CIR-067/15: 「証券・為替市場から理解するブラジルの投資環境」セミナーのご案内

CIR-067/15

2015年6月15日

 

会員各位

ブラジル日本商工会議所

コンサルタント部会 部会長 西口 阿弥

 

『証券・為替市場から理解するブラジルの投資環境』セミナーのご案内

 

 

 

ブラジルの2015年の経済成長率はマイナス1,2から1,3%と予測され中銀は高まるインフレ圧力の抑制を優先し(2015年予測8,46%)政策金利の引き上げを行い、6月3 日には13,75%への追加利上げを決定し年末まで14,50%までに上昇すると金融機関は予想しております。

 

経済成長率がマイナスに低下する不安定な状況下にも関らずインフレ不安を抑制する中銀が金利引き上げを実行するのは非常にデリケートな立場であり、多くの新興国が金融緩和を行い政策金利を下げ景気の底上げを志向する中、一方のブラジルはいまだこのような経済政策に踏み切れない状態であります。

 

ブラジル政府は2015年の財政健全化を示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)がGDPの1,2%の黒字を目標とし、一部予算の執行を停止し銀行のCSLL(純益に対する社会分担金)の課税強化を決定するなどで格下げを回避し、金融市場の信頼が回復すればいずれ投資 や消費の回復にもつながっていく可能性が有り、投資や貿易の拡大を求めるためにも中国と530億ドルの投資・経済協力及びメキシコとの貿易協定を決定しルセフ大統領は 総額1984億レアルの民間投資を見込んだインフラ事業民営化に関連したプロジェクトを発表、 経済成長政策を採ることを明確に打ち出しました。

 

このような経済背景で証券・為替市場から理解できるブラジルの投資環境に関する勉強会を開催、ブラジルのリスク及び投資に対する分析をご紹介します。

 

日時 :   2015年6月26日(金)  12時―14時30分(お食事をとりながらのセミナーです)

 

場所: ブラジル日本商工会議所 大会議室 ( Av. Paulista, 475  13階 São Paulo –SP)

 

テーマ:    「証券・為替市場から理解するブラジルの投資環境」

 

講師:           今井 恵美 (いまい・えみ)VMPG  AAI  (CM CAPITAL MARKETS 証券会社 日系部責任者)

 

参加費:         お一人25レアイス(お弁当代です)

 

定員:           先着20名様(各社1名の御申込みとさせて頂きます) 

 

言語:           日本語(ポルトガル語通訳はございませんのでご了承ください)

 

皆様ご多忙かとは存じますが、是非ご参加いただきますようお願い申し上げます。

 

申し込み: 事務局 カリーナ宛( secretaria@camaradojapao.org.brまでお申込み下さい

 

 

第4回渉外広報委員会を開催

2015年6月15日、第4回渉外広報委員会を開催し、会議所パンフレットの改定にむけてデザインおよび印刷業者へのオリエンテーションを行った。会合の中で、パンフレット改定にあたっての改定ポイントや納期、予算などについて説明が行われ、質疑応答ののち、次回会合で各社が改定案をプレゼンする予定を説明し終わりとなった。

出席者は、近藤委員長(トヨタ自動車)、井上副委員長(ジェトロサンパウロ)、岐部副委員長(UBIK)、東副委員長(トヨタ自動車)、佐藤氏(トヨタ自動車)、チアゴ氏(ADK)、石川氏(ニッケイ新聞)、福井氏(ポンチプロンタ)、ルイーズ氏(PRINTER PRESS)、事務局から平田事務局長、日下野総務担当、近藤事務局職員。

 

【連邦政府が国内の物流インフラ構成を再編へ】

9日にジウマ・ロウセフ大統領が発表した国内インフラの民営化で、連邦政府は、現時点で高速道路を利用したトラック輸送が中心になっている、ブラジル国内の物流インフラ構成の再編を図る。現時点で実現可能性調査(FS:フィジビリティスタディ)すら実施されていない南米大陸横断鉄道事業を除外したとしても、鉄道線に関して連邦政府は、総延長4,000km以上の鉄道線の民営化を公約した。またこの鉄道線の大部分は、これまで輸送が限界にあった、ブラジル中西部で生産された大豆の集積事業を主な目的とした鉄道線である。

