今年の穀物収穫量は2億900万トンに達するか

ブラジル地理統計院(IBGE)の統計によると、7月の今年の穀物生産はブラジル全土が天候に恵まれた影響で前年比8.1%増加の2億900万トンに達する可能性があると予想されている。

IBGEの統計では7月の今年の穀物生産予想は6月から250万トン増加しており、特に1月から3月上旬に作付けされ、7月下旬から9月に収穫されるトウモロコシの二期目 (segunda safra)の生産は、作付面積拡大で大幅増加が見込まれている。

6月の今年のトウモロコシ生産予想は5,330万9,000トン、7月の予想は前月比5.0%増加、また前年比では9.7%増加が予想されており、二期目 (segunda safra)の収穫量は全体の64%を占めている。

適度な降雨量に恵まれたマット・グロッソ州のトウモロコシ生産が好調に推移したが、干ばつに見舞われた北東部地域の前年の8月から12月に作付けされ、翌年の1月から6月に収穫されるフェジョン豆の一期目 (primeira safra)の収穫が影響を受けた。

特に7月のセアラー州のフェジョン豆の収穫は10万トン下回ると予想、南部地域の小麦生産は予想を上回る降雨量にも関わらず、前年比17%増加の721万トンが予想されている。

南東部地域のオレンジ生産は好天並びにレアル通貨に対するドル高の為替でオレンジジュースの輸出増加で前年比9.3%増加の1,620万6,000トンが予想されている。

南東部地域の今年のサトウキビ生産は、連邦政府による収益率拡大政策の導入並びにエタノール価格の上昇で前年比2.1%増加の7,032万トンが予想されている。(2015年8月12日付けエスタード紙)

第13回石油・天然ガス入札に石油メジャーが参加予定

連邦警察の特別捜査「ラヴァ・ジャット作戦」で汚職疑惑によるペトロブラス石油公社や大手ゼネコンの相次ぐ経営陣幹部の逮捕者続出にも関わらず、国家エネルギー政策審議会(CNPE)では第13回石油・天然ガス入札を承認、入札は10月が予定されている。

第13回石油・天然ガス入札では岩塩層下(プレソルト)原油開発鉱区を除くブラジル全国の266区画(ブロック)が予定されており、国家原油庁(ANP)では米国資本のエクソンモービル社並びにAnadarko社、英国資本の BP社、中国資本の CNOOC社の入札参加以外にもコロンビア資本Ecopetrol社、カナダ資本Geopark社の入札参加を予想している。

国家原油庁(ANP)ではすでに36企業が入札参加を表明、また市場関係者はノルウエー資本Statoil並びにフランス資本Engie ポルトガル資本Galp、スペイン資本Cepsa 、タイ資本PTTEP、カナダ資本 Alvopetroも入札に参加すると予想している。

入札にかけられるのはアマゾナス鉱区、カマルーアルマーダ鉱区、カンポス鉱区、エスピリット・サント鉱区、ジャクイペ鉱区、パライバ鉱区、ポチグア鉱区、レコンカヴォ鉱区、セルジッペーアラゴアス鉱区、ペロタス鉱区となっている。

入札にかけられる鉱区で特に注目されているのは2010年に総埋蔵量が200億バレルに達する良質の軽質油が発見されているセルジッペーアラゴアス鉱区の海底油田鉱区であり、石油メジャーが入札に参加すると予想されている。(2015年8月12日付けヴァロール紙)

 

