2016年の貿易収支黒字は今年の倍増予想

中銀のフォーカスレポート作成に協力している商業銀行のエコノミストは、今年の貿易収支黒字を150億ドルと予想、また2016年の貿易収支黒字はドル高の為替で完成品の輸出が若干増加、しかし輸出増加分以上に輸入製品の減少が牽引して310億ドルに倍増すると予想している。

ブラジル国内経済の停滞で法人企業の売上げ減少、失業率増加、ドル高の為替などの要因で2016年の輸入製品は更に減少して、貿易収支黒字は改善すると貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ(Jose Augusto de Castro)会長は予想している。

今年1月~11月の輸入総額は前年同期比23.1%減少、今年の第一次産品の国際コモディティ平均価格は46%下落が大きく影響して、今年の輸出は前年比14.9%減少を予想している。

今年の貿易収支黒字は160億ドル、国際コモディティ平均価格の低迷並びに第一次産品輸出量増加の影響で、2016年の貿易収支黒字は330億ドルに上昇するとテンデンシアス社エコノミストのガブリエラ・スジニ氏は予想している。

通商研究センター(Funcex)では、今年11月末の原油の国際コモディティ価格は48.5%減少、鉄鉱石並びに大豆はそれぞれ23.4%減少、今年1月~11月の原油並びに鉄鉱石、大豆の輸出総額は444億ドルで前年同期の619億ドルから大幅に減少している。

また今年11月末のレアル通貨に対するドルの為替は45.91%上昇したにも関わらず、今年1月~11月の完成品輸出は前年同期比9.8%減少、2016年の完成品輸出はドル高の為替で増加すると期待されている。

今年1月~11月の鉄鉱石輸出は前年同期比46%減少の128億100万ドル、前記同様に大豆は前年同期比11.0%減少の207億200万ドル、原油は27.0%減少の149億1,000万ドルとなっている。(2015年12月13日付けエスタード紙)

後発自動車メーカーは苦戦を余儀なくされている

INOVAR-AUTOプログラムや工業製品税(IPI)減税優遇政策の中止などの影響で、国内での自動車生産を余儀なくされて生産開始した後発自動車メーカーは、国内の経済停滞やクレジット金利上昇などの要因で自動車販売が大幅に減少して、大幅な投資計画変更を迫られている。

2012年のブラジルの国内自動車販売は380万台で世界4位の自動車市場に拡大、国内での自動車生産優遇措置採用で新規参入組が自動車輸入から国内生産に投資の軸足を移したが、今年の国内自動車販売は250万台強に留まると予想されている。

中国資本チェリー社はサンパウロ州ジャカレイ工場に4億ドルを投資したにも関わらず、年間5万台の自動車生産能力のうち僅かに10%の操業に留まっており、1億3,000万ドルを投資したエンジン工場は、投資計画変更でロジスティック向けの配送センターになっている。

またチェリー社はサンパウロ州ジャカレイ工場周辺に自動車部品サプライヤー25社誘致、サプライヤーはすでに3億ドルを投資したにも関わらず、チェリー社の当初予定のマーケットシェア3%獲得は、計画よりも5年~7年遅れると予想している。

チェリー社はニュージェネレーションモデルのサブコンパクトカーQQ車の販売開始を今年中旬に予定していたが、2016年3月に変更、また2016年下半期にはスポーツタイプのTiggo車のリリースを予定している。

BMW社は1年以上前にサンタ・カタリーナ州北部地域で自動車生産を開始したにも関わらず、高級車販売ではドイツから輸入販売しているメルセデス・ベンツ社にトップシェアを奪われている。(2015年12月14日付けヴァロール紙)

 

2016年の電力エネルギー消費は1.0%増加予想

全国エネルギー・システム組織化機構(ONS)並びに電力エネルギー企画公社(EPE)の年間電力エネルギー計画調査(PEN)によると、2016年の対前年比の電力エネルギー消費量は、前回調査の2.4%増加から1.0%増加に下方修正している。

また年間電力エネルギー計画調査(PEN)によると、2016年の国内総生産(GDP)伸び率は前回予想の1.1%増加から一転してマイナス2.0%に下方修正したために、2016年の電力エネルギー消費も大幅な下方修正を余儀なくされている。

