メルコスール事務総長と会合

2013年9月4日、メルコスール事務局本部のイヴァン・ハマーリョ事務総長をJETRO・サンパウロおよび会議所が訪問した。最初にイヴァン事務総長からメルコスール加盟国の現状と将来、特にボリビアやエクアドル、スリナム、ガイアナ諸国など拡大メルコスルの動向について説明を受けた。その後、今回の一番の関心事であるEUとの協定に向けた具体的な進捗状況について又、日本を含めた他地域とのFTA協議の可能性、南米中央に位置するボリビアの重要性、地政学から見たメルコスール、CAN加盟国の二重加盟問題、太平洋同盟との関係、パラグアイの再加盟についてもQ&A形式で意見交換を行った。

会合にはイヴァン、同本部のゴンザロ・ロドリゲス官房室長、カーシア秘書等4人がJETROから石田靖博所長、紀井寿雄ディレクター、森下龍樹事業担当部長が、会議所からは伊吹洋二会議所副会頭、平田藤義事務局長が会合に参加した。

イヴァン事務総長は2010年12月31日、ブラジル開発商工省事務次官(副大臣)を退任後、ブラジル・トレーディング・カンパニー協会(ABECE)会長を歴任し当時、石毛博行経済産業審議官(現在JETRO理事長)と並び日伯貿易投資促進合同委員会(MDIC/METI)の共同議長を務めた方で、また当所の定例昼食会やセミナー等の場で数回講演を行った事もあり当会議所にとっては非常にお馴染の方。

メルコスル事務局により開催された懇親昼食会には大部一秋在ウルグアイ日本国大使(前サンパウロ総領事、前会議所名誉顧問)および対メルコスル&アラジ ブラジル代表大使のルイ・カルロス・ペレイラ氏も加わり、政治色の強いメルコスールの動向や物流拠点としてのウルグアイ又生産基地として活躍する進出企業の活動状況等について大所高所から幅広く色々な意見交換を行った。

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左から紀井寿雄ジェトロディレクター、石田靖博ジェトロ所長、イヴァン・ハマーリョ事務総長、平田藤義事務局長、ゴンザロ・ロドリゲス官房室長、伊吹洋二副会頭、森下龍樹ジェトロ事業担当部長

 

 

写真提供: 石田靖博ジェトロサンパウロ事務所所長

リオ・グランデ・ド・スール州ビジネス投資セミナーに50人が参加

ジェトロサンパウロ事務所(石田 靖博所長)ブラジル日本商工会議所(藤井晋介会頭)共催リオ・グランデ・ド・スール州(南大河州)ビジネス投資セミナーは、2013年9月3日午後2時から4時まで50人以上が参加して開催、司会は井上徹哉次長が務め、初めに南大河州政府投資促進・開発エイジェンシーのイヴァン・デ・ペレグリン代表が「南大河州の工業政策」と題して、南大河州の有利な地理的位置、高い一人当たりのGDP、製造業がブラジル平均の2倍以上のGDP伸び率、ヨーロッパ移民が多くて教育レベルが非常に高くて優秀な人材の宝庫、ブラジルでは2番目に多い優秀な病院や医療施設を誇っており、またメルコスールの隣国諸国と非常に近くて港湾施設や道路、鉄道などのインフラ整備が整って最もポテンシャルがある同州への外資系企業や他州からの企業進出を歓迎していると説明した。

またペレグリン代表が同州は輸送機械、農業機械、バイオディーゼル、自動車産業などが最も盛んでブラジルではトップを占め、電気電子製品並びに家具、機械・装置産業も非常に発達しており、新産業誘致でプライオリティの高いのは、原油開発用のプラットフォーム建造などの造船工業、風力発電、リサイクルや汚染改善産業、半導体、医薬品であり、同州への投資誘致のために「投資ルーム」を設置して投資家と州政府投資促進・開発局の仲介役となって、ファイナンスや税制について投資家をサポートしていると説明した。

同州にはブラジル国内トップ8大学のうち3大学があり、州内には23大学、113工業高校を擁しており、優秀で豊富な人材を提供、造船業の企業誘致では外洋と結ばれている造船業が盛んなリオ・グランデ市とポルト・アレグレ近郊のグアイーバ市が地理的に有利であり、トラックや自動車産業では約600社で7万8000人を雇用、GM社、Marcopolo社、 Agrale社、 Randon社が自動車やトラック、バスを生産している。

