山田 彰大使 ジョン・ドリア州知事を公式訪問、会議所メンバーと意見交換

 7月22日(月)、山田大使がパラシオ・バンデランテス(聖州政庁)にドリア知事を公式訪問した。一昨年、労働法の近代化に成功した伯国、今後日本の投資家は「年金改革と抜本的な税制改革」の行方を注視している。サンパウロ州に大半の日本進出企業が集中、競争力を削いでいる主要因の一つICMSに纏わるクレジット残解消や代行納税制度がキャッシュフローに与えるインパクトまた治安の改善等々を含む、ビジネス環境整備が投資の活性化や人の交流の鍵を握る。ブラジルの日系人は190万人、大半が特に聖州に集中、年間150万人がジャパンハウスを見学、日伯の絆を益々強固に深めていると述べた。

 当会議所からは日-メルコEPAの早期交渉開始合意の必要性、聖州内の今年5ヶ月間の製造部門の工場閉鎖が過去10年間で最悪(※)、ブラジルのGDPの3割強を占める聖州がイノベーションをはじめとする高度産業を牽引、競争力を高めていく上では日本との戦略的パートナーシップの構築が不可欠である事を強調、JETROやJICAおよびInveste São Pauloと連携しながら進めたいと提案、ドリア知事に過去から現在に至るまで取り組んでいるビジネス環境改善提言書を手渡した。

(※)特集記事: 【サンパウロ州内の工場閉鎖件数が過去10年で最大を記録 2019年1―5月に2,325社が姿を消す】

資料一式:Pdfブラジル日本商工会議所 ビジネス環境整備提案書ほか資料Pdfジェトロ資料

Pdfブラジル日本商工会議所 ビジネス環境整備提案書ほか資料 日本語訳版

 同知事はあらゆる分野で進めているブロクラシーの根絶、デジタル化、イノベーション、教育、医療、ICMSクレジット残解消を包括する税制改革の進展、雇用対策、日本食普及、ジャパンハウス、日伯間の直行便再開設、トリプレクス仕様のハイブリッド車輸出政策、聖州特産物(砂糖・オレンジ・大豆等)の輸出拡大策、グリーベルト地帯を含む小農家政策等々について言及、9月の訪日を前にJETROやサンパウロ総領事館および会議所関係者等と意見交換する事で合意した。

 出席者は聖州側: João Doria知事、Júlio Serson国際担当局長、Affonso Massot大使(国際外交担当特別補佐官)、Wilson Melloサンパウロ州投資・競争力促進局総裁、Sabrina Bruniera国際関係イベント・ミッションコーディネイター他1名、日本側:山田 彰大使、野口 泰サンパウロ総領事、会議所から村田俊典会頭、大久保 敦副会頭、安田 篤副会頭、佐藤 真吾副会頭、秋山 雄一副会頭、平田藤義事務局長。

写真提供 サンパウロ州政府 Facebook

7月の懇親昼食会は130人が参加して開催

7月の懇親昼食会は、2019年7月19日正午から午後2時過ぎまでチボリホテルに130人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストのブラジリア連邦大学のYaeko Yamashita 教授、元ブラジル代表サッカー選手のCarlos Cesar Sampaio Campos氏並びに夫人のCristina Maciel Sampaio Camposさんが紹介された。

7月常任理事会報告として村田俊典会頭は、7月29日に経団連とブラジル全国工業連盟(CNI)共催で、FIESPで開催される日伯経済合同委員会のEPAセッションに於いて、私は6月28日にヨーロッパ連合国(EU)とメルコスールは自由貿易協定(FTA)の政治合意で日本は危機感を持っており、日本企業の重要性を訴え、「日本・メルコスールEPA」の早期交渉開始を求めるプレゼンを行うと説明。

また7月22日に山田大使はドリア・サンパウロ州知事を公式訪問するが、私並びに4人の副会頭、平田事務局長が同行、商工会議所活動を説明して日本企業の競争力を高める提言をする。

