外交関係樹立120年記念セミナー「日伯医療連携の未来~最新技術を拓く健康社会」開催

日本経済新聞社並びにブラジル日本商工会議所主催の外交関係樹立120年記念セミナーは、2015年11月27日午後1時から6時までルネッサンスホテルに約300人が参加して開催された。

初めに日経アメリカ社社長・日本経済新聞社の野間潔米州編集総局長が開催挨拶、梅田邦夫駐ブラジル日本国特命全権大使が来賓挨拶で日本とブラジルの外交関係樹立120周年を記念して、日本経済新聞とブラジル日本商工会議所の共催での盛大な日伯医療セミナー開催に感謝を述べ、日本とブラジルの医療協力は、昨年8月の安倍総理のブラジル訪問を契機に動き出し、厚生労働省とブラジルの保健省の間で、医療分野の協力に関する覚書が交わされ、またブラジル日本商工会議所内にもメディカル分科会が設立、日本政府は、安倍総理の訪伯以来、ブラジルとの間で3種類の協力を推進しており、一つ目の協力は、官民連携施策の推進で具体的には、MEJ(Medical Excellence Japan)と富士フイルムによる「大腸がん検診システム」の普及、JICAとテルモによるTRI法の普及、癌の粒子線治療の紹介等の施策。二つ目の協力は、日系病院を通じたブラジル医療への貢献。具体的には、JICA主催のシンポジウム開催、日系病院医師の日本研修、日本人ボランティアの日系病院への派遣。また、日系病院への日本製医療機器の無償提供も実現に向け調整中。三つ目の協力は、監督機関間の関係強化。PMDAとANVISAの協力関係は、安倍総理の訪伯以降着実に強化されており、また今年9月に厚労省・PMDAとANVISAの間の薬局方の覚書も締結。最後に、日本とブラジルの医療・保健分野の協力は、農業や鉱業分野の両国間の協力と異なり、新しい協力分野であり、今後、改善の余地は多々あると考えられる。日本は、高齢化が急速に進み、医療・保健分野で多くの課題に直面。ブラジルもいずれ高齢化社会を迎えることが確実視されており、日本の経験と教訓はブラジルの医療・保健政策にとっても有益で、二国間協力の一つの方向性を示していると述べた。

初めのパネルディスカッション1の「日伯両国が抱える医療の課題と将来に向けた対策」では、モデレーターは日本経済新聞社医療分野取材担当の木村彰編集委員が務め、パネリストの湘南鎌倉総合病院の齋藤滋副院長は、TRI法は入院期間が短くその分低コストでの手術が可能であるため、従来の方法に比べ身体的のみならず金銭的にも患者にとって負担の少ないカテーテル術であり、虚血性心疾患は、心臓に血液を送る冠動脈が何らかの原因で詰まってしまうことで血液を正常に送れなくなり、心臓のポンプ機能が維持できなくなる 疾患。虚血性心疾患に対 する治療では、これまで長く心臓を露出させて、血管をつなぐ心臓バイパス術が行われてきたが、バイパス術は身体への負担が大きいことから、近年では風船のついた細い管(カテーテル)を冠動脈まで挿入、詰まった血管部分を押し広げることで血流を改善する心臓血管カテーテル治療が主流となってきており、日本では患者の身体的負担が軽く合併症の危険性が低いTRI法が主流となってきていることなどを説明した。

内閣官房健康医療戦略室次長の飯田 圭哉 厚労省大臣官房審議官は、日本には病院が約8,500か所、診療所が約10万か所あり、病院の約2/3を占めるプライベート病院も公的病院と同様に、医療保険制度の下に医療を提供、患者は公的病院で医療を受けても、プライベート病院で医療を受けても、公的医療保険制度を利用して医療が受ける。日本は全て公的保険で国民は原則としてどこかの保険に所属、医療機関を受診した場合の医療費は全国一律で通常は窓口にて30%を支払、年齢と収入に応じて10―30%の窓口負担。保険者の中での保険料収入と医療費支出は大きく異なり、特に高齢者や自営業が多い、自治体や収入が多くない小さな会社の保険者は、政府からの財政支援を受けている。高齢化と医療費の関係は65歳以上の医療費は、65歳未満の医療費の約4倍で高齢化が医療費を押し上げる要因となっている。高齢化が進むとともに生活習慣病は増加してきて死因の60%を占め、1位がん、2位心臓疾患、3位脳血管障害となっている。

