S&Pは、ブラジルのソブリン格付けを「BBB」から「BBBマイナス」に1段階引き下げ

昨日24日、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルのソブリン格付けを「BBB」から「BBBマイナス」に1段階引き下げて投資適格級では最も低い格付けとなり、見通しは「ネガティブ」から「安定的」に変更、またペトロブラス石油公社並びにブラジル中央電力(Eletrobras)も格下げされた。

昨年6月に米国の格付け会社S&Pは、ブラジルの長期格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に下方修正、また格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・ サービスも昨年、ブラジルの財政赤字が一段と拡大すれば格下げに踏み切る可能性を発表していたが、今年10月に大統領選を控えているために、大統領選挙前の格付け見直しは、実施されないと予想されていた。

S&Pは格下げの要因として「連邦政府の政策に一貫性がなく、また財政政策と経済政策の信頼性が欠如しており」、また「今後数年間のブラジル経済は、低成長にとどまる」と予想している。

公立銀行が連邦政府の経済成長加速プログラム(PAC)を支えており、また電力料金の値上げの先送り、財政プライマリー収支黒字の目標のために、減税政策の縮小などを余儀なくされているとS&Pは指摘している。

今年の財政プライマリー収支黒字GDP比1.9%に相当する990億レアルのうち、中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政 プライマリー収支黒字は、GDP比1.55%に相当する808億レアルを見込んでいるにも関わらず、黒字達成のためには、440億レアルに相当する補助金 や減税政策の削減による公共支出の削減を余儀なくされている。

S&Pは、ブラジルのソブリン格付けを「BBB」から「BBBマイナス」に1段階引き下げを決定したが、格付け会社ムーディーズ並びにフィッチもS&Pに続いて、ブラジルを格下げする可能性も否定できない。

大統領選を10月に控えてS&Pが格下げを行ったことに対して、野党は一斉に連邦政府をやり玉に挙げており、また金融市場関係者は、来年にブラジルの格付けを更にもう一段階下のBB+にする可能性もあると予想している。

最上級のトリプルA(AaaまたはAAA)はシンガポール、ドイツ、AAは米国、フランス、BBBはコロンビア、イタリア、BBBマイナスはブラジル、インド、投機的格付けのBB+はトルコ、インドネシアとなっている。(2014年3月25日付けエスタード紙)

今年の経常収支赤字を800億ドルに修正

中銀は今年の経常収支赤字を前回の780億ドルから800億ドルに修正、修正要因として、今年のブラジルの貿易収支黒字を前回の100億ドルから80億ドルに下方修正した。

中銀は2月の経常収支赤字を74億4,500万ドルと発表して2月の月間の経常収支赤字は過去最高となったが、経常収支赤字は、予想の80億ドルを下回ったと中銀のツーリオ・マシエル経済班主任は説明している。

今年初めの2カ月間の経常収支赤字は、GDP比5.45%に相当する190億3,600万ドル、過去12カ月間の経常収支赤字は、GDP比3.69%に相当する824億8,400万ドルを記録している。

2月の貿易収支は21億2,500万ドルの赤字を計上、経常収支のサービス収支は34億8,000万ドルの赤字を計上、配当金・利益送金などの所得収支は19億5,400万ドルの赤字を計上している。

2月の製造業部門向け対内直接投資は、41億3,200万ドルで前年同月の38億1,400万ドルを上回っており、2月の過去12カ月間の金融市場向けポートフォーリオ投資は339億9,000万ドルとなっている。「2014年3月25日付けエスタード紙」

 

サムスンは4Kテレビをワールドカップ前にリリース

サムスンはフルハイビジョンの4倍の高画質化を追求した4Kテレビ(UHD)を6月12日開催のワールカップ前にブラジル市場に投入、年内中に10万台の4Kテレビを販売する。

ワールドカップの年の平均テレビ販売は前年比5%から7%増加するが、今年はブラジルで開催されるために、サムスンでは前年比15%から20%の販売増加を予想している。

4Kテレビはすでに韓国並びに米国で販売されており、サムスンはテレビ販売では、8年連続で世界トップを維持しており、4Kテレビの開発には30億ドルを投資している。

サムスンは2012年にブラジルで4Kテレビを販売したが、その時の価格は10万レアル、2013年の4Kテレビの価格は1万レアルから2万レアル、今回の4Kテレビの最も安い価格は8,000レアルとなっている。(2014年3月25日付けエスタード紙)

 

 

今年2回目のメディカル分科会に16人が参加して開催

今年2回目の貿易部会(伊吹 洋二部会長)のメディカル分科会(藤田誠分科会長)は、2014年3月24日午後4時から5時30分まで16人が参加して開催、初めに藤田誠分科会長は、2月22日厚労省との会合のフィードバックについて、会合には厚生労働省から佐原康之 管理官並びに近藤英幸 調整官、坪井俊宣 領事、ジェトロの石田靖博 所長、ジャイカの室澤智史 所長、遠藤浩昭 次長、平田藤義 事務局長、メディカル分科会メンバー11人が参加したと報告を行った。

