年金改革をしなければ20年後の連邦政府歳出の87%は年金・恩給支出

下院を通過した歳出がインフレ以上に肥大化するのを阻止する憲法修正案(PEC)241号/2016は、11月20日から上院議会の特別委員会で修正案241号のテキスト分析開始、12月13日若しくは14日に最終採択予定、今後20年間の無秩序な政府歳出増加に歯止めがかかり、テーメル新政権にとって構造改革着手に弾みがつく大きな勝利となっている。

また憲法修正案(PEC)241号/2016の上院での審議に続いて、連邦政府では年金・恩給改革や労働法の見直しなど早急な構造改革に着手しなければならない。

現在の社会保障院による年金・恩給支出は連邦政府の歳出総額の42%に留まっているが、年金改革を放置すると20年後の2035年には、87%まで増加するために財政破たんを余儀なくされる。

現在の社会保障院の恩給支給総額は1,060億レアルに達して年間医療関連支出総額に匹敵、受給年齢に達した農村の年金受給総額660億レアルは、年間上下水道投資総額の50倍に匹敵している。

また受給年齢に達した都市部の年金受給総額510億レアルは、大衆住宅プラン“私の家、私の暮らし”プロジェクトの投資総額の7倍に匹敵する支出となっており、早急な年金改革の実施が不可欠となっている。

現在の社会保障院の支出総額はGDP比7.7%に相当する4,570億レアル、年金・恩給改革がされなければ、2060年の社会保障院の支出総額はGDP比19.0%に達すると年金スペシャリストのパウロ・タフネール氏は警告している。

また年金受給最低年齢の引上げ、最低サラリー連動インデックス制度の廃止、公務員並びに民間企業の年金・恩給制度の統一、教員や軍隊関連の特別年金制度の廃止など全て実施されれば2060年の社会保障院の支出総額はGDP比11.7%に留まるとパウロ・タフネール氏は説明している。(2016年11月6日付けエスタード紙)

2017年のIPOで100億ドルの資金調達か

2017年にサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)での新規株式公開(IPO)で資金調達を予定している企業は20社を上回ると予想、新規の資金調達総額は100億ドルを上回ると金融市場関係者や法律事務所関係者は予想している。

2017年にサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)で新規株式公開が予定されているのは、建設業界のTenda社並びにレンタカー業界のUnidas e Movida社、保健及び画像診断業界のHapvida社並びに NotreDame社、 Intermedica社、 Biotoscana社、 Hermes社、 Pardini社。

前記同様に小売販売業界ではCarrefour社、 ロディスティック業界ではLogComercial社、 マイレージを扱うポイントクーポン業界のTudo Azul社 、フィットネスセンター業界のBio Ritmo 社が予定されている。

ブラジル再保険公社(Instituto de Resseguros do Brasil)並びにCaixa Seguridadeは、昨年から新規株式公開を予定していたが、政治経済の潮目の変わり時に乗じて、年内のIPOでの資金調達の可能性があると業界関係者は予想している。

2015年6月にPar Corretora de Seguros社が2015年6月に新規株式公開(IPO)で資金調達して以来1年半ぶりに、今年10月26日に画像診断分野のAlliar社は、新規株式を公開して7億6,600万レアルの資金調達を達成している。

Alliar社による新規株式公開での7億6,600万レアルの資金調達のうち60%は、海外投資家による資金調達であったとBM&FBovespa取引所のエデミール・ピント会長は説明している。

今年4月にRumo Logistica社は、追加的な株式発行(Follow-on)で26億レアルの資金を調達、また今年7月にはEnergisa社が18.5レアルの公募で15億3,000万レアルの資金を調達、8倍の応募があった。

昨年のサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)での新規株式公開は、僅かにPar Corretora de Seguros社の一社、2014年もOurofino社の一社に留まっていたが、世界金融危機前の2007年の新規株式公開は60社に達していた。(2016年11月5日付けエスタード紙)

経済リセッションの影響でクリスマス商戦向け発注が低調

家電メーカーが集中しているマナウスフリーゾーンの電機メーカーへの大手家電販売からの発注は、例年10月に開始されるにも関わらず、今年は経済リセッションの影響で小売販売店の在庫調整が進んでいないために遅れている。

現在のマナウスフリーゾーンの音響機器並びに映像機器メーカーの製造ラインの稼働率は、経済リセッションの影響を受けて販売が大幅に落ち込んでいるために50%にも達していないとアマゾナス州工業センター(Cienam)のウイルソン・ペリコ会長は指摘している。

