画が終了したものも含まれる。デジタル包含法及びデジタル・テレビ受像機産業技術開発支援計画(PATVD)がそれだ。

予算指針法に盛り込まれる振興策の税控除額の算出は、振興策によって連邦税を免除あるいは税率をゼロに引き下げられる場合に限られる。計画を通じて国庫に納められることがなかった租税について、その金額を「租税支出」と見做すのである。

WTOは今回、特定のオペレーションにおいて収税を単純に停止するこの2つの特別制度をリストに含めた。実務上は免税と同一であるが、この2つの産業振興策では予算法上の租税支出と異なり、企業に対する課税を停止することで連邦予算に与える影響について連邦収税局が評価・算出することはない。(2017年8月31日付エスタード紙)

第1回日伯インフラ協力会合開催

2017年8月31日、ブラジル外務省イタマラチ宮で第1回日伯インフラ協力会合が開催された。当会合は、2016年テメル大統領訪日の際に締結されたインフラ協力に関するMOUにて約束された両国間でのインフラ協力会合であり、日伯双方の関心の確認と情報交換などを通じ、日本の「質の高いインフラ投資」をブラジルで進めるための環境整備等を目的とするものである。記念すべき第1回には、日本側から、外務省、総務省、経済産業省、JICA(国際協力機構)、JETRO(日本貿易振興機構) 、JBIC(国際協力銀行)、NEXI(日本貿易保険)、民間企業等、合計約70名が出席し、ブラジル側からは外務省、企画開発行政管理省、運輸・港湾・民間航空省、大統領府PPI局 、鉱山・エネルギー省、農務省、産業貿易省、科学技術通信省、BNDES(国立経済社会開発銀行)、CNI(全国工業連盟)等が出席した。

Pdfプログラム

オープニングのブラジル側挨拶ではコウナード企画省次官とモウラン外務省副次官が120年に及ぶ日伯外交関係と日伯経済及び技術連携について触れ、その強化を通して益々の日本企業がブラジルへ進出することを期待する旨を述べ、日本側からは岡本 三成外務大臣政務官が挨拶を行った。岡本外務大臣政務官からは、新たな日伯間の協議の枠組みである本件会合を活用して両国の経済関係を一層緊密にしたい旨と、ブラジルにおける「質の高いインフラ」の更なる展開に向けた忌憚のない議論と意見交換が行われることへの期待を寄せた他、日本企業の投資環境改善につながるブラジルのOECD加盟申請を日本政府として歓迎する旨が述べられた。

続くセッション1.「ブラジルにおけるインフラ投資の現状」ではブラジル側の司会進行により、各機関からのプレゼンが行われた。シウバPPI局特別補佐官は「PPIの進捗及びマトピバ地域におけるインフラ改善計画」と題しPPIプロジェクトの進捗状況とメカニズムについて説明、ブラジル国内のインフラ整備プロジェクトに関する透明性や信頼性、安定性、法的保護をより高め、公的団体と民間事業者との連携(官民パートナーシップ)を強化拡大し、民間事業者の投資を呼び込むことを目的とするプログラムであるとし、立上げ一年以内で146のプロジェクトが実施され、そのうち既に49プロジェクトが入札プロセスにあり、これまでに実施された空港事業や現在進行中の港湾プロジェクト等について説明。またPPIは審議会のもと7つの省、および3銀行(ブラジル銀行、BNDES、Caixa Econômica Federal)が参画していることを述べた。為替リスクやファイナンス、より多くの入札者の参加が可能となるような情報開示のメカニズム、コンセッションに係る入札要項はパブリックコメント手続に付した上で、公表前に公聴会で承認を得る必要があること、また入札開始の条件として事前の環境ライセンス認可取得等を通じてプロジェクトの環境面での実現可能性を事前に確保していることが条件となることなど、実現性と質の高いインフラプロジェクトの確保、特に海外事業者からのより多くの投資を目指していることを説明した。

またその他のインフラ投資計画についてはバチスタ運輸省パートナーシップ振興局長が鉄道と地方空港について説明を行った他、ミランダ都市省環境衛生局計画・規制局長により民間企業の参加率が6%とこれからの民営化が大きく期待される上下水道セクターの説明、モラエス自然災害警報センター長による防災インフラのプレゼンも行われている。

またここで中座する岡本外務大臣政務官からは、インフラという長期にわたるプロジェクトの性質においてもその収益性が確保していけるようなブラジル側の協力を求めるメッセージが残された。

続くファイナンスメカニズムのプレゼンでは、マシャードBNDES(国立経済社会開発銀行)衛生・運輸省担当役員よりBNDESのファイナンスメカニズムの概要と省エネ、上下水道、鉄道、河川輸送、都市型モビリティにプライオリティをおいていることなどに触れ、日本からの投資への期待について説明を行った。