8月22日に恒例の業種別部会長シンポジウム開催、テーマ「2019年上期の回顧と下期の展望」、アルゼンチンの経済危機や米中貿易摩擦、年金改革法案の進展などビジネス環境の変化が激しく、副題は「内外の環境変化にどう対応するか」で開催することを報告した。

7月常任理事会報告の村田俊典会頭

連絡事項として、8月22日木曜日午後1時から6時まで、インターコンチネンタルホテルで2019年下期業種別部会長シンポジウムを開催、前回の副題は「成長への期待、変化への対応」であったが、アルゼンチン危機や米中貿易摩擦などネガティブであった一方で、ブラジル国内では年金改革の進展など明るい兆しが見えてきたが、10月にはアルゼンチンの大統領選挙もあり、今回の副題は、「内外の環境変化にどう対応するか」に決まった。発表内容は各部会で話し合って決めるので、今後のビジネスの参考になるために参加を案内した。

代表者交代挨拶では、BANCO MUFG BRASIIL S.A.の木下誠代表は、2018年8月に着任、丸5年間の勤務で8月4日に帰国、総務委員長並びに財務委員長を務め、常任理事として松永会頭並びに土屋会頭、村田会頭と3代に仕えた。5年間は長いようで短かったが、大好きなブラジルが良い国になるように願っている。後任はメキシコや米国勤務経験のあるポルトニョールが非常にうまい福元氏を支援してくださいと結んだ。後任の福元 信義代表は、昨年12月のニュヨークから着任、ブラジルは3度目でサンパウロ日本人学校卒業。BANCO MUFG BRASIIL S.A.は今年8月に100周年を迎えると説明した。

帰国するBANCO MUFG BRASIIL S.A.の木下誠代表


後任の福元 信義代表

KUMON AMÉRICA DO SUL INSTITUTO DE EDUCAÇÃO LTDA.の渡部 一徳代表は6月22日に着任、公文は学習塾で世界中に420万人が学んでおり、南米地域には1858教室に28万人、ブラジル国内には1518教室で18万人、スペイン語並びにポルトガル語、英語、日本語などを学習しており、ブラジルの子供たちのために日本の教育方法を伝えたいと説明。平田事務局長は、教育は全ての基本であり、頑張って頂きたいと支援した。

KUMON AMÉRICA DO SUL INSTITUTO DE EDUCAÇÃO LTDA.の渡部 一徳代表

3分間スピーチでは、NTTブラジルの水守 信介氏は、NTTのグローバル事業強化に向けた再編について、昨年末にグローバル持ち株会社並びにグローバルイノべーションファンド、グローバル調達会社を新設、今年7月にグローバル事業会社並びに国内事業会社を再編、革新的創造推進組織並びに海外研究拠点、データーセンター投資会社を新設、ブラジルNTTでは更なるより良いサービス提供する体制を構築。8月15日午後3時から6時まで商工会議所でICTセミナー開催、サイバーリスクマネジメントの説明責任並びにドコモの5GコンセプトとR&Dの取り組み 、IT資産集約型からクラウド活用への現状とセキュリティ課題について講演すると説明。

奥原常嗣文協副会長並びにJCI次期会長のMarcelo Asamura氏は、 8月15日午後7時からテーマ「ソサイティ5.0」について講演、日本人女性で初めてハーバード大学大学院にてDBA(経営学博士)を取得した一橋大学の石倉 洋子教授並びにグーグルブラジル社のファビオ・コエーリョ社長が英語・ポルトガル語で講演。スポンサ―募集を案内。平田事務局長は1000人の参加者を目標にしていると説明した。

Tryfunds社の丹野裕介CEO並びにBlue Tree Hotels & Resortsの広瀬純子ディレクター、Grupo Mulheres do BrasilのMarisa Cesarディレクターは、8月5日午前11時30分から午後2時30分までサンパウロ市内のブルーツリー・プレミアム・ファリアリマホテルで開催されるGrupo Mulheres do Brasil主催によるフォーラム、テーマ「リーダーの決断力-世界で戦うために必要なこと-」で講演者はマガジン・ルイーザ社主のルイザ・エレーナ・トラジャノ氏、ブルーツリーホテルの青木智恵子社長、Tryfunds社の丹野裕介CEOと説明した。

