NHKの藤本雅也サンパウロ新支局長が2016年1月5日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左からNHKの藤本雅也サンパウロ新支局長/平田藤義事務局長
NHKの藤本雅也サンパウロ新支局長が2016年1月5日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左からNHKの藤本雅也サンパウロ新支局長/平田藤義事務局長
国内経済リセッションによる国内需要の減少にも関わらず、レアル通貨に対するドル高の為替で輸入額減少が輸出額減少を大幅に上回ったために、2015年の貿易収支は予想を上回る197億ドルに達したと開発商工省(MDIC)では説明している。
2015年の輸出総額は第一次産品の輸出量は増加したにも関わらず、国際コモディティ価格の下落拡大に伴って1,910億ドルと2014年の2,250億ドルから大幅に減少した。
また2015年の輸入総額はドル高の為替による輸入減少で1,710億ドルと2014年の2,290億ドルから大幅に減少、2015年の貿易収支黒字197億ドルは18商業銀行のアナリストの貿易収支予想146億ドル~199億ドルの平均を大幅に上回っている。
昨年12月の貿易収支黒字は62億ドルで同月の月間貿易収支黒字は1989年から統計を取り始めて最高を記録、特に原油並びに鉄鉱石、トウモロコシなどの第一次産品輸出が5.3%増加、石油開発向けプラットフォーム輸出8億1,800万ドルを除く完成品輸出は3.0%増加している。
開発商工省(MDIC)貿易担当のダニエル・ゴジーニョ長官は、経済リセッションによる国内消費の停滞並びにドル高の為替の影響で2016年の貿易収支は350億ドルの黒字を予想している。
2015年の輸出量は前年比10.1%増加したにも関わらず、国際コモディティ価格は21.9%減少、特に原油の国際コモディティ価格は前年比44%下落している。
コンサルタント会社テンデンシアス社エコノミストのガブリエル・ジニ氏は、2015年の貿易収支黒字197億ドルは経常収支赤字を590億ドルまで下げる効果につながり、2016年の貿易収支黒字330億ドルは経常収支赤字を441億ドルまで下げる効果につながると説明している。
2016年の国内総生産(GDP)はマイナス3.0%と2015年のマイナス3.8%よりは改善すると予想、2015年末のドルの為替はR$3.95、2016年末のドルの為替はR$4.20とさらにドル高に傾くと予想、2016年の輸入総額は12%減少して輸出総額の3.0%減少を大幅に上回るために貿易収支は330億ドルを上回る可能性をガブリエル・ジニ氏は指摘している。(2016年1月5日付けエスタード紙)
毎年第1四半期には都市不動産所有税(IPTU )並びに自動車所有税(IPVA)の納税、子供の学用品購入出費、クリスマスプレゼント購入の支払い開始などが重なるうえに、今年は各都市の交通料金値上げが一斉に予定されており、インフレ指数を押上げる要因となる。
今年は全国市長選挙を行われるにも関わらず、リオ市ではすでに公共バスやタクシー料金が値上げされ、サンパウロ市では来週から公共バスや地下鉄、都市環状鉄道料金が一斉に値上げされる。
またすでにミナス州ベロ・オリゾンテ市、ペルナンブーコ州レシーフェ市、南大河州ポルト・アレグレ市の公共交通料金値上げが発表されており、インフレ指数を0.31%押し上げるとLCA社では予想、これには航空料金の値上げや管理下に置かれていないスクールバス料金値上げは含まれていない。
2015年第1四半期には電力エネルギー料金並びに燃料代、公共料金値上げが一斉に行われたために、昨年11月の過去12か月間のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は10.48%と二桁台に達していた。
リオ市では公共バス料金がR$3.40からR$3.80と11.7%値上げされ、今月9日からサンパウロ市の市内循環バスや地下鉄、都市環状鉄道料金はR$3.50からR$3.80と8.57%の値上げが決まっている。
サンパウロ市並びにリオ市の都市交通料金値上げは、広範囲消費者物価指数(IPCA)を0.07%押し上げるとLCA社では予想、ミナス州ベロ・オリゾンテ市の公共バス料金はR$3.40からR$3.70と8.82%値上げ、サルバドール市の公共バス料金はR$3.00からR$3.30と10%値上げされている。