ブラジル側最後のプレゼンではインフラプロジェクトにおける日伯企業の協業の可能性についてカストロCNIインフラ担当エクゼクティブマネージャー付きより説明、ブラジルインフラの民営化促進及びPPIの立上げはブラジルが求めていたものであり大いに歓迎、またPPIのインフラプロジェクトは多岐のセクターに亘っており海外事業体の積極的な参画も促すものであると評価。続く質疑応答の時間では、インフラプロジェクトにおける為替リスク軽減のファイナンスメカニズムについての説明を求める声があり、BNDESマシャード衛生・運輸省担当役員より補足の説明として現在暫定法で審議が行われているTJPL長期ファイナンス利子の導入について進捗状況が述べられた。

セッション2では日本側からの発表が行われ、日本政府の支援スキームをテーマとして、初めに南 慎二外務省南米課長による「質の高いインフラ投資の推進」と題しイントロダクションがあり、日本の質の高いインフラ、信頼性、安全性、経済性の高いインフラへオールジャパンで取り組んでいることが説明された。日本政府の支援スキームとして、以下JICA、JETRO、JBIC、NEXIよりプレゼンが行われた。

斉藤顕生JICAブラジル事務所長によるこれまでのブラジル向け円借款事例を交えながらの「JICAの資金協力スキーム~持続的な投資環境改善に向けて~」と題するプレゼンで、予め決まっているプロジェクトに対する資金融資を行うプロジェクト借款、設計や調査に必要なコストを融資するエンジニアリングサービスローン、地方の小規模インフラ整備や中小企業製造業、農業など特定分野への融資であるツーステップローン、複数のサブプロジェクトで構成される特定セクターの開発計画実施のためのセクターローン、制度改善に対するプログラムローン、災害復興・管理セクタープログラムローンといったJICAが提供する円借款について紹介を行った。また官民パートナーシップ(Public Private Partnership:PPP)を支援する制度として、Viability Gap Funding、Equity Back Finance、PPPインフラ信用補完スタンド・バイ借款などを紹介、これらの資金協力とJICAの技術協力、双方を組み合わせることによってより官民にとってより魅力的なインフラプロジェクト実施が可能となると説明を行った。

大久保敦ジェトロサンパウロ事務所長より「JETROのインフラビジネス支援スキームについて」、ジェトロの有する現地政府機関・企業等との既存ネットワークを活用し、プロジェクト情報の収集・提供を行い日本企業の海外展開に資する支援スキームを有していることを説明。JBIC櫛引智雄リオデジャネイロ首席駐在員より「JBICの組織概要及びインフラプロジェクト係るファイナンス」として、長期にわたるインフラプロジェクトにおいては為替リスクと資本リスク軽減のためのリスクシェアが重要であり、そのために当行が有する保証スキームなどについて説明を行った。最後に寺村英信NEXI(株式会社日本貿易保険)ニューヨーク事務所長から「NEXIの信用保険スキーム」と題し、カントリーリスクにより発生する損失をカバーするスキームとして海外投資保険などを事例を交えて紹介し、それぞれ各機関が提供するスキームについて概要説明を行った。

続いて企業プレゼンのブロックでは、大前孝雄三井物産特任顧問より「ブラジルのロジスティックインフラ」と題し、ブラジル三井物産またその他日本企業が実施する貨物輸送インフラ、都市交通インフラプロジェクトの説明や海外投資の促進を観点としたブラジル側への要望事項として長期プロジェクトファイナンス、特に海外から出資参画のためのコンプライアンスリスクに対するプロテクションメカニズムの導入、株主保証差し入れ債務の軽減に向けたBNDES融資調達等の改善を、また都市交通案件における連邦政府からの州政府への緊急財政措置等をあげ、ブラジル政府側の改善に向けた対応を期待する旨を述べた。

森田隆之NEC取締役執行役員常務からは「ICTを活用したブラジル社会への貢献」と題し、同社の技術を活用した土砂災害の実証プロジェクトや空港/鉄道通信、衛生通信、またICTを活用した医療、インフラ、農業プロジェクトの紹介が行われ、日本側最後のプレゼントとなる「日本におけるブラジルエネルギーセクターへの貢献の可能性」では富田弘PwCアドバイザリー合同会社インフラ・PPP部門ディレクターより説明が行われた。

午前の部クロージングでは、日本側挨拶として山田彰在ブラジル日本国大使より講評があり、今回の会合での提案事項が日伯双方できちんとフォローアップされインフラ投資環境の改善につながっていくことを期待、またブラジル側よりコウナーゴ企画省次官より今回の会合の成果が次回会合へと繋げるよう取り組んでいくことが述べられた。

お昼を挟んだ午後の部では、サンパウロ州およびパラナ州によるインフラプロジェクトの紹介プレゼンがあり、平行して日本企業及びブラジル政府の個別ミーティングの時間が設けられ関心企業が参加している。

