8月末までのRERCT制度による臨時歳入は62億レアル

未申請の海外資産保有に対する恩赦として、8月末までの為替及び税務規制の特別制度(RERCT)による国庫庁の臨時歳入は、62億レアルに達しているが、今年1月14日に発令された法律13254号/2016年によるRERCTの申請期限は、10月31日までとなっているため臨時歳入はさらに増加すると予想されている。

連邦政府では今年のRERCT特別制度による臨時歳入を200億レアル~250億レアルと見込んでいる一方で、ある金融機関では、この恩赦の機会を利用する富裕層が予想以上に多いため最大800億レアルに達すると予想している。

今年の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支赤字は1,705億レアルの予算が計上されているが、7月~8月の予算見直しでは、今年の財政プライマリー収支赤字を1,693億レアルに下方修正されている。

今年の連邦政府の臨時歳入の26億8,400万レアル増加に伴って、地方政府(州・市)への分配金(交付金)も9億6,250万レアル増加、今年の歳入総額は前回予想の1兆2,760億レアルから1兆2,780億レアルに上方修正している。

今年の連邦政府による資産売却による臨時歳入は、前回予想の29億200万レアルから8億5,860万レアル減少の20億4,400万レアルに下方修正、しかし公社などからの利益・配当金は、前回予想の18億1,500万レアルから31億2,600万レアルに上方修正している。

今年の予算編成の計算基準となるGDP伸びは前回予想のマイナス3.1%から3.0%に上方修正、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は7.20%、ドルの為替はR$3.50として計算されている。

今年のインフラ整備向けコンセッションなどによる臨時歳入は、前回予想の228億レアルに据置いている。また今年の地方政府の財政プライマリー収支は8億レアルの黒字計上が見込まれている。(2016年9月23日付けヴァロール紙)

 

 

9月の予想を上回るインフレ指数減速で政策金利下落サイクル入りか

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、8月16 日~9月15 日の30 日間の9月の広範囲消費者物価指数(IPCA-15)は、予想を大幅に下回る0.23%増加に留まって、9月としては2009年以降では最低のインフレ指数を記録している。

8月の広範囲消費者物価指数(IPCA-15)0.45%から大幅減少の0.23%に下落した要因として、食料品のじゃがいもは14.49%減少、玉ねぎは12.3%減少、フェジョン豆が6.05%減少して牽引している。

また9月の公共料金は0.1%減少並びにたばこは1.55%減少、航空チケット代、ガソリン代、自動車修理代などが軒並み値下がりしたこともインフレ指数を押し下げている。

昨日、ニューヨークでインタビューを受けたエンリケ・メイレーレス財務相は、10月18日及び19日に開催される中銀の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利 (Selic)について、昨年7月から14.25%に据置されているにも関わらず、財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)の承認や9月のインフレ指数が予想を大幅に下回った要因で0.25%引き下げにつながる可能性を示唆している。

今週水曜日に米連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの見送りを発表、しかしイエレン議長は記者会見で「FOMCは利上げの根拠は強まってきたと判断した」と表明している。

「予算作成時の公共支出の調整率の上限設定」に関する財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)を最優先するために、地方統一選挙にも関わらず、ロドリゴ・マイア下院議長が憲法改正法案(PEC)を国会に提出する強硬手段に出ると予想され、10月開催のCopom会議での政策誘導金利 (Selic)の引き下げ予想の一因となっている。

「予算作成時の公共支出の調整率の上限設定」に関する財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)の統一選挙前の国会提出は、選挙にとって不利になるために連立与党は反対している。

しかしロドリゴ・マイア下院議長は、10月末に下院議会で承認、11月初めに上院議会での承認を得る強固手段に出るとブラジリアの政界関係者は予想している。

9月のインフレ指数IPCA-15の減少だけではSelic金利の引き下げ要因にはならないが、テーメル新政権誕生による国内外の信用回復、製造業の景況感好転、財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)の国会通過予想、年金・恩給改革の早期実施予想などがSelic金利引き下げを後押しすると予想されている。(2016年9月23日付けエスタード紙)