18人が参加してメディカル分科会開催

貿易部会(富島寛部会長)のメディカル分科会(藤田誠分科会長)は、2015年8月11日午後4時から6時まで18人が参加して開催、進行役は藤田誠分科会長が務め、今年7月1日に国家衛生監督庁(Anvisa)のジャルバス・バルボーザ(Jarbas Barbosa)新長官が就任、日本の厚生省がMDSAPに正式参加を表明、ジェトロからの案内として、9月10日に東京で開催される第2回日本-ブラジル医療分野規制に関するセミナー、国家衛生監督庁(Anvisa)の認証・登録制度の概要について説明、11月27日開催の日伯外交樹立120周年記年医療関連セミナー(テーマ 日伯医療連携の未来-最新技術を拓く健康社会)の著名な科学者や行政、病院、学会等からのパネリストの招聘、両国担当省で締結案覚の流れを汲む1.規制、2.公的保険制度、3.予防医療、4.医療人材強化などについて意見交換が行われた。

参加者は藤田分科会長(テルモ)、栗田副分科会長(日本光電)、加藤副分科会長(島津製作所)、山田氏(味の素)、友納氏(フジフイルム)、 百瀬氏(日本光電)、西村氏(テルモ)、的場氏(島津製作所)、板垣氏(パナメディカル)、土屋氏(パラマウント ベッド)、蛭子領事(サンパウロ総領事館)、井上氏(ジェトロ)、宮本氏(日本経済新聞)、商工会議所から平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、日下野総務補佐、大角編集担当

左から栗田副分科会長(日本光電)/加藤副分科会長(島津製作所)/藤田分科会長(テルモ)

 

中銀の最終フォーカスレポートは今年のGDP伸び率を9.32%に上方修正

中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のGDP伸び率は前回予想の9.25%から9.32%と17回連続で上方修正、ブラジル地理統計院(IBGE)では7月の過去12か月間のGDP伸び率を9.56%と予想して益々二桁台に接近してきている。

中銀のフォーカスレポート調査に参加する100商業銀行のエコノミストの予想では、2016年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)を前回予想の5.40%から5.43%に引き上げている。

また今後12か月間のIPCA指数は前回予想の5.67%から5.59%に引き上げており、今年末の政策誘導金利(Selic)を14.25%、来年末は12.0%とそれぞれ予想している。

先週金曜日のレアル通貨に対するドルの為替は0.81%減少してR$3.50の終値となったにも関わらず、今月5日まで連続6日間上昇を続けていたが、今年末は前回予想のR$3.35からR$3.40と更なるドル高の為替になると予想、2016年末のレアル通貨に対するドルの為替は、前回予想のR$3.49からR$3.50に修正されている。

レアル通貨に対するドル高の為替は輸出競争力を増加するため今年の貿易収支黒字は前回予想の64億ドルから77億ドルに上方修正、2016年は147億9,000万ドルから150億ドルに上方修正されている。

的中率が高いトップ5銀行の今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の9.27%から9.53%に上方修正、2016年は5.41%から5.41%と僅かに上方修正、今年末の政策誘導金利(Selic)は14.25%、来年末は11.88%から12.13%に上方修正している。(2015年8月11日付けヴァロール紙)

 

「父の日」の小売販売はマイナス5.1%を記録

「父の日」向けの小売販売は数か月間の分割払いや現金払いによる割引販売にも関わらず、前年同期比マイナス5.1%と大幅な落ち込みを記録、「父の日」向けの小売販売は下半期初めのバーゲンセールにも関わらず、低調に推移しているとブラジル小売販売業者連盟(CNDL)は発表している。

「父の日」記念日前2週間の分割払い小売販売は、11.21%減少して2010年以降では最大の落ち込みを記録、昨年の「父の日」週間の分割払い小売販売は、前年同期比5.09%減少を大幅に上回った。

今年の「父の日」商戦の売上は前年比マイナス5.1%の18億レアル減少、今年の「母の日」商戦は前年比マイナス2.6%、「復活祭(パスコア)」商戦も前年比マイナス2.6%、唯一「恋人の日」商戦は1.2%増加していた。

今年の小売販売が低調に推移している要因として、高止まりするインフレ指数や政策誘導金利(Selic)引き上げに伴う銀行金利の上昇、クレジット向け与信強化、失業率の上昇、一般消費者の景況感の悪化が挙げられる。

