CIR 044/13: 金融部会「講演会」講師依頼


CIR-044/13

2013年5月10日

金融部会各位

ブラジル日本商工会議所

金融部会長 山崎 展生


金融部会「講演会」講師依頼

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて、金融部会では年間1~2回の「講演会」を企画することを2013年度の活動方針として掲げております。

会議所の行事予定スケジュール鑑み、今年度は7月、10月に「講演会」を企画いたしたく、部会の皆様に講師派遣をご依頼申し上げます。

内容としては、

①        グローバル経済動向ないしブラジル国内経済動向など

②        為替、金利、株式等の動向に対する見方など

③        その他の内容


形式としては、夕刻、商工会議所会議室をお借りして「講演会」、引き続いて「懇親会」という簡素なスタイルを取り、若干の会費徴収をして収支均衡するようにしたいと考えております。

留意点としては、コストの関係上、同時通訳の手配が困難なため、日本語でのご講演をお願いいたします。

皆様の積極的なご協力をお願い申し上げます。

敬具 


—– Original Message —– 

From: “NOBUO YAMAZAKI” 

To: “Camara – CCIJB”

Cc: “Akira Harashima”; “DAISUKE TAKAHASHI” 

Sent: Thursday, May 09, 2013 3:01 PM

Subject: 金融部会「講演会」講師依頼書簡の文案


平田事務局長殿

CC 原島副部会長殿

CC 高橋副部会長殿


平素より大変お世話になっております。

先日、平田様にご相談にお伺いしてからかなり日が経ってしまいましたが、別添のとおり金融部会「講演会」講師依頼の文案を作成いたしましたので、ご高覧、ご意見賜りましたら幸甚です。

なお、7月の講演会実施については、ブラジル三菱東京UFJ銀行様より、「為替・金利動向に関する講演会」への講師(同行川原取締役)派遣につきご内諾をいただいております。

何卒宜しくお願いいたします。

NOBUO YAMAZAKI (山崎 展生)

Banco Bradesco S.A.

Departamento Internacional e Cambio / Asian Desk


 

新興諸国の後押しを受けブラジルがWTOで勝利

新興諸国の広範囲な支持を受けて、ブラジル人外交官のロベルト・アゼベード氏が世界貿易機関(WTO)の次期事務局長に内定した。国際機関に就任したブラジル人の職種としては、これまでで最も高い役職となる。

アゼベード氏は、外務省の悲願と言えるWTO事務局長に9月1日付けで就任し、在任期間は4年。世界には様々な軸がある中で、今回の勝利は何にも増して、途上国という新しい勢力が誕生していることを反映したものであり、国際的な経済危機という状況にあって、一部の豊かな国だけが世界経済を今後も掌握することを許さないという変化を、如実に示したと言える。

WTOは7日、当初9人で始まった次期事務局長の選出プロセスを終了した。アゼベード氏は、最大の得票数、かつ、候補者の選出条件の1つでもあるが、すべての大陸から支持を受けた。

その結果、決選投票においてアゼベード氏は、米国と欧州の支持を受けたメキシコ人のエルミニオ・ブランコ氏の得票数を上回った。8日にはWTOの一般理事会が投票結果を採択する。アゼベード氏は満面の笑みで、「ブランコを30票から40票、上回った」とコメント。(2013年5月8日付けエスタード紙)

WTO事務局長 新興国の「機動隊」が先進国の思惑を撃退しアゼベード氏を当選に導く

ブラジル人のロベルト・アゼベード氏が、7日、世界貿易機関(WTO)の新事務局長に選出された。先進国の支持が期待できない中で、当選が覆されるという不慮の事態の回避に新興諸国が「機動隊」のごとく結束を固めて同氏の選出を守り切った格好。当初は先進国から支持を得られないことで、外務省内でも、さらにWTOの外交官の間でも、アゼベード氏の立候補そのものが危ぶまれていた。しかも週明け月曜日の6日には、欧州連合(EU)が域内の全28票を、対立候補であるメキシコ人のエルミニオ・ブランコ氏に投じる判断を下した。投票締め切りの24時間前、アゼベードは、支持国から方針を変更しないとの確約を受けるため、ほとんど受話器を握りっぱなしだった。最終ストレッチのこうした努力の結果、大幅な票の伸びにつながり、疑問の余地のない圧倒的な勝利をものにした。

