3Gとウォーレン・バフェット氏はケチャップのH.J.ハインツを買収

Ambev社を設立したブラジル人実業家3人が運営している投資ファンドの3Gキャピタル社と著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイがアメリカ食品大手のクラフト・フーズ・グループはトマト・ケチャップで有名なハインツと合併すると発表した。

H.J.ハインツを傘下に置く3Gはブラジル人実業家ジョージ・パウロ・レーマン氏並びにマルセル・テレス氏、アルベルト・シクピーラ氏とウォーレン・バフェット氏が新会社の51%の株式を所有する。

またクラフト・フーズ・グループは新会社の49%の株式を所有するが、両社の合併には総会での承認が必要で新会社は今年下半期の設立が予想されており、北米第3位、世界第5位の食品・飲料会社となる。

新会社のクラフト・ハインツ会社の時価総額は700億ドルに達すると予想されており、2017年には1000億ドルに達する可能性があり、合併発表後のクラフト社の株価は36%上昇している。

3Gは2007年に米国の鉄道会社CSX社の買収を試みたにも関わらず、2011年に経営権を放出、2010年にはバーガーキング社を40億ドルでJP Morgan ならびにエイケ・バチスタ氏と共同で買収した。

また3Gは2012年に世界200か国以上で事業を展開しているハインツを280億ドルで買収、ハインツはブラジルではゴイアニア市のQuero社の経営権を所有している。

2014年8月にバーガーキング社はカナダ資本のコーヒーショップチェーンのTim Hortonsを115億ドルで買収、ファストフードチェーンとしてはマクドナルド並びにケンタッキーブライドチキンに次いで世界3位で100か国以上に1万8000店で事業を展開している。(2015年3月26日付けエスタード紙)

 

中銀は今年のクレジット伸び率を11.0%と予想

ブラジルの経済停滞並びにインフレ指数を抑制するための政策誘導金利(Selic)の高止まり、延滞率の上昇を防ぐための与信強化などの要因で、今年の商業銀行の平均クレジット伸び率は前年比11.0%増加にとどまると中銀では予想している。

今年の商業銀行の平均クレジット伸び率が11.0%増加にとどまれば世界金融危機が発生した2008年以降では最低の伸び率を記録すると予想されており、また2月の過去12か月間のクレジット伸び率は11.0%増加にとどまっている。

今年のGDP伸び率は製造業部門の停滞が牽引してマイナス1.0%を記録すると予想されており、2月のクレジット残高はGDP比58.6%に相当する3兆260億レアルとなっている。

2月の商業銀行の平均クレジット年利は40.6%と過去4年間で最高の金利を記録、一般消費者向けの平均クレジット年利は54.3%と過去最高の金利まで上昇して記録を塗り替えている。

2月の一般的に特別小切手税と呼ばれる口座借越残クレジット年利は214.2%、クレジットカードの借越残クレジット年利342.2%を記録、しかし中銀のツーリオ・マシエル経済班主任はSelic金利が12.75%に達しているにも関わらず、延滞率は過去最低水準で推移していると説明している。(2015年3月26日付けエスタード紙)

 

今年の経常収支赤字はGDP比4.23%

中銀では今年の経常収支赤字は国内経済の停滞やレアル通貨に対するドル高の為替の影響でGDP比4.23%と1999年のGDP比4.32%に次ぐ赤字を計上すると予想、昨年の経常収支赤字はGDP比4.19%を上回ると予想されている。

昨年の名目経常収支赤字は835億ドル、今年の名目経常収支赤字は805億ドルに減少すると予想、昨年12月の中銀の今年の経常収支赤字予想はGDP比43.79%であった。

中銀では今年の海外投資家による対内直接投資総額はGDP比3.42%に相当する650億ドルを予想、今年2か月間の対内直接投資総額は前年同期比27%減少の67億ドルにとどまっている。

今年1月の過去12か月間の経常収支赤字はGDP比4.2%、今年2月の過去12か月間の経常収支赤字は4.22%とわずかに悪化、昨年12月の2015年の貿易収支は60億ドルの黒字が予想されていたにも関わらず、今では40億ドルの黒字に下方修正され、昨年の貿易収支は31億7,400万ドルの赤字を計上していた。

