ジウマ大統領に対する弾劾決議案を賛成多数で採択

17日、ブラジル下院本会議でジウマ・ロウセフ大統領に対する弾劾決議案を賛成多数で採択、賛成票は採択に必要な定数513の3分の2に相当する342票を大幅に上回る367票、反対137票、棄権7票、欠席2票であった。

今後審議は上院に移るが、上院の野党勢力は下院よりも強く、上院本会議での採択を経て弾劾裁判が開かれる可能性が高く、81議席のうちすでに過半数の41議席を上回る46議席が賛成を投じると予想されている。

今日18日に弾劾審議要請書が上院に送られ、19日に21人で構成される特別委員会を設立、20日から48時間以内に特別委員会の委員長並びに報告書作成者を選出する。

その後5月上旬に上院(定数81)で弾劾裁判を行い、過半数41人が賛成すればジウマ・ロウセフ大統領は職務を180日間停止され、この期間中に始まる弾劾裁判で定数の3分の2に当たる54人が賛成すれば、ジウマ大統領は失職する。

ジウマ大統領の職務停止中はミシェル・テメル副大統領が暫定大統領に就き、弾劾が成立した場合もジウマ大統領の残り任期である2018年末までテメル副大統領が大統領職にとどまる。

ジウマ大統領罷免の決議案は、ジウマ政権が2014年以降の財政赤字にも関わらず、貧困層への補助金政策や失業保険などを給付するため公立銀行に違法に肩代わりさせたとして8年間の公職追放の要求をしていた。(2016年4月18日付けヴァロール紙)
 

2月の新築住宅売出軒数は僅かに171軒に留まる

不動産業界の企業が加盟するサンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)の発表によると、今年2月のサンパウロ市内の新築住宅売出軒数は、171軒に留まって2004年から統計を取り始めて最低の新築住宅売出軒数を記録している。

サンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)のフラヴィオ・アマウリ会長は、月間の新築住宅売出軒数が僅かに171軒に留まったのは信じられないほどの経済リセッションに陥っており、政治混乱を脱出して新たな経済活性化政策の発表を待つしかないとコメントしている。

2月の新築住宅販売は836軒で前月比12%減少、前年同月比では14.2%増加、 新築住宅売出軒数の95%は2寝室住宅が占めており、残りの5%は3寝室住宅であった。

2月の過去12か月間の新築住宅販売は前年同期比21.7%減少の2万465軒、同時期の新築住宅売出軒数は37.3%減少の2万1,200軒で住宅ブームが完全に終焉している状態となっている。

2月のサンパウロ市内の新築住宅供給数は2万6,083軒と過去12か月間の平均住宅供給数2万7,000軒を下回っており、新築住宅建設中止で需給バランスが取れてきている。

ブラジル国内20都市の広告に掲載された販売価格を基にまとめられる1平方メートル当たりの不動産価格動向を取り扱う「FipeZap」によると、今年初め第1四半期の不動産価格は、前年同期比僅かに0.13%増加に留まってインフレ指数を大幅に下回っている。

経済調査院(Fipe)の調査によると、昨年11月~今年1月の四半期の新築住宅売出軒数は、前年同期比15%減少の1万9,400軒、新築住宅販売は16.6%減少の2万4,300軒、新築住宅在庫は11万1,600軒となっている。(2016年4月18日付けエスタード紙)

 

今年の中央政府のプライマリー収支赤字は1,000億レアル突破

今年の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支赤字は、前回予想の794億7,000万レアルから1,004億5,000万レアルと大幅な上方修正を余儀なくされている。

今年の連邦政府のプライマリー収支黒字は前回予想の240億レアルから僅かに27億レアルに下方修正、ジウマ・ロウセフ大統領の最優先プロジェクトである経済成長加速プログラム(PAC)などプライマリー収支決算で除外できる予算はGDP比1.55%に相当する966億5,000万レアルとなっている。

2016年の中央政府の歳入総額は3月の前回予想の1兆2,850億レアルから1兆2,780億レアルに下方修正、歳出は前回予想の1兆1,840億レアルから1兆1,940億レアルに上方修正されている。

今年の中央政府並びに地方政府(州・市)を合わせた連邦政府の公的債務残高は、前回予想のGDP比74.15%から74.35%に上昇して更に公的債務残高が上昇すると予想されている。