WTOはブラジルの7工業政策は補助金・相殺措置協定違反と認定

昨日、ブラジルは世界貿易機関(WTO)から「Inovar-Auto」 と称した税体制で輸入車の工業製品税(IPI)を最大30%ポイント引き上げなどの7工業政策に対して、補助金・相殺措置協定違反と認定された。

世界貿易機関は、ブラジルの自動車産業向けのイノベーション・科学技術・裾野産業振興プログラム(INOVAR-AUTO)や情報機器、テレコン産業向けの工業政策変更を通達。補助金撤廃プロセスが承認されてから90日以内にプログラムを撤廃しなければならない。

日本やヨーロッパ連合(EU)は、自動車産業のローカルコンテンツ比率引き上げ名目のイノベーション・科学技術・裾野産業振興プログラム(INOVAR-AUTO)など税制上の優遇措置の内容は差別的な措置であるとして、2013年から世界貿易機関にパネル設置を要請していた。

特に、国産品に比べて輸入品の税負担が重くなっていること、税制上の優遇措置の適用やローカルコンテンツ使用を条件としている点、輸出に付随して補助金が支給されていること等が問題であると指摘している。

世界貿易機関(WTO)では、2010年からブラジルの7工業政策の優遇税政策は、ブラジル国内で生産しているメーカーに250億レアルに相当する補助金を支払っていたと指摘している。

世界貿易機関(WTO)では、2017年のINOVAR-AUTOプログラムによる補助金は6億9060万レアルに相当すると指摘、情報機器法は、59億7,560万レアルに相当すると指摘している。

またセミコンダクターやディスプレイ生産するための設備投資向け機器購入向け工業製品税(IPI)並びに販売時の社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)免税のPadisプログラムは、1億5,660万レアルの補助金に相当すると指摘している。

デジタルTV生産向け投資機器購入向け工業製品税(IPI)並びに販売時の社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)の免税のPATVDプログラム、また売上の50%以上の輸出する企業に対する資本財販売時の社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)免税のRECAPプログラムが指摘されている。

現在施行されていないが、情報機器やデスクトップ、スマートフォン製品販売時の工業製品税(IPI)並びに販売時の社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)免税のPECプログラムも指摘されている。(2017年8月31日付けエスタード紙)

 

今年7月の財政プライマリー収支は161億4,000万レアルの赤字

中銀の発表によると、2017年7月の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府並びに地方政府(州・市)を合わせた連邦政府の財政プライマリー収支は、161億4,000万レアルの赤字を計上した。

7月の連邦政府の財政プライマリー収支赤字161億4,000万レアルは、統計を取り始めた2001年12月以降では最大の赤字を記録。連邦政府の財政プライマリー収支には、ペトロブラス石油公社並びにブラジル中央電力公社(Eletrobras)の決算は含まれていない。

また今年初め7か月間の連邦政府の財政プライマリー収支は、513億2,000万レアルに達しているが、財政プライマリー収支赤字の大半は、社会保障院(INSS)による年金や恩給などの支出が占めている。

今年7月だけの社会保障院(INSS)の赤字は135億1,000万レアル、今年初め7か月間の社会保障院(INSS)の赤字は、963億8,000万レアルに達しているため早急な年金・恩給改革をしなければ財政破綻に繋がる。

7月の地方政府(州・市)の財政プライマリー収支は、19億2,000万レアルの赤字を計上した一方で、今年初め7か月間では、133億5,000万レアルの黒字を計上して連邦政府の財政プライマリー収支赤字を軽減している。

連邦政府は8月15日に今年の財政プライマリー収支赤字を1,431億レアルから1,631億レアルの上方修正を発表したにも関わらず、7月の過去12カ月間の財政プライマリー収支赤字は、1705億2,000万レアルに達している。(2017年8月31日付けエスタード紙)

第11回日伯貿易投資促進・産業協力合同委員会開催

経済産業省と商工サービス省(MDIC)は2017年8月30日、商工サービス省会議室にて、第11回日伯貿易投資促進・産業協力合同委員会(貿投委)を開催、日本、ブラジル両国政府、企業関係者が参加し、両国経済関係の強化に向け、貿易投資促進、インフラ投資促進、投資環境の改善、産業協力などを議題に活発な議論が行なわれた。

本委員会において、粟屋聡 ブラジル日本商工会議所政策対話委員長が、AGIR活動の進捗報告と本丸提言とされる労働、課税分野における改善提案等を具体的に説明、ブラジルの国際競争力強化と日系企業の進出支援に向け益々のMDICとの連携協力を要請した。

Pdf日伯貿投委プログラム

オープニング

産業貿易省 マルコス・ジョージ・デ・リマ次官)戦略的にも最も重要な国のひとつである日本とブラジルの連携は、2014年安倍総理大臣来伯を通して益々強化された。現在ブラジルは歴史的にも重要な時期にあり、財政歳出制限、労働改革と年金改革、将来的な税制改革といった諸改革を通じて構造再編成を行い、経済の柱を立て直す試みが進められている。