9月の製造業部門の景況感が改善

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)による780社企業経営者対象の景況感調査によると、企業経営者の景況感を示す9月の業況判断指数(ICI)は、前月の86.1ポイントから1.2ポイント改善の87.3ポイントを記録している。

9月の業況判断指数(ICI)では、8月の悲観的な景況感見通しは改善されたにも関わらず、今後数カ月間の景況感回復見通しは予想を下回っているとIbre/FGV研究所エコノミストのTabi Thuler氏は説明している。

企業経営者の9月現在の現状景況感指数(ISA)は、前月比0.5ポイント改善の84.7ポイント、景況感見込指数(IE)は2.7ポイント改善の90.0ポイントに達している。

また9月の製造業部門の設備稼働率(Nuci)は、8月の73.8ポイントから1.2ポイント上昇の75ポイントに達し、昨年9月以降では最高の設備稼働率指数に達している。(2016年9月23日付けエスタード紙)

 

9月の労働問題研究会に50人が参加して開催

企業経営・地場企業推進委員会(ワグネル鈴木委員長)の労働問題研究会は2016年9月22日午後4時から6時まで50人が参加して開催、初めにDannemann Siemsen Advogadosのマリーナ・イネス・フジタ・カラカニアン パートナーは「海外の技術サービスエンジニアとの契約更新及びブラジル特許庁(INPI)への登録の必要性」について、Licks Advogados のエドアルド・ハラック パートナーは「技術移転に関する問題点」について、技術移転に関する各種契約、ライセンス契約ではブラジル知的所有権院(INPI)への登録及び中央銀行への登録、登録後は第三者に対する契約金額の送金並びに税額控除が可能、商標 使用の強制並びに生産量の制限、輸出を含む販売の制限、外国からの材料購入の義務付けを含む契約は拒否される可能性、非居住者の関連会社に対する技術ロイ ヤルティ支払等についてそれぞれ講演した。

PdfDannemann Siemsen Advogadosのマリーナ・イネス・フジタ・カラカニアン パートナー 「海外の技術サービスエンジニアとの契約更新及びブラジル特許庁(INPI)への登録の必要性」

PdfLicks Advogados のエドアルド・ハラック パートナー 「技術移転に関する問題点」

Fernando Seiji Mihara (Stüssi-Neves Advogados), Eduardo Hallak (Licks Advogados), Marina Inês Fuzita Karakanian (Dannemann Siemsen Advogados) e Wagner Suzuki (Construtora Hoss) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

 

RI / CCIJB

忘年会について相互啓発委員会で意見交換

相互啓発委員会(粟屋 聡委員長)は2016年9月22日午後から12月8日に開催予定の忘年会について意見交換会を開催、相互啓発委員会から粟屋 聡委員長(双日ブラジル.)、川口 大次郎副委員長 (YASUDA MARÍTIMA  SEGUROS S.A.) 、石橋 実副委員長 (伯国三菱商事)、山本祐也 副委員長 (ジェトロ)、佐久間太郎副委員長(双日ブラジル.)、商工会議所から平田藤義事務局長、日下野成次総務担当、前田カリーナ アシスタントが参加した。

Daijiro Kawaguchi, Taro Sakuma, Satoshi Awaya, Yuya Yamamoto, Minoru Ishibashi, Seidi Kusakano, Fujiyoshi Hirata e Karina Maeda

 

Foto: Rubens Ito / CCIJB

Nippon Koei Lac do Brasil Ltdaのロベルト・クロカワ営業取締役が訪問

Nippon Koei Lac do Brasil Ltdaのロベルト・クロカワ営業取締役が2016年9月22日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長並びに日下野成次総務担当に、トカンチンス州企画・予算局の公文書1637号-マルセロ・ミランダ州知事による❝ZEN-Tocantins Agro❞と命名されているプロジェクト説明の商工会議所懇親昼食会での紹介-を説明、手渡した。