また2017年の中央政府の財政プライマリー収支赤字は、前回予想の713億2,000万レアルから1,035億1,000万レアルに上方修正、歳入総額は1兆2,880億レアルから1兆3,770億レアルに下方修正されている。

2017年の歳出総額は前回予想の1兆2,680億レアルから1兆2,790億レアルに上方修正され、連邦政府の公的債務残高は、前回予想のGDP比78.75%から80%に上昇すると予想されている。

ジウマ・ロウセフ大統領の罷免採決を2日後に控えて連邦政府の財務省経済班は2017年の連邦基本予算(LDO)見積提示を予定しているが、国内総生産伸び率は約1.0%前後と非常に楽観的な見方をしているが、中銀の最終フォーカスレポートの予想では僅かに0.3%増加を予想している。(2016年4月15日付けヴァロール紙)

社会経済開発銀行は輸出促進で金利カット並びにクレジット拡大

ジウマ・ロウセフ大統領の罷免採択を前に、社会経済開発銀行(BNDES)は経済リセッション脱出を図るため、また輸出促進活性化のために輸出向けクレジット枠の拡大並びに大幅な金利カットを発表した。

資本財輸出を促進するために、輸出企業に対して1月に発表した40億ドルのクレジット枠を150億ドルに拡大、更にクレジット金利を最大4.0%下げる政策を発表している。

また2015年/2016年の農産物輸出を促進するための農業機械近代化プログラム向けクレジット枠に3億レアルを追加して総額40億4,000万レアルに増加、しかしクレジット申請期間は今年6月30日までとなっている。

アルマンド・モンテイロ商工開発相は、5月末にメルコスールとヨーロッパ連合との貿易協定会合の再開が予定されており、経済リセッション並びにドル高の為替に直面しているブラジルにとって農産物輸出拡大のチャンスになるとコメントしている。

社会経済開発銀行(BNDES)のルシアーノ・コウチーニョ総裁はインフラ整備並びに農業ビジネス、輸出関連事業向けクレジット需要は旺盛であり、今回の輸出向けクレジット拡大は経済回復のきっかけになるとコメントしている。(2016年4月15日付けヴァロール紙)

 

今年初め2か月間の貿易並びにサービス収支は2億300万ドルの黒字を計上

開発商工省(MDIC)並びに中銀の統計によると、今年初め2か月間の経常収支の貿易収支並びにサービス収支は2億300万ドルの黒字を計上して、前年同期の123億7,000万ドルの赤字から一転して黒字を計上している。

今年初め2か月間の貿易収支は35億1,000万ドルの黒字計上したにも関わらず、サービス収支は33億1,000万ドルの赤字を計上、今年の経常収支の貿易収支並びにサービス収支は100億ドル~120億ドルの黒字計上が予想されている。

ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ(Jose Augusto de Castro)会長は、今年の貿易収支黒字を450億ドル、サービス収支は300億ドルの赤字を予想して貿易収支並びにサービス収支による経常収支は150億ドルの黒字を予想している。

中銀の2015年の貿易収支黒字は176億7000万ドル、サービス収支は369億2,000万ドルの赤字を計上、貿易収支並びにサービス収支による経常収支は192億5,000万ドルの赤字を計上していた。

開発商工省(MDIC)の統計によると、今年初め2か月間の貿易総額は452億ドルで前年同期の576億ドルから21.5%減少、今年初め2か月間のサービス部門の海外旅行収支は4億3,200万ドルの赤字を計上したが、昨年同期の赤字26億4,000万ドルから大幅に減少している。(2016年4月15日付けヴァロール紙)

 

事務局便りJD-028/16  サンパウロ安全対策情報(デモ情報)

                                              事務局便りJD-028/16
                                              2016年4月15日
会員各位

在サンパウロ日本国総領事館より以下の安全対策情報(デモ情報)を頂きましたのでお知らせ申し上げます。
—–Original Message—–
From: 在サンパウロ総領事館 [mailto:sp@mailmz.emb-japan.go.jp]
Sent: Thursday, April 14, 2016 8:00 PM
To: secretaria@camaradojapao.org.br
Subject: サンパウロ安全対策情報(デモ情報)

                 サンパウロ安全対策情報(デモ情報)