日本の医療費負担の対応策として、医療費を減らす取り組みでは後発医薬品(ジェネリック)使用を促進、保険財政の健全化を目指してリスクプール機能を2018年に都道府県に統合する予定。右肩上がりの医療需要に対応する政策から人口減少に入り、高齢化が進む中で医療の需要の変動を予測しながら、現在の医療資源を有機的に連携して役割分担していくかが重要な課題となっており、地域により人口減少や高齢化の影響も異なるので、地域が地域毎に考える仕組み作りを進めている。医療費の三分の一が入院している患者に係る経費で在宅医療も非常に重要な役割をもっており、その推進が重要なテーマとなっていることなどを説明した。

シリオ・レバネンス病院のゴンサロ・ベシーナ・ネットCEOは、ブラジルの医療システムについて1998年のブラジル連邦共和国憲法改正で1990年に統一医療保健システム(Sisatema Unico de Saude(SUS)が発足、無償での医療サービスを受けられることを謳っていたが、10年経過しても進まず、民間医療サービス加入を余儀なくされている現状を説明、地域的格差、医療教育の問題、医療施設、医師の絶対数、治療する医療から予防する医療、家庭保健プログラム、コミュニティヘルスワーカープログラムなどについて説明した。

安田マリティマ保険のフランシスコ・カイウビ・ビジガル・フィーリョ社長は、ブラジルの医療制度には問題が多く、1990年に開始された統一医療保健システム(Sisatema Unico de Saude(SUS)では充分な無償での医療サービスが謳われているにも関わらず、ほど遠いサービスに留まっており、民間の医療保健加入を余儀なくされている。

しかし民間の医療保健プランには年齢や医療施設利用、予防や治療などで料金格差が大きく、また法人向けや個人向けプランなどで料金設定が大きく異なっている。民間保険プランの料金改定はインフレ以下に抑制されているために民間保険プラン会社にとっては非常に経営が難しく、今年は初めて売り上げ減少が見込まれている。ブラジルの平均年齢は74歳であるが、幼児死亡率の減少や若者の不慮の事故死を考慮するともっと高い。患者数の過大な増加や医師の減少に伴って満足できる対応ができなくなってきているので、早急な医療保険分野の解決策を見出す必要性を強調した。

日本企業のプレゼンテーション「最新医療技術が拓く日伯連携の未来 日本企業・業界からの取り組み紹介」では、初めに中尾浩治 日本医療機器産業連合会 会長、テルモ代表取締役会長は日本の医療機器のブラジル医学界への貢献を題して、テルモ創業の志と北里柴三郎博士について説明、手首から挿入するTRI(Transradial Intervention=経撓骨動脈カテーテル術)は下肢からカテーテルを挿入する場合と比較して、術後すぐに歩けて患者の精神的・身体的負担が軽減でき、また、時に重症化することもある内出血の発生率を低減、冠動脈が完全に詰まったCTO(Chronic Total Occlusion=慢性完全閉塞)とよばれる症例へのカテーテル治療など比類のない技術を擁するテルモ製品などについて説明した。

栗田秀一日本光電ブラジル社長は、同社の歴史並びに企業理念、海外での事業展開の概要、日本光電のコア製品には、脳波計や心電計、臨床用ポリグラフ等の生体計測機器や、生体情報モニタ、除細動器、血球計数器等があり、セルプロダクションシステムの採用による高品質コントロール、イノベーションテクノロジーとして、2003年に世界で初めて自発呼吸の患者さんに最適な超小型メインストリーム式CO2センサを開発、指先にセンサを装着するだけで血液中の酸素飽和度(SpO2)を測定できるパルスオキシメータの原理を世界に先駆けて開発などについて説明した。

 富士フイルムブラジルの友納睦樹取締役社長は、ブラジル医療業界への貢献としてがん早期発見プロジェクトとして直腸がん検診、死亡率の低下や医療コストの削減、低線量レントゲン撮影機器、マモグラフィー、エンドスコピー、画像診断装置やシステム、ブラジリア連保直轄地ガマ地区のパイロット試験、サンパウロ大学病院のがんクリーニング協会設立、FUJIFILM SYNAPSE(PACS )システムを擁したJICAとの共同プロジェクトなどについて説明した。