アゼベード氏の当選が判明した数分後、結果報告を受けたブランコ氏は、ブラジル人の対立候補に電話を掛けた。またアメリカとEUは、この日の朝、既に、アゼベードが当選した場合は、その結果に異議を挟まないとコメントしていた。貿易分野の複数の高官によると、異議を挟まないというアメリカとEUの判断の背景には、アゼベード氏が世界中から圧倒的な数の途上国票を集めたことがある。ここでもし同氏を阻止しようとすれば深刻な問題に発展すると、アメリカもEUも認識していたことが挙げられる。

「1999年の投票でも同様の事態が発生した」と、元外交関係者の1人は言う。同氏によると、「当時、新興諸国がタイ人候補者に投票したのに対して、先進国はニュージーランド人に票を投じた。票数ではタイ人候補が優勢だった。ところが、同氏の就任を阻む圧力が余りにも大きく、結局、2人の間で任期を分け合うことになった。現在、先進国が行使するこうした圧力が、影響力を発揮できる余地はなくなっている」と言う。この人物はさらに、新興国が候補者を保護するという文字通り機動隊の役割を果たしただけでなく、勧誘員としても働いたと指摘。BRICS(ブラジルのほかロシア、インド、中国、南アフリカ)メンバーを含む新興国8か国が、アゼベード氏への支持を取り付けるために努力し、これらの国々は、この勝利は世界が途上国に目を向けるものになると雄弁に主張した。

重要な先進国票を得られないとしても、アゼベード氏は、途上国からの大量の票を得ることができれば、国際的な政治危機の問題に一石を投じることになるとし、それを目標にしていた。中国の交渉担当者の1人は、「私たち自身、ブリュッセルとワシントンから票を得られなかったというだけで、彼が当選できななくなるとは信じていなかった」と言う。その論理は明快だ。現在、世界の新興諸国は、既に世界貿易の50%を占め、アゼベード氏がもし2期と務めたとして、その在任期間終了時には先進国の比重は史上初めて、世界貿易の過半数を割ることになる。「アメリカとEUの支持を得られたというだけでもしブランコ氏を登用するなら、WTOで、大きな反乱が起きていただろう」と、アラブの外交官の1人は認める。

ブラジル人のパイオニア

今回のアゼベード氏選出は、ブラジル人が世界経済統括する中核的な機関のトップに立つ初めてのケースになる。ブラジルは国連食糧農業機関(FAO)のトップの外、国際連合人権高等弁務官事務所弁務官も輩出している。だが、外交と政治の世界では、この2つの組織は、1歩下がった存在と位置付けられている。今回のWTOの人事は、世界トップの組織で頂点に立つブラジル人を輩出するという悲願を掲げてきた外務省にとって、WTOに対する信頼が低下しているという状況の中での事務局長就任という以上に、意味することが大きい。さらに今回の勝利は、伝統的に大国が占めてきた国際的な役割を、新たにブラジルが担うことができると求めていくための材料にもなるだろう。

WTOの事務局長輩出は、ブラジルの外交にとっては昔年の目標の1つだった。最初にチャンスが巡ってきたのは、1990年代のルーベンス・リクペロ氏だったが、経済に関するコメントの録音が暴露されて立候補が無効になった。2度目のチャンスはその数年後に到来したが、これは、先進国に有利な態度を取っていた当時のウルグアイを阻止するための戦略の一環としての立候補だった。(2013年5月8日付けエスタード紙)
 