またリオでは2月に都市鉄道並びに水上運輸料金値上げが予定されており、公共バス料金値上げは低所得層のインフレ指数を2.55%押し上げる効果につながるとブラジル地理統計院(IBGE)では予想している。
昨年11月までのガソリンやディーゼル燃料値上げは12.75%に達しており、また今年の最低サラリーは前年比11.6%調整の880レアルに上昇してそれぞれコスト上昇につながっているために、下半期に市長選挙を控えているにも関わらず、都市交通料金値上げを余儀なくされている。(2016年1月5日付けエスタード紙)
昨日発表された中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.87%、今年のGDP伸び率はマイナス2.95%をそれぞれ予想している。
また今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の悲観的な予想値6.87%は、2017年の中銀の中央目標値4.5%の達成には程遠く、民間金融機関のエコノミストは2017年のIPCAは5.2%を予想している。
現在の政策誘導金利(Selic)14.25%は、今月20日に開催される中銀の通貨政策委員会(Copom)で14.75%に引き上げられると予想、更に4月の通貨政策委員会で15.5%に引き上げられ、10月の通貨政策委員会まで14.75%が維持されると予想されている。
2015年末のレアル通貨に対するドルは若干R$4.00を下回ったが、今年末のレアル通貨に対するドルはR$4.21を予想、今年の貿易収支黒字は350億ドルを予想、2015年の貿易収支黒字は197億ドルでフォーカスレポート予想の150億ドルを大幅に上回った。(2016年1月5日付けエスタード紙)
2016年1月5日、渡 徹氏が会議所を訪問し、リオ・オリンピック開催を控えた今年6月に予定されている歌舞伎を南米各地で公演、紹介する「南米歌舞伎ツアー」の説明を行った。ブエノスアイレス、モンテビデオ、サンパウロ、リオ各地を回り、四代目中村雁治郎の襲名記念を兼ねた松竹歌舞伎が公演、文科省や国際交流基金からの支援も予定されており、会議所への名義依頼を検討中、また大使館、領事館を含む各在外公館への協力も依頼を予定している。訪問に応対した平田事務局長も、日本文化を積極的に世界へ普及することが重要であると感想を述べた。

左からErgostech Renewable Energy Solutionの渡 徹代表/KAWASAKI DO BRASIL LTDAの渡辺健司社長/平田藤義事務局長
中国経済の停滞継続、農畜産並びに鉱物資源などの国際コモディティ価格の低迷などの要因で、2016年の新興国の為替は2015年に引き続き下落が予想されている。
第一次産品のコモディティ商品が輸出品目の中心であるラテンアメリカ諸国の現地通貨、中国通貨人民元安の為替で中国向け輸出比率が非常に大きい台湾ドルや韓国のウオン、国内の政治問題が不安定なトルコ通貨リラ、南アフリカ通貨ランド、ブラジル通貨レアルなど新興国の為替は、2016年も不安定になると予想されている。
しかし為替取引で世界トップクラスの銀行アナリストは、石油の国際コモディティ価格の回復で2016年のロシア通貨ルーブルやコロンビア通貨ペソは米国ドルに対して上昇すると予想している。
2016年の新興国通貨で最も下落すると予想されているのは、インドネシア通貨ルピアでマイナス9.07%、続いてマレーシア通貨リンギットはマイナス8.51%、レアルはマイナス7.35%、チェコ通貨コルナはマイナス7.07%、韓国通貨ウオンはマイナス6.15%が予想されている。
また韓国通貨ウオンのマイナス6.15%より下落幅は少ないと予想されるハンガリー通貨フォリントはマイナス6.08%、シンガポールドルはマイナス5.99%、チリ通貨ペソはマイナス5.21%、台湾ドルはマイナス4.88%、インド通貨ルピーはマイナス4.55%、タイ通貨バーツはマイナス4.53%がそれぞれ予想されている。
しかし2016年の新興国通貨で米国ドルに対して上昇が予想されているのは、石油の国際コモディティ価格の回復などの要因でコロンビア通貨ペソは3.64%増加、ロシア通貨ルーブルは1.12%増加、メキシコ通貨ペソは0.94%増加がそれぞれ予想されている。
