連邦政府は今年の財政プライマリー収支を再度見直しか

昨日、ジョアキン・レヴィ(Joaquim Levy)財務相並びにネルソン・バルボーザ(Nelson Barbosa)企画予算相、ジャッケス・ワグネル(Jaques Wagner)官房長官は今年の予算基本法の再度の見直しを話し合うために会合を持った。

2015年の予算基本法見直しのためにジウマ政権の最優先公共事業の経済成長加速プログラム(PAC)関連向け投資金額を連邦政府支出から除外することなどを検討している。

連邦政府は今年の財政プライマリー収支黒字目標のGDP比1.13%に相当する663億レアル達成は不可能と判断、8月にGDP比0.15%に相当する87億4,000万レアルに下方修正した経緯があった。

連邦会計検査院(TCU)は連邦政府が2014年の公共支出に計上しないで先送りしている点を指摘しているにも関わらず、ジョアキン・レヴィ(Joaquim Levy)財務相は、予想を上回る歳入減少で再度の今年の財政プライマリー収支黒字目標の引下げを余儀なくされている。

8月末にネルソン・バルボーザ企画予算相が提出した2016年度連邦予算案では歳入減の影響で、財政プライマリー収支はGDPの0.5%に相当する 305億レアルの赤字を発表した影響も含めてソブリン格付けが下げられた経緯があった。

連邦政府は新たに2016年の財政プライマリー収支黒字 GDP比0.7%に相当する438億レアルを達成するために、更なる支出カット並びに増税を余儀なくされているが、2015年の財政プライマリー収支黒字目標の再度の下方修正も避けられなくなっている。(2015年10月16日付けエスタード紙)

ロシアは南北鉄道コンセッションに注目

ロシア国営資本RZD社は、トカンチンス州パルマス市とゴイアス州アナポリス市を結ぶ南北鉄道の855キロメートルの鉄道建設コンセッションなどインフラ整備部門の投資に注目している。

ロシア国営資本RZD社は、運輸省傘下の国家陸路輸送庁(ANTT)に対して鉄道民営化コンセッションの入札条件などの詳細な情報提供を要求しており、今年12月に南北鉄道建設プロジェクトのコンセッション参加を決定するためにブラジルを訪問する。

また南北鉄道を経由したマラニョン州アサイランジア市とパラー州バルカレーナ市を結ぶ477キロメートルの鉄道建設の完成で中西部地域の穀物輸送が可能となり、78億レアルの投資総額が見込まれている。

このマラニョン州アサイランジア市とパラー州バルカレーナ市を結ぶ477キロメートルの鉄道建設向けクレジットとしてブラジル並びにロシア、インド、中国、南アフリカの5ヵ国(BRICS)が設立した「新開発銀行」が有望視されている。

ロンドニア州ヴィレナ市からマット・グロッソ州を横断してゴイアス州ウルアス市までを結び、南北鉄道と交差する1,582キロメートルの中西部地域統合鉄道(Fico)には中国資本が注目している。

2年前にジウマ大統領が総延長距離1万1,000キロメートルの鉄道建設計画を発表、2015年から鉄道民営化の入札開始が予定されており、中国やロシアが投資先として注目していた。(2015年10月16日付けエスタード紙)

 

筑波大学国際室サンパウロオフィスの八幡暁彦コーディネーターが訪問

筑波大学国際室サンパウロオフィスの八幡暁彦コーディネーターが2015年10月15日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長には文部省から日本の大学へのブラジル学生の留学を全面的に見る留学コーディネーター配置を筑波大学が受注したことを報告した。

左から平田藤義事務局長/筑波大学国際室サンパウロオフィスの八幡暁彦コーディネーター

YAZAKI DO BRASIL LTDAが訪問

YAZAKI DO BRASIL LTDAの西山英彦副社長並びに同経理財務部の細内秀夫氏が2015年10月15日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から平田藤義事務局長/YAZAKI DO BRASIL LTDA経理財務部の細内秀夫氏/西山英彦副社長

Foto: Rubens Ito / CCIJB

Centro Internacional de Cultura – CICが訪問

国際カルチャセンター(Centro Internacional de Cultura – CIC)のネルソン・ファリア・デ・オリベイラ所長並びにファリア・デ・オリベイラ弁護士事務所のNancy Yamamoto Momma弁護士が2015年10月15日に商工会議所を訪問、応対した村田俊典会頭、平田藤義事務局長とポルトガル並びに日本商工会議所会員との交流などについて意見交換を行った。

Fujiyoshi Hirata, Toshifumi Murata, Nelson Faria de Oliveira e Nancy Yamamoto Momma

Foto: Rubens Ito / CCIJB

大手企業はコア事業投資に1,500億レアル相当の資産売却

経済リセッションによる景気低迷や延滞率の増加に伴うクレジット部門の縮小、ラヴァ・ジャット作戦での汚職問題などで大手ゼネコン企業幹部の逮捕や国庫庁への賠償金や罰金支払いなどの影響を受けて、ブラジルの大手企業は資金調達に四苦八苦している。