 産業分野でも大きな施策を計画中、例えば産業育成のための新自動車政策「ルート2030」により、国内産業の世界最先端技術レベルへの底上げ、更にはグローバルバリューチェーンへの参入を目指す。またブラジル生産性向上計画(Brasil Mais Produtivo)は、中小企業にリーン生産方式を導入し生産効率性の向上を図る施策である。石油ガス分野における資材とサービスのローカルコンテントに関する産業構造改革、海外市場アクセスへ向けては通関システムPortal Unicoの導入による脱官僚制、二国間そして多国間での投資協定を通じた投資誘致も積極的に行なっている。

 このような構造改革にも、日本は重要なパートナーであり、更なる投資や技術産業協力を通じて日伯間貿易の回復も期待したい。その投資機会の一つとしてPPIのコンセッションや民営化の事業があり、交通やエネルギーや上下水道事業など97プロジェクトで500億レアルの投資を予定。ブラジル経済回復期において、日本企業の投資チャンスも数多くあると考える。本日は企画省から新プログラム「アバンサ-ル」の概要説明、更に省庁の連携の例として、PPH協定締結など知財協力について、INPIとJPOから更なる協力関係についての発表も行われる。MDIC、JICA間で進められる電気機器リバースロジスティクスの技術協力や電子機器のリサイクルなど廃棄後の処理方法、また省エネ分野ではMME、ANEEL、CNI、サンパウロ州、ABRASEなどと連携する日本エネルギー保全センターの協力、日本でのソサイアティ5.0の推進による技術革新、ブラジルインダストリー4.0の中長期戦略や行動計画、といった新技術での連携も期待の大きい分野である。本日の会合の成果が二国間の協力強化に繋がるものと期待する。

ブラジル日本国大使館 山田大使)日伯経済関係を振り返るとUSIMINAS、ALBRAS、CENIBRA、ISHIBRASなどの日伯共同プロジェクトに代表されるようにその確固たる協力関係が現在も続いている。ブラジルには700以上の日本企業が進出、これからまだ増える余地があり、その為にもビジネス環境整備や進出企業支援に力を入れていく考えである。日本企業の活躍は、USIMINASなどのようにブラジル経済の成長と社会の発展に役立つものである。ブラジルには2週間前に着任したばかりだが、それ以前に駐在したメキシコでは、日メキシコEPAが締結されており、両国間でビジネス環境改善のための定期的な会合。日本企業からの要望が次々と実現され、結果として日本企業の進出を促進、900社を超えることとなったが、ブラジルにはそれと同等あるいはそれ以上の結果が可能と考える。巨大な消費市場、伝統的な産業基盤、更に豊富な資源などブラジルは大きなポテンシャルを持つ。本日の会合で、官民双方がそれぞれ問題定義と解決に向けた議論をすることによって、日伯の新たな産業協力へ繋げることを期待する。

1:日伯貿易投資促進

経産省 中川審議官)経産省 中川審議官)4月に開催した中間会合でインフラ分野での投資促進、投資環境の向上、市場アクセス、産業協力について議論を行った。本日は、各議題について更なる前進に向けて、いつまでに誰が何をするのかといった具体的な提言を意識しつつ議論を進めたい。日本の技術力を活用したブラジルの生産性の向上、ブラジルの資源力を活用した日本産業の競争力強化に焦点をおいて、相互補完のある具体的なプロジェクトの形成を進めていきたい。

経団連 大前孝雄 経団連日本ブラジル経済委員会企画部会長)

 貿投委に先立ちクリチバで開催した第20回日本ブラジル経済合同委員会の概要を報告する。本年4月に開催された第7回日伯賢人会議で①日伯経済連携の強化、②産業競争力の強化、そして③ロジ・インフラという3つの優先テーマを中心に議論がなされ、その結果を踏まえながら今回日伯経済合同委員会で深掘りの議論が行われた。

 「日伯経済の現状と展望」のセッションでは、ブラジル側より「ブラジル経済は資源価格の低迷等により、2年連続のマイナス成長や厳しい財政状況が続いていたものの、テメル政権下の労働改革をはじめとする一連の経済政策が効を奏し、本年はプラス成長が見込める」という、我々日本経済界にも心強い見解が示された。また日本側からは、5年半にわたるアベノミクスの成果や現状を紹介するとともに、ブラジルインフラ分野への日本企業の投資拡大に向けた金融支援における「官民の役割分担」等につき興味深い提案が行われた。