JCI Brasil-Japãoのレオナルド・イノマタ理事は、8月1日から11日までサンパウロ州リンス市で開催される第1回Japan Experience Linsを案内。IDB LABの奥村氏は、1993年設立で中南米並びにカリブ諸国26カ国で活動、ブラジル国内ではサンパウロ州とリオ州での海藻栽培による漁業従事者の生活向上や環境保全プロジェクトを紹介。オイスカブラジルが支援していることを説明した。

村田会頭の講師歓迎の辞に続いて、元サッカーブラジル選抜のセーザー・サンパイオ氏は「サクセス=才能+乗り越える力」と題して、私はサンパウロ市ジャバクアラ区で生まれたが、ジャウー市で少年時代を過ごした。私の応援チームはパルメイラスで親善大使の一員であり、サンパウロ州チエテ市のコメルシアルチームの会長で選手育成をしている。またサッカーゲームの解説者、ジャパンハウスの実行委員会メンバー。サッカー選手に限らず、何をするにしても入念な準備が大事であり、一流選手になるには5000時間、一部では1万時間が必要と云われている。幼少時は貧困地域でマリファナ常習者の中で育ったが、叔母からきつくマリファナを吸うなと注意されていた。大成するには自分自身を含めてライバルが必要であり、私の場合は叔母を見返すためにどんな苦労も厭わなかった。

サンパウログラブの試験に落ち、サントスクラブ、パルメイラスクラブの試験にも落ち、務めた企業が倒産して、再度サントスクラブの試験を受けて合格してプロとなり、ブラジル選抜にも選ばれた。サントスクラブには愛着があり、2つ目のクラブのパルメイラスには6年、コリンチャンスやサンパウロでもサッカーをした。スペインのラ・コル―ニャチームに1年半、広島サンフレッチェ、柏でのサッカー選手として在籍したが、横浜フリューゲスには4年間在籍、横浜フリューゲルスがホームタウンを同じとする横浜マリノスとの合併(実態はクラブ消滅)の際には、フリューゲルスイレブンとサポーターが合同で横浜駅前で『合併反対とフリューゲルス存続を求める』署名活動を行った。この活動にサンパイオ氏自身もチームメートと共に街頭で署名を呼びかけた。1999年元日の天皇杯優勝を最後にフリューゲルスが消滅した為、サンパイオ氏は日本を離れ母国へ帰国したが、この時に全力で戦う精神を学び、今に生きていると説明した。

当時は日本のサッカーチームに加入することは引退を意味していたが、1998 FIFAワールドカップではドゥンガとボランチのコンビを組み、大会の開幕戦となったスコットランド戦では前半4分に同大会最初のゴールをあげた。今サンパウロ州の小さな町のサッカークラブ会長として、サーカーと通した貧困家庭の子供の教育育成として地元の2500社の企業が実習生としてクラブ所属の子供を採用、コリンチャンスのダニーロ選手やプレミアムリーグで活躍するダヴィ・ルイス選手やウイリアム選手を育成している。

最後に90歳からトレーニングは始めた105歳の宮崎秀吉さんは100メートルを42.22秒で走って世界記録を達成したが、目標の36秒台を目指してトレーニングを続けている。サンパイオ氏は年寄りを敬う日本の精神に感銘を受けていると語った。

講演中の元サッカーブラジル選抜のセーザー・サンパイオ氏

続いてブラジリア連邦大学のYaeko Yamashita 教授は、「E-モビリティ(エレクトロモビリティ)の最前線」と題して、大学教授が議員連盟の話をするのは腑に落ちないと思われるが、昨年政党横断型の活動形態ができた。

e-Mobilityとも呼ばれるエレクトロモビリティには、すべての電気車両およびハイブリッド車両をサポートおよび電源供給する全ての技術、製品、サービス、インフラストラクチャが含まれ、交通の未来を推進するe-Mobility業界は、地域のエミッション規格と消費者のコストニーズに適合する効率的で安全なサービスを開発、バッテリーなどの新素材、イノベーション技術、新エネルギー車の効率性を目指すベンチャー、品質、信頼性、ハイブリッド、電気自動車、および水素自動車の操作に向けたソフトウェアとハードウェアソリューションを開発など無限大のビジネスチャンスが存在すると説明。