2016年の電力エネルギー消費量は、前回予想の6万5,585メガワットから1,011メガワット減少の6万4,573メガワットに下方修正、今年の電力エネルギー消費は前回予想から更に0.1%下方修正されている。

また2015年~2019年の電力エネルギー消費量の年間伸び率は、前回予想の3.6%から3.2%に下方修正、2020年の電力エネルギー消費は5.4%増加を予想、また全国エネルギー・システム組織化機構(ONS)では、今月の電力エネルギー消費は前年同月比2.3%減少の6万4,132メガワットを予想している。(2015年12月14日付けヴァロール紙)

インタビュー:梅田邦夫大使は、両国は非常に高い相互補足関係にある国だと認識している。

梅田邦夫大使は、両国の関係を深める空間の存在をみている。 在ブラジル日本国梅田邦夫大使は、両国の経済関係を深める空間がもっとあると信じている。修好120周年、190万人の日系ブラジルコミュニティ、そして18万人のブラジル人が日本に住んでいることが、世界3位と7位の経済大国同士がビジネスにおいて両国を接近させている。梅田邦夫大使は、Valor紙のインタビューに対し、両国は非常に高い相互補足関係にある国だと答えている。

Valor:日伯のビジネス関係をより良くするには何ができますか。

梅田大使:2つ重要な点がある。1点目は商業政策。今年9月には経団連とCNIが共同で、貿易と投資の自由化に向けた日伯EPAに関する共同調査書を発表した。2点目は改革によりブラジルの競争力を強化していくことだ。ブラジル政府の努力は見られているが、課税への負荷を減らし、労働関連の問題を改善し、ブラジル経済を活性化するだけでなく世界経済へ影響を及ぼすインフラ整備などが挙げられる。日本がブラジル側に期待しているのは、経済特区の設立、優遇税制などを備えた中小企業促進政策、ロジスティクスやインフラ開発、ICMS税改革、そして自動車部品のような製造分野における人材育成にある。これらの提言は、ブラジル日本商工会議所の提言書AGIRにも含まれている。

Valor:どんなブラジルからの輸出商品が、日本で受け入れられるか。

梅田大使:鉄鉱石、鶏肉、コーヒーなどの伝統的な製品は日本で多く消費されている。新製品としては、アサイなどで日本での消費が増えてきている。その他、プロポリスやグラビオラも日本での可能性を秘めている。パラ州のトメアスで生産されているカカオは、環境に適した生産方法として、日本の大手食料メーカーにより取り入れられている。大使館のレセプションではブラジルワインを提供したりしている。

Valor:逆にブラジルに来る日本の製品は。

梅田大使:日本政府が海外進出の柱としているのは、医療機器とサービスの拡大、インフラとクールジャパン製品の輸出。また日本の製品を紹介するだけでなく、いかに付加価値のある製品であるかを強調していく。日本製品のブラジル輸出は、日系企業のコスト削減とブラジル市場へのPRにもかかっている。

Valor:金融経済危機は日伯の関係に悪影響を及ぼしますか。

梅田大使:ブラジルは、困難に直面しているが、法律に守られたデモクラシーを価値の基盤としており、政治基盤は強いと思っている。また国として、国家予算、インフラ開発や税制改革などに取り組む努力を進めている。この困難に打ち勝ち、公平な社会へと成長していくものと信じている。

Valor:ブラジルに対する日本のプロジェクトは継続していくのか。

梅田大使:日本企業の対ブラジル投資は、2008年から2013年の間に増加した。日銀によれば、2008年の1兆5千億円から、2013年には3兆5千億円に達した。既に700社近くの日系企業がブラジルで活躍している。農業インフラ、都市交通、医療機器とサービス、観光サービス、情報や通信などの新しい分野への投資にも注目が集まっている。新しい投資は、いかにブラジルでの難しさを克服するかがキーとなる。日本政府は、中小企業の投資や企業進出を後押ししているが、ブラジルコストを削減する必要がある。JETROと日本政府は、日本企業とブラジル企業のパートナー構築を支援している。JICAも日本の中小企業の製品や技術を、ブラジル企業に紹介する場を持っている。