国際通貨基金(IMF)が5月に発表したレポートによると、ブラジルは、同様に広大な国土を持つ国々(オーストラリアとカナダ、中国、ロシア、アメリカ)と比較して、国内物流構成が劣悪な状態にある。国内の物流船体のおよそ60%が、劣悪な状態の高速道路を利用したトラック輸送であり、これが、国産品のコストの上昇につながっている。

ドン・カブラル財団イノベーション&起業家精神センターのカルロス・ブラガ主任は、「ブラジルの農業部門は作付面積を拡大し生産性を向上させているが、収穫した農産物を農場から出荷し、港湾まで輸送する間に、この競争力の大部分が失われてしまう」と指摘する。同主任によると、今回連邦政府が発表した物流インフラ計画は歓迎すべきものだが、依然として、物流業界が抱えてきた負の遺産を縮小するという大きな課題がある、という。「歴史的に抱えてきた問題が存在し、それは、短期的に解決できるものではない」と話す。

このように連邦政府が取り組む姿勢を見せているが、鉄道インフラの整備では、残された課題は少なくない。複数の専門家は、重要なポイントの1つとして、民営化モデルの策定を挙げる。2012年以来、連邦政府は、新たな民営化モデルの策定を進めており、そこでは、鉄道線の建設と運営を分離して推進することが検討されてきた。だが、投資家からは歓迎されておらず、この民営化モデルは、事実上、選択肢から除外された格好だ。

いずれのモデルを採用するにしても、連邦政府は、早急に民営化モデルを構築して国内投資を活性化する必要がある。GOアソシアードスの経営パートナーでエコノミストのゲスナー・オリベイラ氏は、「最低限の投資がなければ、ブラジルは、リセッションから恐慌に陥るだろう」と話す。しかも同氏は、今回の民営化計画は即座に効果を発揮するわけでもないと指摘する。事業の多くで、FSの実施を必要としているためだ。(2015年6月14日付けエスタード紙)
 

梅田大使バイーア州公式訪問に会頭が同行

2015年6月15日、梅田邦夫 在ブラジル日本国特命全権大使のバイーア州公式訪問に、会議所から村田 俊典会頭が同行し、Rui Costa州知事をはじめとした州政府幹部との会合に出席、またバイーア州に関心のある日系会員企業も同行した。

バイーア州政府からは、州知事のほかBruno Dauster (文官長)、Paulo Guimaraes(経済開発局経済開発担当次長)、Jorge Portugal (文化局長)、Cristiane Gouveia (国際局コーディネーター)等が出席、日伯修好120周年記念行事のひとつでもある7月下旬の日系移民祭りや日系企業への支援、投資促進への引き続きのサポートなどに触れた梅田大使の挨拶に始まり、会議所村田会頭が政策対話委員会が提言する「AGIR案」などについて説明、また同行した日系企業から関心事項が説明された。

Costa州知事からはバイーア州が得意とする分野として①オイル&ガス②農業③エネルギー(風力&太陽光)④自動車産業⑤造船⑥鉱業⑦IT(Ilheus にセンターあり)などが挙げられ、今後特に注力してゆく分野として鉄道インフラ、港湾インフラ、空港インフラ、都市交通インフラなどと説明した。またPAULO経済開発局次長から対バイーア州投資などについても具体的に説明され、会議所昼食会で州のポテンシャルについて講演を行うことも提案された。

 

【ANPがローカル・コンテンツ規定を変更せず】

石油開発鉱区の利権を対象にした新規事業入札に対して、石油業界では多国籍企業を中心にローカル・コンテンツ規定の見直しを求める声が大きかったものの、連邦政府は従来の基準を維持する判断を下した。

国家原油庁(ANP)が12日、2015年10月に実施を予定する第13回石油開発鉱区事業入札の入札図書を発表、ローカル・コンテンツ規定に関しては、変更を加えずこれまでの基準を維持した。