今年5月以降自動車輸出が低迷傾向を続けている。経済省では競争力強化を謳って、イノベーション、国際ネットワークの参加、グローバル化の促進、体系的な効率化、財政健全化の必要性で180人のエレクトロモビリティの議員連盟が誕生して政策提言を行っている。議員連盟は大学に理論武装を依頼。政党ではなく横断型の議員連盟であり、今はタイムリーな状況で取り組んでいる。

9月26日、27日に第1回オープンシンキングとして連邦政府関係者並びにメーカー、消費者がエレクトロモビリティの有効利用について議論するが、大きなビジネスチャンスを逃さないためにエレクトロモビリティ業界の重要性を強調した。最後にサンパイオ氏が会長を務めるサッカーチームのユニホーム抽選では、参加者124人のうち、夫人のCristina Maciel Sampaio Camposさんの好きな番号33番、サンパイオ氏の好きな番号の111番が当選番号となり、当選者にユニホームが贈呈された。

講演中のブラジリア連邦大学のYaeko Yamashita 教授

村田会頭から記念プレート贈呈されたセーザー・サンパイオ氏

村田会頭から記念プレート贈呈されたYaeko Yamashita 教授

 

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

日 伯 法 律 委 員 会は7月の月例会開催

7月の日 伯 法 律 委 員 会(藏掛 忠明委員長)は、2019年7月17日午後4時から6時過ぎまで、42人が参加して開催、初めにCruzeiro-Newmarc Patentes e Marcas LtdaのJOÃO MARCELO BAPTISTA VILLELA 弁護士及び SHEILA DE SOUZA RODRIGUES弁護士は、“企業経営者や自営業者にとって知的財産権の重要性について”、Licks AdvogadosのALEXANDRE DALMASSOパートナーは “個人情報保護令全般について” .Trench, Rossi e Watanabe AdvogadosのRICARDO ZEQUI SITRÂNGULOシニア弁護士は“Cosit/RFB No4号/2018の規範通達及び税制責任について”、最後にGaia Silva Gaede Advogados税制担当のHEITOR CÉSAR RIBEIROマネージャーは“PIS/COFINSの基本計算に於ける ICMS除外の履行について”それぞれポルトガル語で講演した。

PDF anexos: 
1. “Casos de Propriedade Intelectual relevantes para o empresário e o comerciante” 
2. "A Lei Geral de Proteção de Dados e seus potenciais desafios"
3. "Responsabilidade tributária e o Parecer Normativo Cosit/RFB nº 04/2018"
4. “Desafios na implementação da exclusão do ICMS da base de cálculo do PIS/COFINS”

Heitor César Ribeiro (Gaia Silva Gaede Advogados), Sheila de Souza Rodrigues (Cruzeiro-Newmarc Propriedade Intelectual), Ricardo Zequi Sitrângulo (Trench, Rossi e Watanabe Advogados), Yasuhiro Tanno (Marubeni Brasil), Alexandre Dalmasso (Licks Advogados), João Marcelo Baptista Villela (Cruzeiro-Newmarc Propriedade Intelectual) e Antenor Castro Minto (Deloitte Touche Tohmatsu) 
(Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

RI / CCIJB – 17/07/2019

Lei nº 14.020/2020 e Decreto nº 10.422/2020 – novidades trabalhistas 16/07/2020

Um vídeo palestra com as principais novidades da Lei 14.020/2020, já atualizado com o Decreto nº 10.422/2020. 