島津製作所ブラジルの的場俊英社長は、同社の田中耕一フェローは2002年に、「生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発」でノーベル賞を受賞、同社は1875年に島津 源蔵によって設立され140年の歴史があり、医療画像診断機器や分析計測機器を主に製造、心臓冠動脈デジタルシステム、Light Vision System、高速がん検診装置などについて説明した。

基調講演テーマは「最新医療のより早く、安全な導入に向けて」では,独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の北條泰輔理事・技監は、承認審査業務並びに 、安全対策業務 、健康被害救済業務を3本柱で構成、審査業務の短縮、STREAMLINING OF PROCESSのSAKIGAKEの詳細説明、IPC細胞に関するR&D Strategy Consultation、世界初のクリニカルリサーチ例、国際戦略などについて説明した。

ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)のペドロ・イヴォ・セバ・ラマリョ 副長官は、最新医療テクノロジーについて実務改善のための5エレメント、GMP監査の期間短縮、医療機器審査に関する最近の改善点、医薬品や医療機器に関する規制とノティフィケーションのデッドライン、規制プロセス改善プログラムなどについて説明した。

パネルディスカッション2のテーマは「病院経営における課題と連携」、モデレーターはパネル第1部に引き続き日本経済新聞の木村編集委員が務め、初めにサンタ・クルース病院の石川レナット理事長は、サンタ・クルース病院の歴史、沿革、2000人に達する登録医師、200人の担当医師、170ベット、30緊急治療ベット、13手術室、プライベート医療プラン、堅実な病院経営、高齢化社会に対する対策、日系モデル病院の指定、日本政府機関との連携、最新医療機器を取りそろえた設備、日本語での対応などについて説明。アインシュタイン病院のミゲル・センドログロ氏は、初めに南米で最もユダヤ系を受け入れたのはブラジルであると説明、アインシュタイン病院の歴史、沿革、ミッション、ヴィジョン、年間4万件に及ぶ手術件数、ISO9000をはじめとする色々な認証の取得、南米で最新の医療機器設備、世界的な医師陣、各種のパートナーシップや追跡調査など比類のない病院の内容を紹介した。

入柿秀俊JICA理事は、中南米の中でもブラジルを中心とする日系社会では多くの日系人が医療分野で活躍しており、ブラジルには約1万5,000人の日系人医師がおり、過去約 40年にわたりJICAを通じた日本の研修で先進的な医療技術を身につけ、帰国後は診療、治療に当たるだけでなく、身につけた技術を他の医師にも伝えるなどブラジルの医療分野に貢献。中南米では、日系社会は地域開発の拠点として国の経済や社会の発展に大きな役割を果たしており、日系人自身が日本の技術協力や民間企業の海外展開の基点となることが期待されている。ブラジルの日系人医師や日系病院経営に携わる日系人を招いて日本の医療機関や医療機器関連企業などで最先端技術に触れる研修を実施。またシニアボランティアの派遣、草の根協力、ブラジルにおけるメディカルケアプロジェクトなどについて説明した。

最後に主催者を代表してブラジル日本商工会議所 貿易部会所属 メディカル分科会の藤田誠会長は、閉会挨拶で今回のこの日伯外交関係樹立120周年記念医療セミナーでは、「日伯医療連携の未来~最新技術が拓く健康社会」というテーマで、日伯両政府、医師、病院経営者、保険会社の方々に両国が抱える課題をとりあげながら、将来に向けてどのように改善していけるかなど忌憚なく意見交換ができ、今年2015年はバックトゥザフューチャーという映画が上映されてからちょうど30年、バックトゥザフューチャーの2作目ではまさに2015年の世界が描かれていた。ブラジルの医療について20年後に、ブラジルの医療制度そして医療技術が更に進化して、日本とブラジル両国の政府及び医療産業の緊密な連携が貢献してブラジル人の健康に役立っている足跡が見たいと述べて、120年記念セミナー「日伯医療連携の未来~最新技術を拓く健康社会」は大成功裏に幕を閉じた。

Pdf外交関係樹立120周年記念セミナー「日伯医療連携の未来~最新技術が拓く健康社会」のテープおこし記事(2015年11月27日)

Pdf 120周年医療セミナー 梅田邦夫大使 開催挨拶

Kiyoshi Noma, diretor-presidente do Nikkei America Inc. (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

Embaixador do Japão no Brasil, Kunio Umeda

Embaixador do Japão no Brasil, Kunio Umeda

Akira Kimura, editorialista do Nikkei Inc. (Nihon Keizai Shimbun)