また昨年のクリスマス商戦の売上は前年比マイナス0.7%を記録、今年のクリスマス商戦の売上は昨年を大幅に下回る可能性があるとブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)チーフエコノミストのマルセラ・カワウチ氏は予想している。(2015年8月11日付けエスタード紙)

最低サラリー調整で2016年の社会保障院の赤字は400億レアル増加

最低サラリーの計算方法は過去2年間のGDP伸び率と前年のインフレ率をもとに計算され、今年7月までのインフレ指数である全国消費者物価指数(INPC)が7.42%、年末までには9.0%を突破すると予想、2016年の最低サラリーは今年よりも大幅に上昇すると予想されている。

現在の最低サラリー788レアルが9.0%以上の調整が実施されれば2016年の最低サラリーは867レアルに達すると予想されており、今年の社会保障院(INSS)による年金・恩給などの支出4,389億7,100万レアルが2016年には4,885億7,900万レアルに達するために400億レアルの赤字増加につながる。

年金・恩給受給者の70%は最低サラリー受給者であり、今年のインフレ指数が更に上昇すれば社会保障院(INSS)の赤字幅が更に拡大するとテンデンシアス社エコノミストのファビーオ・クレイン(Fabio Klein)氏は指摘している。

また2016年のインフレ指数が5.4%と予想されているために、2016年のインフレ指数を差し引いた実質支出は5.6%増加するとファビオ・クレイン氏は予想している。

今年6月に国会で最低サラリー以上の年金・恩給受給者に対する2016年以降の年金引き上げ率調整が承認、また暫定例672号による2019年までの最低サラリー調整の計算方法の延長も承認、最低サラリー以上の年金・恩給調整率が最低サラリーと同率の調整となれば年間100億レアル近い収支増加につながる。

中銀の発表によると6月の公的債務残高はGDP比63%と過去最悪を記録、2014年6月の公的債務残高GDP比55%から8.0%上昇、格付け会社は公的債務残高がGDP比70%に達すれば格下げする可能性があるために、公的債務残高を早急に抑える必要がある。(2015年8月11日付けエスタード紙)

 

金融部会に15人が参加して部会長シンポジウムの発表資料作成で意見交換

金融部会(深井康雄部会長)は、2015年8月10日午後3時から4時30分まで15人が参加して開催、8月20日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成の2015年の上期の回顧として、ラヴァ・ジャット作戦問題の今後の動向や影響を受けるシナリオ、ジウマ政権の今後の予測、GDP伸び率並びにインフレ指数、金利、為替、貿易収支、外貨準備高、株価指数、失業率、最低賃金などの主要マクロ経済指標の推移、2015年下期のブラジル経済も展望として、GDP伸び率並びにインフレ指数、年末の政策誘導金利、年末の為替レートなどのメインシナリオ並びにリスクシナリオ、貸出残高推移、国別貸出残高、延滞率推移、ブラジル保険市場の動向として保険料収入の推移並びに内訳、保険種目別損害率、保険市場の将来性について意見交換、また2015年上期の金融部会活動報告並びに下期の活動方針として、マーケット配信情報サービスや金融セミナーなどについて意見交換を行った。

参加者は深井部会長(みずほコーポレート銀行)、原副部会長(ブラジル三井住友保険)、金田副部会長(みずほコーポレート銀行)、鈴木氏(東京海上)、小渕氏(ブラデスコ銀行)、安田氏(南米安田保険)、小池氏(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、川原氏(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、林氏(ブラジル三井住友保険)、甲斐中氏(ブラジル三井住友銀行)、中富副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当

左から原副部会長(ブラジル三井住友保険)/金田副部会長(みずほコーポレート銀行)/深井部会長(みずほコーポレート銀行)

 

 

自動車メーカーは本格的な人員整理を開始か

メルセデス-ベンツ社サンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポス工場では、7,000人の製造ライン従業員に対して今月7日から2週間にわたって集団休暇制度を導入、また9月から2,000人の従業員に対して希望退職制度などを活用して、人員整理を行うと発表していた。