Assista ao vídeo da palestra clicando AQUI 

Fernando Mihara, advogado especializado em direito do trabalho e compliance. Sócio do escritório Stüssi-Neves Advogados.
Tel.: (55 11) 98537-0195  
E-mail: fernando.mihara@stussinevessp.com.br 

Fernando Seiji Mihara (Foto: Divulgação) 

経団連の大前孝雄企画部会長と日メルコスールEPA準備タスクフォースWG会合

経団連の大前孝雄企画部会長並びに日メルコスールEPA準備タスクフォースWGは2019年7月4日午後4時から6時まで8人が参加して日伯経済合同委員会に於いての商工会議所からの発表内容について意見交換を行った。

参加者(敬称略/順不同)は大前孝雄 経団連企画部会長(三井物産特任顧問)、佐藤智明(経営企画部グローバル業務室次長 三井物産)、大久保敦(ジェトロサンパウロ/企画戦略委員長)、芦刈宏司(ブラジル三井物産/日伯経済交流促進副委員長・政策対話副委員長)、佐橋拓哉(伯国三菱商事/政策対話副委員長)、大塚未涼(ブラジル三井物産/政策対話委員)、事務局から平田藤義事務局長、日下野成次総務担当。

Takao Omae

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

日伯農業・食料対話議題などについて意見交換会開催

次回の日伯農業・食料対話議題などについての意見交換会は、2019年6月28日午後2時から10人が参加して開催した。参加者は日本企業支援担当官食産業担当の大田啓二等書記官(在ブラジル大使館)、田中祐太郎所員(JICAブラジル事務所)、食品部会から降旗 英樹副部会長(三井アリメントス)、秋元 壮介副部会長(キッコーマン・ブラジル)、関 宏道 副部会長(ブラジル味の素)、古木勇生ディレクター(ジェトロサンパウロ事務所)、上田基仙領事(サンパウロ総領事館)、中山充代表( Latin America Consulting社)、会議所からは平田藤義事務局長並びに日下野成次総務担当。

在ブラジル大使館日本企業支援担当官食産業担当の大田啓二等書記官

 

第2回イノベーション研究会開催

企画戦略委員会(大久保敦委員長)主催の第2回イノベーション研究会は、2019年6月27日午前10時から正午まで40人以上が参加して開催、初めにジェトロサンパウロ事務所の古木勇生ディレクターは、ブラジルでエコシステムやスタートアップを通じたビジネス展開で日本企業が抱えている課題や今後の研究会に期待される活動内容把握を目的とした第1回イノベーション研究会アンケート結果を報告、ブラジルの最も重要なトピックでは新規ビジネス発掘がトップ、続いて既存ビジネス拡充、投資・M&A.日本本社によるブラジル市場の捉え方及び同市場の理解促進するために必要なことなどについて報告、また3回目以降の見学会についても計画していることを報告した。

講師のKPMGのThammy Marcato氏は英語でスピーチ、講演テーマ「スタートアップ、エコシステム、ニュービジネスモデル」と題して、初めに2000年並びに2013年の売上トップ企業の推移、2018年にはイノベーションを推し進めてきたマイクロソフトやアップル、アマゾン、グーグル、ファイスブックの売上トップ5の劇的変化を説明。

ネットワーク企業と伝統的プレーヤーとの比較、3デジタルトランスフォーメーションインジケータース、ペンギン・パラドックス、イノベーション・マネージメント、ユニコーン企業誕生の推移、ニューデジタルモデルの3本柱としてデジタル企業並びにデジタル顧客、デジタルイノベーション、世界を変えるポートフォーリオ、イノベーション方法について説明。またグーグルの2014年のNEST買収からのスタートアップ企業買収、テレフォニカ社は2012年にWayra社設立、スタートアップ部門の加速化、GM社は2016年にLYFT社に5億ドルを投資して、Uber,Google,Fordと競合、Didi Chuxing社は2018年に99社を買収、ブラジル国内では、2018年10月にTencent社がNubankに1億8000万ドル投資、家具と電子機器の小売業者であるブラジルのマガジン・ルイザ社とオンライン販売のみのブラジルアマゾン社との競合などについて説明した。

左から講演者のKPMGのThammy Marcato氏/KPMGの吉田幸司氏/企画戦略委員会の大久保敦委員長

 