Shigeru Saito, vice-diretor do Hospital Geral Shonan Kamakura e diretor da Divisão de Cardiologia e Laboratórios de Cateterismo; Keiya Iida, diretor-geral-adjunto, Escritório de Políticas de Saúde, assistente de secretariado do gabinete do Ministério da Saúde, Trabalho e Previdência do Japão; Gonzalo Vecina Neto, superintendente Corporativo do Hospital Sírio-Libanês; e Francisco Caiuby Vidigal Filho, CEO da Yasuda Marítima Seguros S.A. e da Yasuda Marítima Saúde Seguros S.A.

Koji Nakao, chairman da Federação das Associações Médicas do Japão e da Terumo Corporation

Shuichi Kurita, diretor-presidente da Nihon Kohden do Brasil Ltda.

Mutsumi Tomono, CEO e diretor-presidente da FUJIFILM do Brasil Ltda.

Shunei Matoba, diretor-presidente da Shimadzu do Brasil Comércio Ltda.

Taisuke Hojo, diretor-executivo-sênior da Agência de Produtos Farmacêuticos e Equipamentos Médicos do Japão (PMDA)

Pedro Ivo Ramalho, adjunto de diretor da Agência Nacional de Vigilância Sanitária (Anvisa)

Hidetoshi Irigaki, vice-presidente da JICA (sigla em inglês da Agência de Cooperação Internacional do Japão – Japan International Cooperation Agency), Renato Ishikawa, diretor-presidente e CEO do Hospital Santa Cruz; e Miguel Cendoroglo Neto, superintendente e diretor-médico do Hospital Israelita Albert Einstein

Makoto Fujita, presidente do Subdepartamento Médico

 

Rubens Ito / CCIJB

11月の労働問題研究会に30人が参加して開催

11月の企業経営委員会( 鈴木ワグネル委員長)の労働問題研究会は、2015年11月26日午後4時から6時まで30人が参加して開催、司会は鈴木ワグネル委員長並びにジョゼ・アントニオ・スピノーザ・ネグロ氏が務め、初めにFerreira Rodrigues Sociedade de Advogadosのルイス・カルロス・アンドラーデ弁護士は、「FAP(事故防止ファクター)-RAT(労働災害リスク)について2016年にむけての動き」について、社会保障院(INSS)の年々増加する赤字を軽減並びに企業の労働環境改善が目的で、企業に労働事故によるINSSの支出の一部を負担させるためにFAP制度が開始され、ブラジルの労働事故件数は世界3位、特に建設業界の事故が目立って多く、また大都会から離れた奥地の労働環境が悪く、安全に対する啓蒙が不十分な点やFAPのコンセプトなどについて説明した。

Pinheiro Neto Advogadosのマリアナ・ユミ・ハタナカ弁護士は、「労働問題に関する社内方針の重要性」について、社内規定の重要性、サプライヤーや顧客に対する規定、コンプライアンスポリシー、社内規定とリスクの関係、社内規定の変更などについて説明した。

PdfFerreira Rodrigues Sociedade de Advogadosのルイス・カルロス・アンドラーデ弁護士 「FAP(事故防止ファクター)-RAT(労働災害リスク)について2016年にむけての動き」

PdfPinheiro Neto Advogadosのマリアナ・ユミ・ハタナカ弁護士 「労働問題に関する社内方針の重要性」

Palestras abordaram estratégias e propostas para melhorias na gestão empresarial. (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

José Antonio Spínola Negro (Sharp Brasil), Mariana Yumi Hatanaka (Pinheiro Neto Advogados), Luiz Carlos Andrade de Souza (Ferreira Rodrigues Sociedade de Advogados) e Wagner Suzuki (Construtora Hoss)

 

BTGパクツアル銀行のアンドレ・エステベスCEO逮捕で同行株が40%下落

今月26日にラヴァ・ジャット作戦による汚職事件に対する捜査妨害容疑で、労働者党(PT)重鎮のデルシリオ・アマラル上院議員並びに資産家で独立系投資銀行国内最大手のBTGパクチュアル銀行のアンドレ・エステベス最高経営責任者(CEO)が逮捕された。