大手企業は運転資金や投資金調達のために収益率の高い事業の継続とポートフォーリオの見直しで、コア事業以外の収益率の低い自社資産売却を余儀なくされている。

投資銀行の試算によると、ブラジル大手企業による自社資産売却総額はイタウー銀行の時価総額に相当する1,500億レアルに達すると予想、またAmbev社の時価総額の50%に相当する資産売却になると予想している。

ペトロブラス石油公社は、2016年末までに自己資産売却で151億ドルの資本調達を計画、本来のコア事業である石油・天然ガス開発に投資を集中させるために、海外資産を中心にコア事業以外の資産を積極的に売却すると発表している。

石油の国際コモディティ価格の低迷並びに上昇を続けるドル高の為替、ラヴァ・ジャット作戦による汚職問題発覚によるペトロブラス石油公社の株価低迷、ブラジル経済のリセッションによる石油需要低迷などの要因で、70億レアルの資金調達を見込んでいる石油配給会社BR Distribuidoraの新規株式上場(IPO)は世界的な株価低迷で先送りされている。

連邦政府による2012年の電力コンセッションの再契約並びに電力料金の値下げで大きな影響を受けていたブラジル中央電力 (Eletrobras)は、年内にミナス・ジェライス州電力公社(Cemig)の放出を余儀なくされている。

今年9月に格付け会社Fitch Ratings社は、ナショナル製鉄所(CSN)の格付けを“BB”から “B+”に格下げしたが、鉄鉱石価格が更に下落すればもう一段の格下げにつながり、また電力エネルギー並びにコンテナ用港湾ターミナルの売却も余儀なくされる可能性がある。

衣料ショッピングデパートのC&A Modas社は、売り上げが芳しくないショッピングセンターの2店舗を閉鎖、また Via Varejo社並びに Magazine Luiza社、Lojas Marisa社なども収益性の低い店舗閉鎖を検討している。

2014年11月の第7次ラヴァ・ジャット作戦で汚職を摘発されたガルヴォン・エンジェニャリア社並びにOAS社はすでに会社更生法の申請しており、OAS社は建設部門に事業を集中するためにインフラ整備部門や環境整備部門、スタジアム部門の資産売却を進めている。

Schahinグループは会社更生法を申請してエンジニアリング部門並びに建設部門の資産売却で石油・天然ガス部門のコア事業に資本を集中するにも関わらず、ドリルシップ並びにFPSO(Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)3隻の売却発表を余儀なくされている。

ガルヴォン・エンジェニャリア社は所有するGalpar社の株式の売却、また水力発電所並びに風力発電所の資産売却を発表、第7次ラヴァ・ジャット作戦で汚職を摘発されたオデブレヒト社は、資金調達のために再生可能エネルギー分野の自社資産売却を余儀なくされている。(2015年10月15日付けエスタード紙)

今年の小売販売は過去15年間で最低か

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、8月の小売販売は前月比マイナス0.9%と7か月連続で前月比を割り込んで2001年以降では最悪を記録、また前年同月比ではマイナス6.9%と2003年3月以降では最大の落ち込みを記録している。

全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)では、今年の小売販売は、前年比マイナス3.6%予想で2003年のマイナス3.7%に次ぐ落込みを予想、Fator銀行では今年の小売販売をマイナス4.4%と予想している。

テンデンシアス・コンスルトリア社では今年の小売販売は前年比マイナス4.1%と予想、しかし米国の習慣を採用した毎年11月第4木曜日に催される感謝祭(Thanksgiving Day)翌日のブラックフライデーやクリスマス商戦が低調に推移すればマイナス4.3%迄落ち込むと同社エコノミストのロドリゴ・バジ氏は危惧している。

今年の小売販売不振の要因として、一般消費者の景況感の悪化並びに高止まりするインフレ、政策誘導金利(Selic)上昇に伴うクレジット金利の高騰、製造業部門の在庫調整に伴う失業率の上昇、実質賃金の減少、家庭の負債増加などの要因で可処分所得の減少が大きな比重を占めている。

8月の自動車や建材販売を含まない小売販売は前月比マイナス0.9%、自動車や建材販売を含む広範囲小売販売はマイナス2.0%、前記同様に前年同月比マイナス6.9%、マイナス9.6%、今年8か月間の累積はマイナス3.0%、マイナス6.9%、過去12か月間の累積はマイナス1.5%、マイナス5.2%となっている。

自動車や建材販売を含まない小売販売のセクター別比較では、8月の燃料・潤滑油セクターは前月比マイナス1.3%、前年同月比マイナス7.2%、今年8か月間ではマイナス3.9%、過去12か月間ではマイナス1.5%となっている。

前記同様にハイパー・スーパーマーケットセクターはマイナス0.1%、マイナス4.8%、マイナス2.3%、マイナス1.7%、繊維・衣料・履物セクターはマイナス1.7%マイナス13.7%、マイナス6.6%、マイナス4.3%となっている。