またブラジルの資本財生産の13%は同州に集中、ブラジルの農業機械の50%は同州で生産、オートメーション産業の50%のメーカーが集中、また医療機器メーカーや医薬品メーカーを積極的に誘致しているが、昨年5月に武田薬品工業は同州の中堅製薬会社マルチラブ社を買収して進出、バイオ燃料、半導体メーカーや風力発電所建設などの誘致も州内の経済発展や雇用創出のために、積極的に行っていると説明した。

州政府投資促進・開発局税制担当のレオナルド・ガフリ・ディアス・アシスタントは「税制並びにファイナンスのインセンティブと恩典」と題して、同州での企業オペレーションファンド(FUNDOPEM/RS )、同州製造業開発調和プログラム(INTEGRAR/RS)、商品流通サービス税(ICMS)に関するインセンティブ、年利は0%から2.0%プラスインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)、設備機械や工場建設に対するファイナンス、企業規模によるファイナンス条件の相違、雇用創出に対するインセンティブ、新産業誘致のプライオリティ、伝統的産業誘致のプライオリティなどについて説明、地政学的な有利点、優秀な人材の容易な獲得や同州のポテンシャルを強調した。

BADESUL銀行のマルセロ・ロペス頭取は、「南大河州における外資系企業の成功例」と題して、世界3位の経済大国で世界最先端のテクノロジーを擁して世界3位の投資国の日本企業の同州への企業誘致では、州政府投資促進・開発局並びに州政府投資促進・開発エイジェンシー、BADESUL銀行がタイアップして進めており、トップレベルの大学や工業高校が州全体に網羅されて優秀な人材確保が可能であり、また州内にはテクノロジー開発センターがあって1万人が従事、また11カ所のテクノロジー開発センターを建設中であり、外資系企業の同州への企業進出の成功例として、GM社は2000年にグラバタイ市に自動車工場を建設、生産能力は年間38万台で2012年末に累計200万台の自動車を生産、3500人の直接雇用、1万人の間接雇用につながっていると説明した。

農業機械メーカーのJohn Deere社は1979年に同州に進出、2000年から2012年の投資総額は20億レアル、ブラジル全国で4000人以上の直接雇用をしており、そのうち同州では2000人の直接雇用につながっており、また韓国企業とのジョイントベンチャーHT Micron社は、9500平方メートルのクリーンルームで半導体カプセル生産の事業を手掛けていることなどを説明した。

トヨタのロベルト・ブラウン部長は1955年にブラジルに進出、サン・ベルナルドで生産を開始、1998年にインダイアツーバ工場、2012年にはソロカバ工場を建設して自動車を生産、アルゼンチンで生産したハイラックス並びにSW-4を輸入して、2005年から南大河州の配送センターからブラジル全国に配送しているが、南大河州には配送センターの誘致や建設など色々な面で有難いサポートをしてもらっており、安心して企業進出できると強調した。

最後に南大河州政府投資促進・開発局のマリエラ・クレー官房室長は、「日本への南大河州ミッション」と題して、初めに2011年から商工会議所の平田藤義事務局長とパートナーを組んでのサポートに対してお礼を述べ、今回は焦点を絞った日本企業誘致を目的に9月24日から30日まで訪日、特に自動車メーカー並びに自動車部品メーカー、造船、医薬品、最先端テクノロジー企業の誘致のために、すでにコンタクトをとって企業誘致の条件などを提示していると説明した。

日本企業42社とコンタクトをとってテーラーメードの企業誘致の提案を行っており、すでに同州に進出しているホンダ、トヨタ、モンテネグロ市に新製造拠点「Procable Fujikura Cabos Para Energia e Telecomunicacoes Ltda」の着工を開始するフジクラ、武田薬品工業、東洋エンジニアリングなどとの更なる関係強化、その他の日本企業ともコンタクトを開始すると説明、マリエラ・クレー官房室長は、日本企業の進出は今後の同州の発展には不可欠であると強調した。

南大河州政府投資促進・開発エイジェンシーのイヴァン・デ・ペレグリン代表 「南大河州の工業政策」

州政府投資促進・開発局税制担当のレオナルド・ガフリ・ディアス・アシスタント 「税制並びにファイナンスのインセンティブと恩典」

BADESUL銀行のマルセロ・ロペス頭取 「南大河州における外資系企業の成功例」

南大河州政府投資促進・開発局のマリエラ・クレー官房室長 「日本への南大河州ミッション」

南大河州政府投資促進・開発エイジェンシーのイヴァン・デ・ペレグリン代表

州政府投資促進・開発局税制担当のレオナルド・ガフリ・ディアス・アシスタント

左から講演者の南大河州政府投資促進・開発局のマリエラ・クレー官房室長/州政府投資促進・開発局税制担当のレオナルド・ガフリ・ディアス・アシスタント/BADESUL銀行のマルセロ・ロペス頭取