Valor:出稼ぎは継続されるか。

梅田大使:日本に住む外国人では、ブラジル人は3番目に多い。18万人が日本の社会や経済の発展に貢献してきている。2007年のピーク時には、32万人のブラジル人が日本に住んでいたが、日本の経済状況などで減少してきている。リーマンショック後の2012年に、日本政府の支援を活用してブラジルに戻ってきた人は、日本に戻ることを申請できる。これにより一時的に増えると思う。

Valor:ブラジルワールドカップで、日本の応援団がスタジアムを掃除していたのが注目された。教育においてブラジルが日本から学べることは。

梅田大使:日本では、全生徒が教室を掃除する。学校で毎日掃除の時間がある。また多くの学校では、生徒が昼食を配給し食器を洗う。日本人は自然に掃除し整頓する慣習を身につけている。更に生徒は体育の時間も倫理の時間として、また教訓や規律の大切さを学びながら育っていく。その反面日本人もブラジル人から、ダイバーシティへの尊重、寛容の助長、そして率直に意見を言えることを学ぶことができる。

Valor:シリア、レバノン系と違い、日系人はブラジル政治の代表者になることが少ないが何故なのか。 梅田大使:ブラジルの発展に貢献している日系人は、国会に4人存在する。事実として、ブラジル社会における日系人の比率が少ないことがある。しかし、違う参加の仕方をしていると思っている。将来は、もっと多くの日系人が政治に参加することを期待している。(2015年12月11日付けヴァロール紙より抜粋)

ムーディーズはブラジルのソブリン格付けを格下げ方向で見直し検討

昨日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ブラジルのソブリン格付けを格下げ方向で見直すと発表した影響で、サンパウロ平均株価(IBOVESPA)は1.04%下落、ドルの為替は1.26%上昇した。

ジウマ・ロウセフ大統領対する罷免請求受理後には、政治問題鎮静ムードが支配していたにも関わらず、2016年以内のブラジル経済・財政好転の可能性が低いとのムーディーズによる発表で、一転して金融業界は悲観ムードに陥っていた。

8月11日にムーディーズはブラジル格付けを投資適格級では最低の「Baa3」に引き下げ、また9月にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はブラジルをジャンク級に引き下げ、見通しを「ネガティブ」としていた。

ムーディーズによるブラジルのソブリン格付けの格下げ方向見直の発表で、昨日のブラデスコ銀行の優先株価は4.33%下落、ブラジル銀行の普通株価は4.26%下落した。

2016年にブラジルのソブリン格付けは、ムーディーズによる格下げ以外にもフィッチ・レーティングス社も格下げを行うとBank of America Merrill Lynchでは予想している。

昨日のブラジル銀行協会連盟(Febraban )の昼食会に参加した中銀のアレシャンドレ・トンビーニ総裁は、2016年並びに2017年のインフレ指数を連邦政府の目標中央値4.5%の上下2.0%以内に誘導するために、果敢な金融引き締め政策を採用すると発表した。

2016年初めの中銀の通貨政策委員会(Copom)では、現在の政策誘導金利(Selic)14.25%を金融市場予想の0.5%引上げを上回る0.75%の引上げをトンビーニ総裁は示唆している。

またFebraban 昼食会に参加したジョアキン・レヴィ財務相並びに中銀のアレシャンドレ・トンビーニ総裁の談話後、レアル通貨に対するドルの為替は1.46%上昇のR$3.8064を記録したが、終値はR$3.7990となった。(2015年12月11日付けエスタード紙)

 

今年の電気電子部門の売上は前年比10%減少予想

ブラジル電気電子工業会(Abinee)の予想によると、今年の電気電子部門のインフレ指数を差引いた実質売上は前年比10%減少の1,483億レアル、名目売上は前年比4.0%減少がそれぞれ予想されている。

電気電子部門にはオートメーション機器並びに電子部品、設備投資用装置、電力エネルギー発電・配電、情報通信機器、テレコンインフラ設備、セルラー、簡易家電製品などが含まれており、情報機器セクターの売上は前年比19%の大幅減少が予想されている。

