7月のインフレ指数IGP-Mは0.32%予想

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)のインフレ調査によると、7月の住宅賃貸料調整基準となるインフレ指数の総合市場物価指数(IGP-M)は、国際コモディティ商品である大豆並びにトウモロコシ、鉄鉱石価格の減少の影響で下がってきている。

7月の総合市場物価指数(IGP-M)の前回予想では0.55%増加であったにも関わらず、コモディティ価格の減少に伴って0.32%に減少、Ibre/FGV研究所のサロモン・クアドロ氏は月末にかけてさらに下がると予想している。

7月のトウモロコシ価格は前回予想よりも11.05%減少、前記同様に大豆価格は2.08%減少、鉄鉱石価格は1071%と大幅に減少しており、7月の卸売物価指数(IPA)の大幅な減少が予想されている。

サンパウロでは7月4日から電力料金が0.60%値下げされた影響で、7月の消費者物価指数は0.29%に留まると予想、また7月の住宅賃貸料調整の基準となるインフレ指数の総合市場物価指数(IGP-M)も更に減少すると予想されている。(2016年7月20日付けエスタード紙)

政策対話委員会労働ワーキンググループがCNIとMDICを訪問

政策対話委員会の櫻井淳副委員長(ブラジル三菱商事)、労働ワーキンググループ松澤巧グループ長(ブラジル味の素)、東崇徳副グループ長(ブラジルトヨタ)は2016年7月20日、CNI(ブラジル全国工業連盟)のRafael Ernesto Kiechbusch産業政策労働分野スペシャリストを訪問、大使館から小林和昭参事官、事務局からは平田藤義事務局長、天谷浩之アドバイザー、吉田章則調査員が同行した。

天谷アドバイザーから、AGIR活動の概要と進捗、今回の訪問の趣旨を説明、ラファエル氏からCNIにおける労働分野のチーム構成と活動内容が紹介された後、双方が取り組む労働分野における政策提言活動における協力方法について意見交換を行なった。まず、ラファエル氏から、2014年大統領選挙に向けたCNI提言書、テメル暫定政権に変わった直後の2016年6月にまとめた“税収へのインパクト無し”をタイトルに掲げた119の提言のうち労働に関する項目について詳しい説明が行なわれた。労働党政権時には躊躇していた項目を入れるなどして31項目が労働分野の提言であることを説明、ブラジル政府が変革期にある今が打ち込むチャンスであると述べ、カマラとの連携活動に期待を寄せた。

次に松澤グループ長から、昨年3月にまとめた労働WG提言10項目の中から最優先要望項目として選考した本丸提言3項目を説明、ポテンシャルのあるブラジルに日本企業の更なる進出や投資を呼び込むためには同提言で指摘する問題点の改善が必須であるとカマラの考え方を伝えた。さらに、全ての労働者を同一条件のもとに置く現労働法の硬直性を指摘した上で、労働環境が多様化する中で労働法に柔軟性を持たせることが企業の生産性向上に繋がるとして、企業の視点のみならず労働者のニーズも念頭に置きながら本丸提言を取りまとめたことを説明した。

また、東副グループ長は、企業と組合間のコミュニケーションにも課題があるとしたうえで、団体交渉の価値を高める必要性を説くCNIの提言を組合側はどう捉えているのかを質問、ラファエル氏は、本提言に対する組合の捉え方は様々で政治が絡むこともあり、CNIでも慎重に対応していると返答した。さらに、本質的な問題を解決するには統一労働法の改正が必要であり、その実現には、同法改正を提言するカマラとの連携活動が効果的だとして、今後互いに協力しながら立法府、行政府への提言活動に取り組んでいくことを合意した。

会合に望む労働WG東崇徳副グループ長、労働WG松澤巧グループ長(左から)