石油会社に対しては引き続き、国内業務で使用する設備に対して最低限の国産化比率を達成していることが求められ、これまで実施された事業入札同様、応札には一定の水準で国内の財やサービスを調達するという重い足かせがはめられることになる。

ANPの事業入札では、現地調達比率の高い石油会社ほど、落札の可能性が高くなる。ただし、ANPが採用するローカル・コンテンツ規定に対しては、投資家の不満は根強い。石油会社が抱える大きな不満は、国内サプライヤーが提供する納期と価格である。さらにこれらの石油会社は、ペトロブラスに対する石油プラットホームやタンカーなどを建造している造船会社の親会社であるゼネコンがペトロブラスに関連した贈収賄疑惑から連邦警察の進めるラヴァ・ジャット作戦の対象になっていることで、ローカル・コンテンツ規定を取り巻く状況はさらに深刻なものになっていると主張する。

石油メージャーの役員らは、ジウマ・ロウセフ大統領に対して、第13回石油開発鉱区事業入札に関連した入札図書の規定改定を働きかけてきた。だが、当初はこの問題の責任者で前向きな反応をしていたANPのマグダ・シャンブレア総裁は、ジウマ大統領が公の場で「ローカル・コンテンツ規定は現状のものを引き継ぎ」連邦政府は一切変更しないと発言して以降、議論そのものをタブーとして打ち切った。

大統領の発言は、5月14日にアトランチ子・スール造船の労働者を前に行われたものだが、この発言以前にエドゥアルド・ブラガ鉱山動力大臣が、アメリカで開催されたカンファレンスにおいて、石油会社の役員らを前に、規定を見直すと確約していた経緯がある。同大臣の発言に対してジウマ大統領は激怒、アトランチコ・スール造船の進水式に参加するためにブラジリアからペルナンブコ州に移動する際、ブラガ鉱山動力大臣は石油会社に対して屈服すべきではなかったとコメントしたとされる。

第13回石油開発鉱区事業入札では、陸上と比較的水深の浅いエリアを対象にする予定で、連邦政府はローカル・コンテンツ規定を見直さなくても大きなボトルネックは生じないと受け止めている。ローカル・コンテンツ規定を維持する場合にボトルネックが生じるのは、超深海の掘削リグ船の契約時であるというのが連邦政府の考えだ。また大統領は、業界のロビーに屈して規定を変更するのを御都合主義と受け止めており、一部の企業が主張するようなボトルネックは誇張されたものだと考えている。(2015年6月12日付けエスタード紙)

 

【中央銀行が2016年のインフレ率を4.5%に収束させるべく対策強化を表明するも市場はインフレの鎮静化に懐疑的】

中央銀行が11日に発表した6月の中央銀行通貨政策委員会(Copom)会議の議事録で、「タカ派」(保守的)なトーンを維持して2016年末にはインフレ率が4.5%に収束する流れが「強まって」いるとの認識を示す一方で、エコノミストらは、通貨当局が希望する機関にインフレ率を目標の中間値へと収斂させるだけの影響力があるかどうかについて疑問視している。

金融市場では、インフレ目標の達成は難しいというのが一致した見解である。エスタード紙が金融機関28社を対象に聞き取り調査を実施したところ、広範囲消費者物価指数(IPCA)が目標の中間値である4.5%に収まるのは2017年になってからだと16社が回答した。2016年に起こり得るとの認識を示したのはわずか3社だった。さらに3社は、4.5%にインフレが収束するのは2018年と回答した。しかも1社が4.5%まで下落するのを2019年、もう1社も2020年までずれ込むとの認識を示した。さらに、インフレが目標の中間値まで減速しないと回答した金融機関も4社を数えた。

その上で、年利13.75%という2006年以来の高い水準にあるブラジル経済基本金利(Selic)について、エコノミストは、年利14.25%に達した場合にはこれまで保ってきたような物価の上昇を抑制する効果を失うと受け止めている。インフレは単に高い水準にあるというだけでなく、ブラジル地理統計院(IBGE)が10日に2015年5月の月間IPCAを0.74%と発表したように、市場の予想(0.68%)を上回る勢いを保っている。