昨日のサンパウロ証券取引所に上場しているBTGパクチュアル銀行の株価は一時40%下落したが、終値は21%の下落に留まったが、BTGパクチュアル銀行株下落の影響でブラジル銀行株は6.45%、ブラデスコ銀行は4.87%、イタウー銀行は4.91%それぞれ下落した。

BTGパクチュアルは中南米最大の独立系投資銀行であり、共同創業者のエステべス氏の逮捕で、共同創業者のペルシオ・アリダ氏が暫定CEOに就任したが、エステべス氏を欠いた同行が深刻なリセッションを乗り切れるのか金融アナリストは疑問視している。

エステべス氏はBTGパクチュアル銀行の20%以上の株を保有する筆頭株主であり、ラヴァ・ジャット作戦による汚職事件による銀行の信用回復するために、エステべス氏の持ち株の購入やBTGパクチュアル銀行の破産を避けるためにブラジル銀行による買収などが金融業界で話題に挙がっている。

今年初め9か月間のBTGパクチュアル銀行の売上は前年同期比27.6%増加の65億7,000万レアル、純益は32.4%増加の33億9,000万レアルとなっている。

BTGパクチュアル銀行はパートナーシップ形態を取るブラジル最大の独立系投資銀行で、主な業務内容は投資銀行業務並びにアセット・マネジメント業務、ウェルス・マネジメント業務となっている。

BTGパクチュアル銀行は多く企業に資本参加をしており、BP Properties 社並びにBT Pharma 社、Banco Pan社、 Gerdau社に2.0%資本参加、ブラジル全国に900か所以上の駐車場を展開する Estapar社に72%の資本参加している。

またフィットネスクラブを全国展開するBodyTechグループ傘下の85か所のフィットネスクラブを擁する Formula社にも65か所に直接投資を行っている。(2015年11月26日付けエスタード紙)

29水力発電所入札で170億レアルの臨時歳入

国家電力庁(Aneel)は、2012年10月に連邦政府の暫定例579号による電力エネルギーコンセッションの新規契約に応じなかった29か所の水力発電所を昨日入札にかけ、総額170億レアルに達する2016年の臨時歳入に導いた。

サンパウロ電力公社(Cesp)が運営していた3,444メガワットで最も電力エネルギーの発電能力が高いイーリャ・ソルテイラ水力発電所並びに1,551メガワットのジュピア水力発電所の入札では、中国の長江流域で三峡ダムを運営している中国国営の三峡集団が落札した。

3,444メガワットのイーリャ・ソルテイラ水力発電所並びに1,551メガワットのジュピア水力発電所の総発電能力は、今回入札にかけられた総発電能力の約80%に匹敵する巨大な水力発電所。

暫定例579号による電力エネルギーコンセッションの新規契約に応じなかった30か所の水力発電所は、ミナス・ジェライス電力公社(CEMIG)並びにパラナ電力公社(Copel)、サンパウロ電力公社(Cesp)などの5電力公社であった。

ミナス・ジェライス電力公社(CEMIG)は、ミナス州内の18水力発電所で構成されるDロットを落札、サンタ・カタリーナ電力公社は同州内の5水力発電所を落札している。

3,444メガワットのイーリャ・ソルテイラ水力発電所、1,551メガワットのジュピア水力発電所に次いで396メガワットの発電能力を擁するトレス・マリアス水力発電所はCEMIGが落札、290メガワットのゴヴェルナドール・パリイゴット水力発電所はCopelが落札している。(2015年11月26日付けエスタード紙)

中銀は政策誘導金利を14.25%に据え置き

昨日、中銀の通貨政策委員会(Copom)は、現在の政策誘導金利 (Selic)14.25%の据え置きを決定、730日に14.25%に引き上げて以来連続で据え置いている。

しかし今回のSelic金利14.25%の据え置きは全会一致ではなく、Tony Volpon 理事並びにSidnei Correa Marques理事がインフレ指数の中央目標値4.5%を2017年内に達成するために14.75%への引上げを主張して意見が割れた。

今回のCopom会議で2理事がSelic金利を14.75%引き上げ要請したことで、次回1月のCopom会議ではSelic金利引上げサイクル入りになる可能性をHaitong銀行エコノミストのフラヴィオ・セラーノ氏は指摘している。

前回の10月のCopom会議以降では、失業率の増加や製造業部門の生産減少など経済リセッションの更なる悪化、低迷する財政政策、深刻化する政治問題などSelic金利の今後の方向性が更に不透明となってきている。