イノキ・ゲノムフェデレーション㈱の猪木氏が会議所を訪問

2013年5月9日、元プロレス選手であり参議院議員を務めたアントニオ猪木氏の弟でありイノキ・ゲノム・フェデレーション株式会社顧問の猪木啓介氏と同社の宇田川 強エグゼクティブディレクターが会議所を訪問し、アントニオ猪木氏が主催するイベント「ジャングルファイト」の紹介を、応対した平田藤義事務局長に行った。

アントニオ猪木氏は「ジャングルファイト」と題した「スポーツを通した世界平和と環境保護」というコンセプトを発信するイベントを、自身の第2の故郷でもあるここブラジルで2003年よりライフワークとして行っており、親善大使に任命され、また70歳という節目を迎えた今年、同イベントの10周年記念大会の開催を予定している。同大会は今年9月に開催が予定されており、それに先立ち同イベントが関わってきた各所の視察や関係機関、協力団体へイベントの紹介と挨拶を行っている。訪問の中であわせて、9月の当所定例懇親昼食会における講演実施を平田事務局長からお願いし、今後実現にむけて双方で話を進めていく予定。アントニオ氏はプロレス選手の枠を越えスポーツを通した交流や日系団体へ寄付を行うなど日伯間の架け橋となる活動を長年に亘って行っていることでも知られる。

今回の訪問はジャーナリストである日下野良武氏の紹介によるものである。

左からイノキ・ゲノム・フェデレーション株式会社顧問の猪木啓介氏/宇田川 強エグゼクティブディレクター/平田藤義事務局長

異業種交流委員会開催

異業種交流委員会では2013年5月9日午後7時から9時までブラジル日本語センターに日下野良武氏(ジャーナリスト)をお招きし講演会を行いました。

同氏はサンパウロ新聞をはじめとして42年のジャーナリスト歴をお持ちで過去の経験を元に日本人の日系社会との関わり等多岐に亘る興味深いお話しを頂きました。

当日37名と多くの方に参加頂き講演後の懇親会と合わせ盛会の内に終了しました。

 

講演中の日下野良武氏

熱心に講演に聞き入る37人の参加者

ホワイトボードで説明しながら講演する日下野良武氏

異業種交流委員会メンバー

 

道路民営化コンセッションの収益率増加並びにBNDES銀行の資本参加を許可

連邦政府は、昨年8月の道路並びに鉄道の民営化コンセッションの入札条件を発表したにも関わらず、コンセッションの収益率5.5%の設定やファイナンス条件などが国内外の投資家を魅了する条件でなかったために、入札条件の変更を余儀なくされていた。

昨年8月に発表された総延長距離が7,500キロメートルの道路の民営化コンセッションの収益率の設定を5.5%から7.2%に引き上げ、また1万メートルの鉄道の民営化コンセッションも収益率の設定の引き上げが検討されている。

社会経済開発銀行(BNDES)のルシアーノ・コウチーニョ総裁は、民営化コンセッションへの融資だけでなく、同銀行の民営化コンセッションへの資本参加の可能性を認めている。

昨年8月に発表した道路コンセッションの入札条件に対して、入札希望する企業が少なかったために、今年2月にコンセッション期間を25年から30年に延長、BNDES銀行の融資期間を20年から25年に延長、また返済開始期間を3年から5年に延長していた経緯があった。

ブラジル建設工業組合のロドルフォ・トウリーニョ会長は、民営化コンセッションの収益率は最低でも8.0%を望みたいが、7.2%でも採算はとれるとコメントしている一方で、パウリスタ公共事業請負企業組合のルシアーノ・アマジオ会長は10%の収益率を期待していたとコメントしている。

民営化コンセッション落札後の初めの5年間の投資は非常に大きく、コンクリート、アスファルト並びにセメントなどの消費財の値上がりコストが採算を大きく左右するために、インフレの推移が落札企業の収益率のカギとなる。

