第1回機能強化委員会インフラワーキンググループ会合の概要

機能強化委員会は10月9日午後4時から第1回インフラワーキンググループ(WG)会合を開催、武藤元副委員長他21名が参加した。なお、当日はオブザーバーとして、遠藤諭副領事にもご参加いただいた。冒頭、武藤副委員長から、機能強化委員会の設立経緯、WGの活動目的等が説明され、今後3~4カ月掛けてブラジル政府に対する改善提案書AGIRを取りまとめていきたいとして、各委員の協力を求めた。続いて各委員の自己紹介が行われ、その後、本WGの進行役、またブラジル政府との政策対話等、対外的な活動時において本WGを代表して種々交渉にあたるグループ長に室澤智史氏(JICAブラジル事務所)が、その補佐役となる副グループ長に中嶋毅行氏(ブラジル三菱重工)が満場一致で選任された。
以降、室澤グループ長、中嶋副グループ長の司会により会合が進められ、まずはじめに、当地日系企業に係わるインフラ分野における問題点として事務局から、ブラジル日本商工会議所がこれまでに実施した会員アンケート調査の中で回答件数の多い項目が順に示され、さらにブラジル産業界の問題認識として、ブラジル工業連盟(CNI)がこのたび大統領候補者に提出した提言事項が合わせて報告され、当地におけるインフラ問題について委員間での共有が図られた。その後各委員から、長期金融市場の未整備、活用しづらいPPP、インフラ工事におけるブラジルコストや品質問題、また国産化比率などの問題点が提起され、改善策の取りまとめに向け委員間で活発な議論が行われた。次回会合は11月13日に行われる予定。

グループ長/室澤智史(JICAブラジル事務所)、副グループ長/中島毅行(ブラジル三菱重工業)
委員/岩山明郎(日立南米社)、深井泰雄(ブラジルみずほ銀行)、甲斐中哲也(ブラジル三井
住友銀行)、青山健太郎(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、横路史生(大和証券)、安井豊
(国際協力銀行)、石丸卓(JICAブラジル事務所)、松井紀雄(伊藤忠ブラジル会社)、
栗原環(ジェトロ・サンパウロ)、菊池守(丸紅ブラジル会社)、大橋啓太(双日ブラジ
ル会社)、飯田俊太郎(ブラジル住友商事会社)、(欠席)藤井健(ケミカルクラウド)、奥地正敏(戸田建設/夕食会から出席)、池谷裕一(DELOITE)、機能強化委員会/武藤元副委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、矢部健太郎副委員長(ブラジル三井物産)、大塚未涼(ブラジル三井物産)、在サンパウロ日本国総領事館/遠藤諭経済班副領事、事務局/平田藤義事務局長、天谷浩之アドバイザー、吉田章則調査員

 

 

過去12カ月間のインフレ指数は6.75%

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、9月のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は、食料品や航空運賃の値上げなどの影響を受けて8月の0.25%の2倍以上となる0.57%を記録している。

9月の過去12カ月間の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、6.75%と連邦政府の許容上限値6.5%を上回って2011年10月以来では最高のインフレ指数を記録した影響で、年内のガソリン価格の値上げが非常に難しくなっている。

現在のブラジル国内のガソリン価格は、平均国際価格を19.8%下回っているとブラジル・インフラストラクチャー・センター(CBIE)では説明、ガソリン並びにディーゼル燃料価格を5.0%値上げすればインフレ指数は0.2%上昇すると予想されている。

9月の燃料価格は0.05%値下げされたが、航空運賃並びに新車価格、自動車のメンテナンス代、電力料金、ホームヘルパーの賃金、プロパンガスなどが上昇したために0.57%のインフレ指数を記録している。

今年初めから継続している旱魃による影響で基本食品や食肉価格が上昇、またウクライナ問題によるロシア向けの欧米からの食料品輸出制裁の影響で、ブラジルからの食肉輸出の増加したこともブラジル国内の食肉価格の上昇につながっている。

9月のインフレ上昇の一要因として外食代の値上がりがあり、今年9カ月間の外食代は7.64%上昇してインフレ指数を0.39%引上げており、特に6月から7月にかけて開催されたワールドカップも外食代を押し上げた。

また電力エネルギー並びにサラリーがインフレ指数以上に上昇、過去12カ月間のサンパウロの食料品並びに飲料代の値上げは9.19%、リオは9.86%とそれぞれ大幅な値上がり記録している。