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

異業種交流委員会 主催の 板垣 勝秀氏 講演会に50人が参加して開催

異業種交流委員会長野 昌幸委員長)主催の盛和塾」ブラジル前代表世話人の板垣 勝秀氏講演会は、2019年6月26日午後6時から7時まで商工会議所大会議室に約50人が参加して開催、京セラ創業者稲盛和夫氏を塾長とする経営塾「盛和塾」に関する講演でテーマ:「稲盛経営哲学のひも解き」と題して講演、司会は長野 昌幸委員長の代理として、村田エリカ副委員長が務めた。

板垣 勝秀氏は自己紹介で北方領土が視界に入る根室市で誕生、1971年に明治製菓に入社、製菓部門ではなく抗生物質を取扱う医薬品部門に配属され、中南米での医薬品のライセンス販売を担当して駐在員期間は10年に及んだが、帰国命令が出たにも関わらず、水のあったブラジルに居残って1991年にパナメジカル社を設立した。

盛和塾は、京都の若手経営者が稲盛氏の経営哲学を学びたいと望んで、1983年に設立された自主勉強会。日本の56塾、海外の44塾と合わせて塾生は約1万4000人、そのうち中国には37塾で7000人を擁している。私は26年間に亘って稲盛氏の経営哲学を学んできたが、この講演では稲盛氏の生き方、考え方などを説明したい。稲盛氏の経営哲学のモットーである「心を高めて経営を伸ばす」を理解してもらえればこの講演は成功に値すると説明、人をだまさない、人を裏切らない、昔年寄りから孫によく言われていた言葉です。

経営はトップの人生観や倫理観、価値観などの考え方で決まる。企業にも寿命があり、日本の企業の平均寿命は38年。しかし企業設立から2年間企業を維持できるのは僅か20%しかない。日本の長寿企業としては金剛組設立は1400年前、タケダは300年前に設立されて創業者精神が代々に亘って受け継がれてきている。

経営の原点は12か条から構成されており、「事業の目的、意義を明確にする」では、事業の目的を明確にしていたかったコンペチター16社が倒産。「具体的な目標を立てる」では、経営者が明確なビジョンを持たないと社員はついていかない。「強烈な願望を心に抱く」では、戦後の北方領土からのサーチライトの灯りにおびえた一方でロシア人はどんな生活をしているのか、未知の世界を知りたい願望があった。「誰にも負けない努力をする」では、経営はマラソンに例えられるが、死に物狂いの努力をする。「売上は最大、経費は最小」では、企業の筋肉質体質の経営をする。

「値決めは、経営」では、コンペチターなどの状況次第で値段を決めない。「経営は強い意志で決まる」では一度決めたことは押し通す。「燃える闘魂」、「勇気をもって事に当たる」、「常に創造的な仕事をする」、「思いやりの心で誠実に」、「時に明るく前向きで」も12か条に含まれている。

アメーバ―経営は会社には利益の出る部門と利益の出ない部門がある。アメーバ経営では、組織をアメーバと呼ぶ小集団に分けます。各アメーバのリーダーは、それぞれが中心となって自らのアメーバの計画を立て、メンバー全員が知恵を絞り、努力することで、アメーバの目標を達成する。そうすることで、現場の社員ひとりひとりが主役となり、自主的に経営に参加する「全員参加経営」を実現している。アメーバ経営は、京セラをはじめ、稲盛が創業したKDDIや再建に携わった日本航空など約700社に導入。

人生の方程式として、人生・仕事の結果=能力X熱意X考え方。稲盛経営哲学の精神性として、自分よりも他人を利する心である利他の心。JAL再生の社員の意識改革などを説明して、大きな拍手が送られた。

講演中の板垣 勝秀氏

進行役の村田エリカ副委員長

2019年上期税制変更セミナーに110人が参加して開催

日伯法律委員会( 藏掛忠明委員長)並びにコンサルタント部会長(吉田幸司部会長)共催による2019年上期税制変更セミナーは、2019年6月25日午後1時30分から6時過ぎまでマクソウドホテルに110人が参加して開催、前半の進行役はPwC Brasilジャパンデスク担当パートナーのMarco Antonio Fernandes Quadros副委員長並びにコンサルタント副部会長のEYの西口阿弥パートナー、副委員長のブラジル丸紅のルイス・フジオ・サトウ総務担当マネージャーが務めた。