物流システム計画公社(EPL)のベルナルド・フィゲイレード総裁は、入札公示は連邦会計検査院(TCU)の承認が計画通りに進めば7月になると見込んでおり、道路コンセッション大手のCCR社では、収益率7.2%の設定は予想以下であったとコメントしている。(2013年5月9日付けエスタード紙)


 

4月のインフレ率は予想以上の0.55%

ブロードキャスト社の4月のインフレ率調査によると、インフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は、食料品の値上がりが大きく影響して予想の0.48%を大幅に上回る0.55%に達している。

4月のグループ別のインフレは医療・医薬品は1.28%と最も値上がり、食料品・飲料0.96%、衣類0.65%、日用雑貨0.63%、住居費0.62%、個人支出(教養・娯楽)0.61%、教育0.10とそれぞれ値上がりしたが、公共輸送費はマイナス0.19%、通信費はマイナス0.32%であった。

しかし過去12カ月間のIPCA指数は、連邦政府の許容上限値6.5%を僅かに下回る6.49%に減少したが、今年8月までは継続して許容上限値6.5%を上回る可能性がある。

ブラデスコ銀行のチーフエコノミストのオクタヴィオ・バーロス氏は、「昨年下半期から継続している食料品価格の値上がりに対して、連邦政府は3月末に基礎食料品バスケットに対する減税政策を発表したにも関わらず、食料品の値下がりが予想以下」とレポートしている。

4月のインフレを押し上げた要因の一つである医薬品の2.99%の値上がりの終了や今年の穀物生産の記録更新の予想、また蔬菜類や果物の端境期の終了による値下げなどで、今後はインフレが減速すると予想されている。

記録を更新すると見込まれている穀物生産は、今後、食料品価格が徐々に値下がりすると予想されているために、今年のIPCA指数は5.5%から5.7%に留まる可能性がある。(2013年5月9日付けエスタード紙)


 

金融市場関係者は今後のOGX社の将来像に不信感を抱いている

実業家エイケ・バチスタ氏のホールディング会社EBX社傘下の石油・天然ガス開発会社OGX社はマレーシアのペトロナス社に対して、カンポス海盆のツバロン・マルテロ油田の権益40%を8億5,000万ドルで譲渡したと7日夜に発表した。

昨日のサンパウロ証券取引所に上場しているOGX社の株価は、一時9.0%以上高騰したにも関わらず、取引途中で10%まで下落、終値は4.62%下落の1.86レアルであった。

ペトロナス社のOGX社への8億5,000万ドルの投資は、短期的には運転資金に余裕ができるにも関わらず、中長期的にはOGX社の資金調達には充分ではなく、またいつ8億5,000万ドルが振り込まれるのかも判明していないために、市場関係者はOGX社の将来像に不信感を抱いている。

またペトロナス社へのカンポス海盆のツバロン・マルテロ油田の権益40%の譲渡は、国家原油庁(ANP)並びに日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)の承認を得る必要がある。

ドイツ資本の電力大手エーオン(E.ON)社が資本参加しているEBXグループ傘下のエネルギー企業MPX社の第1四半期の純益は、前年同期比223.8%増加の2億5,090万レアルの赤字に拡大しており、またグループ関連企業の株価も軒並み下落していた。(2013年5月9日付けエスタード紙)

 

サンパウロ州のアフィフ副知事が小・零細企業担当大臣としてジウマ政権に入閣 PSDとPTの関係を強化

2014年選挙の政見放送枠の構築の前哨戦として、ジウマ・ロウセフ大統領が、7日、サンパウロ州政府のギリェルメ・アフィフ・ドミンゴス副知事(PSD:社会民主党)を小・零細企業担当局長に任命した。大臣扱いの局長で、ジウマ政権としては39人目の大臣。今回の人事は労働者党(PT)にとって、ジルベルト・カサビ元市長が旗揚げしたPSDを連立与党に取り込み、同党が権利を保有する1分39秒の政見放送枠をもらい受けるのが狙い。アフィフ副知事の局長就任は9日。