9月の家賃は0.77%、生活雑貨品は0.34%、衣類は0.57%、公共輸送費は0.63%,医療費・健康保険代は0.33%、日用品は0.39%、教育費は0.18%、通信費は0.13%とそれぞれ値上がりしている。

また9月の食品・飲料関連のインフレ指数では玉ねぎは10.17%、ビールは3.48%、食肉は3.17%、キャサバ製粉は2.52%、果物は2.11%、菓子・キャンディーは1.90%、ミルクは1.75%、鶏肉は1.68%、ビスケットは1.30%、ソフトドリンクは1.24%とそれぞれ値上がりしている。

9月の過去12カ月間のサルバドール市の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.54%、ブラジリア市は6.41%、サンパウロ市は6.66%、レシーフェ市は7.16%、クリチバ市は7.13%、ベレン市は6.26%、ベロ・オリゾンテ市は6.40%、フォルタレーザ市は6.41%、ポルト・アレグレ市は6.65%、リオ市は7.63%、ゴイアニア市は6.26%となっている。(2014年10月9日付けエスタード紙)

米国大手薬局チェーンはBR Pharmaと買収交渉

米国資本の大手薬局チェーンWalgreens社は、更なる中南米進出の足掛かりをつくるためにBTG パクツアル銀行傘下のBR Pharma社と買収交渉を行っていると業界関係者は予想している。

Walgreens社は2012年に英国資本の薬局チェーンAlliance Boots社の株式を45%取得してブラジル市場に進出、BR Pharma社はブラジル国内の薬局チェーンでは3位にランクされている。

2013年のBR Pharma社の売上は34億レアルであったが、赤字は1億5,130万レアル、今年第24半期の赤字は9,533万レアル、今年上半期の赤字は1億4,310万レアル、負債総額は5億4,680万レアルとなっている。

BR Pharma社は2009年に設立され、2010年から2012年にかけてBig Bem 社並びにFarmarcia Santana社、 DrogariaRosario社、 Mais Economica e Farmais社を相次いで買収して北部地域並びに北東部地域、中西部地域に進出している。

Alliance Boots社は、今年5月にFarmacias Ahumada社を買収してメキシコ並びにチリの薬局チェーン1,400店舗の運営に乗り出し、またコロンビア進出を模索している。

2013年のWalgreens社の売上は722億1,700万ドル、純益は24億ドル、25カ国で1万1,000店舗の薬局チェーンを運営しているが、今後の成長が見込める中南米のマーケットシェア拡大を狙っている。

今年初めにはWalgreens社のライバルであるCVS社がPatria Investimentos社を通して買収案件を模索しているが、ブラジル国内ではすでにOnofre社を買収、 またDrogaria São Paulo Pacheco社の買収を模索していると予想されている。(2014年10月9日付けエスタード紙)

 

連邦政府は暫定令656号で色々な減税政策を2018年まで延長

連邦政府は大統領決選投票を2週間後に控えているにも関わらず、昨日、暫定令656号を国会に送り、色々な減税政策を2018年まで延長することを決定している。

この暫定令656号が国会で承認されれば次期政権にとって303億レアルの歳入減に結びつき、また現政権の今年の財政プライマリー収支黒字は目標を大幅に下回っているために、次期政権は非常に難しい政権運営を余儀なくされる。

電気製品リスト向け社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の免税プログラムでは2015年は79億レアル、2016年は86億レアル、2017年は94億レアルの減税による国庫庁の歳入減が見込まれている。

また連邦政府はインフラプロジェクトに対する民間銀行のクレジットに対する金融取引税(IOF)の免税、ホームヘルパーの雇用主に対する社会保障院(INSS)への2017年末までの所得税(IR)の減税で20億レアルの歳入減に結びつく。

低所得層対象の大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”プログラムでは2017年末までの減税政策延長では20億レアルの歳入減に結びつき、また風力発電所向けのパーツに対する社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の免税プログラムでは5,160万レアルの歳入減に結びつく。(2014年10月9日付けエスタード紙)

 

GROUPON一行が訪問

パウリスタ大通りに本社のあるGROUPON社のルシーラ・マシャード ジェネラルマネージャー並びにカロリーナ・ギラルデ氏、サンドラ・ペレイラ氏が2014年10月8日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長、日下野成次総務担当にGROUPON社の事業内容などについて説明した。