                                               平成28年4月14日
                                               在サンパウロ日本国総領事館

1 4月17日(日),反政府派及び政府擁護派の双方がデモを行うことを表明して
おり,デモに参加する各団体はSNSを通じて各地の集合場所に集まるよう呼びかけ
ています。

2 当館付近では午前中からパウリスタ大通りにおいてデモが開催される模様です。
デモの規模がどの程度となるかは不透明な状態であり,当日はパウリスタ大通りが広
範囲にわたって封鎖されることが予想されます。

3 また,同日にはブラジル全土の主要都市でもデモが呼びかけられているととも
に,17日のデモと前後して大小様々なデモが行われる可能性がありますので,常に
最新の情報を収集するとともに,巻き込まれることのないよう十分に気をつけて下さ
い。

4 デモが行われた際は以下に御注意下さい。
(1) 情報収集を欠かさない。
(2) 不要不急の外出を避ける。
(3) 普段,比較的安全と思われる場所においても注意を怠らない。

                                                     以上

 

4月の日伯法律委員会に35人が参加して開催

4月の日伯法律委員会(藏掛忠明委員長)に35人が参加して開催、初めにAbe, Guimarães e Rocha Neto Advogadosのウイリアム・ナカソネ シニア弁護士は利害の衝突時における株主の議決権について、PwC貿易担当部門のダニエラ・マイア取締役は、輸出製品生産に関する特別措置Recof SPED 制度について、TozziniFreire Advogadosのカミーラ・タピアス税制担当弁護士は、再構成を行った税務上訴審議会(CARF)について実質輸入業者の隠匿 、インボイス上の要件、半完成品の輸入、オペレーションに関する税当局(Fisco)と税務上訴審議会(CARF)の連携などについて説明した。

最後にデロイトのグスターヴォ・ロッシャ税制担当弁護士は公共デジタル会計システム( SPED)について、情報の簡素化、国庫庁並びに社会に対するベネフィット、SPEDを含む従業員とINSSの電子リンクで不正負担金の削減、労働並び に保障分野の統合・標準化を目的に新たにその使用が義務付けられ、企業にとっては企業内部の従業員管理並びに安全性、アウトソーシング契約のプロセスの見 直しの必要性などについてそれぞれ講演した。 

PdfAbe, Guimarães e Rocha Neto Advogadosのウイリアム・ナカソネ シニア弁護士 「利害の衝突時における株主の議決権」

PdfPwC貿易担当部門のダニエラ・マイア取締役 「輸出製品生産に関する特別措置Recof SPED 制度」

PdfTozziniFreire Advogadosのカミーラ・タピアス税制担当弁護士 「再構成を行った税務上訴審議会(CARF)」

PdfDeloitte グスターヴォ・ロッシャ税制担当弁護士 「公共デジタル会計システム( SPED)」

Camila Abrunhosa Tapias (TozziniFreire Advogados), Daniel Maia (PwC), Gustavo Rotta (Deloitte Touche Tohmatsu), William Nakasone (Abe, Guimarães e Rocha Neto Advogados) e José de Carvalho Jr. (Deloitte Touche Tohmatsu) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

RI / CCIJB

今年の世界鉄鋼製品需要は中国経済停滞で前年比0.8%減少

世界の150鉄鋼メーカーが加入する世界鉄鋼協会(world steel Association)の発表によると、今年の世界鉄鋼消費は中国経済の停滞が牽引して前年比0.8%減少すると予想、昨年の世界鉄鋼消費3.0%減少に続いて2年連続で減少すると予想している。

また2017年の世界鉄鋼消費は、欧米諸国の鉄鋼需要回復が牽引して0.4%増加の14億9、000万トンを予想、しかし中国の鉄鋼需要は引き続き停滞すると予想している。

特に自動車・鉄鋼セクターが牽引している中国経済の停滞並びに回復予想が期待できない建設業、石油・鉄鉱石などの国際コモディティ価格の低迷、世界貿易の伸び止まりなどの影響で、今年の中国の鉄鋼需要は前年比4.0%減少、2017年も3.0%減少の6億2、610万トンに留まると予想、2013年比では15%減少すると予想されている。