また設備投資用機械・装置セクターの売上は17%減少、生産は20%減少、投資は10%減少の38億レアルがそれぞれ予想、ブラジル電気電子工業会(Abinee)の予想では、今年の業界従業員総数は25万6,000人で前年比3万8,000人減少して世界金融危機後の2009年レベルまで減少すると予想している。

今年の電気電子部門の輸出は前年比11.0%減少の58億ドル、輸入は19%減少の332億ドルをそれぞれ予想、2016年の電気電子部門の売上はGDP伸び率がマイナス2.5%と仮定した場合6.0%減少の1,488億レアル、投資は35億レアル、輸出は2.0%増加、輸入は3.0%減少を予想している。

スマートフォンやタブレット端末向け減税政策中止の影響、経済リセッション、企業経営者や一般消費者の景況感悪化、高止まりするインフレや金利が今年の電気電子部門の売上減少に結び付いており、2016年も18%減少が予想されている。

またレアル通貨に対するドル高の為替並びにスマートフォンの買替サイクル延長などの要因で、第3四半期のスマートフォン販売台数は前年同期比25.5%減少の1,080万台に留まり、第2四半期のスマートフォン販売台数13%減少に続いて2四半期連続で減少している。

第3四半期のスマートフォン販売台数は前年同期比25.5%減少したにも関わらず、売り上げは1.7%増加の99億レアル、今年のスマートフォン販売台数は前年比12.8%減少の4,760万台が予想されている。(2015年12月11日付けエスタード紙)

ヴァーレ社の格付けを投資適格最低のBaa3に格下げ

世界3大格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、資源大手ヴァーレ社の格付けをBaa2から投資適格最低のBaa3への格下げを発表した。

12月1日、格付け会社フィッチ・レーティングスは、サマルコ社の格付けをBBB からBB-に引下げたが、ヴァーレ社並びにBHPビリトンがサマルコ社に金融支援すれば再度の格上げの可能性が予想されていた。

中国の経済成長率停滞や欧米の景気後退、鉄鉱石の国際コモディティ価格の下落並びに鉄鉱石の需要を上回る供給過剰などの要因で、世界の鉄鉱石生産会社は軒並み経営が悪化している。

2011年2月の鉄鉱石の国際コモディティ価格は1トン当たり191.70ドルまで達していたが、昨日は37.5ドルと1/5まで下落、またヴァーレ社の時価総額は2,470億レアル下落している。

ヴァーレ社では2017年まで好転しない鉄鉱石の国際コモディティ価格や中国経済停滞による世界的な鉄鉱石需要減少の影響で、投資計画の大幅な見直しやコスト削減、自社資産売却を迫られている。(2015年12月11日付けエスタード紙)

在ブラジル日本国大使館天皇誕生日レセプションに平田事務局長が参加

2015年12月11日(金)19:00より、在ブラジル日本国大使館大使公邸にて、在ブラジル日本国大使館天皇誕生日レセプションが開催され、平田事務局長が参加した。

今回の祝賀会はジュンイチ・サイトウ 前空軍大将(斉藤準一氏はツッパン市出身の日系人初の空軍総司令官))の旭日大綬章伝達式が行われた為か、ブラジル政府関係者以外に同氏の親族はじめ知人また大勢の現役空軍関係者等が駆けつけ総勢約650人(登録者数620人)が参加する大きなレセプションとなった様だ。

祝賀会ではエプソン製のプロジェクターを使い正面に天皇皇后両陛下のスライドが映し出され、ブラジリア連邦特別区消防団音楽隊による伯日両国の国歌吹奏に続き、梅田邦夫大使が挨拶、主にブラジル全土で開催した日伯外交関係樹立120周年関連行事について総括、今後のますますの日伯関係強化の重要性を強調した。

日本企業PR事業の一環として、日本製品の販売促進及び企業活動の促進のため、大使公邸内に展示ブースが設置され、会員企業からも毎年この展示に参加している。今年の展示会参加企業は、AJINOMOTO、EPSON、NEC、TOYOTA、YAKULT社で各企業が日本製品や新しい技術を持ち寄り参加者にアピールしていた。

