1月のバスやトラックを含む自動車販売は31万1,400台

全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の調査によると、1月のバスやトラックを含む自動車販売は、昨年1月の26万8,300台を大幅に上回る31万1,400台に達して、1月の月間記録を更新している。

バスやトラックを含まない1月の自動車販売は、前月比13.64%減少の29万6,800台であったが、前年同月比では17.5%と大幅に増加、1月のトラック並びにバスの販売台数は前月比6.16%減少、前年同月比6.37%減少している。

また1月の二輪車並びに農業機械などを含む自動車販売は、前月比11.6%減少の45万700台にも関わらず、前年同月比では7.1%増加、ワーゲン社のバスやトラックを生産するMANラテンアメリカ社では、今年のバスやトラック販売は前年比10%増加を予想している。

昨年のトラックやバス販売は排気ガス規制の強化の影響を受けて、2011年末にトラック販売の駆け込み需要があったため前年比42%減少、生産は20%減少していたとMANラテンアメリカ社のロベルト・コルテス社長は説明している。

またロベルト・コルテス社長は、今年のバスやトラック販売は前年比3.0%増加を予想、同社のリオ州レゼンデ市のトラック生産能力は年間10万台にも関わらず、現在の生産は2交代勤務で7万台となっている。(2013年2月2日付けエスタード紙)


 

昨年の製造業のGDP伸び率はマイナス2.7%

昨年の製造業部門の国内総生産(GDP)伸び率は、連邦政府による工業製品税(IPI)減税や社会保障院(INSS)への納付金軽減などの経済活性化政策導入にも関わらず、前年比マイナス2.7%と大幅に減少している。

トラック並びにバスセクターがマイナス36.2%と大幅に落ち込んだ影響で、輸送セクターの生産が前年比マイナス13.5%と大幅に減少して、資本財セクターのGDP伸び率はマイナス11.8%を記録している。

昨年12月の製造業部門は前月比0.0%、前年同月比マイナス3.6%、昨年12カ月間は前年比マイナス2.7%、前記同様に資本財セクターはマイナス0.8%、マイナス14.7%、マイナス11.8%となっている。

昨年12月の中間財セクターは前月比マイナス0.1%、前年同月比マイナス2.5%、昨年12カ月間は前年比マイナス1.7%、前記同様に消費財セクターは0.5%、マイナス1.4%、マイナス1.0%となっている。

ゼツリオ・ヴァルガス財団(FGV)のシルヴィア・マットス氏は、昨年の自動車販売は工業製品税(IPI)の減税政策の導入で好調に推移したが、今年は商業銀行の与信強化でクレジットが縮小すると予想、FGV財団では、今年のブラジルのGDP伸び率は製造業部門が好調に推移すれば2.8%増加すると予想している。(2013年2月2日付けエスタード紙)

                   

 

(特別記事)GDPの大きな成長は2014年からと政府も認識

大統領府執務室内では、早急な追加投資と2013年に3.5%の経済成長を確実にする対策を最優先している。

ジョアン・ヴィラヴェルデ/ルー・アイコ・オッタ

ジウマ・ロウセフ大統領が昨年末のプレゼントとして求めた、「驚くようなピボン(大きな成長を達成したGDP)」は、連邦政府内部では、2013年に達成できる見込みがないとの認識が広がっている。ブラジリアの省舎界隈では、作業の優先順位は、計画が発表されたものをすべて実行に移し、そうして、大統領府執務室が2013年の景気に関して度々使用してきた3.5%の成長を「少なくとも」達成する道を探すというものである。

国内総生産(GDP)は、2013年、ジウマ政権下で最も大きな成長を達成すると見られるが、それは単に2011年の2.7%を上回るというだけでは不十分で、大統領は、少なくとも3.5%に達することが必須と位置付けている。政府の認識では、経済活動が5%台と力強く躍動するのは、選挙イヤーとなる2014年になってからである。だがそのためには、2013年も順調に終える必要がある。大統領府執務室関係者は、「景気の回復は依然緩やかで、第2四半期から勢いを増すだろう」と言う。

投資率を上方に引き上げるための強力な武器として、政府は、港湾と空港、高速道路、鉄道の民営化を用意しているが、これらは2013年のGDP成長率に大きなインパクトをもたらさない。ジウマ大統領の側近の1人は、エスタード紙に対して、これらの民営化が2013年の景気をいきなり刺激するというのは「幻想」だとコメント。