ジェトロサンパウロ事務所の井上徹哉次長

 

Fotos: Rubens Ito/CCIJB

今年8カ月間の貿易収支は37億ドルの赤字

昨年末の石油の輸入代金の支払い46億ドルを今年初めに計上、またレアル通貨に対するドル高などの要因で,今年8カ月間の貿易収支は37億ドルの赤字を計上、1995年同期の41億ドルの赤字に次ぐ記録となっている。

今年8カ月間の石油派生品の貿易収支は、昨年同期の25億ドルの赤字から163億ドルの赤字に拡大しており、今年8カ月間の石油派生品の貿易収支を除外すれば126億ドルの貿易黒字を計上している。

8月の貿易収支は12億ドルの黒字を計上、現在のドル高の為替が年末まで継続すれば輸出増加につながり、またペトロブラス石油公社の原油生産が予想されているため石油輸出が増加、今年の貿易収支は僅かながら黒字を計上すると予想されている。

今年8カ月間の第一次産品の輸出は750億ドル、工業製品は780億ドル、そのうち半製品は198億ドル、完成品は582億ドル、その他が36億ドルで輸出総額は1,567億ドルとなっている。

今年8カ月間の資本財の輸入は344億ドル、原材料・中間財は708億ドル、消費財は270億ドル、非耐久消費財は126億ドル、耐久消費財は144億ドル、燃料・潤滑油は282億ドル、輸入総額は1,604億ドルとなっている。(2013年9月3日付けヴァロール紙)


 

今年8カ月間の自動車販売は前年比1.2%減少

全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の調査によると、今年8カ月間の自動車販売は前年比1.2%減少しているにも関わらず、全国自動車工業会(Anfavea)のルイス・モアン会長は、今年の自動車販売は380万台を突破すると楽観的に見込んでいる。

8月の自動車販売は32万9,200台と前年同月の42万台から大幅に減少、6月以降の毎月の自動車販売は前年同月を下回っており、今年8カ月間では前年同期を30万5,000台下回っている。

今年8カ月間の自動車販売は前年同期比9.0%減少の247万台、8月のバスやトラックを除く自動車販売は前年同月比22.9%減少の31万2,700台、前月比では3.5%減少、今年8カ月間のバスやトラックを除く自動車販売は234万台となっている。

8月の自動車販売は、フィアットが21.1%のマーケットシェアを獲得してトップ、ジェネラル・モーターズは18.7%、ワーゲンは17.8%、フォードは10%、ルノーは7.0%、現代自動車は5.6%となっている。

8月のトラック販売は前年同月比17.7%増加の1万3,400台、前月比では12.2%と大幅に減少、今年8カ月間のトラック販売は前年同期比12.4%増加の10万3,000台となっている。(2013年9月3日付けヴァロール紙)


 

社会経済開発銀行は投資総額の20.6%のクレジットを提供

連邦政府は、国内経済の活性化のために社会経済開発銀行(BNDES)を通して大型プロジェクト向けのクレジットを積極的に拡大するために、投資総額の20.6%のクレジットを提供している。

今年上半期のBNDES銀行は総額883億レアルのクレジットを提供、昨年のBNDES銀行は投資総額の13.7%に相当するクレジットを提供したが、今年上半期のクレジット総額は前年同期比65%増加している。

過去12カ月間のBNDES銀行のクレジット総額はブラジルのGDPの4.2%に相当、
今年上半期のBNDES銀行は、低金利の設備投資用機械・装置購入のための投資持続プログラム(PSI)向けクレジットを前年同期比55%増加している。

第2四半期の投資総額はGDP比18.6%に上昇、2012年の投資総額はGDP比18.1%と新興国の中では非常に低く、BNDES銀行では今年の投資総額をGDP比19.2%引上げる。

BNDES銀行では2018年の投資総額をGDP比22.2%に引上げる予定となっているが、連邦政府によるインフラ整備プロジェクトの入札条件や規則の変更が頻繁なために、海外からの大型投資がなかなか決まらない。(2013年9月3日付けエスタード紙)


 