左手前から平田藤義事務局長/日下野成次総務担当/サンドラ・ペレイラ氏/カロリーナ・ギラルデ氏/ルシーラ・マシャード ジェネラルマネージャー

第1回機能強化委員会労働ワーキンググループ会合

機能強化委員会は10月8日午後4時から第1回労働ワーキンググループ(WG)会合を開催、武藤元副委員長他17名が参加した。なお、当日はオブザーバーとして、坪井俊宣経済班領事にもご参加いただいた。冒頭、武藤副委員長から、機能強化委員会の設立経緯、WGの活動目的等が説明され、今後3~4カ月掛けてブラジル政府に対する改善提案書AGIRを取りまとめていきたいとして、各委員の協力を求めた。続いて各委員の自己紹介が行われ、その後、本WGの進行役、またブラジル政府との政策対話等、対外的な活動時において本WGを代表して種々交渉にあたるグループ長に松澤巧氏(ブラジル味の素)が、その補佐役となる副グループ長に東崇徳氏(ブラジルトヨタ自動車)が満場一致で選任された。
以降、松澤グループ長、東副グループ長の司会により会合が進められ、まずはじめに、当地日系企業に係わる労働分野における問題点として事務局から、ブラジル日本商工会議所がこれまでに実施した会員アンケート調査の中で回答件数の多い項目が順に示され、さらにブラジル産業界の問題認識として、ブラジル工業連盟(CNI)がこのたび大統領候補者に提出した提言事項が合わせて報告され、当地における労働問題について委員間での共有が図られた。その後各委員から、インフレ率をベースにした賃上による人件費の上昇、頻発する労働訴訟による労務管理コストの上昇、新たに導入される予定のE-socialシステムによる業務コストの上昇懸念など各企業が直面する労働問題が提起され、改善策の取りまとめに向け委員間で活発な議論が行われた。次回会合は11月5日に行われる予定。

出席者 :
グループ長/松澤巧氏(ブラジル味の素)
副グループ長/東崇徳氏(ブラジルトヨタ自動車)
委員/加藤周平氏(南米新日鐵住金)、宇野怜輔氏(安田マリチマ保険)、破入マルコス氏(AUTHENT)、
西口阿弥氏(EYサンパウロ)、森和哉氏(キッコーマンブラジル)、上野秀雄氏(クラシキブラ
ジル)、堀川サンドロ氏(クラシキブラジル)、上床憲司氏(伊藤忠ブラジル)、辻本希世氏
(ジェトロ・サンパウロ)、木戸淳裕氏(双日ブラジル)、佐藤英則氏(ブラジル住友商事)
機能強化委員会/武藤元副委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、大塚未涼氏(ブラジル三井物産)
在サンパウロ日本国総領事館/坪井俊宣経済班領事
事務局/平田藤義事務局長、天谷浩之アドバイザー、吉田章則調査員

 

ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)はルーラ鉱区の原油開発を許可

ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)は、リオ州沖合240キロメートルに位置するイラセマ・スール地域の岩塩層下(プレソルト)の原油・天然ガス開発を予定しているルーラ鉱区の開発許可をだした。

洋上で原油・ガスを生産して生産した原油を設備内のタンクに貯蔵して、直接輸送タンカーへの積出を行う浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備のFPSO(Floating Production, Storage and Offloading system)であるシダーデ・デ・マンガラチーバには海底パイプライン8本が接続される。

ルーラ鉱区の1日当たりの原油生産能力は15万バレル、天然ガスは800万立方平方メートル、FPSOの原油貯蓄能力は160万バレルが見込まれている。

アングラ・ドス・レイスにあるBrasFels造船所から8月16日に石油採掘用プラットフォームであるシダーデ・マンガラチーバは、サントス海盆のルーラ鉱区へ向かって曳航を開始していた。

またIBAMA資源院は、サントス海盆のプレソルト原油開発を予定しているBM-S-9鉱区並びに BM-S-11鉱区、13プラットフォーム向け環境ライセンスを認可、投資総額は1,200億レアルで2017年から原油生産が予定されている。

8年前にプレソルト原油地域が発見されて、現在のペトロブラスの1日当たりのプレソルト原油生産は50万バレル、2010年のプレソロトの原油生産は4万2,000バレル、今年は41万1,000バレルと約10倍の増産している。