大統領府執務室内では、輸送インフラに関連した民間への事業認可で中心に据えられる4案件は、今年の政界の展望という観点で受け止められている。政府は、2013年に計画段階から実施に移される事業認可で、2,230億レアルの事業オークション収入を達成する必要がある。オークションの入札図書は予定通り、あるいは若干遅れて発表されるが、企業の関心は高く、最終的に契約を年末までに交わす見込み。つまり、ある政府関係者が言うように、「もしすべてが計画通りに運べば、政府は、野党と、さらに、依然として民営化に強硬に反対している労働者党(PT)自身に対して大きな勝利を収めることになる」。

一連の民営化で作業が最も進んでいる高速道路事業の場合、一部は年内の経済成長を助けることになるが、その成果は基本的には持ち越される。一方で、もし大きな障害がなければこれらの事業は、2014年のGDP成長率に寄与することになる。

障害

ただし、それには政府も、伝統的な内部の障害を克服しなければならない。2012年8月に発表された日程に基づけば、ミナス・ジェライス州の高速道路2区間(国道116号と同040号)の事業オークションは、既に実施されてしかるべきものだ。ところが、オークションは2週間前に中止され、新たな実施日もまだ決まっていない。

オークション後は契約を締結する必要があり、そこでも政府は、90日を要すると試算している。こうしてようやく、事業認可がスタートし、そこから土木工事がスタートする前に設計のために更に数か月を費やすことになる。

だが、行政府内には、このペースを堅持できるかどうかを疑問視する向きもある。経済的見地から策定される入札図書は、連邦会計検査院(TCU)の裁可を受ける必要がある。例えば国道040号線と116号線の入札図書は、同院の検査が数年にもわたった。

しかも、オークションの対象となる高速道路の区間の車線の4車線化に加えて、修復工事を実施する必要があるため、2013年内に一部の投資が期待されている。これらの投資に対する設計は、よりシンプルであり、その幾つかは年内の施行が期待される。

空港

空港の事業オークションは、高速道路の一歩後ろを進んでいる。1月30日になってようやく、リオデジャネイロ州ガレオン空港とミナス・ジェライス州コンフィンス空港の事業認可に関する採算性を検討するための契約が、ブラジル事業整備公団(EBP)との間でまとまったばかり。

同様に、政府は地方空港に対する73億レアルの投資計画も予定している。民間航空局(SAC)は、ブラジル銀行(BB)に対してこれらの計画の管理を任せる意向。BBは、公共サービスに対する工事契約で伝統的な手続きよりも理論的により迅速な、特別調達制度(RDC)を利用する予定だ。

ジウマ大統領の指示に基づくと、2013年以降、成長加速プログラム(PAC)の事業計画は全て、RDCにより契約が進められる。これが、公共投資の実施規模を拡大させる切り札と位置付けられている。(2013年2月4日付エスタード紙)

業種別部会長シンポの発表資料作成で食品部会開催

2月22日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のために、食品部会(天野一郎部会長)が2013年2月4日正午から午後2時まで開催され、参加者は自社の昨年の回顧並びに今年の展望についてそれぞれ発表した。

2012年の回顧では、サントス港湾の税関・国家サニタリー庁・農務省の長期ストによる影響、原発事故による日本からの食品輸入規制、国際コモディティ相場、レアル高の為替、インフレ、人件費の高騰、ヨーロッパの債務危機の影響、北東地域の旱魃、日本食ブーム、新規開拓、社会保険融資納付金(Cofins)並びに社会統合基金(PIS)の免税措置などが挙げられた。

今年の展望では、新製品の開発、北東地域や中西部地域での販売増加予想、為替の行方、塩分規制、リサイクル規制、コモディティ商品価格の動向、南米地域での拡販、マーケティングの強化、飲酒運転規制の強化の影響、インフレを上回る最低サラリーの調整、日本食や日本酒ブーム、中間層の拡大による販売増加などが挙がり、また今後の食品部会の組織の変更並びに部会活動などについても話し合われた。