日本ポルトガル商工会議所のネルソン会頭が訪問

2013年9月2日、日本ポルトガル商工会議所のNELSON FARIA DE OLIVEIRA会頭がブラジル滞在中に会議所を訪問し、2014年あるいは15年に各国の日本商工会議所をリスボンへ召集した世界大会の実施を構想中であることを説明し、応対した平田藤義事務局長と活発な意見交換を行った。

左から日本ポルトガル商工会議所のNELSON FARIA DE OLIVEIRA会頭/平田藤義事務局長

㈱ADEKAのオープン式に事務局長が出席

2013年9月2日、サンパウロ市内のホテルで開催された㈱ADEKAのオープン式に会議所から平田藤義事務局長が出席、日本本社からは郡 昭夫代表取締役社長及び北條 修司取締役兼執行役員が駆けつけ華やかに式典が執り行われた。式典では先ず郡代表取締役社長が開会の挨拶を行い、続いてブラジル現地法人の貴嶋長太郎取締役社長が挨拶を行った。鏡開きの後、平田事務局長が乾杯の音頭を取り盛大にオープンを祝った。

 

フォーカスレポートは今年のGDP伸び率を2.32%に上方修正

中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のGDP伸び率を前回予想の2.20%から2.32%に修正したが、1か月前の予想では2.24%、2014年のGDP伸び率は前回の2.40%から2.30%に下方修正している。

今年第2四半期のGDP伸び率は前四半期比1.5%増加と予想を上回る伸び率を記録、製造業部門のGDP伸び率は前回予想の2.10%から2.11%と僅かであるが上方修正、2014年の、製造業部門のGDP伸び率は前回予想の2.90%から3.00%に上方修正している。

インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前回予想の5.80%から5.83%に上方修正、来年のIPCA指数は5.84%から5.87%に上方修正、中銀の予想的中率トップ5のIPCA指数予想は5.57%となっている。

先週、中銀の通貨政策委員会(Copom)では、全会一致で政策誘導金利(Selic)を0.5%引上げて9.0%に引き上げたが、今年末のSelic金利を9.50%と予想、来年のSelic金利は9.25%と予想している。

また今年末のレアル通貨に対するドルの為替は前回予想のR$2.19%からR$2.20、1ヵ月前の予想はR$2.16、来年末のレアル通貨に対するドルの為替は、R$2.38からR$2.40%に修正している。(2013年9月2日付けエスタード紙サイトより抜粋)

 

今年の国民一人当たりのGDPは1万920レアル

第2四半期のGDP伸び率は、前四半期比1.5%増加と金融市場関係者の予想を上回っているにも関わらず、レアル通貨に対するドル高の為替の影響で、今年のGDP伸び率は2.1%、為替がR$2.40と仮定すると今年の国民一人当たりのGDPは1万920レアルと予想されている。

2011年のブラジル人の国民一人当たりのGDPは1万2,690レアルであったが、昨年は1万1,460レアルまで減少、今年の国民一人当たりのGDPは、昨年よりも5.0%減少すると予想されている。

今年の国民一人当たりのGDPは、世界金融危機後の2009年の8,470レアルと1万1,000レアルを下回ると予想されており、レアル通貨の減少に伴って国民一人当たりのGDPは益々減少する。

2010年のニューヨークでのiPad価格は499ドル、今年4月のレアル通貨が2.00以下であった時のiPad価格は989レアルであったが、今では1,189レアルに上昇している。(2013年9月2日付けエスタード紙)

 

OGXはツバロン・マルテロ油田で原油開発開始

石油・天然ガスの開発を手がけるOGX社の経営不振やカンポス沖の2014年のツバロン・アズール油田での石油生産停止宣言などで、グループ企業の株価が軒並み下落して時価総額が大幅に目減りしている。

カンポス海盆のツバロン・マルテロ油田向けのシンガポールで建造中であった原油生産向けプラットフォームOSX-3が到着、1日当たり10万バレルの原油開発を年末から開始、エイケ・バチスタ氏はツバロン・マルテロ油田の原油生産に命運をかけている。

カンポス沖の2014年のツバロン・アズール油田での石油生産停止と同様にツバロン・チグレ油田、アレイア油田、ガット油田も原油開発を中止するが、唯一ツバロン・マルテロ油田での原油開発に着手する。

ツバロン・マルテロ油田の原油埋蔵量は2億8,500万バレルと予想されているが、ツバロン・アズール油田の埋蔵量は1億1,000万バレルと予想されていたにも関わらず、原油生産は予想を大幅に下方修正された経緯があった。(2013年9月2日付けエスタード紙サイトより抜粋)