2015年末のマナウスフリーゾーンの電機・電子メーカーの雇用総数は4万1,200人であったが、今年8月末の雇用総数は3万1,400人と約1万人減少しているとマナウスフリーゾーン監督庁(Suframa)では発表している。

また例年10月から翌年1月にかけてマナウスフリーゾーンの家電メーカーの雇用は、臨時工を中心に前年同期比6.0%~7.0%増加するにも関わらず、今年は過去25年間で最低の製品発注レベルに落ち込んでいる影響で、各家電メーカーでは、臨時採用を見合わせているとCienamのウイルソン・ペリコ会長は説明している。

今年初め8か月間のマナウスフリーゾーンの電機・電子メーカーの前年同期比のセクター別生産比較では、ホームシアター生産は前年同期比82.7%下落、全地球測位システム(GPS)は75.6%と大幅に減少している。

また前記同様に普及型エアコンは前年同期比67.9%減少、スプリット型ルームエアコンは60.3%減少、音響機器は51.1%減少、電子レンジは40.6%減少、タブレットPCは36.5%減少、液晶テレビは19.8%減少、ポータブル コンピューターは3.3%減少、唯一セルラーは6.0%増加している。

全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)の小売販売調査によると、35%の小売販売店の家電製品を含む耐久消費財在庫は、通常を上回る過剰在庫を抱えており、非耐久消費財の過剰在庫は28.1%となっている。(2016年11月7日付けエスタード紙)

Instituto Ministro Arnaldo Sussekind de Direito do Trabalho (IMAS) のアレックス・リマ取締役が訪問

Instituto Ministro Arnaldo Sussekind de Direito do Trabalho (IMAS) のアレックス・リマ取締役並びにMachado Meyer Sendacz Opice Advogados弁護士事務所労働法担当のカロリーネ・マルチ共営弁護士が2016年11月4日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と労働法改革による企業の競争力強化などについて意見交換を行った。アレックス・リマ取締役はまたFeller.グループ法務担当理事。O Instituto Ministro Arnaldo Süssekind (IMAS),は弁護士事務所の連携による勉強会やイベント活動を通してブラジル労働法の改善・改革を目指して活動する組織団体。

Fujiyoshi Hirata, Caroline Marchi e Alex Sandro de Lima

Foto: Rubens Ito / CCIJB

KPMG一行が訪問

KPMGとパートナーシップを組むあずさ監査法人Global Japanese Practice統括パートナーの三浦洋専任理事並びに帰国する公認会計士のKPMGの赤澤賢史取締役、後任のメキシコデスク/パートナーの吉田幸司氏が2016年11月4日に商工会議所を訪問、赤澤賢史取締役は、応対した平田藤義事務局長に帰国挨拶を行い、後任の吉田幸司氏は着任挨拶を行った。

Satoshi Akazawa, Hiroshi Miura, Koji Yoshida e Fujiyoshi Hirata

 

Foto: Rubens Ito / CCIJB

名目住宅価格は8カ月連続で上昇

ブラジル国内20都市の広告に掲載された販売価格を基準にまとめられる1平方メートル当たりの不動産価格動向を取り扱う「FipeZap」によると、2年近く続く経済リセッション並びに失業率の増加、住宅ローン縮小などの要因にも関わらず、名目住宅価格は8カ月連続で上昇している。

中銀の最終フォーカスレポートによると、10月のインフレ指数は0.3%増加が予想されているが、今年初め10カ月間の名目住宅価格は、0.38%上昇してインフレ指数を大幅に下回っている。

調査対象の20都市の10月の名目住宅価格調査では、7都市で値下がりを記録、4都市でインフレ指数0.3%以上の値上がりを記録、今年初め10カ月間では5都市で名目住宅価格を上回っている。

ブラジルの国内住宅市場は回復が期待できない停滞状態に陥っているが、住宅市場回復には失業不安の解消、住宅向けの低金利のクレジット復活をZap Imoveis社のEduardo Schaeffer社長は指摘している。

10月の過去12カ月間の1平方メートル当たりのインフレ指数を差引かない名目不動産価格は、僅かに0.33%上昇した一方でインフレ指数は7.0%前後上昇しているために、実質的には7.03%の住宅価格の値下がりとなっている。

下院を通過した歳出がインフレ以上に肥大化するのを阻止する憲法修正案(PEC)241号/2016は、来月20日から上院議会の特別委員会で修正案241号のテキスト分析開始、12月13日若しくは14日に最終採択が予定で公共支出の大幅な削減、労働法改正並びに年金・恩給改革の早期着手などの問題が山積みしている。