昨年12月の2015年の外資系企業による本国向け利益・配当金送金は265億ドルが予想されていたが、今では245億ドルに下方修正されており、また昨年12月の2015年のブラジル人による海外旅行での支出は185億ドルが予想されていたが、今では175億ドルに下方修正されている。

また今年のサービス収支の赤字は475億ドルが予想、昨年のサービス収支の赤字516億ドルから改善すると予想されており、今年のサンパウロ証券取引所への海外からの投資は130億ドルが予想されている。

今年の国債や確定金利付き投資へは200億ドルが予想されており、今年2か月間のサンパウロ証券取引所への海外からの投資は28億5,000万ドル、国債や確定金利付き投資へは106億ドルが投資されている。(2015年3月25日付けヴァロール紙)

 

中銀は為替スワップ介入を中止

昨日、中銀はレアル通貨のドルの為替に対する押し上げを目的に2013年に開始した先物市場での為替スワップ介入プログラムをほぼ全面的に中止すると発表、3月31日で終了する。

中銀は2013年8月23日から毎週月、火、水、木曜日にそれぞれ5億ドルずつ通貨スワップ入札を実施、金曜日に10億ドルの信用枠入札を実施してレアル安の為替を阻止する為替介入を継続していた。

中銀は金融市場の需要と市場状況に応じて、5月1日後に期限を迎えるスワップをロールオーバーする方針であり、また信用枠の入札は継続すると予想されている。

米連邦準備制度が金融刺激策の段階的縮小に向けて準備を進めていると見込まれていたために、中銀は為替介入プログラムを開始したにも関わらず、昨年下半期から大幅なドル高の為替になってインフレ指数を押し上げている。

今月23日に格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルのソブリン格付けをジョアキン・レヴィ財務相の緊縮財政を評価して「BBBマイナス」で据え置いた後に、中銀は為替スワップ介入プログラムの中止を発表した。

今月のレアル通貨に対するドルの為替は9.42%上昇、今年はすでに17.70%と大幅に上昇しており、レアル通貨は新興国の中でも最も対ドルで下落している。(2015年3月25日付けエスタード紙)

 

3月のペトロブラスの石油生産はプラットフォームでの操業停止で減産

ペトロブラス石油公社のエスピリット・サント州沖合で原油・天然ガス開発で操業中のプラットフォームFPSO・シダーデ・デ・サンマテウス号で2月11日午後に火災事故が発生した。

この火災事故で従業員3人が死亡、6人が行方不明、10人の負傷が判明しており、2001年3月にリオ州沖のプラットフォームP-36で発生した火災事故による従業員11人死亡以来では最大の火災事故となっている。

このプラットフォームFPSO・シダーデ・デ・サンマテウス号の火災事故の影響でエスピリット・サント州沖合のP-58鉱区のフラットフォームの安全確認調査のために石油生産が中止を余儀なくされている。

P-58鉱区のプラットフォームFPSOの原油生産は1日当たり61万5,000バレルであり、国際石油価格が1バレルあたり55ドル換算で1週間当たり3,000万ドルの減収となっている。

P-58鉱区のプラットフォームFPSOは約1年前に南大河州リオ・グランデ市のHonorio Bixalho造船で建造されて操業していたが、国家原油庁(ANP)の安全基準に達していないために操業を停止されている。

国家原油庁では昨年、ペトロブラスは国家原油庁の環境や操業基準に問題を指摘されて3,500万レアルの罰金を支払っており、またプラットフォームFPSO・シダーデ・デ・アンシエッタに対しても新たに環境や操業基準に対する調査を予定している。(2015年3月25日付けヴァロール紙)

ブラジルPPP/コンセッション制度の概要と最新情報についての研究会に80人が参加して開催

日伯法律委員会並びにMattos Filho Advogados法律事務所、日本の森・濱田松本法律事務所との共催による、ブラジルPPP/コンセッション制度の概要と最新情報についての研究会は、2015年3月24日午後4時から6時までMattos Filho Advogados法律事務所に80人が参加して開催した。