また今年の中国を除く世界鉄鋼需要は前年比1.8%増加、2017年も3.0%増加すると予想、しかしブラジルなどの新興国の鉄鋼需要は輸出の減少並びに国際コモディティ価格の低迷、現地通貨の為替の下落などの要因で鉄鋼需要は減少すると予想されている。

今年のブラジル並びにロシアの鉄鋼需要は減少すると予想、特にブラジルの昨年の鉄鋼需要は前年比16.7%減少、今年も8.8%減少すると予想されているが、2017年は景気回復に伴って3.1%増加に転じると予想されている。

また今年のヨーロッパ諸国の鉄鋼需要は前年比1.4%増加予想、2017年は1.7%増加予想、今年の米国の鉄鋼需要は、石油の国際コモディティ価格の低迷並びにドル高の為替の影響で前年比3.2%増加、2017年は2.7%増加に留まると予想されている。(2016年4月14日付けヴァロール紙)

 

ドル高の為替に賭けた企業は損害防止に躍起

過去2日間の外為市場はジウマ・ロウセフ大統領の罷免問題の終結予想の可能性の上昇に伴ってドル為替大変動で混乱を極めており、12日だけでBM&FBovespaでは26億ドルのドル売り越しを記録している。

過去2日間だけで中銀は為替スワップで130億ドルの取引を実施、昨日のドルの為替は0.15%減少のR$3.4858を記録、中銀がドル介入しなければ昨日のドルの為替はR$3.30に達したと外資系銀行の取締役はコメントしている。

大手企業のファイナンス担当責任者はドルの変動予防の為替ヘッジではなく、会社の倒産など企業の存続にかかわる危険な取引である為替デリバティブ(通貨オプション)取引を行っている。

昨年の食肉メーカー最大手でFRIBOI社を抱えるJBS社は、為替デリバティブ取引で100億レアルの黒字を計上、しかしドル安の為替が継続すれば大きな損害の計上を余儀なくされる。

スイスクレジット銀行は、昨年末のJBS社の為替デリバティブ取引残高は120億ドルと見込んでおり、第1四半期も為替デリバティブ取引を継続していればドルの為替がR$3.90からR$3.56のドル安になった影響で51億レアルの損害に結び付き、また第2四半期も10%のドル安の為替になれば更に51億レアルの損害を計上すると予想している。

昨日のサンパウロ平均株価は、ジウマ・ロウセフ大統領罷免の可能性上昇で2.21%上昇の5万2、239ポイントと2015年7月14日以来の株価上昇を記録した。

またモルガンスタンレーグループでは、今後18か月間のサンパウロ平均株価は最も楽観的な見方では30%増加の6万5、000ポイントまで上昇、最も悲観的な見方では19%減少の4万1、000ポイントまで下げると予想している。(2016年4月14日付けエスタード紙)

 

建材メーカーは軒並み売り上げを下方修正

ブラジル建設材料工業協会(Abramat)では、第1四半期の国内建材販売が予想を下回っているために、今年の建材販売は軒並み下方修正を余儀なくされると予想している。

今年第1四半期のインフレ指数を差引いた国内の実質建材販売は前年同期比17.3%と大幅に減少、今年の建材販売は前年比7.0%減少するとAbramat協会のヴァルテル・コヴェール会長は予想している。

今年の建材の小売販売は建材メーカーの経営者並びに一般消費者の景況感悪化に伴って前年比10%~12%減少をAbramat協会では予想、昨年の建材の小売販売は全体の55%を占めていた。

昨年4月から建材の小売販売は前年同月比で減少に転じているが、今年は4月から前年並みの売上予想、継続する経済リセッションやジウマ・ロウセフ大統領の罷免問題など政治危機が長引けば建材の小売販売は引き続き低調に推移すると予想している。

配管関連製品・玄関・室内ドア・サッシ・シャッターなどの建材メーカーTigre社の第1四半期の売上は前年同期比4.0%減少、今年の売り上げは前回予想の5.0%~15%から5.0%~11%と上限値のみを下方修正している。

Eliane Revestimentos Ceramicos社では、今年の売上は前回予想の前年比2.0%増加から1.0%増加に下方修正、今年第1四半期の国内の売上は僅かに0.7%増加に留まった一方で、輸出はドル高の為替の影響で価格競争力が上昇して24%と大幅に増加している。(2016年4月14日付けヴァロール紙)