食品部会に参加していた遠藤副領事は、いろんな部会に参加しているが、どの部会でもブラジルの税制並びにブラジルコストに頭を悩ませているので、ブラジリアの日本大使館とも相談して改善の要請をしたいが、とにかく税制変更が多いので非常に難しいところがあり、日本では政権交代でブラジル日伯議員連盟の会長を務める麻生氏が副総理に就任したため日伯関係には追い風となり、早急にブラジルに来ていただいて、日伯友好関係のさらなる促進をしていただきたいと述べた。

最後に平田藤義事務局長は、昨年8月、食品部会から提起された日本からの食品輸入規制(放射能検査チェックや通関遅れ等)について、昨年11月9日の第6回日伯貿易投資促進合同委員会(略称:日伯貿投委)で福島産を除いて解禁された事を確認、農林水産省から出向の遠藤副領事にお礼を述べた。本日の部会で引き続き問題視されている固形廃棄物処理に関しても昨年の日伯貿投委で俎上され、日本側の支援協力について説明した。

参加者は天野部会長(ヤクルト)、清水副部会長(イグアスーコーヒー)、森廣副部会長(日清味の素)、山口副部会長(南米不二製油)、山田氏(東山農産)、山村氏(三井アリメントス)、西岡氏(ニアグロ・ニチレイ)、唐木氏(ニアグロ・ニチレイ)、石嶋氏(ヤクルト)、見目氏(ヤマト商事)、遠藤副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、大角編集担当

左から森廣副部会長(日清味の素)/天野部会長(ヤクルト)/清水副部会長(イグアスーコーヒー)/山口副部会長(南米不二製油)

 

 

1月の貿易収支赤字は40億3,500万ドルで過去最高

1月の貿易収支赤字は、石油派生品の輸入が大幅に増加したために40億3,500万ドルに達して統計を取り始めた1990年以来最高貿易赤字を記録、特にペトロブラス石油公社による石油派生品の輸入は29億ドルに達している。

1月の輸入総額は、前年同月比16億ドル増加の200億300万ドルに達して記録を更新したが、輸出は159億6,800万ドルに留まったために40億3,500万ドルの赤字を記録している。

1月の1日当たりの輸入は、前年同月比14.6%と大幅に増加したにも関わらず、輸出はマイナス1.1%を記録、石油派生品の輸入は55.7%と大幅に増加、資本財の輸入は14.6%となっている。

1月の第一次産品の輸入は7.9%増加、消費財の輸入はマイナス2.1%、 1月の半製品輸出は前年同月比6.6%増加の26億6,800万ドル、完成品は1.0%増加の62億6,100万ドル、第一次産品は65億4,600万ドルに留まっている。

昨年の貿易収支黒字は前年比34.8%減少の194億ドルに留まっており、ペトロブラスの国内の石油生産が低調に推移しているにも関わらず、国内の石油派生品の需要が拡大しているために、石油派生品の輸入が急増して貿易収支が悪化している。(2013年2月2日付けエスタード紙)

 

CIR 019/13: 2013年2月定例常任理事会開催のご案内

CIR-019/13

201321

常任理事各位

CC:監事会議長 / 部会長各位

ブラジル日本商工会議所

会頭    近藤 正樹

 

2013年2月定例常任理事会開催のご案内

 

拝啓

時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。

 

さて、定款第51条並びに53条(「・・・委任状による常任理事の出席は認められない。」)に基づき、定例常任理事会を下記開催致します。万障お繰り合わせの上、ご出席頂きます様宜しくお願い申し上げます。

敬具

 

日時:2013 2月15日(金) 10:30~11:30

 

会場:ホテル マクスードプラザ Maksoud Plaza (Alameda Campinas, 150  Tel: 3145-8000)

議題/報告事項

会議プログラムを作成するにあたり特別な審議事項や報告事項等がありましたら、2月8日()までに事務局長宛にメールでご連絡をお願い致します。期日までにご連絡がなくまた必要と判断される議題については、あらかじめプログラムに入れさせて頂きます事をご了承下さい。

 

なお、2月度定例常任理事会の審議事項に於いては、3月総会に向け予算編成が中心になります。また、各部会長から2013年度活動方針について簡単にご発表をお願い致します。活動方針は箇条書き形式に作成され、副部会長を2名以上選任の上、ご氏名を明記下さい。なお、活動方針につきましては、2月度常任理事会へのご出欠に関係なく上記の期日(2月8日)までにメールで事務局へご提出の程お願い致します。

 