5月のIPCAが不況にもかかわらず想定を上回ったことで、複数のエコノミストが、2016年にIPCAを目標の中間値である4.5%に収斂させるという作業は中央銀行にとって容易な作業ではないと受け止めており、その多くが、不可能と判断している。5月までの12か月間の累積インフレ率は既に8.47%に達しており、その勢いは、2016年まで尾を引く模様だ。

景気の後退局面で利上げするという中央銀行のインフレ対策に対して批判が高まっているが、中央銀行自身は、11日、2015年の物価の上昇を2016年まで引きずらないようにするためには、「強い意志と忍耐」を必要とするとの見方を示した。

利上げを続行しているにもかかわらず現在のインフレを抑制できず、将来的なインフレ率についても明るい見通しを確保できていないことで、中央銀行は、これまで以上の強いトーンで、これまでの通貨政策を継続するとともに「不寝番」の状態でその効果を見守るとの判断を示した。現在、金融アナリストの間では、7月に予定されるCopom会議で、さらに0.50ポイント利上げされるという見方が拡大している。これまで市場は年利14%がSelicの上限と受け止めてきたが、現在では、この利率は最低水準と受け止められている。一方で、政策金利が年利15%に達するという見方も出てきた。

中央銀行の理事会はインフレを取り巻く状況が悪化していると認めつつも、2016年については引き続き楽観視しており、インフレは翌年には「加速度的」に目標の中間値に収斂するとの見方を改めて示した。だがこの方向性は、前回から今回まで議事録の中で一貫している、何ら改善が見られず安定的という2016年のインフレに対する見通しと矛盾している。

テンデンシアス・コンスルトリアのエコノミスト、アドリアーナ・モリナリ氏は、インフレ率が2016年末に目標の中間値に収斂するとは考えられないと分析、2016年のIPCAを5.4%と予想している。同氏は、インフレ率が中間値近辺を記録した直近のデータは、2009年の4.31%だったと指摘する。その後、2010年から2015年(金融機関を対象に中央銀行が実施している経済動向調査「Focus」では8.46%を予想)まで、累積インフレ率は45.9%にも達している。仮に、これがインフレ目標の中間値に収まっていた場合、この水準を3分の1下回る、30.2%だったことになる。さらにLCAコンスルトーレスの場合、IPCAが中間値の4.5%に落ち着くのは2020年と分析する。一方、エコノミストのエトレ・サンチュエス氏は、2017年に4.7%と予想するが、中間値まで下落する可能性も否定できないと受け止めている。同氏によると、「4.5%に落ち着く可能性は大きい」という。(2015年6月12日付けエスタード紙)
 

 

6月の懇親昼食会に満員御礼の180人が参加して開催

6月の懇親昼食会は、2015年6月12日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに180人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務めた。

初めに村田俊典会頭より、現在行なわれている活動を広く知ってもらうことを目的に簡単に会議所活動内容を説明する時間を設け、4点のポイントを説明。一つ目に機能強化委員会より改名された政策対話委員会の活動について述べた。42項目にまとめられたAGIR提案書は優先順位をつけてからブラジル政府との政策対話に挑むことになり、5月18日に開催された賢人会議の場では、会頭自らAGIR活動について説明し、日本商工会議所の三村会頭からも励ましの声をもらったと語った。またWGの活動に興味があれば、今からの参加も可能だと会員に参加を呼びかけた。次に、日伯修好120周年記念行事への寄付に関して、目標金額達成までもう少しと会員に協力をお願いした。また、筑波大学との協定覚書を締結し、日伯の人材育成の活用に寄与することに関し、常任理事会でも議論されていることを説明、最後に、遠距離会員でも会議所の活動に参加できるように企画されたビデオコンファレンスについての説明が行なわれた。NTTの協力で金融部会が主催、これまでに4回約20社が参加してライブでのマーケット情報を届けるトライアルサービスが実施され、初めはテクニカルの課題も見られたが会合を重ねるたびに改善が見られ、来月の常任理事会で今後のプログラムの方向性が決まると語った。会頭挨拶を終え、本日の昼食会 兼 歓迎会の主役でもある次のスピーカー、中前隆博新総領事を紹介した。