平田事務局長はMDICのMargarete Maria氏(輸送機器関係担当官) ABDI のJoão de Mendonça氏(ブラジル工業開発庁総裁補佐官:ABDIの現総裁はMDICの元副大臣のAlessandro Teixeira氏) MCTIの Nanahira de Rabelo氏(科学技術調査官:元MDICの技術管理担当官)や空軍関係者等と和やかに懇談の後、5社の展示ブースを詳しく見学した。

梅田大使(左)より旭日大綬章を受取るサイトウ前空軍大将

サイトウ前空軍大将を囲んで記念撮影

平成27年度官民合同会議に35人近くが参加して開催

平成27年度官民合同会議は、2014年12月10日午前9時から正午過ぎまでトランスアメリカンホテルに35人近くが参加して開催、進行役は小林和昭 参事官が務め、初めに梅田邦夫 大使はエドアルド・クーニャ下院議長の進退問題、ジウマ・ロウセフ大統領への弾劾請求受理、昨年の大統領選の選挙無効訴訟の行方、ラヴァ・ジャット操作の進展、司法取引の開始など混乱をきたしている政治問題、低迷する経済情勢や財政健全化策、インフレ高騰、ドル高の為替、国債の格下げリスク、アルゼンチンのマクリ新大統領選出、野党勝利のヴェネズエラ総選挙などの対外関係などについて説明した。

在クリチーバ総領事館の池田敏雄総領事は、パラナ州の特徴としてブラジルで有数な生産量を誇る大豆生産は2位、トウモロコシ2位。小麦2位、養鶏1位、フェジョン豆1位、今年3月に梅田大使の同州訪問時に日本企業ミッションと会合、8月に井戸兵庫県知事並びに同県11企業との会合、10月の商工会議所の懇親昼食会でのリッシャ州知事の講演、パラナ開発庁が日本のメガバンクとタイアップした日本進出企業向け情報提供提携、管内のサンタ・カタリーナ州は養豚1位、養鶏3位、リンゴ1位、同州産豚肉の対日輸出解禁、9月にコロンボ州知事が商工会議所の懇親昼食会で講演、10月30日には秋篠宮同妃両殿下の歓迎式典開催などを説明した。

サンパウロ総領事館の中前隆博総領事は、120周年関連行事、秋篠宮同妃両殿下のサンパウロと南マット・グロッソ州ご訪問、6月に着任以降に数多くの地方日系移住地訪問、官民連携による草の根・人間の安全保障無償資金協力、安倍総理の訪伯フォローアップによる日系病院への支援、技能五輪国際大会のサンパウロ大会、参加国・選手団、競技職種、成績、オールジャパンの対外発信拠点のジャパンハウスの進捗状況などについて説明した。

在リオデジャネイロ総領事館の山元 毅 総領事は、リオ州の政治面での影響力、ブラジル経済に占める重み、リオ並びにミナス州、エスピリット・サント州の管内3州の日本企業の活動状況、ペトロブラス汚職事件のスキーム、概要、経緯、事件による影響、サマルコ社の堤防決壊事故の影響や政府の対応、進出日本企業支援の主な取組、ブラジル政府に対する働きかけ、同州における治安状況推移や犯罪発生率の比較、交番システム普及プロジェクトを通した日本政府の支援、日本とリオ州のオリンピック・パラリンピックへの協力関係などについて説明した。

山崎在マナウス総領事は、アマゾナス州の政治、マナウスフリーゾーン(ZFM)を抱えるマナウス市のポテンシャルやGDP、マナウスフリーゾーンのレベッカ・ガルシア新長官の手腕、日本企業のZFMへの進出企業40社以上で2万人の雇用、9.3億ドルに達する直接投資、ZFMの平均雇用数の推移、輸出入額の推移、マナウス総領事館の企業支援活動、マナウス市の治安概況、犯罪統計、120周年関連行事などについて説明した。