 「貿易および投資」のセッションでは、日伯経済関係の拡大には、その基盤として経済連携協定の推進が不可欠であるとの認識が改めて共有され、日伯経済界双方の同意により、日本/メルコスールEPAという新たな枠組みでの早期交渉開始を両国政府に働きかけるため、2年前に経団連とCNIがとりまとめた「日伯EPAに関する共同研究報告書」を次回経済合同委員会までにアップデートすることで合意された。日伯経済界としては、引き続き両国政府に対し両国経済関係の更なる発展に資する経済連携協定の早期実現を求めて参り、両国政府の理解ご尽力をお願いしたい。

 続く「ビジネス環境整備および今後のビジネス機会」のセッションでは、ブラジル側から、各種投資インセンティブや投資誘致を目指す産業分野が紹介され、日本側からは、自動車産業を例に、発展目覚ましいメキシコとコスト比較をしながら、競争力強化に向けては道路・港湾等物流の効率化、税制簡素化等、いわゆるブラジルコストの削減に繋がる抜本的な取り組みが不可欠との提言がなさた。また、ブラジル日本商工会議所がここ4年間に亘り推進しているAGIR(アジール)の最近の活動状況も報告され、ブラジルコストの改善やブラジル産業の国際競争力強化に向けて、日伯産業界相互の協力関係を一層強化していくことが望まれる。

 「産業戦略および政策」のセッションでは、日本側より「Society 5.0」の取組み、またブラジル側からは「Industry 4.0」等の取組を紹介、「農業およびインフラ整備」のセッションでは、穀物輸送インフラ及び都市交通インフラの二つのロジ・インフラ分野につき、日本企業の投資拡大に不可欠な具体的提言および要望がなされた。ロジ・インフラの整備が「ブラジル・コスト」を削減する上での最優先課題であり、多くの日本企業も投資し穀物生産・販売事業を活発に展開する北部4州マトピバ地域並びにマトグロッソ州東部地域の開発へ、ブラジル側でも重要度・優先度が高いことが確認された。

 また、「都市交通インフラ」では、BNDESの長期ローカルファイナンスの欠如により1年近く工事が中断するサンパウロ地下鉄6号線案件での教訓を踏まえ3つの提言がなされ、日本企業の投資促進へ向け、今後ブラジル側が具体的施策が強く望まれる。最後の「天然資源およびエネルギー」のセッションでは、ブラジルの豊富な農産物を活用したバイオ・エネルギー分野の展望はじめ、高効率石炭火力発電や海流発電、グリーンファイナンス等、環境に配慮した資源・エネルギー分野での取り組み事例が紹介され、日伯両国が協力方策を模索することの重要性が確認された。

 以上、第20回日伯経済合同委員会の報告とさせて頂く。

椋田 哲史(経団連専務理事)

同委員会で日本側参加者より提起されたビジネス環境の改善に関する指摘をいくつか紹介すると、日伯間貿易・投資拡大のため経団連とCNIによる一昨年の日伯EPAに関する共同報告書をアップデートすることが合意されたが、日・メルコスルEPAの早期実現を求めていくこと、併せてビジネス環境整備を目的とする法的枠組みの確立が重要であるとの指摘があった。またウジミナス社の経営については、規制当局による安定した法制度の運用や、行政手続きや迅速な司法救済を求める意見があった。

 加えて、インフラ整備の促進では、PPPやコンセッション案件における為替リスク、あるいはファイナンスリスクなどについて、官民の適切な役割分担を可能とする仕組み、それを支える金融制度や公的枠組みの拡充が求められ、技術や品質が正当に評価される制度の導入が重要であるとの指摘があった。

その他議論【省略】※日伯経済合同委員会の報告については、ディエゴ・ボノモ(CNI貿易担当マネージャー)氏による説明も行なわれた。

2:インフラ投資促進

企画省ブルーノ・メリン インフラ金融調整官)

プログラム・アバンサールの事業は3つの柱にわかれ、1)道路、鉄道、空港、港などの交通、2)防衛とイノベーション、3)住宅、上下水道、都市交通となっており、これら事業の民営化を進めている。大都市間における交通網を充実させ、ロジスティクスコストを削減すること、更に事業のデジタル情報化などイノベーション革新と技術移転を実現することも目的としてある。道路では、マトグロソ州とパラ州間の国道163号の舗装事業、ミナス州の国道381号の複線事業、サンパウロ州のロドアネル道の整備などがそれである。鉄道は、北南鉄道、またバイヤ州でイレウス港とカイチテ鉱山と東西を結ぶ鉄道、11の水路は、空港は、例えばほぼ完成しているビクトリア空港、都市交通としてサルバドールの地下鉄もある。2018年までに事業を完工させ、また同時に民営化以降の事業も推進する予定である。

その他議論【省略】

3:投資環境の向上(AGIR事業)

粟屋政策対話委員長)本年度のAGIR活動の進捗、活動方針について説明する。ブラジル産業の国際競争力強化やブラジルコスト改善を通じ、日伯両国間の貿易投資の拡大を目的とした政策提言を行なう活動であり、今年4年目を迎え、企業による経済活動により直接的に影響する労働・課税を本丸提言として政策対話に取組んでいる。

