金融市場はインフレ減少、金利上昇を見込む

中銀の最終のフォーカスレポートによると、公共交通機関の運賃値上げに対する抗議デモの影響で、ブラジルの主要都市の市長は都市交通料金値下げを余儀なくされ、また食料品価格が減少してきた影響で、7月のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は0.2%、8月は0.3%に留まると予想している。

スールアメリカ・インベスティメントス社のチーフエコノミストのニウトン・カマルゴ・ローザ氏は、「都市交通料金値下げや食料品の値下がりは短期的にはインフレを抑えることができるが、長期的にはインフレ圧力を軽減することに結びつかない」と説明している。

フォーカスレポートでは今年のIPCA指数を5.8%、来年は5.9%と予想、また年末の政策誘導金利(Selic)は9.25%、来年末は9.5%と上方修正したが、1か月前の予想は9.0%であった。

また今年の国内総生産(GDP)伸び率を2.31%、今年の貿易収支黒字を60億ドル、来年は80億ドルとそれぞれ下方修正している。(2013年7月16日付けエスタード紙)

 

7月初め2週間の新車販売は13.4%減少

7月初め2週間のバスやトラックを含む新車販売は、前月同期比13.4%と大幅に減少の14万1,300台、前年同期比では2.66%減少、バスやトラックを含まない新車販売は13.9%減少の13万3,700台となっている。

今年の新車販売は前年同期比3.2%増加の194万台、自動車業界では7月の新車販売を35万5,000台と予想、6月は31万8,000台、前年7月は36万4,200台であった。

7月初めの新車の在庫は、営業日数換算で39日に相当する41万5,300台で6月の36日に相当する38万5,300台を大幅に上回っているために、GM社は在庫調整のためにサン・ジョゼ・ドス・カンポス工場の従業員750人に対して、7月22日から8月4日まで集団休暇を取らせて調整する。

ワーゲン社はサン・ベルナルド・ド・カンポ工場の従業員1,700人を7月15日から10日間の集団休暇でサベイロ車の生産調整を行うが、全国自動車工業会(Anfavea)は、今年の新車販売を前年比3.5%~4.5%増加の390万台を予想、5月までの新車販売は8.0%増加していたにも関わらず、6月には4.8%増加まで減少、現在は更に3.2%増加と更に減少してきている。(2013年7月16日付けエスタード紙)


 

クラボウの北川晴夫常務執行役員一行が訪問

クラボウ本社取締役の北川晴夫常務執行役員、同バイオメジカル部の松井繁明部長、同部バイオ試薬課・診断事業開発の山畑雅之経営学修士、クラシキ・ド・ブラジル・テキスタイル社の上野秀雄社長、田淵智生財務担当取締役、サンドロ・ホリカワ人事部主任、ガブリエル・タヌスPharmalatinaコンサルタント社副社長兼BIOTRENDSBR社社長が2013年7月16日に商工会議所を訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左からクラシキ・ド・ブラジル・テキスタイル社のサンドロ・ホリカワ人事部主任/田淵智生財務担当取締役/クラボウ本社バイオメジカル部バイオ試薬課・診断事業開発の山畑雅之経営学修士/ガブリエル・タヌスPharmalatinaコンサルタント社副社長兼BIOTRENDSBR社社長/クラボウ本社バイオメジカル部の松井繁明部長/クラボウ本社取締役の北川晴夫常務執行役員/平田藤義事務局長/クラシキ・ド・ブラジル・テキスタイル社の上野秀雄社長

連邦政府の上半期の支出は初めて1兆レアルを突破

今週、ギド・マンテガ財務相は、国内総生産(GDP)の2.3%以上の基礎的財政収支黒字額確保のために、100億レアルから150億レアルに達する一般予算削減政策を発表を予定、連邦行政関係情報一貫化システム(Siafi)の統計によると、今年上半期の連邦政府の支出は前年同期比6.6%とインフレ分を上回る1兆1,080億レアルに達しているために、予算削減は非常に難しいと予想されている。

マンテガ財務相は150億レアルの一般予算削減には生活補助などの社会政策並びに公共投資に関する予算は削減しないとした発表しているが、最低賃金の大幅な引き上げに伴って、低所得者層を中心に年金・恩給などの支出が大幅に増加している。

今年上半期の公共投資は前年同期の203億レアルから205億レアルとインフレ率を僅かに1.0%上回っているが、GDP伸び率が7.5%を記録した2010年の公共投資よりも12.7%少ない。