在ベレン領事事務所の小林雅彦 所長は、在ベレン領事事務所管轄はパラー州並びにマラニョン州、アマパ州、ピアウイ州、特にパラー州は露天掘りで有名なカラジャス鉱山の鉄鉱石をはじめ豊富な鉱物資源、大型水力発電所の稼働、建設中のベロ・モンテ水力発電所、ヴィラ・デ・コンデ港湾、サンタレン港湾ではカーギルが穀物ターミナルを建設中、中西部地域の農産物輸出はマラニョン州イタキ港や北部の港湾からの輸出が期待されており、アグロフォーレストではアサイ、カカオ、クプアスーを栽培、観光ではマラジョー島やサンタレンの開発が期待されていると説明した。

在ポルトアレグレ領事事務所の後藤猛事務所長は、南大河州には1824年にドイツ移民が入植して農業を開始、政治的にはブラジル民主運動党、進歩党、民主労働党が有力政党、昨年の選挙ではジョゼ・サルトリ候補が決戦棟梁で現職を破って当選、南大河州の人口は1,100万人、南大河州政府投資促進・開発局が精力的に活動して外資を誘致、クラシキ並びにフジクラ、日本たばこ、大塚化学が生産工場を擁しており、三菱など5社が造船所に資本参加、三菱電機はエレベータ生産、ホンダは風力発電所を建設していることなどを説明、在レシーフェ領事事務所の三井領事はペルナンブーコ州の人口、気候、在留邦人数、政治、経済、治安、日本進出企業は5社、日系社会の同州への貢献として日本祭りの開催、文化や教育関連活動などについて説明した。

ジャイカブラジル事務所の那須所長は、ブラジルにおける実施中の主要なプロジェクトとして技術協力プロジェクト「統合自然災害リスク管理国家 戦略強化プロジェクト」並びに技術協力プロジェクト「E-wasteリバースロ ジスティック改善プロジェクト」、技術協力プロジェクト「造船業及びオフショア開発人材育成プロジェクト」、技術協力プロジェクト「地域警察活動普及プロジェクト、円借款「ベレン都市圏観戦バスシステム事業」、日本のモデルとする「KOBAN」について説明した。

国際協力銀行(JBIC)の安井豊首席駐在員は、JBICの4つのミッション、ブラジル連邦政府との提携、50年以上に亘るBNDES銀行とのタイアップ、日本進出企業による穀物インフラ事業や食品メーカー買収支援、主要資源会社との強固な関係、プレソルト対応FPSO傭船事業に対するプロジェクトファイナンス、ブラジル国立経済社会開発銀行との間で再生可能エネルギー事業支援業務協力のためのクレジット契約の締結について説明した。

ジェトロサンパウロ事務所の大久保所長は、過去2年間のジェトロサンパウロ事務所の主な取り組みとして、安倍首相来伯時に、日本の医療機器の販路開拓を念頭に入れた医療規制セミナー並びに財界人を招いたビジネスフォーラム開催を通じた日本企業の支援、農林水産・食品・外食産業や自動車関連の中堅・中小企業の海外展開支援、商工会議所を連携したパラー州ミッション、パラグアイセミナー、120周年記念セミナー、東京での自動車セミナー開催などについて説明した。

ブラジル日本商工会議所の村田俊典会頭は、会議所活動の報告と今後の課題として、120周年記念事業として「花火祭り」に101社が協賛して200万レアルを超える支援に対してお礼を述べ、また9月に日伯経済セミナー、11月末の医療セミナーにそれぞれ300人が参加して素晴らしい内容のセミナーに対して平田事務局長や事務局員の尽力にお礼を述べた。

2015年の会議所独自活動として、梅田大使の各州への公式訪問随行、新規地場企業との懇親会、ビデオコンファレンス開始、環境委員会植樹ボランティア、運輸サービス部会によるリオ会議所との交流会、相互啓発委員会のパラー州視察、異業種交流委員会の歌手やエコノミストの講演会、2015年政策対話委員会のAGIR活動報告やMDICとの政策対話スタート、今後の課題と展望として進出日系企業と地場企業のコミュニケーション強化やブラジル国内の日系会議所への情報コンテンツの提供などについて説明した。