ペトロブラスの2018年のプレソルトの原油生産は同社の原油生産の52%を占めるまで増産が予定されているために、早急な環境ライセンスの認可並びに投資拡大が必要となっている。(2014年10月7日付けエスタード紙)

国際通貨基金(IMF)は今年のブラジルのGDP伸び率を0.3%と下方修正

国際通貨基金(IMF)は、10月7日の「世界経済見通し(WEO)」で、今年のブラジルのGDP伸び率を7月のGDP伸び率1.3%から公共投資の減少や企業経営者の景況感の悪化などの要因で0.3%と大幅な下方修正を行っており、2015年のGDP伸び率も7月の2.0%予想から1.4%に下方修正している。

BRICs諸国の中では、ロシアがウクライナ問題を抱えて欧米諸国が中心になって経済制裁を実施しているために、今年のGDP伸び率は0.5%に留まると予想、来年は0.2%まで減少すると予想している。

今年の世界の平均GDP伸び率は、3.3%と7月のGDP伸び率予想3.4%から0.1%下方修正、来年の世界の平均GDP伸び率は3.8%と7月のGDP伸び率予想4.0%から0.2%下方修正されている。

国際通貨基金では今年のブラジルのインフレ指数を6.2%、2015年は6.0%と金融市場関係者の予想と一致しており、また2019年のインフレ指数は連邦政府の目標中央値4.5%まで減少すると予想している。

南米地域のGDP伸び率はブラジル並びにアルゼンチン、ヴェネズエラが平均を大幅に下回っており、今年のアルゼンチンのGDP伸び率はマイナス1.7%、ヴェネズエラはマイナス3.0%、2015年のアルゼンチンのGDP伸び率はマイナス1.5%、ヴェネズエラはマイナス1.0%がそれぞれ予想されている。

しかし今年のチリのGDP伸び率は2.0%、コロンビアは4.8%、ペルーは3.6%、エクアドルは4.0%、パラグアイは5.2%、ボリヴィアは4.0%がそれぞれ予想されている。

2015年のチリのGDP伸び率は3.3%、コロンビアは4.5%、ペルーは5.1%、エクアドルは4.0%、パラグアイは5.0%、ボリヴィアは4.5%がそれぞれ予想されている。

今年の新興国の平均GDP伸び率は4.4%、中国は7.4%、インドは5.6%、2015年新興国の平均GDP伸び率は5.0%、中国は7.1%、インドは6.4%がそれぞれ予想されている。(2014年10月8日付けエスタード紙)

 

マナウスとマカパ間の電力エネルギー送電網の完成が大幅に遅れている

アマゾナス州マナウス市とアマパ州マカパ市間の電力エネルギー送電網の完成が1年以上も大幅に遅れて火力発電所稼働による電力供給を余儀なくされているために、今年は20億レアルの無駄な消費に結びついている。

マナウス市とマカパ市を結ぶ送電網は延長1,800キロメートルで3,300ヵ所の電力搭の建設が必要で投資総額は35億レアル、建設期間は2年の予定であったにも関わらず、最終的には5年を要すると予想されている。

パラー州ツクルイ水力発電所からパラー州ジュルパリでマナウス-マカパ間の送電網に継続して電力を送電する予定となっているが、エレトロブラス傘下のアマゾナス・エネルジア社では環境ライセンスの認可が遅れている影響で完成が遅れていると説明している。

今年1月にはパラー州ツクルイ水力発電所からパラー州ジュルパリ経由でアマパ市までの送電網は完成しているにも関わらず、アマパ電力公社は4,200万レアルの資金不足で完成が遅れていたが、連邦貯蓄金庫から資金を調達して今年末までに完成できる目途がついている。(2014年10月7日付けエスタード紙)

 

 

第一回日伯農業振興会議などについて意見交換

在ブラジル日本国大使館農務担当の森田健太郎二等書記官並びにサンパウロ総領事館の遠藤諭副領事が2014年10月8日に商工会議所を訪問、平田藤義事務 局長、機能強化委員会の天谷浩之アドバイザーと共に、来る12月初旬開催予定の第一回日伯農業振興会議や会議所会員企業訪問などについて意見交換を行っ た。

左手前から平田藤義事務局長/天谷浩之アドバイザー/遠藤諭副領事/森田健太郎二等書記官