中前隆博在サンパウロ日本国総領事/会議所名誉顧問は、メキシコ、アルゼンチンに滞在経験があり、一昨年9月からブラジル大使館で公使として務めてきたと述べた。ブラジリアでは現場に触れる機会が少なかったが、サンパウロでは日系企業や日系コロニアとの交流を深めるように努めていくと話した。日伯関係は、去年のワールドカップや安倍首相訪伯などで勢いがあり、今年は日伯修好120周年や在サンパウロ総領事館100周年など節目の年で、今年後半には、ジルマ大統領の訪日や皇族の訪伯等要人の往来も計画されていると説明。また、サンパウロにおけるジャパンハウスの設立にも力を注いでおり、日本を知らないブラジル人に向けに日本をきちんと知ってもらい、その精神や文化を知ってもらい信頼関係を築いていく場であると語った。このアイデアをいかに中身のある内容にするのかはチャレンジであるが、企業の皆様の知恵もかりながら、ジャパンハウスを一緒になって成功させたいと述べた。最後に、修好120周年記念行事の実行委員長である梅田大使より預かったメッセージを読み上げ、花火大会、JICAの展覧会、日本館改修事業の実現に向けた200万レアルの寄付までもう少しで、皆様の協力をお願いするとした。

そして食事に入る前に、平田事務局長は、この修好条約がなければ移民も始まらず我々もここにはいなかったと話した。修好120周年記念行事を是非成功させる為にも、また修好120周年の大切さと伝える為にも、是非従業員の皆さんに声をかけていただき、もう少しの寄付に協力してもらいたいと呼びかけた。

続いて定例行事移り、初めの連絡事項でメディカル分科会藤田誠委員長は、2013年10月に設立されたメディカル分科会の現在の取り組みについての説明を行なった。医療機器や医薬品企業が中心になり24社32名のメンバーで成り立ち、総領事館、JETRO、JICAにもオブザーバー参加をしてもらっており、医療関連企業が困っている点を取り上げ、カマラの組織として官民が一体となって問題解決に向けた活動を行なうことを目的としていると説明した。特にANVISAの審査登録に時間が掛かり日本医療の新しい技術が導入できないという問題等は、昨年8月の安倍首相の医療セミナーの参加や、ANVISA長官との会合などの活動を重ね、審査期間の短縮や法改正の進捗が見られると述べた。ブラジルは医師の技術は高いが、医療産業はまだまだ発展途上であり、ブラジル国民の健康への貢献していく活動していきたいと話した。

続いて3分間スピーチで、インターコンチネンタルホテルのレナト・オリべーラ氏は、同ホテルにおいて修好120周年記念の行事として、横浜の有名シェフに訪伯してもらい、日本食フェスティバルを企画していると発表した。

2つ目の3分間スピーチでは、レイコ・マツバラ・モレイラサンパウロ大学教授は、国際語としての「日本語」国際シンポジウムについての説明を行なった。シンポジウムは、中南米で開催される日本研究・日本語教育研究関連の国際会議では最大規模で、日本、アメリカ、メキシコ、ロシア等海外から発表者を奨励し、参加者は総勢200名を見込んでいると述べた。また、日本語を学ぶ日系人と非日系人の生徒数の推移をグラフにして、日系人が減り非日系人が増えてきている状況を説明、日本語が日本列島のみならず外国で話される国際語として認識してもらうためのシンポジウムだと語った。

最後にブラジル・ニッポン移住者協会小山昭郎会長は、「日伯・友情の森」・2015プロジェクトの説明を行なった。2008年に「100周年の森」プロジェクトで10万本の植樹事業同様、サンパウロ州政府やサンパウロ市と提携し、州立チエテ・エコロジー公園内に植樹をするプロジェクトで、今年は2万本の植樹を行う準備が開始されたと説明した。