2015年に米国ドルに対して最も貨幣価値が下落したのは、マウリシオ・マクリ大統領就任後に実施した30%を超える通貨切り下げの影響を受けたアルゼンチン通貨ペソのマイナス34.02%、レアルはマイナス32.77%、南アフリカ通貨ランドはマイナス25.47%、トルコ通貨リラはマイナス20.18%、唯一香港ドルは0.1%上昇した。(2016年1月4日付けヴァロール紙)
KAWASAKI DO BRASIL LTDAの渡辺健司社長が2016年1月4日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。
左からKAWASAKI DO BRASIL LTDAの渡辺健司社長/平田藤義事務局長
事務局便り JD 001/2016
2016年1月4日
会員各位
本日1月4日から平常業務に戻りました。新年明けましておめでとうございます。
昨年に続き激動の厳しい年になりそうですが、今年の干支『申』のイメージにちなみ、「状況変化を見極めながら辛抱強く合理的に行動する一年」となるよう事務局職員一同願っております。
今年もまた引き続きご指導・ご鞭撻・ご協力のほど重ねて宜しくお願い申し上げます。
国内消費向け資本財生産が大半を占める2015年のマナウスフリーゾーンの売上は、クレジット販売縮小やレアル通貨に対するドル高の為替の影響を受けて前年比30%下落をマナウスフリーゾーン監督庁(Suframa)並びにアマゾナス州工業センター(Cienam)では予想している。
また2016年のマナウスフリーゾーンの売上は、2015年の経済リセションがさらに深刻化する影響で2015年以上に落ち込むとアマゾナス州工業センター(Cienam)のウイリアム・ペリコ会長は予想している。
マナウスフリーゾーンの売上に大きな比重を占めている二輪車並びに家電販売の落ち込みが売上減少を牽引、特に分割販売が主流の二輪宅急便や二輪タクシー向けの低排気量二輪販売向けクレジットは、延滞率の上昇に伴う与信強化で縮小を余儀なくされている。
2015年の二輪販売は前年比25%減少と2014年の10.2%減少に続いて2年連続で減少予想、また2015年の家電販売は前年比30%~32%減少をCienamでは予想している。
2か月前にマナウスフリーゾーン監督庁(Suframa)の長官に就任したレベッカ長官は、二輪販売はクレジット縮小とともに2015年の50%近いドル高の為替による製造コストの上昇に大きく影響していると説明している。
大半が国内消費向けのマナウスフリーゾーンの完成品を近隣諸国に輸出するために、特にペルーの二輪車生産向け部品輸出を目的にマナウス市とペルーのリマ市との直行便運航の可能性をレベッカ長官は検討している。
2015年のマナウスフリーゾーンの売上は260億ドルが予想されているが、2014年の371億ドル、2013年の385億ドルをそれぞれ大幅に下回ると予想、また2015年の失業者は1万8,100人と2014年の6,500人の約3倍に増加、2015年のマナウスフリーゾーンの商品流通サービス税(ICMS)による税収は28億レアルと前年の36億7,000万レアルから大幅減少が予想されている。(2016年1月4日付けヴァロール紙)
ブラジル機械・装置輸入業者協会(Abimei)エコノミストのオットー・メガミ氏によると、ブラジルの機械・装置部門の輸入は、経済リセッションによる国内の機械・装置需要の減少や更なるレアル通貨に対するドル高の為替で2017年以前の回復は難しく、2020年以降にずれ込むと予想している。
設備投資用機械・装置関連企業の経営者は、インフラ整備や建設部門向けへの投資の必要性は認めているにも関わらず、投資回収が困難なために投資を見合わせているとAbimei協会のエニオ・クリスピーノ会長は説明している。
2015年1月~11月の機械・装置の輸入総額は前年同期比19.3%減少の351億ドル、2015年の機械・装置の輸入総額は前年比24.6%減少の360億ドルを予想しているが、輸入回復は下半期になると見込んでいる。
今後も継続するドル高の為替で機械・装置の輸入業者は在庫補填のための輸入放棄、一方で積極的に機械・部品の国産化を図るとAbimei協会のエニオ・クリスピーノ会長は予想している。(2016年1月4日付けヴァロール紙)