2月25日の厚労省・ANVISAとの面談は、ブラジリアANVISA庁舎内でANVISA側からバルバノ長官、パウラ国際部長他4名 、日本側からPMDA近藤理事長、中島国際部長、 厚労省医政局佐原医療統括管理官、同医薬局近藤調整官 在ブラジル日本大使館片平公使参事官、金子一等書記官が参加して開催された。

議事概要では第1部の規制当局間の協力として、ANVISAから組織の概要について説明があり、PMDAから、日本における過去5年程度の審査迅速化に向けた取り組み、医療機器規制制度の概要(法改正を含む)等に ついて説明があった。

近藤理事長は、ANVISAとより緊密な関係となれるようその方策を検討したいと発言し、バルバノ長官からも、PMDAとANVISAによる規制当局間の協力の深化 は両国にとって望ましいとの発言あり、薬局方、GMP、審査の迅速化など双方の関心事を整理しつつ、協力活動に関する 計画を作成することで合意した。具体的な協力活動には、専門家間の意見交換やワークショップの開催などが考え られ、Working Levelで具体的な活動方法を検討していくこととなり、このような取り 組みを通じて、ANVISAの審査の迅速化等を支援する予定となっている。

第2部の医療の国際展開関連では、厚労省から日本の医療機器・医薬品業界からのANVISAに対する要望事項を伝達し、バルバノ長官より、日系企業の懸念は理解するので訪日の機会をとらえて、 医薬品及び医療機器産業界と意見交換をしたいとの申出があった。訪日時には 意見交換の場をアレンジする予定であり、さらに、バルバノ長官より、訪日とは別に、在伯の産業界代表とANVISAでの意見交換の場を持つことも可能であり、在伯日本大使館を通じてアレンジ してもらえれば、との提案があった。

今後の予定としてANVISA長官表敬訪問、ANVISAと分科会間で定期的な実務会合の実現 、また企業の困っている点についての話し合いの場の実現 、ANVISA長官の訪日では 日本並びに日本の品質の熟知や許認可審査期間の改善窓口となることなどが報告され、ANVISAに関するヒヤリングアンケート調査の必要性などで積極的な意見交換が行われ、また坪井領事から「新経済成長大国の医療補償制度見関する調査研究-ブラジルの医療補償制度-報告書」2部が商工会議所に贈呈され、貴重な資料であるために、メディカル分科会メンバーに広く活用できるように希望者にコピー配布の手配を行うことで同意を得ている。

参加者は藤田分科会長(テルモ)、栗田副分科会長(日本光電)、荻原氏(味の素)、松下氏(フジフイルム)、神原氏(コニカ ミノルタ)、田渕氏(クラシキ)、板垣氏(パナメジカル)、福田氏(オムロン ヘルスケア ブラジル)、浅井氏(三井物 産)、横内氏(テルモ)、平野氏(テルモ)、安井氏(東レ)、石井氏(東芝メディカル)、坪井領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、大角編集長

左から栗田副分科会長(日本光電)/藤田分科会長(テルモ)

 

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

三井物産金属業務本部企画業務室の池田泰久シニアエコノミスト一行が訪問

三井物産金属業務本部企画業務室の池田泰久シニアエコノミスト並びにブラジル三井物産サンパウロ本店業務部副部長の岡島直也取締役、同業務・人事課の目黒英久マネージャーが2014年3月24日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルの政治経済について意見交換を行った。

左から平田藤義事務局長/ブラジル三井物産サンパウロ本店業務・人事課の目黒英久マネージャー/三井物産金属業務本部企画業務室の池田泰久シニアエコノミスト/ブラジル三井物産サンパウロ本店業務部副部長の岡島直也取締役

菊地援協会長の名誉市民賞受賞式に出席

2014年3月24日、サンパウロ市議会で菊地 義治サンパウロ日伯援護協会会長の名誉市民賞授賞式が行われ、会議所より藤井晋介会頭を始め常任理事や関係者、平田事務局長が出席した。

( Foto: Jiro produções)

                                                                                                                                  ( Foto: Jiro produções)

                                                                                                     (Foto: RenattodSousa / CMSP)

伯国三菱商事の松永愛一郎社長が訪問

伯国三菱商事の黒子多加志社長と後任の松永愛一郎社長が2014年3月24日に商工会議所を訪問、帰国する黒子多加志社長は応対した平田藤義事務局長に帰国挨拶を行い、後任の松永愛一郎社長は着任挨拶を行った。

左から平田藤義事務局長/後任の伯国三菱商事の松永愛一郎社長/帰国する黒子多加志社長

 