着任挨拶でAJINOMOTO DO BRASIL INDÚSTRIA E COMÉRCIO DE ALIMENTOS LTDA.の藤江太郎社長が、今回初めてのブラジル赴任で伝統のあるカマラの一員になり嬉しく思うと語り、日本では人事・労務部を20年経験し、また海外は中国に7年とフィリピンに4年の駐在経験があると話した。代表者交代挨拶ではKURASHIKI DO BRASIL TÊXTIL LTDA.の上野秀雄社長が、ブラジルには15年前に4年間、今回の6年間とトータル10年勤務し、会議所の活動には4年間の理事職、その内企業経営委員会を2年、また総務委員長を2年勤めたと述べた。ブラジルと日本では距離はあるが、友情は近い国であるとし、今後の日系企業や日系団体の発展を祈願した。後任の青山高明社長は、岡山県出身で、5年間のインドネシア駐在経験はあるが、ブラジル赴任は初めてであると説明し、会員活動や皆様との交流を楽しみにしていると語った。

帰国挨拶で在サンパウロ日本国佐野浩明首席領事は、ジャパンハウスは7月末までに企画書を仕上げ、他国に比べてサンパウロがトップで走り続けられるように努めると述べた。MIMAKI BRASIL COMÉRCIO E IMPORTAÇÃO LTDA.の鳴神正氏は、1990年からトータルで17年勤務してきたブラジルについて、92年のハイパーインフレ、94年のレアルプランの時代の思い出を語り、帰国後は定年を迎え和歌山に帰る予定であると話した。NHKの中島昇氏も帰国挨拶を行い、マスコミ関係では異例の2年間サンパウロの勤務したことになった。ワールドカップでは、ブラジル全土を回り、日系社会とも溶け込めたことが思い出になり、帰国後は、ブラジルの日系企業そして日系社会を日本国民に知ってもらうよう努めると語った。

続いて特別行事として法律用語集の出版発表の場が設けられ、坂間カロリーナ氏と二宮正人氏は、120周年を記念して作成された法律用語集の出版発表を行なった。これは国と社会のリーダーシップを目指すPWCと、二宮正人弁護事務所の翻訳チームによる協力により、約1年かけての作業で完成され、作業に携わった愛知県弁護士会の大嶽弁護士は、日本の弁護士の立場で、また日本もブラジルも法律は常に変わっていく中、どのように言葉を選ぶかも注意しながら用語集を仕上げていったと述べた。

続く講演を始める前に講師歓迎の辞で栗田秀一メディカル分科会副部会長は、日本ではがんが死亡原因で一番多く、ブラジルでは心筋梗塞であるとしたうえで、サンタクルース病院の心臓内科医/技術部長である山野正一ジュリオ医師を紹介し、「急性心筋梗塞について~予防と死亡率の低減~」の講演が開始された。一般的に知られる心臓発作又は急性心筋梗塞は、心臓の血流の低下または中断が原因と考えられ、酸素および栄養素の欠乏による心筋の死につながると説明した。日本での急性心筋梗塞の発生率は低い一方でブラジルでは死亡原因のトップが心臓疾患で毎年約10万人の死亡原因になっていると述べた。男性の場合は45歳以上で、女性の場合は55歳以上でリスクが増加し、家族のメンバーによる病歴にも関わるとした。

ライフスタイルや食生活の改善や定期検査(人間ドック)を受けることでリスクを軽減して症状の出る前の早期診断を行なうのがベストの予防で、最も重要な典型的な症状は痛み、又は胸骨不快感であって多くの場合には圧迫、重み、胸焼けを感じ、首、あご、上肢、背中にも感じる場合があり、だいたい20分以上の症状が(痛み)持続することがあると説明した。吐き気、嘔吐、発汗、顔面蒼白を伴うこともあり、糖尿病、高齢患者及び女性の場合は非定型の痛みや不快感(異なる特性と強度)の症状が出ることがあると語った。最も簡単な検査でその場でわかる心電図の変化による診断ができるとし、心電図の変化についての画像による詳しい解説が行なわれた。