Seidi Kusakano, Roberto Kurokawa e Fujiyoshi Hirata

ロナルド・ノゲイラ労働相は、労働法改正審議は2017年下半期に先送り

昨日、全国工業連合(CNI)並びにエスタドン紙共催の「ブラジル競争力フォーラム」に参加していたロナルド・ノゲイラ労働相は、労働法改正審議は2017年下半期から開始すると説明した。

労働法改正審議前に「予算作成時の公共支出の調整率の上限設定」に関する財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)を最優先する必要があるとロナルド・ノゲイラ労働相は説明している。

労働法で定められている残業を含む1週間当たりの最高労働時間である48時間は継続するにも関わらず、1日12時間勤務許容の労働法改正の発言は、歪曲して理解されているとロナルド・ノゲイラ労働相は指摘している。

1週間の44時間勤務や残業代割増、第13か月目サラリー支払い、有給休暇取得の権利、勤続期間保障基金(FGTS)積立、失業保険、解雇時の賠償、食費補助や交通費補助などに対する労働者の既得権利は、一切変更されないとロナルド・ノゲイラ労働相は説明している。

昨年のジウマ前政権時の雇用は150万人分が失われて失業率が二桁台に達したのはまさに労働者の権利剥奪であり、更なる雇用創出のためには労働法改正の必要性をロナルド・ノゲイラ労働相は強調している。

また1日12時間勤務許容への労働法改正以外にも生産性対応並びに時給対応の支払い条件変更は、ブラジルの競争力強化につながるとロナルド・ノゲイラ労働相は説明している。

労働法改正は、構造改革の一環である財政改革並びに年金・恩給改革と並んでミッシェル・テーメル大統領の最優先構造改革の3本柱の一つであると強調している。

ブラジル小売販売業者連盟(CNDL)並びにブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)による822人の企業経営者対象の調査によると、調査対象の54.6%は、時給対応勤務は雇用増加につながると回答しているにも関わらず、10%の企業経営者は、雇用減少につながる可能性があると回答して意見が分かれている。(2016年9月22日付けエスタード紙)

州知事団は連邦政府と交付金並びにファイナンス支援要請

財政危機並びに旱魃被害に見舞われている北東部地域並びに北部地域、中西部地域の各州知事は、連邦政府に対して財政支援要請のためプラナルト宮でのミッシェル・テーメル大統領との会合を要請している。

北東部地域並びに北部地域、中西部地域の各州知事は、70億レアルに達する交付金支給並びに新たな70億レアルのファイナンス設置の要請が受け入れなければリオ州政府が実施した債務不履行の同様の非常事態宣言発令も否定していない。

先週、北東部地域並びに北部地域、中西部地域の14州知事はエンリケ・メイレーレス財務相と会合を持ったが、連邦政府によるリオ州政府に対する29億レアル同様の財政支援がなければ財政非常事態宣言を余儀なくされると詰め寄っていた経緯があった。

財政支援要請をしている各州知事は、連邦政府による財政支援がなければ基本的公共サービス提供や州公務員給与支払い、公共救急医療施設の維持などが不可能になると強調している。

財政支援要請をしている各州知事は、上院議員81人のうち60人、下院議員513人のうち半分以上が我々の財政支援要請を支援していると連邦政府に対して圧力をかけているきらいがある。(2016年9月22日付けエスタード紙)

ヴァーレ社は肥料部門をモザイク社に譲渡か

鉄鉱石輸出で世界最大手のヴァーレ社は、鉄鉱石などのコア事業に資本を集中させるためポートフォーリオの肥料部門譲渡で、米国肥料最大手モザイク社と最終的な売買交渉を行っていると業界関係者は見込んでいる。