今月23日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の10.04%から10.33%と大幅な上方修正、2016年は6.64%と連邦政府が定めているインフレ目標の上限許容値6.5%を突破すると予想されている。

中銀の最終フォーカスレポートによると、2017年のIPCA指数は5.10%が予想、今年の国内総生産(GDP)伸び率はマイナス3.15%、来年のGDP伸び率はマイナス2.01%が予想されている。(2015年11月26日付けエスタード紙)

CIR-143/15 : 2015年12月定例常任理事会開催のご案内

CIR-143/15

2015年11月26日

常任理事各位

CC:監事会議長 / 部会長各位

ブラジル日本商工会議所

会頭       村田 俊典

 

2015年12月定例常任理事会開催のご案内

 

拝啓

時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。

 

さて、定款第51条並びに53条(「・・・委任状による常任理事の出席は認められない。」)に基づき、定例常任理事会を下記開催致します。万障お繰り合わせの上、ご出席頂きます様宜しくお願い申し上げます。

 

なお当日は引き続き臨時理事会、臨時総会が開催されますので併せてご臨席の程お願い申し上げます。

                    敬具

― 記 ―

 

 

日時:2015年 12月8日(火) 16:00~18:00

会場:ブラジル日本商工会議所 会議室 (Av. Paulista, 475 – 13º. and., São Paulo-SP)

 

議題/報告事項

  会議プログラムを作成するにあたり特別な審議・報告事項等がありましたら、12月4日(金)までに事務局長宛メールでご連絡をお願いします。期日までにご連絡がなく必要と判断される議題については、予め決めさせて頂きます事をご了承下さい。

 

年度実績報告提出のお願い

ご多忙中ながら恐縮ですが各委員長/部会長には各々の年度方針に対する活動報告書の提出をお願いいたします。3分内でご発表戴く為に箇条書き形式で作成され、12月4日(金)までに

事務局宛メール(secretaria@camaradojapao.org.br) をお願い致します。

 

なお、この作成依頼については副委員長にもメール致しますので来年度の活動方針作成のフォローを含め宜しくお願い致します。

 

出欠確認:12月4日(金)までにセイジ宛お願い申上げます。 E-mail:secretaria@camaradojapao.org.br  電話: 3178-6233

以上

 

鉱業生産に依存しているミナス州は難しい選択に迫られている

今月5日にブラジル南東部に位置するミナス・ジェライス州のサマルコ社の鉱山廃水用ダムの決壊事故は過去最悪規模の人身事故となり、有毒物質を含んだ濁流によるドーセ川流域一帯の環境破壊、漁業および農業への壊滅的被害が発生している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の統計によると2013年のミナス州の鉱業部門のGDPに占める割合は同州全体の7.5%に相当して大きな割合を占めており、州内の20都市の財政は鉱山会社からの歳入に依存している。

サマルコ社は大手資源開発会社ヴァーレ社とBHPビリトン社の合弁会社であり、ダム決壊事故の被害を受けたマリアナ市の税収の80%はサマルコ社に依存しており、サマルコ社の操業停止は死活問題となっている。

ブラジル鉱物院(Ibram)の発表によると、2014年~2018年の鉱業企業によるブラジル国内投資は536億ドルが予定されており、そのうち41.8%に相当する224億ドルはミナス州への投資となっている。

ミナス州ではヴァーレ社、アングロ・アメリカン社、CSN社、ウジミナス社など72鉱業会社が鉄鉱石生産に従事、今年上半期の同州鉄鉱石鉱山の失業者は2,097人に達していると鉱山局(DNPM)では見込んでいる。

2014年初めの鉄鉱石の国際コモディティ価格は1トン当たり134ドルであったが、今では45.1ドルと約1/3まで下落したためにロイヤリティ収入も大幅に減少している。

今年初め10か月間の鉱物資源によるロイヤリティ収入は11億9,150万レアル、そのうちミナス州は44.8%に相当する5億3,410万レアル、パラー州は28.7%に相当する3億4,170万レアルを記録している。

ブラジル国内の鉱山廃水用ダムは658か所、そのうちミナス州内には218か所あり、鉱山を擁している都市にとって非常に重要な歳入並びに雇用の創出につながる一方で環境破壊や不慮の事故発生の危険性が増加する。