 労働分野については、今回の労働法改正により1943年制定統一労働法(CLT)が刷新され、ブラジルのビジネス環境が近代化する方向の改正となった。「フレキシブルな労働時間」を始め、「休暇の分割取得」、「労働時間に含まれる通勤時間の基準見直し」などAGIR提言と共通する項目も含まれている。AGIR活動では安定雇用実現や柔軟な人事管理制度も掲げており、今後の活動としては、CNIの労働問題担当部門とも連携し、政府当局から協力も賜り当会議所の会員企業を対象としたセミナー等を実施、e-Socialの運用等についても取り上げていきたい。

 続いて、課税分野については、1.税制の簡素化・納税者の保護、2.ICMS制度の見直し、3.移転価格税制の国際標準化の3つを課税分野での本丸提言としている。

 会議所課税WGが今年6月会員企業を対象に、ブラジル税制に関するアンケート調査を実施。回答した企業の実に7割超が、「納税処理に関する経費負担」をブラジルの税制度の問題点として挙げている。また、CNIが行ったブラジル一般企業を対象に実施したアンケートの結果においても、上位の回答は、会議所アンケートの結果とも一致している。国籍を問わずブラジルにおいて経済活動を行う企業の多数が共通する問題として、多種、煩雑な納税システムを課題として指摘していることがわかる。一方、今月に入り、メイレイレス財務大臣がブラジルのビジネス環境の生産性向上へ向け、税務処理時間とコストの削減のためデジタル帳簿システム(SPED)の機能強化、税務申告手続きの簡素化などの施策を発表。ブラジル政府レベルと民間の問題意識が共有され、同じベクトルで改善に向けて取り組んでいることがわかる。

 ICMS税、特にICMSクレジット残については、クレジットの移転や特別レジーム等を活用した解消策があるものの、申請手続きに掛かる煩雑な手続きが納税者にとっての大きな負担となっている。本年度の活動では、相殺制度の実効性の確保、実務上の問題点改善に留まらず、州間税率の統一という根本的改善策へも踏み込んでいきたい。併せて代行納税制度についても見直しを求めていきたい。またICMS税は州政府管轄となるので、適切なカウンターパートの選択、対話チャンネルの構築の上、実務者間での協議の機会を増やす考えである。

 3番目に移転価格税制について、OECDガイドラインに準拠した移転価格税制を導入し、世界標準へ移行される事を提言していきたい。AGIR活動としても、何らかの貢献を行い、ブラジル財務省主導による税制改革が、単なる納税システムの簡素化に留まらず、国全体に健全な循環をもたらす税制度へと変革してゆかれることを期待している。

 現在、ブラジルは景気回復へ向けた努力を重ね、その為には官民外資のボーダーを越えた協力関係が必要であり、当会議所としてもブラジルの産業・社会の骨子である税制、労働環境の改善へ引続き貢献して参りたい。政策提言に取組み、ブラジルの産業競争力強化、ひいては日伯間のビジネスチャンス拡大に結び付けてゆきたいと考える。

イゴー局長)税務の簡素化は、ブラジル政府としても、重要課題としてビジネス環境改善に取り組んでいる。メイレイレス財務大臣も、業務にかかる時間の短縮や税制改革を行い海外からの投資誘致のためのビジネス環境改善は重要だとの考えを持っている。

労働省アドミルソン・モレイラ・ドス・サントス大臣官房長代理)テメル大統領が昨年改正法案を国会に提出し、法令13.467号が成立、これを労働改革や労働近代化と呼び11月11日に施行される。本会合ではより概要的な改革の説明を行なう。

 今回の労働法改正では、労働組合と企業による団体協定の合意が法的優位性を持つことになり、勿論交渉不可能な憲法にて守られる労働者の権利もあるが、団体交渉の重要さが増すことを意味している。団体協定での合意が法律より優先されつつつ、また特定の従業員、例えば、大卒以上で、最低年金額の2倍である3500レアル以上の労働者については個別交渉が可能で、その合意もまた法律より優位性を持つ。

 ある一定希望以上の企業内には労働者代表委員会の設置が義務付けられ、団体交渉において労働者代表が直接労使交渉を行うことで、労働者ニーズを企業側が聞き入れやすくなる。

 また別の変更点として、OECDルールに基づき、従来パートタイムが残業なし週25時間であったのが、2つ契約形態の選択ができるようになる。残業なしの週30時間、又は、26時間で6時間の残業。またILOルールに沿って、休暇については3回への分割が可能になる。また、テレワークの定義付け明確化、断続的労働の可能化による仕事のない期間の報酬義務が取り除かれる、精神的損害の定義と罰金の規定、等細かな点がある。