CNI産業政策労働分野スペシャリストのラファエル氏

CNIと労働WGの会合の様子

一行は続いてMDICを訪問、AGIR活動のカウンターパートである貿易産業部門のNizar Lambert Raad氏、Celio Luiz Paulo氏、Ricardo Debiazi Zomer氏、Temístocles Lisandro Sena Loiola氏と懇談を行なった。先ずカマラから、これまでの政策対話へのMDICの真摯な協力姿勢への礼を述べたうえで、今後、課税、労働分野におけるいわゆる本丸項目についての政策対話の進め方についてざっくばらんに相談を行なった。ニザール氏は、過去、貿投委において課税や労働分野のテーマを取り上げたことがあるとして、MDICが関係省庁からの参画を募るなどコーディネート役を果たすことで本丸提言についても貿投委の枠組みのなかで協議することが可能であると述べた。これに対し平田事務局長は、初期の貿投委では財務省からの参加もあり、特に移転価格税制の改善に向け、MDICが財務省とカマラの対話機会を橋渡ししてくれた経験があることを紹介した。また、ヒカルド氏は、提言項目によっては貿投委の下にサブコミッティーを作り、専門家同士で協議する場を作ることも考えられるとして、基本的な進め方としては、貿投委の枠組みをベースにMDICがコーディネート役となって所管省庁との対話機会を設定する方向で考えていきたいと述べた。カマラはこれを願ってもない提案として歓迎、所管省庁が違っても引き続きMDICをカウンターパートにAGIR活動に取り組んでいきたい旨を伝えた。

これを受けMDICから、政権の行方がはっきりする9月中旬以降に具体案を提示するとのコメントがあり、10月に予定される貿投委までに何らかの取り組みを始めたいとの意向が示された。

コメントを行なう平田事務局長

MDICとの対話の様子MDICのメンバー:リサンドロ氏、二ザール氏、リカルド氏、セリオ氏(左から)

MDICとの対話の様子

 

NTT Data Brasilの長合邦彦社長が帰任挨拶

長合社長は4年4か月の駐在を終え本社勤務に戻る事になった。運輸サービス部会に所属、会議所活動に活発に参加、昨年11月同部会が実行したリオ・オリンピック、インフラ進捗見学会(治安対策を含むリオ総領事館およびリオ日本会議所との連携交流会)等々を振り返り、その顕著な貢献に対し平田事務局長は深々とお礼を申し上げた。

帰任の挨拶には今朝ロンドンからグァルーリョス空港に到着、直接来所された NTTデータ 取締役常務執行役員 西畑 一宏(Kazuhiro Nishihata)氏およびEveris Brasilの Director 安西 圭(Kei Anzai)氏が同行。

平田事務局長は4年ぶりに再会した西畑氏に対し、その後の同社の躍進ぶりを称えながら、南米ビジネスの将来性について熱い思いで意見交換を行った。

4年前の訪問記事
http://jp.camaradojapao.org.br/news/visitas-a-camara/?materia=9920

昨年開催されたフューチャーコンの展示会で情報システムの構築などについて色々なご指導に預かった安西氏からeveris Group(※)とNTTデータによる世界規模の事業展開について説明を受けた後、南米諸国連合(UNASUL)の社会インフラ8軸統合計画等、特に直近のアルゼンチンのインフラ投資関連に焦点を当てながら、ビジネスの将来性について情報交換を行った。
http://jp.camaradojapao.org.br/news/atividades-da-camara/?materia=16061
http://jp.camaradojapao.org.br/news/atividades-da-camara/?materia=10118

(※)スペインeveris Groupは2014年1月NTTデータの100%子会社

Kunihiko Chogo, Kazuhiro Nishihata, Kei Anzai e Fujiyoshi Hirata

 

 

be one solutions Brazil Ltda.が訪問

be one solutions Brazil Ltda.のパウロ・チヴァ営業担当マネージャーが2016年7月19日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義 事務局長並びに日下野成次 総務担当に商工会議所への入会希望を伝えた。

Seidi Kusakano, Fujiyoshi Hirata e Paulo Chiva

Foto: Rubens Ito / CCIJB

回章 CIR-082/16 貿易部会懇談会開催のご案内

                                               CIR-082/16
                                               2016年7月19日
貿易部会会員の皆様
                                               ブラジル日本商工会議所
                                               貿易部会長 今井 重利

                    貿易部会懇談会開催のご案内

貿易部会の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
既にご案内のとおり、来る8月25日(木)、ブラジル日本商工会議所主催による業種別部会長シンポジウムが開催されます。

同シンポジウムに先立ち、貿易部会懇談会を下記の通り開催し、貿易統計データから作成したドラフト資料をたたき台に、当日意見交換をさせていただきたく存じます。

つきましては、皆様万障お繰り合わせの上、ご参集頂きたく、ご案内を申し上げます。

日時 :2016年 8月9日(火曜日) 14:00~16:00

場所 :ブラジル日本商工会議所 大会議室
(Av. Paulista, 475 – 13o. and. – São Paulo/SP)

申込み :事務局カリーナ宛て(TEL: 3178-6240、E-mail: secretaria@camaradojapao.org.br )
*8月5日(金曜日)までに、ご連絡お願いいたします。

 