心筋梗塞の約50から60%の死亡は殆どの場合、最初の1時間おき(主に心室細動が原因)に心肺停止状態になり、その為、できるだけ早く病院到着前の救急車或いは救急バイクでかけつけ治療し始めるのが重要(ブラジルでは SAMU)で、心室除細動の場合病院及び救急車にある自動電気除細動器又はポータブルAutomatic Electric Defibrillator (AED)での治療(電気ショック)の説明も行われた。医師を必要とせず、訓練を受けた熟練者による使用可能できる治療方法として、ポータブル(AED)の映像による簡単な使用方法などが行なわれ、心停止の生存率が停止および電気的除細動の間の遅延で毎分 7〜10% 減少するため、早急に対応することが重要であるとの説明が行われた。また、人が集まる場所、銀行、学校、会議所などに設置してあることが多いと話した。講演を終え最後に、村田俊典会頭から記念プレートが贈呈された。

挨拶を行う中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事

講演を行うサンタクルース病院の心臓内科医/技術部長 山野正一ジュリオ医師

記念プレートを贈呈する村田会頭

ブルーツリーホテル 青木氏と佐野 浩明 在サンパウロ総領事館首席領事

ブルーツリーホテル 青木氏、中前総領事、法律用語集出版を発表したPWC坂間カロリーナ氏、平田事務局長( fotos:: Rubens Ito/ CCIJB)

大部一秋 元在サンパウロ総領事を偲ぶ会に出席

2015年6月12日、日系団体共催で行われた大部 一秋 元在サンパウロ日本国総領事を偲ぶ会に、会議所から村田 俊典会頭と平田 藤義事務局長が出席した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日系主要5団体代表者から偲ぶ会にあたってのメッセージが読まれ、村田会頭は以下弔辞を述べた。

『弔辞

大部元サンパウロ総領事を偲ぶ会におきまして、日本商工会議所を代表しまして弔辞を述べさせていただきます。ご逝去の折はウルグアイ大使としてご活躍されていましたが、我々には総領事のほうがなじみがありますので、今日は総領事と呼ばせて下さい。

大部総領事。総領事は天からお聞きだと思いますが、特に今日は日本からこられた奥様やご子息に大部さんがどれだけ素晴らしかったかをお聞き頂きたいと思います。

プロフェッショナルとしてこれまで誰も出来なかったことを成就するということは並大抵のことではありません。そこには、やり遂げたいという強い意志があったと確信します。

3年半在任中に管轄州域内にある一〇六の市へ合計一六四回に及ぶ訪問をされたのは歴史上初めてのことでした。コロニアへの歩み寄りに先頭を立ってご尽力されたのは、日本とブラジルの関係強化の大きな地盤は一〇〇年を越す歴史を持ち、一六〇万人とも言われる日系人であると信じておられたからです。今、私たち日本企業や日本人また日系人がブラジルで胸を張って仕事が出来るのはこの歴史の積み重ねのおかげです。大部総領事にはその事実を私たちに行動力を持って示していただきました。ありがとうございます。

次は官民の協力です。一言で官民の協力といってもあまりイメージが沸かないかもしれません。でも、私たち民間のものからすると大部さんのようなお人柄でいつもニコニコされていて物腰の柔らかな姿勢を見せて貰ったら協力の半分以上は進んだような気持ちになるものです。

その様な流れの中で、二〇一〇年からは商工会議所の初代の名誉顧問として積極的に我々の活動の支援をしていただきました。二〇一二年にはサンパウロ名誉市民賞も受賞されました。インフラ整備にかかる日伯間技術協定の実現や商用マルチビザの延長実現など数々の実績は、大部総領事の心が皆を動かしたのだと思います。その様な心の力を持った方だったと、奥様が持ってこられた遺影を前にしてしみじみと思い出します。

ユダヤの諺に「最高のインテリジェンスは謙遜である」と言うものがあります。大部総領事はそれをまさに日々実行され、プロフェッショナルとして大きな功績を残されました。私たちは、大部総領事のご遺志を確りと受け継ぎ、日伯の益々の関係強化、ブラジルにおける日本のⅮNAを持つすべての人々の幸せと繁栄のため頑張ってゆきたいと思います。

ブラジル日本商工会議所

会頭 村田俊典』

( foto: Jiro Produções)