 また11月からは、組合費支払いが義務から合意があった場合のみに支払うこととなる。また今までの退職では、労働者が自主的に辞める場合と、会社から解雇される場合があったが、今後は労使合意により辞職や解雇をすることが可能となり、合意を通して解雇による罰金の軽減や自主的に辞職する場合でもFGTSの引き出しが可能になる。また最後に、解雇について、今までは1年以上勤務をした労働者は組合で解雇手続きをする必要があったが、今後は不要となり企業と直接交渉を行う。改革について概要を説明させて頂いたが、更に明確したい点があれば労働省へ連絡して頂きたい。

マルガレッチ部長)ROTA 2030プログラムは、幅広い産業が集まり、数々の輸送機器に関する製造業のみならず、輸送ロジスティクス業全般にわたっているが、本日は製造業について説明する。4月より、1.自動車部品サプライチェーン再構築、2.技術開発、生産技術、3.エネルギー効率、重軽自動車、4.安全技術、技術検査、5.少量生産ブランドや電気自動車、6.競争力のあるコスト構造、6つのグループに分かれ、官民合同で議論をしてきている。

 産業に関して、技術、エネルギー、安全など、海外との連携も取りながら、5年限りではなく、5年3サイクルで目標を立てるが、常時評価しながらの長期政策を取っている。自動車産業は、現在厳しい状況で、生産のアップダウンが激しく、部品産業では、財政が非常に厳しく、設備の近代化への投資、技術の導入の課題があり、議論をしているところである。現在のところ4つの施策を考えている。1つ目はAGIR提言にもある税の簡素化である。2つ目はの技術開発とイノベーション、3つ目の安全性とエネルギー効率、4つ目は競争力強化と生産性向上である。他省庁との連携も大切で、エネルギー目標はPROCONVEの協力、バイオエネルギーに関してはRenovaBio、PADIS、Brasil Mais Produtivoなど、長期の視点で、他省庁との連携を行なっている。

平田事務局長)今日は人生で一番喜ばしい日である。以前より、この様な会議の席上、ジャポネス・ガウショであったり或はガウショ・ジャポネスになったりとかで行き通いながら話して来ている。現行の労働法(CLT)が成立した1943年は、ガウショのジェトリオ・ヴァルガスが大統領の時だ。また昨年暮れ12月22日には、同じガウショのロナウド・ノゲイラ労務大臣が、クリスマス・プレゼントとして発表した労働改革法案は、カマラの提言項目を大幅に上回る改正に至っている。私はまさしく労働法の近代化法案と言いたい。今年の7月中旬には国会を無事通過し、11月中旬から施行に入ることになる。ブラジルの新たな労働環境変化の歴史の一章が始まる。昨年10月の日本の東京会議で、マルガレッチ氏が、カマラの本丸提言に対し、心配する必要は無い、テメル政権では既に具体的に労働法改革が提案されている!という力強い言葉をもらいブラジルに戻って来た。そして実際に国会を通過するまでに至った。私がブラジルに50年移り住んでいる中で、一番嬉しい日となった。またアジミルソン氏の詳しい説明を聞いて、更に嬉しくなった。ここにお礼を申す。先ほど、マルガレッチ氏より、ROTA 2030における税の簡素化の発言もあり、マルガレッチ氏の言葉が、メイレイレス財務大臣、大統領まで届き、やがて必ず実現すると思っている。ブラジルではこれから様々な改革にチャレンジして行くでしょう。そこで一つお願いがあるが、是非とも法的安定性を確保して欲しい。弁護士の間での法解釈の違い、判事の間でも解釈の違いが生じることもあるので、新しい法律の下ではもっと立派な体系的な改革を望んでいる。山田大使の言葉にもあったように、構造改革が起これば、それだけでも日本から進出企業が増え、またその他海外からの企業進出もさらに増えることは間違いないと信じている。

イゴー局長)今回の労働法改正はブラジルが正に必要としていた改革である。本日の会合でのフィードバックは労働大臣にも伝えたい。この改革を通してブラジルの生産性が向上していくことを願う。

古本課税WG長)まずはブラジル政府の努力にお礼を述べたい。マルガレッチ氏へ課税についての質問をしたい。ディストリビューター販売の際の税務恩典については、連邦税か州税か。

イゴー局長)連邦税だけだ。

古本課税WG長)質問は、まさに州税についてで、州税のビジネスへの弊害が大きい。州税についての簡素化等についても改善を検討していただきたい。

イゴー局長)我々も課題は認識しておりCONFAZとの議論は行なっている。連邦国で州との議論は欠かせない。

中川審議官)労働法改正やROTA 2030プログラムにおいても、我々の議論を踏まえて大きな進展があることを高く評価したい。今回、AGIR活動については、5つのワーキンググループのうち、労働と税制に絞って政策提言の説明をしてもらった。労働分野では、賃金のルール、継続的な雇用に向けた方策、税制の簡素化や移転価格税制についての提言があった。こうした中で、我々として高く評価したいのは、AGIR提言において直接ブラジル関係当局と初めて意見交換会を得られる機会があり、ブラジル側の努力を評価し、感謝したい。労働法改正、ROTA  2030の発表と続いたが、AGIR提言を含めて、各省庁の範疇で改善に協力出来ることがあるか考えて行く。これからもブラジル側との議論を深める上で、AGIR活動やブラジル関係省庁の意見交換の場を作れるような協力をお願いしたい。