テーメル暫定政権はBプランで1,200億レアル調達か

ミッシェル・テーメル暫定政権エンリケ・メイレーレス財務相経済班では、Bプランによる積極的な公社の民営化や公社が保有する資産の証券化で1,200億レアルに達する資金調達を視野に入れていると予想されている。

エンリケ・メイレーレス財務相は財政プライマリー収支コントロールのために、A プランとして予算作成時の公共支出調整率上限設定による厳格な歳出削減、Bプランとしてインフラ設備投資向けの民営化促進、Cプランとして増税を検討している。

Bプランによる資金調達としてエネルギー分野並びに石油・天然ガス分野、地方主要空港の民営化、公立銀行が保有する資産の証券化などが予想されている。

電力エネルギー分野では200億レアルに達するブラジル中央電力(Eletrobras)の資産売却、ミナス・ジェライス電力公社(CEMIG)傘下のJaguara水力発電所並びに São Simão水力発電所、 Miranda水力発電所の入札による100億レアルの歳入を見込んでいる。

メイレーレス財務相経済班では、2017年上半期に予定されているサントス海盆岩塩層下(プレソルト)原油開発のカルカラ鉱区並びにガット・デ・マット鉱区、タルタルーガ・メスチーサ鉱区、サピニョーラ鉱区の入札、その他の20鉱区の入札で総額200億レアルの臨時歳入を見込んでいる。

民間航空庁(Anac)の承認を得た民間航空局(SAC)では、フォルタレーザ市並びにサルバドール市、フロリアノポリス市、ポルト・アレグレ市の各空港の民営化コンセッション入札を予定、50億レアル~100億レアルの臨時歳入が見込まれている。

またブラジル銀行によるクレジットカード会社の譲渡、連邦貯蓄金庫は「lottery」の民間企業との共同運営、クレジットカードの共同運営、連邦貯蓄金庫の保険部門(Caixa Seguridade)の新規株式公開などを検討していると予想されている。(2016年7月19日付けエスタード紙)

 

中銀の最終フォーカスレポートでは、来年のインフレ指数並びにGDP伸び率を修正

昨日の中銀の最終フォーカスレポートでは、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前回予想の7.26%に据え置いたが、今後12か月間では5.83%から5.70%と大幅に下方修正、2017年は5.40%から5.30%に下方修正している。

また最終フォーカスレポートでは、今年の国内総生産(GDP)伸び率を前回予想のマイナス3.30%からマイナス3.25%に上方修正、2017年のGDP伸び率を前回予想の1.0%増加から1.10%増加に上方修正している。

今年末のレアル通貨に対するドルの為替は前回予想のR$3.40からR$3.39、2017年末は前回予想のR$3.55からR$3.50とそれぞれ上方修正して、ドル安の為替傾向を予想している。

また今年末の政策誘導金利(Selic)は前回予想の13.25%に据置、2017年末は11.00%、今日と明日に開催される通貨政策委員会(Copom)では政策誘導金利 (Selic)の見直しを検討、現在のSelic金利14.25%に据え置かれると予想、大半のエコノミストは今年10月まで現在のSelic金利14.25%が継続すると予想している。

フォーカスレポート作成の協力金融機関の中でも的中率が最も高いトップ5銀行の今年のIPCA指数予想は前回同様の7.18%に据え置かれたが、2017年のIPCA指数は5.39%から5.33%に下方修正されている。

またトップ5銀行の今年末のSelic金利は前回予想の14.00%から13.75%に下方修正され、2017年末は11.25%に据え置かれている。また中銀の最終フォーカスレポートでは今年末のSelic金利は13.25%、2017年末は11.00%が予想している。(2016年7月19日付けヴァロール紙)

 

今年6月の歳入は7.1%減少

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、6月のインフレ指数を差引いた国庫庁の実質歳入総額は、前年同月比7.1%減少の959億レアルに留まっている。

今年初め6か月間の歳入総額は前年同期比7.1%減少、6月の過去12か月間の歳入総額も継続する経済リセッションで企業収益の悪化に伴って7.5%と大幅に減少している。

また6月の工業製品税(IPI)による歳入は前年同月比20.7%と大幅に減少、6月の過去12か月間のIPI税による歳入総額は16.7%減少している。

6月の輸入税による歳入は前年同月比27.5%下落、6月の過去12か月間の輸入税による歳入は14.8%減少、前記同様に社会保険融資納付金(Cofins)は8.3%、6.4%それぞれ減少している。