常任理事会出欠確認:2月13()迄に事務局の アリセ 宛にお願いします。

E-mailsecretaria@camaradojapao.org.br 電話:3178-6233

運輸サービス部会は部会長シンポの発表資料作成や会議所活動で意見交換

多岐の業種で構成される運輸サービス部会(森田透部会長)は、2013年2月1日正午から午後2時まで14人が参加して開催、今月22日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料の作成や今年の部会活動などで意見交換をおこなった。

2012年の回顧ではコンテナ船輸出が増加、特にアジア向け輸出の増加でヨーロッパ向け輸出を突破、不定期船による鉄鉱石の輸出は前年並み、新造船の供給過多でバルク運賃が低迷、税関職員やANVISA職員のストライキ、世界的な粗鋼の供給過剰、鉄鋼需要の低下、為替の影響、遅れているインフラ整備、ブラジルコスト、トラックドライバーの勤務時間短縮の改正、セルラー電話の加入者の推移、IT技術者の不足並びに人件費の高騰、日本からのビジネス客は増加したが、日本からの観光客はブラジルの物価高や治安問題、観光ビザが必要なことから増加傾向にはならなかったことなどが話題となった。

2013年上期の展望として税関ストライキの懸念、インフラ整備の遅れ、人件費の高騰の継続、輸送関係コストの上昇、サントス港の新ターミナルの運営開始、自動車向けIPI減税の中止による影響、治安の悪化、空港アクセスの遅れ、輸入製品に対するICMS税の一律4.0%の影響、社会保障院連動のSPEDの試験プロジェクトの開始、電力危機、停電対策、困難な優秀な人材確保、今後も日本からの進出企業増加に伴ってビジネス客は増加するにも関わらず、日伯間の観光ビザ免除協定が締結されない限り、観光客の増加は見込めないことなどビジネス環境整備の必要性が挙げられ、最後に今年の会議所活動では、インフ整備関連の見学会の実施などで意見交換が行われた。

参加者は森田部会長(山九)、川手副部会長(NYK)、細谷副部会長(日通)、谷口氏(栄進)、岐部氏(UBIK)、伊勢谷氏(JAL)、金谷氏 (JAL)、大胡氏(MOL)、村田氏(鈴与)、上野氏(Tokyo Soft)、松橋氏(Tokyo Soft)、遠藤副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、大角編集担当

左から川手副部会長(NYK)/森田部会長(山九)/細谷副部会長(日通)

左から岐部氏(UBIK)/谷口氏(栄進)/大胡氏(MOL)/遠藤副領事(サンパウロ総領事館)

左から上野氏(Tokyo Soft)/松橋氏(Tokyo Soft)/伊勢谷氏(JAL)

左から村田氏(鈴与)/平田事務局長/大角編集担当/金谷氏 (JAL)

開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料の作成や今年の部会活動などで意見交換

 

ブラジルのビッグマック指数は世界5位

エコノミスト誌が発表するビッグマック指数は、マクドナルドのビッグマックの価格によってそれぞれの国の通貨の購買力を比較するもので、ビッグマックが安く買える国の通貨は過小評価されている。

最新のビッグマック指数調査では、ブラジルのビッグマック価格は11.25レアル、ドル換算では5.64ドルと米国のビッグマック価格4.37ドルを29.2%上回って世界5位、1年前のレアル通貨は35.3%と過大評価されていた。

2010年9月にマンテガ財務相が世界各国の政府が自国通貨の為替レートを引き下げようと競っていると「国際通貨戦争」が勃発していると発言して注目され、海外投資金の短期の金融投資から長期の製造部門への投資を促すために、IOFの課税率を2回にわたって引き上げるなどして、レアル高の為替阻止を採用していた。

ビッグマック指数トップはヴェネズエラが数年間に亘って自国通貨のボリヴァ-ルを固定した影響で107.9%、続いてノルウエーが79.5%、スエーデンが74.5%、スイスが63.1%、カナダが23.5%、ヨーロッパ連合が11.7%となっている。

しかし自国通貨が過小評価されている新興国のメキシコはマイナス33.5%、中国はマイナス41.1%、ロシアはマイナス44.4%、インドはマイナス61.8%となっている。(2013年2月1日付けエスタード紙)

 

Sebrae – ブラジルを信頼して40年(Rumos記事)