4:産業協力

知的財産協力について、日本企業を代表する機関である商工会議所へも今後ワークショップの開催などで協力を要請したいと述べたエレン・デ・ファチマ・サンパイオ(INPI調査官)氏と水野邦洋(特許庁国際協力課国際情報専門官)氏による説明が行なわれた。

自動車分野のバリューチェーンにおける「リーン生産方式」に基づく協力について、ジョアン・エミリオ・パドヴァニ・ゴンサルベス(CNI産業政策部長)氏よりプレゼンが行なわれた。

バイオ燃料分野における協力について、ディエゴ・ボノモ(CNI貿易担当マネージャー)氏およびペドロ・ミズタニ(RAIZEN副社長)氏による説明が行なわれた。

ブラジルにおけるJETROの活動の説明をジェトロサンパウロの大久保敦所長より、また産業開発分野におけるJICAの活動についてJICAブラジリア斉藤顕生所長により行なわれた。

タイスZPE局長)ZPE技術者がJICAの研修に参加したことがあり、JICAの協力に感謝し、協力体制を継続していくことを望んでいる。また、カマラとJETROのZPEに関する協力にもお礼を述べる。7月に事務局がペセンZPEを訪問し、今後もこのような継続した活動を協力して行なうことは、日伯両政府にとって重要であると考えている。

パウロタケウチ産競WG長)カマラの産業競争力強化・中小企業育成WGに関わる議題で、ジョアン・エミリオ氏のプレゼンにあったBrasil Produtivo計画について、自動車部品産業も含まれることの重要性を感じている。Brasil Mais Produtivo計画が開始された際には自動車部品が含まれていなかったが、ROTA 2030も最終段階にあり、Sindipecasからの要望があるように、自動車部品に関わる全ての産業に拡大して欲しい。自動車産業として、RAIZENのペドロ氏のコメントにも共感をし、エタノールエネルギーに自動車産業は多くの投資をしている。二酸化炭素ガス削減による恩典を考慮し、ブラジル発祥のエタノール技術は、ノウハウも含め重要で、ROTA 2030にも関係してくる。わが社の車のモデルは、エタノールエネルギーを十分活用できるように製造されている。

平田事務局長)タイス局長の参加に感謝する。企業経営者のときに悩みを打ち明けたこともあり、その課題解決の突破口は、ZPEではないかと議論してきた。その当時2014年は、ブラジルが一次産品に頼り貿易赤字を作った年だ。去年、フルラン次官が東京の会議に参加した際にも、ZPEを何とか成功させると約束をしてきた。昨年6月にはタイス局長が、10月にはサンタナ・セアラ州知事に、会議所の昼食会にも参加をしていただき、6300ヘクタールの巨大なZPEについて話をしてもらった。昨年11月には、ブラジルの日本進出企業、また日本からの進出企業ミッションを組んで視察会をするならそのフォローをすることを常任理事会で約束している。カマラ担当委員会となっているのが相互啓発委員会で、当時は粟屋現政策対話委員長が委員長を勤められ、現在は住友商事の富島委員長となっている。今後も、JETRO、経産省、MDICと協力して支援していく。

イゴー局長)CNIとタケウチ氏による要望については、進展があり、12000企業を対象とし、自動車部品産業も含まれる。実現に向けてはMDICとしても協力を惜しまないが、デジタル化やインダストリー4.0についての評価についての進展も必要がある。現在進展中のROTA 2030にも関係しており、長期の政策として期待している。

5:クロージング

中川審議官)クロージングと感想を述べてまとめる。産業協力のセクションで充実した議論ができたことを嬉しく思う。前回の中間会合で、ガンディ二部長と話した際の、我々からの大きなメッセージは、産業協力のセッションを充実したい考えがあった。今回はいろいろな提案があり歓迎したい。知財のPPHが進んでいること、JETROとJICAが今まで何をやってきたか、これから何ができるかを含んだ説明があったこと。特に自動車産業は、日本のものづくりが一番現れる分野であり、一つでも多くの成功事例を作っていきたい。次回の会合までに議論を深めていきたいと思う。ブラジル側、そして日本側の関係者の協力に感謝をしたい。

イゴー局長)私としても皆様に感謝を述べる。具体的なプロジェクトを進めていくことができることを望んでいる。日伯の貿易は少し落ちているが、良くなると信じており、貿易の拡大、そして投資拡大につなげていきたい。次回日本で会えることを期待している。

(Fotos: Washington Costa/MDIC)