ミナス州マリアナ市で起きたサマルコ社の鉱山廃水ダムの堤防決壊事故による環境破壊の修復や各種の賠償必要額は100億レアル以上に達すると予想、同社と同州検察局、連邦検察庁は当面の緊急支出用に10 億レアルの基金設立で合意している。(2015年11月25日付けエスタード紙)

 

失業者総数は900万人突破

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、今年7月~9月の第3四半期の失業者総数は前年同期比33.9%増加に相当する227万4,000人増加して900万人に達している。

第3四半期の失業率は8.9%と前年同期の6.8%から2.1%も急増、今年の年末のクリスマス商戦向け臨時雇用数は、失業者増加や一般消費者の景況感が悪化などの要因で大幅な減少に留まると予想されている。

リオカトリック大学教授でOpus Investimentosチーフエコノミストのジョゼ・マルシオ・カマルゴ氏は、来年の失業率は二桁台に達し失業率の回復は2017年下半期になると予想している。

過去12か月間の民間企業の労働手帳に記載される正規雇用は123万7,000人減少、正規雇用増加が見込めない一方でこの間の自営業者は76万人増加、また零細企業の経営者は29万7,000人増加している。

また過去12か月間の製造業部門の失業者は51万9,000人増加、建設業部門の失業者は30万1,000人増加、特にブラジルの製造業部門雇用の44%を占める南東部地域の失業率は8.3%から9.0%に上昇している。

今年第3四半期の民間部門の正規雇用者数は前年同期比マイナス3.4%に相当する123万7,000人、非正規雇用者数はマイナス0.8%に相当する8万1,000人、ハウスキーパーは0.6%増加の3万6,000人、公務員はマイナス0.1%の1万2,000人、零細企業経営者は7.9%増加の29万7,000人、自営業者は3.5%増加の76万人、介護・在宅福祉サービス関連雇用者は2.2%増加の5万8,000人となっている。(2015年11月25日付けエスタード紙)

 

ブラジル銀行とブラデスコ銀行は低所得者層対象の共同銀行設立

民間銀行大手のブラデスコ銀行とブラジル銀行は、ブラジル中央銀行から3最低サラリーまでの低所得者層対象の商業銀行設立の認証を得て、すでに共同経営している金融会社Ibi Promotora社クレジット部門が2016年から営業開始をすると予想されている。

ブラデスコ銀行とブラジル銀行は数年前から共同出資によるクレジットカード会社Alelo社を設立、またマイクロクレジット対象の Movera社、電子決済会社 Stelo 社などを共同経営、2011年にはElo Participacoes社を共同設立、ブラデスコ銀行の出資比率は50.01%、ブラジル銀行は49.99%となっている。

今回の低所得者層対象の商業銀行設立では1,600万人に達する3最低サラリー所得者並びに口座を持っていない低所得者層を対象に業務を開始、2014年の口座開設者は5,600万人、そのうち低所得者は3,400万人を占めている。

低所得者層対象の新銀行名は『Elo』が有力と予想されており、将来的にはクレジット以外の新商品提供をC層並びに D層、 E層まで拡大、しかしクレジットの延滞率が高いために回収リスクが拡大する可能性は否定できない。

低所得者層対象の商業銀行の資本金は10億レアルを予定、ブラデスコ銀行の出資比率がブラジル銀行を上回るElo Participacoes社はすでに145支店を擁しており、2016年の営業開始の準備がすでに整っている。(2015年11月25日付けエスタード紙)

 

CIR-142/15 「金融部会による第1回マーケット情報配信サービス」の件

CIR-142/15

2015年11月25日

会員各位

ブラジル日本商工会議所 金融部会

 

「金融部会による第1回マーケット情報配信サービス」の件        

金融部会では、最新の金融マーケット情報をなるべく多くの会員企業へ共有致したく、下記の日程でビデオカンファレンスによるプレゼンテーションを開催致します。
 
ご希望の企業は事務局( secretaria@camaradojapao.org.br) までお申込み下さい。(今後月1回のペースでマーケット情報を発信したいと考えております。)
 
日時:2015年12月16日(水) 16時~16時30分(ビデオコンファレンス配信)
 
先着24社
発表者: ブラジルみずほ銀行/Luciano Rostagno (Chief Strategist)(言語はポルトガル語となります)
 
当日はNTT社によるビデオカンファレンスソフトを使用します。
参加企業には予めマニュアルを送付、ソフトのインストールを自社のPCへお願いすることになります。

以上