また6月の社会保障院(INSS)の納付金は前年同月比3.5%減少、6月の過去12か月間の納付金は8.7%と大幅に減少して社会保障院の赤字拡大につながっている。(2016年7月19日付けヴァロール紙)

 

国内外の投資ファンドは今後数年間に500億ドルを投資か

180日間の停職となっているジウマ政権に代わってミッシェル・テーメル暫定政権の誕生、エンリケ・メイレーレス財務相経済班の財政再建や経済活性化政策発表への期待などの影響を受けて、ドルに対するレアル通貨上昇やサンパウロ平均株価(Ibovespa)の上昇に結び付いている。

今年のレアル通貨に対するドル為替は20%以上下落、またサンパウロ平均株価(Ibovespa)はすでに28%上昇して、国内外の投資家の信頼回復に伴って今後更に上昇するとヴォトランチン銀行エコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は予想している。

今後数年間に国内外の投資ファンドは、金融市場投資を含めて長期投資となる製造業部門のM&A案件などに対して500億ドルの投資が見込まれており、またDEM(民主党-リオ州選出 )のロドリゴ・マイア下院議長選出も投資には追い風になると見込まれている。

エンリケ・メイレーレス財務相は、2017年の財政プライマリー収支赤字を1,390億レアルに設定、今年の財政プライマリー収支赤字1,705億レアルよりも315億レアルの削減するため最大限の歳出削減を行うが、予算作成時の公共支出調整率上限を設定する憲法改正法案(PEC)の承認にかかっている。

エンリケ・メイレーレス財務相を柱とする経済班が作成した2017年度予算案の国会提出は、政治的混乱を避けるために停職中のジウマ・ロウセフ大統領罷免の上院での採決後になると予想されており、また年金・恩給改革の早急な発表も投資家は大いに注目している。

コンサルタント会社Grant Thornton社のInternational Bussines Reportによると、今後12か月間の投資対象国としてブラジルはランクを26位から23位に上げており、ラテンアメリカ諸国ではメキシコ並びにアルゼンチンと共に最も注目されている。

現在のブラジルの社債や国債、貸付債権などの信用リスクに対して、保険の役割を果たすデリバティブ契約のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、290ポイント以下まで減少、2015年末には540ポイントを突破してヴェネズエラ並びにギリシャ、ウクライナ並みまで信用が低下していた。

BTG パクツアル銀行では、海外の投資ファンドが今後ブラジル国内に300億ドル~350億ドルの投資を行うと予想、KPMG並びにブラジルプライベート・エクイティ&ヴェンチャーキャピタル協会では、プライベート・エクイティファンドが390億ドルを投資すると予想している。

国連の2016年~2018年の投資ランキング調査によると、現在のブラジルは7位にランクされているが、2014年は中国並びに米国、インドに次いで4位であった。過去4年のM&Aを除く製造業部門への直接投資は480億ドルから179億ドルまで減少していた。(2016年7月17日付けエスタード紙)

昨年のPetrosの投資損出は67億レアル

昨年のペトロブラス年金公社(Petros)のブラジル企業への資本参加による投資損出は、同社の資産総額の11%に相当する67億レアルに達すると予想されており、Eldorado Celulose社への投資を会計上処理すると80億レアルに達する可能性がある。

ペトロブラス年金公社の昨年末の負債総額は230億レアルに達し、そのうち160億レアルは2015年に発生した負債、負債の2/3は将来発生する年金支払い方法の計算変更となっている。

またペトロブラス年金公社の企業向け投資による損害としては、プレソルトの原油・天然ガス開発向け28隻のプラットフォームFPSO建造目的で設立されたSete Brasil社並びにベロ・モンテ水力発電所、ヴァーレ社、Invepar社、 BRF Foods社、 JBS社が赤字の大半を占めている。

ペトロブラス年金公社では、昨年にSete Brasil社3億1,500万レアルを投資したにも関わらず、17億レアルの赤字を計上、ベロ・モンテ水力発電所への投資による赤字は4億6,800万レアルに達している。

またBRF Foods社への資本参加による投資では同社の株価下落で16億7,000万レアルの赤字を計上、鉄鉱石の国際コモディティ価格下落の影響で、ヴァーレ社向け投資は8億7,300万レアルの赤字を計上している。

ペトロブラス年金公社の今年1月~4月の投資収益率は持ち株上昇で目標の5.16%を上回る7.58%を記録、しかし昨年の投資収益率は株価の下落で目標の16.3%を大幅に下回り、現在の純資産は595億レアルまで減少している。(2016年7月18日付けエスタード紙)