政策誘導金利引き下げ開始による金融緩和政策、海外投資家の信頼回復によるサンパウロ平均株価の上昇、ドル安の為替、エンリケ・メイレーレス財務相への期待など景気の底からの脱出兆候も出てきているものの、Eduardo Schaeffer社長は、来年下半期から住宅市場は回復サイクル入りすると予想している。

10月の過去12カ月間のブラジル全国の住宅価格は、大半がインフレ指数以下の値上がりに留まっているが、リオ市並びにニテロイ市、連邦直轄地ブラジリア市、ゴイアニア市では名目住宅価格でも値下がりしている。

20都市の10月の1平方メートル当たりの名目住宅価格調査では、平均価格は7,652レアル、リオ市は1万236レアルで最も高く、サンパウロ市は8,622レアルで続いている。

一方ミナス州コンタージェン市の1平方メートル当たりの名目住宅価格は、全国平均を大幅に下回る3,611レアル、ゴイアニア市は4,111レアルに留まって格差が拡大している。

観光都市リオ市でもレブロン地区の1平方メートル当たりの名目住宅価格は2万1,727レアルとブラジルで最も高く、サンパウロ市ではヴィラ・ノーヴァ・カショエイラ地区が1万5,798レアルとなっている。(2016年11月4日付けエスタード紙)

 

憲法修正案(PEC)241号/2016による10月の歳入は88億ドルを突破

未申請の海外資産保有に対する恩赦として、10月31日が申請期限となっている為替及び税務規制特別制度(RERCT) 241号/2016による国庫庁の10月の24日~29日までの臨時歳入は54億6,000万ドルを記録、10月の17日~22日間の4倍に相当する臨時歳入を記録している。

最終申請期限日10月31日を除いた10月の241号/2016による国庫庁の臨時歳入は88億ドルに達しており、最終申請期限日10月31日の臨時歳入を含めると100億ドル突破の可能性が予想されている。

2014 年12 月31 日までにブラジル居住者で海外に保有していた資産に対して、適用される2016年1月14日公布の為替及び税務規制特別制度(RERCT)は、レパトリアソン法と呼ばれ申請期限10月31日前に申請件数が急増していた。

今年初め9カ月間の国外への金融投資金並びに貿易収支による流出残は流入残を158億ドル上回っていたが、10月のレパトリアソン法による資金流入で今年10カ月間の流出残は69億7,000万ドルまで縮小している。

国際金融協会(IIF)の調査によると、2017年のブラジルへの金融資金流入は前年比9.0%増加の1,200億ドルを予想、今年の対内直接投資や貿易収支などを含む海外資金流入は1,100億ドルを予想、2015年は1,030億ドルであった。(2016年11月4日付けエスタード紙)

 

10月のコモディティ指数(IC-Br)は前月比0.10%増加

10月のインフレ指数に大きな影響を及ぼす農産物や鉱物、エネルギーなどの中銀算出のコモディティ指数(IC-Br)は前月比0.10%増加したにも関わらず、9月の1.84%増加から大幅に減少している。

今年初め10カ月間のコモディティ指数(IC-Br)は10.71%減少、10月の過去12カ月間のIC-Br指数は、14.42%減少を記録して9月の過去12カ月間のIC-Br指数13.32%減少から更に下げている。

10月のCRB 商品指数に相当する農産物並びに鉱物、エネルギーから構成されるブラジルのコモディティ指数は2.62%減少、今年初め10カ月間では12.9%減少、10月の過去12カ月間では17.19%と大幅に減少している。

ブラジルの農産物のコモディティ指数は、牛肉並びに豚肉、綿花、大豆油、小麦、砂糖、トウモロコシ、コーヒー、米などで構成されるが、10月の農産物のコモディティ指数は0.90%減少して9月の1.55%増加から一転して減少、今年初め10カ月間では14.77%減少、過去12カ月間では16.76%減少している。(2016年11月4日付けヴァロール紙)

 

 

ABRACEXのアントニオ・カルロス・ラマーリョ取締役が訪問

Associação de Comércio Exterior do Brasil (ABRACEX)のアントニオ・カルロス・ラマーリョ取締役が2016年11月3日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と優遇税制並びに輸出向け特別プログラム利用について意見交換を行った。 アントニオ・カルロス・ラマーリョ氏は、またSettec Import-Export (Hiperó Comércio Exterior Ltda.)社の取締役補佐。

Fujiyoshi Hirata e Antonio Carlos Ramalho

Foto: Rubens Ito / CCIJB