今年の公共投資の予算は902億レアルにも関わらず、上半期は予算を大幅に下回る投資が行われただけであり、連邦政府の支払いは僅かに37億レアルとなっている。

国内の景気回復が思わしくなく、景気刺激策として頻繁に行われている工業製品税(IPI)などの減税政策の導入や減税期間の延長などの実施で、財政収支の黒字額を達成するのは難しいと予想されている。

連邦政府の低所得者層対象の大衆住宅建設”私の家、私の暮らし”プログラムの上半期の支出は、前年同期の237億レアルから25.3%増加の296億レアルに増加している。(2013年7月15日付けエスタード紙)

 

 

サンパウロ平均株価が下落中にも関わらず、CPFL Renovaveis社がIPO

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、記者会見で米国経済がFRBの予測通り改善するなら、年内に量的緩和策の縮小に踏み切り、来年半ばに終了する可能性があると発表した影響で、新興国の通貨を中心としてドル高の為替になってきており、また海外投資家がブラジルから投資金を引上げている影響で、サンパウロ平均株価(Ibovespa)は4万5,000ポイント前後で低迷している。

ドル高や政策誘導金利(Selic)の引上げに伴って全面的な株安にも関わらず、セアラー州などで風力発電事業を手がけるCPFL Renovaveis社は、新規株式公開(IPO)を準備中であり、IPOを準備中の企業はCPFLのIPOに注目しており、12億1,400万レアルの資金調達を目標にしている。

5月の海外投資家によるサンパウロ証券取引所(Bovespa)からの投資金引き上げは11億5,000万レアル、6月は40億レアル、今月10日までには8億2,655万レアルの投資金を引上げているため全面的な株価の下落傾向となっている。

今年のIPOによる資金調達総額は148億5,000万レアル、Bovespa取引所のIPOによる資金調達記録はスペイン資本サンタンデール銀行による240億レアルであった。

今年中にIPOを予定しているのは、Klabin 社並びにVia Varejo社でVix Logistica社、 Cedae社並びに10億レアルの資金調達を予定しているAzul Linhas Aereas社はIPOを先送りしている。(2013年7月15日付けエスタード紙)


 

ワールドカップ開催が1年後にも関わらず、インフラ設備投資が減少

ワールドカップ開催が1年後に迫っているにも関わらず、第1四半期のインフラ整備部門の投資は、前年同期比4.5%減少の148億レアルに留まっているとInter.B Consultoria社のエコノミストのClaudio Frischtak氏は指摘している。

予算管理省では、第1四半期の公共投資は前年同期比4.5%増加の547億レアルで2007年からのインフラ部門への民間投資はGDP比では4倍に増加していると説明、Inter.B Consultoria社では、この差額はペトロブラスだけで198億レアルの投資をしている石油・天然ガス部門のインフラ投資を含んでいないためと説明している。

昨年のインフラ部門の投資は名目GDP比で2.29%に相当する1,006億レアルで前年からGDP比で0.2%増加、2008年のインフラ部門の投資は、名目GDP比2.46%で最大のインフラ部門の投資がされていた。

道路、高速鉄道並びに空港民営化コンセッションの入札は、今年9月から12月にかけて予定されているが、実際のインフラ民営化コンセッションの投資は2014年から開始される。

昨年のエレトロブラスのインフラ部門の投資は、ベロ・モンテ水力発電所を筆頭に99億レアルとインフラ投資の10%に相当、今年は138億レアルの投資を予定しているが、第1四半期は19億レアルが投資されただけとなっている。

昨年のインフラ部門の投資のうち連邦政府や地方政府の投資は全体の46.5%、今年の第1四半期のインフラ部門の投資の大半は民間企業の投資であり、そのうち通信関連部門の投資は、前年同期比35%減少の34億4,000万レアル、電力エネルギー部門の投資は53億4,000万レアルであった。

昨年8月に発表されたロジスティック部門投資プログラムによる投資総額は1,330億レアル、社会経済開発銀行(BNDES)が70%まで融資する予定となっている。(2013年7月14日付けエスタード紙)

 

独立行政法人 科学技術振興機構の中村道治理事長一行が訪問

独立行政法人 科学技術振興機構JSTの中村道治理事長、同ワシントン事務所の大濱隆所長、同国際科学技術部の久保田壮一副調査役が2013年7月15日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長は日本企業のブラジル進出のメリット、現地の大学等の研究機関と提携している日本企業、日本とブラジルが協力を更に強めるべき分野・領域などについて説明した。