講演トップバッターは、MATTOS FILHO (MATTOS FILHO, VEIGA FILHO, MARREY JR. E QUIROGA ADVOGADOS)弁護士事務所のGabriela Silva de Lemos,パートナーは、クレジット活用するための支払不要な税金や障害について、法令13.670号/2018による支払い向けクレジットの停止、CSLLの純益計算法、金利回復の判例などについて説明。SOUTO CORREA ADVOGADOS税務担当のPedro Demartini弁護士は、負債や支払い義務課税に対する最新強制支払い手段について、ボルソナロ新政権は公共負債削減のために国庫庁による負債徴収強化するための引き締め強化、規範通達COSIT4号/2018、省令1750号/2018について説明。KPMG間接税担当のMaria Isabel Reis Ferreira Barbosaパートナーは、 ICMS税補償並びに補足についてICMS税補償のコンセプト、リスク納税者のクラシフィケーション、ICMS-STの償還などについて説明。PWCの労働法並びに社会保障担当のMarcel Cordeiroパートナーは、雇用主に対する色々な税制面に於けるベネフィットについて、ストックオプション、希望退職制度、高等教育向け教育補助、食事補助などのe-Socialでのクラシフィケーション、改正労働以降の見解の相違などについてそれぞれ講演、質疑応答ではクレジット金利、ICMS税の償還、従業員に対するベネフィットなどが挙げられた。

コーヒーブレークを挟んで午後4時10分から進行役は、副委員長のKPMG労働法並びに社会保障担当のワルテル・マサオ・シミヅパートナーが務め、EYのFernando Pompeo取締役は、電子的情報管理による工業保税倉庫向け特別関税制度(RECOF-SPED)並びに税制恩典やオペレーションについて、SISCOMEXの推移、ブラジルの輸出のGDP比並びに他国との比較、オフショアマーケット回復、サービス及び無形資産の貿易に伴う収支総合統計処理システム(SISCOSERV)、電子的情報管理による工業保税倉庫向け特別関税制度(RECOF-SPED)のコンセプトなどについて説明。MACHADO MEYER (MACHADO MEYER SENDACZ E OPICE ADVOGADOS)弁護士事務所税務担当のCamila Galvãoパートナーは、天然ガス市場開放と税制について、代替エネルギーの過渡期に於ける天然ガス市場開放による効果、ガスパイプライン輸送による州税のICMS税の分割、ガス輸出州及びガス消費州のICMS徴収の調整などについて説明。PINHEIRO NETO ADVOGADOS税務担当のTiago Moreira Vieira Rochaシニア弁護士は、海外からの投資に対する最終ベネフィット先について、マネーロンダリングやテロ資金供与対策に関する国際的な基準策定機関のファイナンシャル・アクション・タスクフォース(FATF)の設立、2000年にブラジルはFATF加盟、最終的なベネフィットなどについて説明。最後はDELOITTE (DELOITTE TOUCHE TOHMATSU)  税務担当 のGuilherme Giglioパートナーは、予期せぬPIS並びにCOFINSに関するクレジットの最新判例についてそれぞれ講演、質疑応答ではコンドミニアム関連課税やベネフィット恩恵などが挙げられた。

PDF発表資料は全てポルトガル語

1. MATTOS FILHO (MATTOS FILHO, VEIGA FILHO, MARREY JR. E QUIROGA ADVOGADOS)
Tema: “Tributação do Indébito Tributário e obstáculos para o aproveitamento de créditos”
Expositora: Gabriela Silva de Lemos, Sócia
PDF anexo: Apresentação da Palestra
 
2. SOUTO CORREA ADVOGADOS   
Tema: “Recentes ferramentas de coação ao pagamento de débitos e de responsabilização tributária”
Expositor: Pedro Demartini, Advogado da Área Tributária  
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
    
3. KPMG  
Tema: “ICMS Ressarcimento ou Complemento” 
Expositora: Maria Isabel Reis Ferreira Barbosa, Sócia de Tributos Indiretos
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
    