ブラジルを信頼して40年

小企業・零細企業支援サービス機関(Sebrae)が、現状と将来にむけ各業界が抱える課題への取り組みを強化しつつ、設立から満40年を迎えた。そのSebraeの進取の気性は例えば、新しい本部が置かれるビルの設計からもわかる。

連邦政府のデータによると、ブラジル国内には小企業・零細企業が680万社あり、事業主全体の99%を占める。さらに、これらの企業は国内総生産(GDP)の25%を占めており、ブラジル企業が提供する正規雇用の52%は、これらの小企業・零細企業の従業員である。こうした数字を様々な角度から見ると、ブラジルの経済と社会の構造上、重要な役割を果たしていると認めないわけにはいかない。生活を賭けてこれらの企業から雇用されている人たちは、1,470万人を下らないのだ。

販売店と商店、小規模農家、修理工場、美容院、レストラン、小規模工業、コンサルタント、研究所、誕生したばかりの先端技術企業、その他、様々な業種に亘って裾野を広げているのも、設立以来40年にわたってSebraeが取り組んできた研究と修練なプログラムの賜物である。Sebraeは、ブラジリアの全国本部と国内の27事業所で、設立記念日を祝った。
この40年という年月を通じてブラジル経済は、大きく変化してきた。経済危機があり、オイルショックに直面し、対外債務のモラトリアムという烙印を押され、ハイパーインフレとその後の安定、更に経済成長への復帰、そして最近では巨大な消費市場の誕生と所得格差の緩和があった。1972年当時、ブラジルの経済レベルは世界第12位、そして40年後の現在は、世界第6位である。

小企業・零細企業の状況も改善した。この経営規模の企業には自社の力不足や問題点など課題が依然として残されているものの、全体として見ると、ブラジル会社構造を堅実に強化するための条件が、以前よりもそろっている。12年前、小規模の企業の過半数が、設立から2年を迎えることなく市場の波に飲み込まれていた。Sebraeが独自に実施した集計では、2011年の場合、2年以上経営を継続している企業は73%に達する。

自己の才覚で起業しようとする人たちにとって、現在ではより多くの支援プログラムがあり、ビジネス環境も従来より整備されている。簡略化された税金の納付システムであるシンプレス(小・零細企業納税・納付統一簡易システム)によって税負担が低減され、法整備により小規模の事業主にとって融資や政府調達などの敷居が低くなっている。

こうしたビジネス環境の整備には、多かれ少なかれ、Sebraeが関与している。「同機関は、国家的事案に対する小企業・零細企業の参加を促すにあたって、決定的な役割を担った」と、Sebrae全国評議会(CDN)のロベルト・シモンエス議長は言う。さらに、「小企業・零細企業の経営支援計画だけでなく、Sebraeは、この経営規模の企業に対する公共政策策定でも立役者としての役割を果たした」と言う。ブラジル商業ビジネス協会(CACB)のジョゼー・パウロ・ドミンゴス・カイロリ会長も、「Sebraeは、対象となる業界向けの政策と、必要とされるインセンティブに対する政策の策定に、決定的な役割を果たした」と話す。サンパウロ州小企業・零細企業組合(Simpi)のジョセフ・コリ会長は、「小規模のビジネスの全国規模で発展に、同機関が極めて建設的な役割を果たした」と強調する。

起源

Sebraeの前身であるブラジル中小企業経営支援センター(Cebrae)が誕生する1972年7月17日以前、小企業・零細企業を支援する現在のような機関は全く存在しなかった。リオデジャネイロ市に本部を置く同センターは、予算管理省の外郭団体として連邦政府の直轄機関であり、審議会は研究開発計画融資機関(Finep)とABDE、更に社会を意味する「S」がまだ付けられていなかった国立経済開発銀行(BNDE 現:BNDES)により組織されていた。

しかしCebraeの歴史は、そのほぼ10年前の1964年、BNDEが中小企業向け融資計画(Fipeme)と、Fnepの前身である科学技術基金(Funtec)を立ち上げた時までさかのぼる。この2つのプロジェクトはいずれも、小企業・零細企業に対する経営支援システムに関連した、BNDEの特別事業局の事業である。当時、BNDESの締結する融資契約が相対的に高い債務不履行率を記録していることに、小企業・零細企業における経営上の欠陥が直接的に影響していることが論証されていた。