前記同様に家具・家電セクターはマイナス2.0%、マイナス18.6%、マイナス12.4%、マイナス8.2%、医薬品・香水・医療機器セクターは0.6%増加、1.1%増加、4.2%増加、5.6%増加、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス2.6%、マイナス15.6%、マイナス9.2%、マイナス9.3%、事務機器・通信機器・情報機器セクターは1.0%増加、マイナス7.1%、5.9%増加、4.7%増加、その他の日用雑貨・装身具類セクターはマイナス0.2%、マイナス2.9%、2.6%増加、4.45増加している。

また前記同様に広範囲小売販売の自動車・オートバイ・自動車部品セクターはマイナス5.2%、マイナス15.7%、マイナス15.4%、マイナス12.9%、建材セクターはマイナス2.3%、マイナス9.1%、マイナス5.6%、マイナス3.8%となっている。

自動車や建材販売を含まない小売販売の約50%の比率を占めるスーパーマーケットの小売販売の落ち込み要因として、食料品価格がインフレ指数以上に上昇したことが大きな比重を占めている。(2015年10月15日付けエスタード紙)

 

TPP交渉合意でブラジルの製造業部門8セクターで影響受ける

環太平洋経済パートナー協定(TPP)交渉合意で、調査対象のブラジルの製造業部門16セクターのうち8セクターで影響受けるとブラジル地理統計院(IBGE)の世界貿易・投資センターの調査で判明している。

環太平洋経済パートナー協定(TPP)交渉合意で特にブラジルの製造業部門で大きな打撃を受けるのは、自動車・部品関連セクターでGDP伸び率がマイナス1.0%に達すると予想されている。

また輸送機械セクターはマイナス3.0%、繊維セクターはマイナス0.11%、衣類セクターはマイナス0.12%、皮革・履物セクターはマイナス0.96%、金属セクターはマイナス0.32%、石油派生品セクターはマイナス0.14%がそれぞれ予想されている。

環太平洋経済パートナー協定締結でチリやペルーが加盟している影響などで南米地域が恩恵を受けるために、ブラジルの木材生産セクターのGDP伸び率は1.8%増加、紙・パルプセクターは0.69%増加、化学・ゴム・プラスティックセクターは0.42%増加、非鉄金属セクターは1.08%増加、電気関連装置セクターは0.91%増加、機械・装置セクターは0.08%増加、その他の完成品セクターは0.03%増加すると予想されている。

南米南部共同市場(メルコスール)に加盟しているブラジルは、先週コロンビアとの間で貿易・投資促進協定を締結、しかし停滞しているメルコスールとヨーロッパ連合国との自由貿易協定締結の早急な再交渉が避けられない。

環太平洋パートナーシップ(TPP)などの新たな経済連携潮流のインパクトの大きさは、単に参加国の地理的・経済的規模だけでなく、物品関税の削減やサー ビス貿易の自由化に加え、投資ルール並びに政府調達、知的財産、規制・基準の調和など広義の「非関税障壁」でもハイレベルの合意を目指しており、貿易ルー ルに留まらず国内の規制にも影響を与えると予想されている。(2015年10月15日付けヴァロール紙)

NK Assessoria Contábil e Fiscal Ltdaが訪問

NK Assessoria Contábil e Fiscal Ltdaの喜多喜八郎社長並びにロジェリオ・マサミ・キタ取締役が2015年10月14日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左からNK Assessoria Contábil e Fiscal Ltdaの喜多喜八郎社長/ロジェリオ・マサミ・キタ取締役/平田藤義事務局長

Foto: Rubens Ito / CCIJB

連邦政府への負債トップ10の負債総額は1,226億レアル

財務省は財政プライマリー収支赤字削減の一環として、国庫庁の歳入増加を目的として連邦政府に対する負債支払い加速をターゲットに負債企業500社を公表、負債総額は3,923億レアルに達している。

連邦政府は負債支払い促進のためのファンドを設立して、短期的には1,500億レアルに達する負債回収で今年の財政プライマリー収支の改善を図るために連邦政府に対する負債削減に拍車をかける。

連邦政府の負債債権を含む負債総額は1兆4,000億レアルに達しており、負債トップ10企業の負債総額は1,226億レアルで連邦政府の負債総額の約10%に達している。

連邦政府に対する負債総額トップはヴァーレ社の419億レアル、そのうち328億レアルは不服申し立て訴訟中の負債であり、82億7,000万レアルは分割払い中の負債となっている。

ヴァーレ社に次いで大きな負債を抱えているのは元Parmalat Participacoes社のCapital Brasil社の249億レアル、次いでペトロブラスが156億レアルで分割払いを行っている。

ペトロブラスに次いでRamenzoni Industria de Papel社の負債は97億レアル、 Duagro社は66億レアル、 Vasp社は62億レアル、ブラデスコ銀行は49億レアル、 Varig社は47億レアル、 American Virginia Tabacos社は41億レアル、 Condor Factoring社は41億レアルの負債を抱えている。

ラヴァ・ジャット作戦による国庫庁への賠償金や罰金支払いを課せられているゼネコン大手Mendes Juniorの負債総額は5億9,090万レアル、ラヴァ・ジャット作戦の業務仲介人(闇ブローカー)のAlberto・Youssef氏のYoussef Cambio e Turismo社は2億9,790万レアルの負債を抱えている。(2015年10月14日付けエスタード紙)