4大穀物メジャーがロジスティック企業設立して民営化コンソーシアムに参入か

ブンゲ社並びにカーギル社、Maggi社、 Dreyfus社の4大穀物メジャーが輸送ロジスティック企業EDLP社を設立して、ブラジルの穀倉地帯のマット・グロッソ州から鉄道などを通して、パラー州の港湾から穀物輸出をするための新しい鉄道民営化コンセッション入札を連邦政府に要請している。

EDLP社は、すでにセーザー・ボルジェス運輸相に新しい鉄道網の建設計画を提示しており、新鉄道建設はPirararaプロジェクトと命名され、投資総額は100億レアルから150億レアルが見込まれている。

南北鉄道のゴイアス州カンピノルテとルッカス・ド・リオ・ヴェルデを結ぶ883キロメートルのFico鉄道を建設してマラニョン州イタキ港から穀物を輸出、またゴイアス州アグア・ボアからカンピノルテをつなぐFico Leste鉄道の建設も要請している。

マット・グロッソ州Sinopからパラー州Mirititubaを結ぶ1,050キロメートルのFerrogrão鉄道を建設してタパジョー河を1,000キロメートルに亘って水上運輸して、パラー州ヴィラ・ド・コンデ湾もしくはサンタレン港から穀物を輸出する。

現在のマット・グロッソ州の大豆やトウモロコシなどの穀物生産は3,000万トン、2020年には5,000万トンに達すると予想されており、その50%はパラー州Miritituba経由でパラー州の港湾から輸出する計画となっている。

またマット・グロッソ州Sapezalからマデイラ河沿いにロンドニア州ポルト・ヴェーリョに達するFico Oeste鉄道を建設して、アマゾナス州イタコアチアラ港経由でパラー州の港湾から穀物を輸出する計画となっている。(2014年3月23日付けエスタード紙)

2022年のブラジル国内の鉄鋼輸入比率は58%まで上昇か

ブラジル鉄鋼院(IABr)のベンジャミン・バプチスタ・フィーリョ取締役は、2022年のブラジル国内の鉄鋼製品の輸入比率は、国内消費の58%に達する可能性があると予想している。

現在の付加価値の高い圧延鋼や圧延鋼板の直接輸入並びに間接輸入の比率は、32%まで達して2008年の輸入比率24.7%から大幅に増加してきており、特に中国からの輸入が急増している。

昨年のレアル通貨に対するドルの為替は15%上昇したために、ブラジルの鉄鋼製品価格の輸出競争力は上昇したにも関わらず、トルコのリラ、ロシアのルーブル、中国の元等も下落したために、レアル安の為替効果が相殺されている。

2010年の鉄鋼製品は600万トンと2008年の2倍以上に達しており、輸入鋼板はブラジル国内の消費の25%に達していたが、現在は12%まで減少しているにも関わらず、理想の8%には程遠い。

バプチスタ・フィーリョ取締役は、ブラジル国内の鉄鋼需要の減少や電力料金コストの上昇、人件費の高騰、安価な中国性の鉄鋼製品の急増などの要因に伴って、鉄鋼メーカーの数カ所の高炉の停止が余儀なくされているために、設備稼働率は65.8%まで低下している。

ブラジル国内の鉄鋼メーカーの29高炉の稼働で4,840万トンの粗鋼生産能力があるにも関わらず、昨年のブラジル国内の粗鋼生産は、稼働能力を30%下回る3,420万トンであった。(2014年3月24日付けヴァロール紙)

 

ジウマ政権の公社の社債発行は64億ドルに達する

ジウマ政権下のペトロブラス石油公社やブラジル銀行などの公社の社債発行は、64億ドルに達しており、海外投資家の公社の株所有率は43%とジウマ政権が誕生した2011年の22%から倍増している。

Bloomberg社の統計によると、海外投資家によるブラジルの公社の株所有率43%はメキシコの38%、チリの33%をそれぞれ大幅に上回っているが、ブラジルの民間大企業であるヴァーレ社やイタウー銀行では、海外での社債発行を2012年第4四半期以降は控えている。

2013年10月初めに格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、連邦政府の財政収支の悪化並びに公共投資の減少、経済成長が引き続き低迷していると指摘して、ブラジルのソブリン格付けの「Baa2」は据え置いたにも関わらず、格付けの見通しを 「強含み」から「安定的」に変更していた。

2013年6月にスタンダード&プアーズ社は、ブラジルの長期格付け見通し「BBB」を低い経済成長率、財政収支の悪化などの要因で、「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。

今月19日にラテンアメリカで最大のブラジル銀行は、償還期間が2018年物の3億ユーロの社債を発行、8か月前には7億ユーロの社債を発行、先週ペトロブラスは85億ドルの社債を発行している。(2014年3月24日付けヴァロール紙)