1967年、北東部開発監督庁(Sudene)がブラジル南東部の大学の支援を受けて小企業の経営コンサルタントを提供するため、工業支援基地(NAI)を設立。この2つのイニシアティブ(BNDEとSudene)が、国家の発展プロセスに対する議論を進める重要な役割を果たすとともに、Cebraeの原型になった。

BNDEと予算管理省のイニシアティブの下、Cebraeは、ペルナンブコ州とバイーア州、エスピリト・サント州、ミナス・ジェライス州、パライーバ州、リオ・グランデ・ド・スル州、リオデジャネイロ州、サンタ・カタリーナ州で、国家機関との協力を通じて事業を推進。わずか2年後には、Cebraeは、既に従業員数230人を数え、センター本部にはこのうちわずか7人、残りの人員は全国の19事業所に配属された。1979年には、小企業・零細企業へのコンサルタントを専門とする1,200人の組織になった。

当時の経済・政治・社会の情勢は、現在と大きく異なる。Cebrae設立当時、ブラジルは、国内総生産(GDP)の成長率が極めて高い一方で所得格差がそれほど悪化していないという、ブラジル経済の奇跡として知られる経済の勃興期にあった。政治面では、軍事独裁政権が反政府活動を制限し、この体制の下、報道機関は検閲を受け、政治犯の拘禁と拷問が行われた。

ところが、Cebrae設立の翌年に当たる1973年には、経済環境が悪化し始める。原油価格の上昇に伴う最初の一撃が国際経済にブレーキをかけ、製品の輸入に大きく依存するブラジルの対外収支を悪化させた。1982年には、メキシコがモラトリアムに陥り、ラテンアメリカ諸国の対外債務危機の先駆けとなり、ブラジルはリセッションに陥った。逆境は軍事政権の屋台骨を侵食し、1985年には民主化に向けたプロセスが始まることになる。

活動

この不安定な期間を通じて、Cebraeは、小企業・零細企業に対応した環境作りの努力を継続した。最初の成果の1つは、1984年に国会で、税金と会計などの分野でベンチャー企業の手続きを簡略化する、ミクロ企業法が承認されたことである。翌年、同センターは本部をブラジリアに移転する。

サルネイ政権とコーロル政権(1985-1990)では、Cebraeは一連の経済危機に直面して打撃を受けた。監督省を予算管理省から商工省に移管し、更に当時の不安定な予算状況を受けて多くの専門家が離れていった。1990年には、人員の40%に相当する110人の専門家が解雇され、最終的には暫定令によりCebraeの解散も宣告された。

一方で、この暫定令に反対する市民運動が起こり、1990年10月9日、Cebraeは、同年4月12日の法律第8,029号を捕捉する法令第99,570号により、Sebraeに改組された。自立したソーシャルサービス機関という新たな法人格により、Sebraeは、公式に行政機関から独立し、非営利かつ公益を目的とし、企業からの拠出金を活動資金として運営される民間団体として生まれ変わった。

新法ではさらに、政府の強い影響を排除した公共の利益のための、現在のNGOのモデルも定義した。全国諮問評議会(CDN)は、政府機関と民間の業界団体、公的金融機関、技術革新を支援する民間団体により指名された13人のメンバーで組織された運営の上部組織である。役員組織は3部局に分けられる。州組織として27支部によりSebraeシステムが構築され、全国津々浦々にいたる組織が維持されている。

通則法

1990年代には、小企業・零細企業を支援する重要な法改正が行われており、その1つは、1996年の連邦政府が税金の課徴率を引き下げ手続きを簡略化したシンプレス・フェデラルがある。1999年に採択されたミクロ小企業法はこの経営規模の企業の対象となる企業の範囲を更に拡大した。しかし最も重要な進歩は、設立以来の40年に及ぶ歴史の中で、小企業・零細企業法が2006年に施行されたことである。Sebraeのルイス・バレット総裁は、「同法が、実業家のための減税や租税簡略化に触れず、市場へのアクセスと投資に対する法的セキュリティーを拡大した」と強調する。

企業家から業界団体、国会での多党派による運動など、広範囲な活動の結果、通則法は、連邦政府と州政府、市役所に対して小企業・零細企業に対する簡略化と恩恵を付与し、様々な法人格を持つこの経営規模の企業の強化を有機的に進めることを、憲法の条文において定めた。その結果、シンプレスには州税と市税も含まれるようになり、公共部門の調達において優先的な扱いを受け、小企業・零細企業という経営規模の企業に新たな、しかも強力な市場を生み出すことになった。連邦政府の計画に限っても、小企業・零細企業の財とサービスの調達は、既に年間150億レアルに達する。