初めに2014年10月からブラジルのMattos Filho, Veiga Filho, Marrey Jr. e Quiroga法律事務所(サンパウロオフィス)にて執務をしている岸寛樹弁護士は、ブラジルPPP/コンセッション制度の概要‐日本におけるPFI制度(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)との比較ついて、PPPの基礎概念として「官民連携」の総称であり、PPPの中にはPFI、指定管理者制度、市場化テストなどがあり、コンセッションとは民間資金などの活用による公共施設整備などを促進する法律(PFI法)であり、日本では仙台空港、関西空港、伊丹空港でPFI法を採用していると説明した。

PFIの分類としてサービス購入型PFIでは庁舎や給食センターの建設、混合型PFIでは福祉施設・文化関連施設の建設、独立採算型PFIでは空港ターミナル建設などが実施されている。

ブラジルのコンセッションの法律上の定義として、公共事業が先行する公共サービスのコンセッションであり、ブラジルのPPPは2004年に連邦法11079号で成立、スポンサーコンセッションでは鉄道や有料高速道路建設、アドミニストラティブコンセッションでは刑務所の運営委託などとなっている。

PPPの対象事業は次の要件を満たすものであり、2,000万レアル以上の契約、サービス期間は5年から35年以下、雇用、設備取得、施設建設のみを事業内容をすることはできない、公共からの支払いはアベイラビリティペイメント方式、混合型では70%以上の収入が政府からの支払いによるものは議会の議決

が必要、公共からの支払いはPPPs Fund of Garantees (FGP)が保証、自治体(州及び基礎自治体)は連邦法に基いて独自の運用とすると決められている。

PPPに関する裁判例としてリオ・ダス・オストラス市が2007年に下水処理施設の拡張および運営でPPP方式を採用して建設を開始、2013年に新市長が請け負い企業に支払いをストップしたために請負事業者が提訴、これはブラジルのPPP事業における保障制度の重要性を示す好例となっている。

PPPの保証形態として予算割り当ての確約、法律上認められた特例ファンドの設立・利用、ブラジルのPPPの手続きの流れとしてスキーム図を用いて民間事業者からPPPプロジェクト提案を連邦政府が審査→政府の提案公表と民間の関心証明手続き(PMI)→パブリック・コンサルテージ(日本のパブリックコメント手続きに相当)→資格審査と価格審査の2段階の競争入札→契約締結となっている。

PPP契約上の留意点として報酬の支払い‐公共団体の支払いは民間事業者の仕事の完成後で支払額調整点インフレ補正があり、公有財産の提供‐PPP契約ではサービス提供に必要な公有財産を民間事業者に提供する旨の規定を置くことができる。自然災害などの不可抗力発生時のリスク負担として一般的にリスクを低コストでコントロールできる側がリスクを負担するのが理想であり、契約の終了は公共の利益に基づく返還要求、公共団体による解除、民間事業者による解除などを説明した。

Mattos Filho Advogados法律事務所のブルーノ・ダリオ・ヴェルネック弁護士は、英語で「日本企業がブラジルにおけるコンセッションやPPPで注意を払わなければならないか」と題して、コンセッションに関する法律は連邦法8.987/ 1995並びに連邦法9.074/ 1995、PPPに関する法律は連邦法11.079/2004で定められており、契約期間は5年以上35年以内、道路、医療施設、住宅、水道、サッカースタジアム、刑務所など多くのプロジェクトが存在している。

PPP方式による病院建設はサンパウロ州やバイア州で実施されており、学校建設はミナス州のベロ・オリゾンテ市、高速道路建設ではサンパウロ州やミナス州、刑務所建設ではミナス州やアマゾナス州、リージョナル空港ではミナス州、水供給システム建設はバイア州並びにミナス州、アラゴアス州、エスピリット・サント州、政府系のPPPプロジェクト向けの特別クレジット提供として社会経済開発銀行や連邦貯蓄金庫、現在PPP方式で開発中の案件としてリオ市の電気自動車プロジェクト、サンパウロ市やベロ・オリゾンテ市での公共駐車場建設、高速道路建設の投資予算は996億レアルで総延長距離が1万1,000キロメートル、100件以上の港湾建設、360件を上回る都市交通プロジェクトなど日本企業にとっても大きな投資チャンスになると説明した。