科学技術振興機構は文部科学省の関連法人で、日本の化学技術政策を推進する機関として、イノベーション創出を目指して活動、最近の成果として山中教授によるiPS細胞(2012年ノーベル賞)や細野秀雄教授の透明酸化物半導体であるIGZO、間野教授による肺がん治療薬などの成果につながる支援を行っている。http://www.jst.go.jp/index.html

Pdf研究開発の実態と進出メリットおよび日本が協力できる分野・領域に関するアンケート

PdfJST中村理事長からのお礼状(2013年8月20日郵送にて受理)

左から独立行政法人 科学技術振興機構国際科学技術部の久保田壮一副調査役/中村道治理事長/ワシントン事務所の大濱隆所長/平田藤義事務局長

みずほ総合研究所株式会社調査本部政策調査部の西川珠子上席主任研究員が訪問

みずほ総合研究所株式会社調査本部政策調査部の西川珠子上席主任研究員、みずほコーポレート銀行サンパウロ出張所の降旗亮介氏が2013年7月15日に商工会議所を訪問、ブラジル経済リサーチのため来伯した西川珠子上席主任研究員は、応対した平田藤義事務局長とブラジル経済について意見交換した。

左からみずほコーポレート銀行サンパウロ出張所の降旗亮介氏/みずほ総合研究所株式会社調査本部政策調査部の西川珠子上席主任研究員/平田藤義事務局長

【論評: ジウマ、クリスチーナ、そして「オルロフ効果」】

スエリー・カルダス

連邦政府の公会計を分析した連邦会計検査院(TCU)は、「ブラジルがアルゼンチン化する」リスクありと警告した。これは、ジウマ政権がこの国の財政収支を操作する方向に逃避しているという、トリックと粉飾を指摘したものである。アルゼンチン国内では、同国政府が国家資料調査院(Indec)の人事に介入して真摯な専門家を解雇して調査結果と経済指数を粉飾し始めて以降、公的機関と経済指数の信用が失墜している。アルゼンチンにおける現実との乖離は、例えば、2012年の公式インフレ率が10.8%なのに対して実際は26.9%を記録していたという具合だ。

TCUの警告で、私は、ブラジルとアルゼンチンの関係で見られた「オルロフ効果」という現象を思い出した。1980年代、オルロフというブランドのウォッカのテレビ広告で、次のようなシーンがあった。瓜二つの2人の男性が画面に登場し、一方はブランド不明のウォッカを浴びるように飲んでおり、他方は健康的で笑顔をたたえており、先の男性にこういうのだ。「僕は明日の君なんだ」(・・・だからオルロフを飲みなさい、という意味で)この広告の目的は、高品質な飲み物は二日酔いを起こさないというのをPRするのが目的だった。だが、ブラジルのエコノミストはすぐさま、このアイデアを反対の意味で使って「オルロフ効果(今日の隣国は明日のわが国)」と呼んで、アルゼンチンが犯していた政策上のミスとその後にブラジルが見舞われたハイパーインフレについて使用した。TCUにとってブラジルは、「オルロフ効果」の轍を踏み始めたと言っているのだろうか?

それほどとは、言えないだろう。今のところ、ブラジル地理統計院(IBGE)が80年にわたって築いてきた成果が塵芥と化すような、つまり、この機関が悪意に満ち、不誠実で、虚偽をものともせず、世界に対して敬意を払わないという、現在のアルゼンチンのIndecがそうであるような組織になったとは考えられない。政府が勝手に作り出した公式指数を前提に作業することが義務付けられていることで、国際通貨基金(IMF)は既に、虚偽の統計を続ける場合はアルゼンチンの加盟停止処分を下すと警告している。

財政目標達成に向けて、官営銀行と公社を動員し、ちょっとした粉飾で化粧するという、財務省のけばけばしいトリックで信用が失われるのは事実だ。こうして、2012年の財政目標の達成は政府以外には誰も信用しなくなり、まして2013年については言わずもがなと、ブラジル政府が当初意図したものと裏腹の効果をもたらす。銀行と投資ファンド、金融機関、コンサルタント会社は、独自に集計した偽装のない数字を使って統計を進めており、彼らが扱うのは、まさにこの数字なのだ。つまり連邦政府がやっていることは、ブラジル経済に対し、信頼を失わせ、不信感を募らせる状況を醸成すべく歪んだ努力を重ねているということであり、その結果は既に、高インフレと凡庸な経済成長という奇妙な組み合わせで、ずしりと現れている。しかも、これは、民間投資を呼び込む必要があるブラジルにとっては、好ましくない状況なのだ。