メルセデス-ベンツ社が20%に相当する2,000人の人員削減を発表した翌日に、GM社はサンパウロ州サン・ジョゼ・ドス・カンポス工場の1,700人の従業員のうち200人以上の従業員に対して電報による解雇を通知した。

2013年11月以降、乗用車やトラック、バスなどの自動車メーカーは全従業員の15%に相当する2万3,900人を解雇しており、自動車メーカーでは予想を大幅に上回る新車販売の減少で集団休暇やレイオフ、希望退職制度の導入で在庫調整やコスト削減を迫られている。

現在の経済危機に対応するためジウマ大統領の暫定令680号として創出された雇用保護計画(PPE)では、30%の時短勤務並びにサラリーカット分のうち労働者支援基金(FAT)から給与額の15%を補填、連邦政府にとっては失業手当よりも支出削減につながる。

連邦政府が雇用保護計画(PPE)を発表した7月6日に、GM社ではサンパウロ市近郊のABC地区以外の自動車工場の従業員400人~500人の解雇を開始していた経緯があった。

GM社のサンパウロ州サン・ジョゼ・ドス・カンポス工場では人員削減に反対する組合や従業員が一体となって総会を開催して、GM経営者側と人員削減中止で交渉する予定となっているが、合意に達しなければ無期限ストに突入すると予想されている。(2015年8月10日付けヴァロール紙)

 

今年7か月間の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.83%

7月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、0.62%を記録して2004月の同月比以降では最高のIPCA指数を記録、今年初め7か月間の広範囲消費者物価指数は、6.83%とすでに連邦政府のインフレ指数の上限許容値6.5%を突破している。

過去12か月間の広範囲消費者物価指数は、9.56%と二桁のインフレ指数に接近して2003年11月以降では最高のインフレ指数を記録、インフレ指数調査対象の13都市のうち4都市で二桁台のインフレ指数を記録している。

7月のインフレ指数を押上げた要因として、干ばつによる食料品価格が0.65%上昇して2012年同月以降では最高のインフレ指数を記録、電力エネルギ-の4.27%の値上げはIPCA指数を0.16%押し上げている。

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、7月のIPCA指数が二桁台に達したのはポルト・アレグレ市並びにゴイアニア市、リオ市、クリチーバ市の4都市で記録している。

特にクリチーバ市の7月のIPCA指数は6月に次いで10%を突破しており、6月は電力エネルギーの70.54%、都市バス20.16%、食料品の11.4%の大幅な値上げがインフレ指数を押上げた。

7月のクリチーバ市のIPCA指数は0.89%上昇、過去12か月間では10.63%増加、前期同様にゴイアニア市は0.85%、10.26%、ポルト・アレグレ市は0.81%、10.19%、リオ市は0.46%、10.18%とそれぞれ大幅に増加している。

前期同様にサンパウロ市は0.79%、9.68%、レシーフェ市は0.68%、9.15%、ベロ・オリゾンテ市は0.64%、8.31%、カンポ・グランデ市は0.52%、9.82%、ブラジリア市は0.38%、8.96%、サルバドール市は0.3%、8.84%、フォルタレーザ市は0.27%、9.23%、ヴィトリア市は0.11%、8.62%それぞれ増加、唯一ベレン市はマイナス0.07%のデフレを記録、9.21%増加している。

6月の食料品・飲料セクターのインフレ指数は0.63%増加、7月は0.65%増加、前期同様に住居費セクターは0.86%、1.52%、日用雑貨セクターは0.72%、0.86%、衣類セクターは0.58%増加、マイナス0.31%、輸送セクターは0.70%、0.15%、健康・医療セクターは0.91%、0.84%,身の回り品セクターは1.63%、0.61%、教育セクターは0.2%、0.0%、通信ひセクターは0.34%、0.30%となっている。(2015年8月8日付けエスタード紙)