アフィフ副知事の局長就任を受け、ブラジル民主社会党(PSDB)所属のジェラルド・アルキミン知事は極めて困難なかじ取りを強いられることになる。アフィフ副知事は、野党PSDBが州政を担当するサンパウロ州の副知事というだけでなく、国政では与党PTの大臣を兼任することになる。 民主党(DEM)を離党してPSDを結党したアフィフ副知事とカサビ氏は、2012年の統一市長市議会議員選挙までPSDBと連立してきたが、ここへきて与党PT陣営に軸足を移すことになる。アフィフ副知事は元自由戦線党(PFL)所属で、 パウロ・マルフ氏やセルソ・ピッタ氏と強い関係を構築してきた。

アルキミン州知事は、2011年に経済開発局長を更迭して以降、副知事との関係が冷え込んでいた。 当時、この人事はアフィフ副知事がDEMからPSDに移籍したことに対する報復と受け止められた。 今回のアフィフ副知事の大臣任命は、2014年の選挙でカサビ氏が、アルキミン知事の対立候補として存在感を増すことと併せ、PSDB内部で大きな反発を招いている。

サンパウロ州政庁トップの間では副知事とのいさかいは求めておらず、兼任問題も司法の場で闘争する動きはない。 ただし、あくまでも可能性として、アフィフ副知事の弾劾プロセスは、アルキミン州知事と連立する関係者が主張している。ただ目下のところ、州知事自身は、そうした対決姿勢をあおることは希望していない。 同様にPT党内でも、信条が風見鶏のような副知事の過去の政治活動には言及しないように対応することを申しわたしている。

副知事は7日に発表した声明の中で、ジウマ大統領の招聘を栄誉とし、また、アルキミン州知事にも謝意を表するとコメント。さらに、「サンパウロ州政府と連邦政府の協力に向けて努力する所存」と発言した。

地方での遊説活動

大統領府が大臣任命を公式に発表する数時間前、アフィフ副知事は、サンパウロ商業協会(ACSP)役員就任式典において、PT関係者がアルキミン州知事と演壇に並ぶ中で、ジウマ大統領を称賛する一幕も。 アフィフ副知事が大臣就任を受け入れたことで、PTにとっては、これまで緊密な関係構築を苦手としてきたサンパウロ州の財界と大統領の対話のチャネルを開くことになる。

この式典後、ブラジリアに到着するまでの間にジウマ大統領は、アフィフ副知事とミシェル・テーメル副大統領、カサビ氏と、指名について最終的な話し合いを持った。この協議でアフィフ副知事は、大統領に対してサンパウロ州副知事に留まることを伝えている。

ジウマ大統領の政治的な打算は大きく、国会におけるPSDの議席数に強い期待を寄せる。同党は、下院で48議席、上院で2議席を確保しており、連邦政府の息のかかった法案を通過させるのに重要な数字である。

ジウマ大統領の報道担当者によると、アフィフ副知事の人選は、中産階級と強いつながりのある生産部門と大統領府の接点を確保しさらに伸ばすという明確な目的のもと、慎重に進められた。アフィフ副知事を取り込んだことで、連邦政府は、大きな世論を連鎖的に形成すると位置づけられるこの所得層の有権者を対象にした計画を策定、立ち上げることに期待している。

アフィフ副知事の連邦政府入りは、ジウマ大統領の再選に向けたロードマップの新たな1歩となる。 同様に、ジウマ政権発足当時にカルロス・ルピ労働大臣やアルフレッド・ナシメント運輸大臣の更迭を伴った政府内の「粛清」で離れていったグループをもう1度取り込むことも狙う。2014年の選挙キャンペーンに向けて大統領は、政権内部におけるブラジル民主運動党(PMDB)の強化も図っており、同党の要請に基づき農牧食料供給省と民間航空局の人事を進めている。ただ、ジウマ大統領は以前から、政府にPSDを取り込むことに強い意欲を示していた。カサビ氏は今回の人事について、大統領の個人的判断によるものだとコメントしている。