だが、ブラジルとアルゼンチンには根本的な部分で違いがある。アルゼンチン政府は粗暴な捏造と権威主義的態度で、民主主義のルールを無視し、Indecに介入して誠実な職員を解雇して財政目標と公約の達成をもはや履行しないという判断を下したのに対して、ブラジル政府は、あえてIBGEには同じ行為に及んでいない。ブラジル銀行と国立経済社会開発銀行(BNDES)、ペトロブラスとエレトロブラスの金融の三角取引(これは批判を受け反対の声も上がっているが)で純負債額が姿を消したのだが、その結果として総負債が舞台表に、しかもより大きな金額で浮上してくることは避けられない。それでもブラジル政府は、この事実を隠しはしていない。

為替を見てみよう。ブラジルが為替分野で問題を抱え始めているのは事実だが、アルゼンチンは、さらに前、2011年から、この問題を抱えてきた。もう1つ、ブラジルにとっては喜ばしい違いがある。これまでのところブラジルは外貨準備高を失ってはおらず、米連邦準備銀行(FRB)が金融緩和を縮小すると発表して以降、その他の通貨が受けている打撃ほどには、ブラジル通貨のドル高レアル安は深刻ではない。だが、外国人投資家が資本を引き揚げることへの懸念はある。サンパウロ証券取引所(Bovespa)では、6月だけで40億7,300万レアルの資本が引き揚げられた。こうした事態に陥った大きな理由は、実業家エイケ・バチスタ氏が経営する「Xグループ」株の大暴落以上に、経済の先行きに対する不信なのだ。

一方でお隣のアルゼンチンでは、政府が為替統制策を導入し始めた2011年10月以降、危険なほどに外貨準備高を縮小させている。2013年だけで見ても、外貨準備高の消失は52億4,200万ドルで、2010年から2013年6月までを見ると、その金額は500億ドルから380億ドルに目減りした。そこでクリスチーナ・キルチネル大統領がどのように抵抗したのか? 同国政府は7月1日、為替統制を受けていない違法なドル資金の保有者に恩赦を実施すると発表したのだ。本国送金あるいは自宅や銀行の貸金庫に保有するドル資金を資産として合法化する場合、90日以内に申告すれば税金も手数料も一切不要。市民は未申告のドル資金を持って銀行ならどこにでも赴き、アルゼンチン政府の証書を代わりに受け取ることができる。アルゼンチンのエコノミストは、この恩赦によって同国が、一時的にもマネーロンダリング天国になることは確実と受け止めている。

両国の、それもブラジルに優位な差異は別として、ジウマ大統領とクリスチーナ大統領の間には類似点もある。2人とも、経済問題に介入することが大好きなのだ! しかも、間違いを犯す可能性がたっぷり残されたやり方で、だ。ブラジルにおける好例は、電力事業認可の更新と電気料金の引き下げに向けたプログラムだった。このプログラムはエレトロブラスを締め殺し、しかも各社の電気料金のインフレ調整によって値下げなど消えてしまった。その上、事業入札モデルの硬直性から、国内工業生産のボトルネックの緩和にとって重要な、高速道路と鉄道、空港への投資が遅れた。

もっとも、クリスチーナ・キルチネル大統領はさらにその上を行くお粗末さだ。インフレが統制できなくなると、今年2月からはスーパーマーケットに対して食料価格の凍結を命令した。これは暫定的なものだったはずだが、既に2回も更新され、7月4日には、「価格凍結命令に違反した」としてスーパーマーケット4社の営業停止を命じた。司法評議会を一般投票で選出するよう定めた法律を制定し、司法権へ直接的に介入する手段を構築した。これには、幸運にもマリア・デ・クブリア裁判官が、「司法政策の独立の必要に対して抵触する」として違憲を表明した。政府には整合性のある計画がなく、この2人の大統領は火消しに躍起になっているが、適切に鎮火するよりもミスを犯している方が多いようだ。それでも、クリスチーナ大統領の行為は、絶望の上に立っているだけに、はるかに悲惨だ。

従いまして、親しい読者の皆様におかれましては、当面は「オルロフ効果」に我々が悩まされることはないと認識いただき、現状が続くべく声援いただくようお願い申し上げます。(2013年7月7日付けエスタード紙)

スエリー・カルダス ジャーナリスト、リオデジャネイロ・カトリック大学(PUCーRio)コミュニケーション学教授。