レナート・ジオ弁護士は「ブラジル子会社に関する親会社の責任」と題して、日本では会社法の改正によるグループ内部統制強化の動きがあり、グループ全体でのリスク管理の重要性、ブラジル子会社の責任が親会社に波及する可能性があり、ブラジル法における海外親会社の連帯責任として、日本の親会社とブラジル子会社は法人格が異なる子会社に発生した損害等株主としての責任、例外としてブラジル子会社の責任が親会社に直接及ぶ場合もあり、直接親会社の連帯責任等が定められている例、日本におけるグループ内部統制の厳格化として会社法改正(2015年5月1日に施行)における動き、会社法において、内部統制システムの内容として、「当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための体制」が含まれる旨を明記、日本の親会社において、内部統制システムとして子会社管理に関して決議すべき事項の追加、子会社の業務執行に関連して、親会社取締役の責任が問われた裁判例などについて説明した。

PdfMarrey Jr. e Quiroga法律事務所(サンパウロオフィス)にて執務をしている岸寛樹弁護士、ブラジルPPP/コンセッション制度の概要‐日本におけるPFI制度(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)との比較

PdfMattos Filho Advogados法律事務所のブルーノ・ダリオ・ヴェルネック弁護士、英語「日本企業がブラジルにおけるコンセッションやPPPで注意を払わなければならないか」

Pdfレナート・ジオ弁護士 英語「ブラジル子会社に関する親会社の責任」

Pdf日本語「ブラジル子会社に関する親会社の責任」

日伯法律委員会の篠原 一宇副委員長が開催挨拶

ジョゼ・エドアルド・ケイロース弁護士が開催挨拶

森・濱田松本法律事務所の土屋智弘弁護士が開催挨拶

左から講演中の岸寛樹弁護士/Mattos Filho Advogados法律事務所のブルーノ・ダリオ・ヴェルネック弁護士

左からMattos Filho Advogados法律事務所のレナート・ジオ弁護士/森・濱田松本法律事務所の梅津英明弁護士

Rubens Ito / CCIJB

2月の国庫庁の税収総額は880億300万レアル

ジウマ第2次政権新経済班を牽引するジョアキン・レヴィ財務相は、就任早々に一連の財政再建政策を発表して増税政策に着手した効果が2月の国庫庁の歳入増加に表れている。

2月の国庫庁の税収総額はブラジルの国内経済の停滞にも関わらず、前年同月比3.2%増加の880億300万レアルを記録したとジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)ブラジル経済研究所(Ibre)のジョゼ・ロベルト・アフォンソ調査員は説明している。

個人向けクレジットの金融取引税(IOF)を1.5%から3.0%に引き上げた増税政策で2月の金融取引税は前年同月比8.1%と大幅に上昇、新車や白物家電、家具に対する工業製品税(IPI)の減税政策の中止で2月のIPI税は増加したにも関わらず、インフレ分を差し引いた実質IPI税は9.4%減少している。

2月の新車のIPI税は新車販売が大幅に減少した影響を受けて7.3%減少、飲料のIPI税は16.3%と大幅に減少、個人所得税は12.5%増加の218億9,300万レアルを記録している。

2月の純益に対する社会納付金(CSLL)は前年同月比25.1%増加の47億4,800万レアル、金融取引税(IOF)は8.1%増加の28億5,600万レアル、社会保障院への納付金は0.2%減少の268億3,300万レアル、一般的に燃料税と呼ばれる経済支配介入納付金(Cide)は10.1%減少の6億9,300万レアル、輸入税(II)は11%減少の29億5,300万レアル、社会統合基金 (PIS)/公務員厚生年金(Pasep)は3.1%減少の43億7,300万レアルとなっている。

今年2か月間のサンパウロ州の税収は電力料金、ガソリンやディーゼル燃料などの値上げで商品流通サービス税(ICMS)の税収が大幅増加の199億レアルを記録して総税収額292億レアルの70%を占めている。

電力料金、ガソリンやディーゼル燃料、通信料金による税収は商品流通サービス税の29.4%を占めており、特に電力料金は7.5%を占めているために値上げによる税収増加につながっている。(2015年3月24日付けエスタード紙)