Sebraeシステムは、現在、国内の全ての州と連邦区で活動網を持ち、サービス拠点はおよそ800拠点を数える。アドバイスと情報提供、コンサルタント、講習、広報、見本市の組織化、商談のセッティング、表彰といった手法が、市場における顧客企業の事業の可能性を高めるために利用されている。その一部はSebraeのポータル上のオンライン・チャネルによってアクセスされ、活動の幅を更に広げている。2012年の1月から9月にかけて、同機関は遠距離と近距離合わせて350万人の企業家に対してサービスを提供した。

その上、同機関は、ビジネス管理や販売管理、マーケティング管理、技術革新といった小企業・零細企業に不足しているものを、それぞれの業種のニーズに応じたプログラムを通じて提供した。例えばBtoBで同機関は、経営の基本的な問題にフォーカスしてミクロ企業の経営者に対して無料応対サービスを提供する。さらに、市場でのプレゼンス拡大を図る、安定経営に入った小企業に対しても、Sebraeはサービスを提供する。

小規模ビジネスの生存率を高めるだけでなく、制度環境の改善に努力しており、Sebraeが開発した支援プログラムは、この経営規模の企業のインフォーマル経済の削減に貢献している。連邦政府によると、最近は、現時点で粗利の上限が年間6万レアルと設定されている自営業者、いわゆる個人ミクロ事業主(MEI)として設立される法人の設立に拍車がかかっており、この傾向が強まっている。新法は、極めてシンプルで低コストの手続きを通じて、これらの実業家のフォーマル経済への取り込みを可能にした。これに伴い、法律で想定されている、基礎年金給付と、信用給付へのアクセス、財とサービスの政府調達に対する優先的な参加など、その他の制度を利用することが可能になった。

Sebraeが促進した種々のキャンペーンに後押しされる形で、2009年の7月以降、250万社以上の個人ミクロ事業主が同機関に登録。これらの企業は、2014年に400万社、2015年には530万社に達すると見られている。「これほど多くのミクロ企業が短期間に設立された国は、ブラジル以外に存在しない」と、同機関のルイス・バレット氏は言う。

将来への挑戦

現在のビジネス環境は従来よりも改善されているものの、ミクロ・小企業は依然として、厳しい環境との戦いにさらされている。金融システムによるこの経営規模の企業に対する信用供与は、全体のわずか4%に止まり重視されていないなど、信用供与に対するアクセスは、この経営規模の企業の発展に向けた課題の1つであり続けている。1990年代にSebraeは、信用供与で銀行業界が求める担保を補完するため、ミクロ・小企業向け担保ファンド(Fa小企業・零細企業)を設立した。Fa小企業・零細企業は、運用が開始された1995年以来、70億レアル以上の融資を実現させている。

最近では、同機関は信用保証協会(SGC)の設立を後押ししている。SGCは、イタリアとスペインのような国では長い歴史があり、特定地域の事業主自身が地方地自体の支援を受けて設立している。組織運営の方法として、協会は、銀行と小企業・零細企業の関係を改善し、財務問題のソリューションにおいて、生産的なコミュニティー活動を促進する。この種の機関として最初の組織が2000年代の初頭にリオ・グランデ・ド・スル州セーラ・ガウーシャ地方で誕生して以降、既に、パラナ州とリオデジャネイロ州、ミナス・ジェライス州で6協会が誕生している。更に4団体が設立に向けて準備中である。

もし過去40年の活動が有益であるとするなら、この期間に達成された経済と企業の変化が将来の新たな挑戦につながっていくことになる。Sebraeが策定する戦略の方向性は、2022年までを視野に入れ、小規模のビジネスの発展を促す機関としての地位を更に固めるというものであるためだ。この目標の達成に向けて同機関は、生産性の獲得と競争のための経営、イノベーションの3つの柱を立てて活動を方向付ける。