小・零細企業局は、省と同等の権限を持ち、零細企業事業の促進政策の策定を支援する。開発商工省(MDIC)に与えられてきた小・零細企業に関連した権限は、この新局に移管される。

軌道修正

マリオ・アマート氏の息子で実業家のロジェリオ・アマート氏が商業協会の会長に就任する式典の場で、ジウマ大統領は、「この式典の場を利用して、皆様方1人1人を称えたい。というのも、この1人のブラジル人は、小・零細企業への支援を国家的問題に引き上げたのであり、零細ビジネスの問題がこの国の未来と現在にとって戦略的かつ不可欠であることを私たちに認識させてくれました」と、アフィフ副知事を称賛した。なお、1989年の大統領選挙では、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)会長を務めていたマリオ・アマート氏は、もしルーラ候補が当選すれば80万人の実業家がブラジルから離れるだろうと発言した。PTはこの選挙で、フェルナンド・コーロル・ドゥ・メーロ候補に敗北した。

演壇上では、ジウマ大統領の隣にテーメル副大統領、さらに、サンパウロ市のフェルナンド・アダジ市長(PT)が列席しており、ジェラルド・アルキミン知事はスピーチの中で、アフィフ副知事に対して一切の言及を避けた。 反対に州知事はジウマ大統領が州政府内部の人間を褒めそやすのに耳を貸すことになった。大統領は、副知事が「リーダーシップを備え、主役として」、零細ビジネスを国家的な課題として取り組むために「決定的に重要な役割を果たす」とコメント。 その上で、零細企業通則法とシンプレス・ナシオナル税制、個人零細事業主法の承認でアフィフ副知事が果たした実績に言及した。 アフィフ副知事はカサビ氏とともに、壇上ではなくオーディエンスとして出席、スピーチはなかった。

なお、大臣職を1人増やすことへの批判を受けて、ジウマ大統領は、新局長が「ブラジルにとって不可欠な存在だ」と反論。「この時期を乗り切るために小規模のビジネス問題だけにつきっきりで対処する大臣が必要だ」とコメントした。(2013年5月7日付けエスタード紙)

分析:個人的利害を理由に副知事の不在を認めてはならない

憲法第37条第16項で兼職を禁ずる一般規定があるにもかかわらず、ギリェルメ・アフィフ氏は、サンパウロ州政府副知事職を辞任することなく大臣に就任できるのか? 公職に就くものには公務がある。副知事は公式の就任式を経て公職に就いた者であり、相応の報酬と職務が与えられ、知事からの命に従いそれを補佐しなければならない。したがって、州知事からの命(指名)という形式で、他の役職を兼任することも可能だという仮説が成り立つ。この条件に基づいて、実際アフィフ副知事はサンパウロ州政府の局長も兼任したことがある。副知事はさらに、知事に何らかの障害が発生した場合にその代行を務めるものであり、あたかも消防士のごとく、迅速さが求められる職種である。

ブラジル憲法では、副知事が個人的な利害を処理するために休職することを認めていない。職務を解くことができるのは、2つのケースに限られる。旅行の場合と、疾病により身体に障害が発生した場合の求職だけだ。サンパウロ州法は、立法府から許可を得た場合を除き、旅行のために副知事が州外に15日間以上滞在した場合は失職すると定めている。

連邦憲法第28条単項1では、州知事がその他の役職を兼任した場合は失職すると規定している。しかし副知事については、州局長との兼任を可能にするため、その失職の対象として含まれてはいない。だが一方で、副知事に自由に休職の権利を与え他のあらゆる職種を兼任することが認められるのでもない、つまり選挙で選ばれた副知事にはこの職場で果たすべき役割があるからだ。(2013年5月7日付けエスタード紙)

カルロス・アリ・サンドフェルド ゼツリオ・バルガス財団(FGV)法科大学教授・ブラジル公法学会(SBDP)会長