4. PWC Brasil
Tema: “Benefícios a empregados – As várias faces da tributação”  
Expositor: Marcel Cordeiro, Sócio responsável pelas Áreas Trabalhista e Previdenciária
PDF anexo: Apresentação da Palestra
     
5. EY 
Tema: “RECOF-SPED e seus benefícios fiscais e operacionais”  
Expositor: Fernando Pompeo dos Santos, Diretor-Executivo
PDF anexo: Apresentação da Palestra  
 
6. MACHADO MEYER (MACHADO MEYER SENDACZ E OPICE ADVOGADOS)
Tema: “A abertura do mercado de gás natural e os tributos”
Expositora: Camila Galvão, Sócia do Setor Tributário 
PDF anexo: Apresentação da Palestra
    
7. PINHEIRO NETO ADVOGADOS 
Tema: “Identificação de Beneficiário Final em investimentos estrangeiros”
Expositor: Tiago Moreira Vieira Rocha, Advogado-Sênior da Área Tributária
PDF anexo: Apresentação da Palestra
   
8. DELOITTE (DELOITTE TOUCHE TOHMATSU)   
Tema: “Créditos extemporâneos de PIS e COFINS à luz da jurisprudência recente”. 
Expositor: Guilherme Giglio, Sócio de Consultoria Tributária
PDF anexo: Apresentação da Palestra


Marco Antonio Fernandes Quadros e Marcel Cordeiro (PwC Brasil), Gabriela Silva de Lemos (Mattos Filho, Veiga Filho, Marrey Jr. e Quiroga Advogados), Aya Nishiguchi (EY), Maria Isabel Reis Ferreira Barbosa (KPMG) e  Pedro Demartini (Souto Correa Advogados) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

Valter Massao Shimidu (KPMG), Luiz Fujio Sato (Marubeni Brasil), Fernando Pompeo dos Santos (EY), Guilherme Giglio (Deloitte Touche Tohmatsu), Camila Galvão (Machado Meyer Sendacz e Opice Advogados) e Tiago Moreira Vieira Rocha (Pinheiro Neto Advogados)

Rubens Ito / CCIJB – 25/06/2019

 

 

 

 

 

 

 

文協主催の国際日系デーパネルディスカッション「Os Legados de Uma Cultura」

2019年6月25日夜、ブラジル日本文化福祉協会(文協)の大講堂で国際日系デー(6月20日)を祝い、パネルディスカッション「Os Legados de Uma Cultura」が開催された。1,300人収容の大講堂が満席となった。

石川レナト文協会長、野口泰在サンパウロ日本国総領事のスピーチに始まり、ブラジルナレッジマネジメント協会のアンドレ・サイトウ(Andre Saito)会長からの次世代日系人育成を目的としたProjeto Geracao の紹介が行われた。

続いて、石川文協会長、野口総領事、山田県連会長、西尾宮坂国人財団理事長、岩水日伯文化連盟(アリアンサ)副会長、佐藤JICAブラジル所長、野村サンパウロ市議会議員、平田事務局長ほか数名で鏡割りの儀式が行われた。

白石テルマ(日本食普及親善大使、レストラン「藍染」オーナー兼シェフ」)による講演では同氏の日系人としての経歴や「もったいない」、「頑張る」、「生きがい」、「感謝」、「一期一会」などの日本人の価値観、フィロソフィーについて語った。

マルシオ・ゴーメス(Marcio Gomes)TVグローボレポーターは5年間の東京特派員体験談や感想を述べ、掃除や部活などの日本の教育システムなどについてのルポ動画も披露。

一方、クローヴィス・デ・バーホス(Clóvis de Barros)サンパウロ大学コミュニケーション学科倫理学教授は日本人の他人に対する思いやりや親切さなどについてユーモアあふれるトークで観客を魅了した。

その後、JCI日本ブラジル青年会議所会長のロドルフォ・ワダ氏、アレシャンドレ・カワセ元会長がモデレーターとなり、白石、ゴーメス両氏と対談を行った。

マガジン・ルイザ社社長のルイザ・トラジャーノ(Luiza Trajano)氏が閉会の言葉を述べ終了した。