アマゾナス日系商工会議所の牛田肇会頭は、マナウスフリーゾーン工業部門の日本進出企業の状況、日系企業の貢献度、マナウスフリーゾーンにおける日本の投資、マナウスフリーゾーンの次の50年への課題などを説明、南伯日本商工会議所の和田専務理事は南伯日本商工会議所の歴史、進出企業数は9社、現地日系企業は18社、ホンダはスマレー工場向けの風力発電の建設、毎月会合を行って日本企業の見学会や日系進出企業や治安など多様な情報提供、また8月の日本祭りに参加することなどを説明、パラー日系商工会議所の山中副会頭はパラー州の面積、人口、気候、日系人は3万人、会員数は55社、パラー州の貿易統計、輸出品目、日本向け輸出産品、加盟企業リスト、トメアス法案などについて説明した。

パラナ日伯商工会議所の大城義明会頭は、全国の日系商工会議所との連携の重要性や必要性を強調、また毎年日本に企業ミッション団を派遣、日本から中小企業を誘致するために日本の地方都市訪問、日本の病院と提携して医師研修、ロンドリーナでのメディカルセンター建設の構想などについて簡単に説明、リオ商工会議所の小林直樹会頭は、現在の会員数は26社、ボランティア活用による運営、教育委員会、安全対策委員会、渉外企画委員会を擁し、会費の50%は日本語学校への支援、日系団体との関係は良好、課題として会員数の減少による財政の悪化、派遣教員の確保、文化の継承などを説明した。

サンパウロ市内レストランの昼食会で、メディカル分科会の藤田誠 分科会長と栗田秀一副 分科会長は、メディカル分科会発足の経緯や現在までの成果、2015年の分科会活動について説明、平田事務局長は昨年12月11日(木)に開催された平成26年度官民合同会議を回顧、当時の同会議の席上で問題提起した2つの案件が僅か半年後に実現の方向で大きく前進している事に対し前代未聞の歴史的な出来事としてお礼を述べた。

1つは昨年ビザ緩和の加速化をお願いしたことに関し、日本側では短期滞在数次査証が今年6月15日から発効した事。2つ目は利便性のある輸出加工経済特区(ZPE)に関する提言が国会に上程された件についてブラジル開発商工省(MDIC)から6月25日付けの公文書(※)が届いた事を報告した。

平田事務局長はさらに、「昨今、大統領の弾劾とか政治の乱れから国会が機能不全に陥り、未曾有の経済停滞を余儀なくされているが故に、今我々日本勢は官民が連携して、この国が本来あるべき姿になる為に何がお手伝い出来るのか温かい手を差し伸べるべきだ」と意見を表明した。

最後に中前隆博総領事は、ブラジルの政治経済は問題が山積みであるが、このプロセスは将来に役立ち、またチャンスでもあると指摘、ブラジルの戦略的な立 場の認識、引き続き日本企業・会議所との情報スキームネットワークの構築、情報発信の強化、また日系社会との更なる連携強化、2016年はリオオリンピッ クから4年後の東京オリンピックへの継続、二国間の対話強化、AGIR及びメディカル分科会の対話による進展、ジャパンハウスなどについて説明した。

(※)公文書:No.11/DECOS/SCS/MDIC詳しくはhttp://jp.camaradojapao.org.br/news/atividades-da-camara/?materia=14899をクリック

1.    ZPE(輸出加工区 Zona de Processamento de Exportação)のモデル構築に関し御所より頂いたご提案についてご報告させて頂きます。

2.    そのご尽力に御礼申し上げますとともに、法令11.508/2007号への大幅な変更を盛込んだLidice da Mata議員による法令案 5.957/2013として、既に下院議会で討議が進められていることをお知らせ致します。

3.    法令案として既に進行中の本件の重要性をアルマンド・モンテイロ・ネット( Armando Monteiro Neto)大臣も認識しており、本件に纏わる各提案への対応機関としてワーキンググループを設置致しました。

4.    御所から頂いた数々のご提案、例えば輸出加工区を遠隔地のみならず立地の優れた地区へ設置すること、また該当分野の専門業者も参入させていく可能性の模索 など、既に国会において法令案として審議されていることを改めてここにお知らせ致します。つきましては、輸出加工区の規定をより精査する本法令案の審議と その決議が国会にて執り行われおりますが、その協議に是非ご参画頂きたく御所を招聘させて頂きます。