しかし世界トップクラスの肥料会社であるノルウエー資本Yara社は、南大河州リオ・グランデ肥料工場に10億レアルを投資して増産計画を予定、Yara社はブラジル国内での肥料事業強化するM&A案件として、ヴァーレ社の肥料事業部門の査定を行っていると見込まれている。

2015年のヴァーレ社肥料部門のEBITDAは、ドル高の為替の影響を受けて前年比2倍に相当する5億6,700万ドルの黒字計上、売り上げは前年比8.7%増加の22億ドルに達していた。

しかし最近の肥料の国際コモディティ価格の減少に伴って、今年のヴァーレ社の肥料部門のM&Aによる譲渡価格は、20億ドル~30億ドルに留まると業界関係者は予想している。

モザイク社は世界トップのリン酸鉱生産企業であり、ヴァーレ社では肥料部門のモザイク社への100%譲渡若しくは12%~15%の資本参加に留まるか検討中と予想されている。(2016年9月22日付けヴァロール紙)

 

【労働制度改革は2017年下半期になると労働大臣がコメント】

ロナルド・ノゲイラ労働大臣は9月21日、ブラジルの労働法に対する改革案の国会提出が、2017年下半期になる見込みだとコメントした。同大臣によると、労働法の改革は極めて複雑な作業であり、現時点で連邦政府は、財政危機の解決に集中しているという事情がある。

ノゲイラ労働大臣はこの日、エスタード紙と全国工業連合(CNI)が共催したイベント、「エスタドン・ブラジル・フォーラム」に出席したもので、テーメル政権が労働者の権利を一切縮小することはないと強調した。「私はかつて、労働者の権利をどのようなものであれ縮小するようなことを主張したことはないし、ましてや、1日の労働時間を12時間に引き上げるような全くもって無意味な主張を支持したこともない」という。

同大臣は、週40時間労働からの引き上げや、13か月給与や勤続期間保障基金(FGTS)、有給休暇、週休分の出勤手当などの削減、それどころか、解雇予告期間の終了や交通手当や食事手当の廃止などでも、連邦政府が提案することはないと強調した。

さらに同大臣は、労働者の権利損失が現実の脅威になっていたのは5月までのことだと断言し、ジルマ政権への批判を交えつつ、2015年だけで150万人が職を失ったことに言及。「労働者の最大の権利、すなわち雇用を棄損したのは誰あろう、前政権だ」と主張した。

テーメル政権は、歳出規制憲法修正案(PEC)と年金制度改革と並び、労働制度改革を経済政策の柱のひとつに据えている。だがこの労働制度改革は大きな議論を呼び、2016年中に国会に改正案を提出するという連邦政府の当初の狙いに狂いを生じさせる原因のひとつになった。

だが、労働高等裁判所(TST)のイーヴェス・ガンドラ・マルチンス・フィーリョ長官は、この労働制度改革が緊急性を要する改革だと位置づける。2017年下半期まで改正されない状況にブラジル経済が絶えられるのかどうかが不明だと、同長官は憂慮する。ガンドラ長官は、労働法の厳格な適用と解釈が、失業を生み出すように作用していると受け止める。同長官によると、労働分野に関連した「柔軟性」という単語が持つ偏見を払拭して対策を進める必要があるという。

改革までの道のり

 CNIのロブソン・ブラガ会長も、労働制度改革に関する法案を連邦政府は国会に提出していてしかるべきだ、という考えを示す。「連邦政府は外部委託と労働協約の法律に対する優越性の問題を議論したいとしているが、それなら、この部分だけでも国会に送致してしかるべきだ」という。

サンパウロ大学(USP)のネルソン・マンリッチ教授(法学)は、労働法に対して労働協約が優越するという問題に関して、既に憲法で想定されてことから新法の制定は不要だと受け止める。(2016年9月22日付けエスタード紙)