Sebraeのカルロス・アルベルト・ドス・サントス技術担当理事は、国際化における競争状況が新しい時代を迎えたことで、あらゆる規模のブラジル企業は、競争力と生産性を新たな水準に引き上げる必要に迫られる、と言う。同機関は、小規模の企業あるいは、技術革新分野のコンサルタントを無料で実施する地域技術イノベーション機関(ALI)に対して技術を最新のものに保つためのコストの一部を助成するSebratecのような計画を通じて小規模ビジネスに対する努力の拡大に励んでいる。

別の事例としては、生産連携計画によりペトロブラスとバーレ、ゲルダウ、カマルゴ・コレア、オーデブレヒトなどの大手企業の生産チェーンに小企業・零細企業を組み込む努力を続けている。「より大きな企業の品質基準を満たすことで、小企業は、格付を引き上げ、生産性を向上し、経営を改善し、提供する製品とサービスの品質を向上させる」と、カルロス・アルベルト氏は言う。

しかしながら、小企業・零細企業のように多岐にわたるカテゴリーでは、売上は、互いに一様になるわけではない。このためSebraeは、それぞれの業態と業種の需要に応じてサービスを分けるという指針を導入した。

極めて小規模あるいはフォーマル経済にようやく到達したような個人事業の場合、よりシンプルな形での企業経営に対する基本的なアドバイス、それも、研修を受けるために職場を離れることができない経営者のために、多くの場合、通信によるアドバイスにニーズがある。既に設立初期の諸問題を克服して組織化された小企業に対しては、より複雑なカリキュラムが用意されている。これらの企業にとってより重要なことは、イノベーションの能力を高め、生産性を高めることである。

社員と従業員の能力向上に投資することは、Sebraeの戦略においても中核をなす部分である。この目的達成の重要な武器が、2008年に設立されたSebrae企業大学(UCS)である。「大学では、とりわけ小規模ビジネスの企業経営における知識の蓄積と普及というSebraeのビジネス継続に向けた重要な戦略サポートの1つである」と、ジョゼー・クラウジオ・ドス・サントス氏は言う。

同理事によると、内外の協力者向けにUCSが開発した研修活動への参加者は、2012年上半期だけでおよそ5,000人を記録。2011年のは、年間1万1,000人が登録した。UCSは、リーダーシップ育成と研修、更に2012年11月にはゼツリオ・バルガス財団(FGV)との提携による小規模ビジネス経営者のMBA第1期生のクラス設立を祝った。

Sebraeシステムのもう1つの目標は、今後10年でブラジル国内5,565市全てで活動を展開することである。この目標に向け、同機関は情報技術とオンライン・サービス盲の拡充に対し、強力に投資を進めている。こうした将来位に向けた計画の背景にあるのは、ブラジルの今後数年の発展において小企業・零細企業が顕著な役割を担うとの確信があるためだ。

経済に対して重要な位置を占めているが、GDPにおける小企業・零細企業の比率は、スペイン(50%)とイタリア(56%)のような国の水準を下回る。その格差の理由は、この経営規模の企業の企業において生産性が低いことによる。経営能力の向上とイノベーションをビジネス戦略の中核要素に組み入れることが、こうした現状の改善につながる。それこそ、小企業・零細企業が、そしてSebraeが、挑むべき課題である。

MPEとSebrae

軍事独裁政権下で設立されてその後の民政移管後には零細・小企業を支援する中核組織になったSebraeの歴史において、これらの企業は根幹をなす重要な要素である。

1964―Sebraeにより中小企業向け融資計画(Fipeme)の設立;
1967―北東部開発監督庁による工業支援基地(NAI)の設置;
1972―FinepのABDEとBNDEの支援を受けて企画省の組織としてブラジル中小企業経営支援センター(Cebrae)が組織される;
1984―国会において零細企業法を承認;
1990―暫定令によりCebraeがSebraeに改組、非営利で公益を目的とする民間団体に生まれ変わる;
1996―シンプレス(小・ミクロ企業納税・納付統一簡易化システム)の設立;
2006―中小零細企業通則法の施行;
2012―Sebraeが設立40周年。


( Rumos – Economia & Desenvolvimento para os Novos Tempos No.266 Novemro-Dezembro 2013 p.30 – p.35)

米国ヘッドストロング社の齋藤晃マネージングコンサルタントが訪問

米国ヘッドストロング社の齋藤晃マネージングコンサルタントが2013年2月1日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジルのビジネス展開について意見交換をおこなった。

左から米国ヘッドストロング社の齋藤晃マネージングコンサルタント/平田藤義事務局長