【ブラジルがEUとの自由貿易協定締結に向けた協議を加速へ】

ブラジル政府は10日、メルコスルと欧州連合(EU)による自由貿易圏の立ち上げに向けた交渉を加速させるとする積極的な外交姿勢を明らかにした。

アルゼンチン政府の抵抗を無視する形でジウマ・ロウセフ大統領は、ブリュッセルで双方の対話のチャネルを拡大するとともに、欧州各国の元首に対して、協定締結の叩き台となる提案と基礎的条件を交換する日取りを、可能な限り迅速に取り決めるよう求めた。この日取りについてブラジル側は7月18日を希望しているが、欧州ではバカンスシーズンに当たるため、協議は9月まで持ち越される模様だ。

今回の外交姿勢は、11日に終了するラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)とEUの首脳会談の合間を縫って、10日にジウマ大統領が表明した。EU本部で行われた10日午後の各国首脳の演説の中で、ジウマ大統領は、対話のペースを加速させるよう希望すると発言するとともに、協議の重要性を強調した。

大統領は、「メルコスルは今、欧州連合との交渉を進め、関係をより強固なものにしたいと望んでいます。それは、メルコスル、そしてブラジルの対外活動計画における最優先課題です」と発言。さらに、「2015年に包括的かつ対等な合意をまとめることができるように、市場へのアクセスに関して双方から提案を交換できるよう、我が方は年内に最初の一歩を踏み出す準備が整っております」と付け加えた。

ジウマ大統領はさらに、両経済圏の貿易関係が2000年から2014年にかけて、900億ドルから2,670億ドルへと急速に拡大していることにも言及した。またブラジルの閣僚も、両経済ブロックが自由貿易協定を締結した場合にブラジルの輸出が20%拡大する可能性があるとする、ゼツリオ・バルガス財団(FGV)が実施した調査結果を提示した。10日夜に短時間ながら記者会見に応じたジウマ大統領は、「メルコスル側は提案書を手渡す用意が整っている」ことを改めて確認した。「我々は今、EUがこちらに対して提案を提示する条件が整ったと伝えてくるのを待ち受けている段階だ」と強調してEU側の代表に交渉推進役のバトンを渡した。またこの記者会見でジウマ大統領は、「具体的に日程を取り決めることを我々は希望している」ことも明らかにした。

さらに11日には、ジウマ大統領は、加盟28か国を代表するEUのドナルド・トゥスク大統領との首脳会議を予定しており、この問題について意見を交換する。またドイツのアンゲラ・メルケル首相との首脳会談も予定しており、同様にこの問題について意見を交換する意向だ。

対照的な反応

ブラジル政府の力強い姿勢は活気がみなぎっており、EUとメルコスルによる自由貿易協定の実現を信用していないEU側の交渉担当者と財界関係者の態度とは対照的なものとなった。

ブリュッセル側は、両経済ブロックが自由貿易協定を締結するのではなく、ヨーロッパとブラジルによる貿易関係を拡大する必要があるのだと強調する。9日には、EU貿易委員会ラテンアメリカ部会のマティアス・ヨルゲンセン部長も同様に、交渉が遅々として進んでいないことに遺憾の意を示した。ただしヨルゲンセン氏は、「我々は、ブラジル側に、極めて恣意的な政治的意図があると受け止めている。この点については、疑問の余地がない」と言う。そして、「あなた方の中でも一部の方が気づいておられるように、この交渉は、もう16年も前から進捗していないのだ」と付け加えた。(2015年6月11日付けエスタード紙)
 

 

ブラジル・日本移住者協会の小山昭朗会長が訪問

「21世紀の森」作り全伯植樹キャンペーンを牽引しているブラジル・日本移住者協会の小山昭朗会長並びにオイスカ・ブラジル総局の高木大和オズワルド統括コーディネーターが2015年5月26日に商工会議所を訪問、富島 寛 会議所環境委員会委員長と 寺本 将人補佐、平田藤義事務局長と意見交換を行った。

左から、小山会長、オイスカ・ブラジル総局の高木大和オズワルド統括コーディネーター、日下野総務補佐、平田事務局長、富島環境委員会長、寺本補佐( Foto: Rubens Ito/CCIJB)